-
原稿種別: 表紙
2012 年 36 巻 Suppl. 号 p.
Cover15-
発行日: 2012/12/20
公開日: 2016/08/09
ジャーナル
フリー
-
原稿種別: 目次
2012 年 36 巻 Suppl. 号 p.
Toc3-
発行日: 2012/12/20
公開日: 2016/08/09
ジャーナル
フリー
-
原稿種別: 目次
2012 年 36 巻 Suppl. 号 p.
Toc4-
発行日: 2012/12/20
公開日: 2016/08/09
ジャーナル
フリー
-
加地 雄一
原稿種別: 本文
2012 年 36 巻 Suppl. 号 p.
1-4
発行日: 2012/12/20
公開日: 2016/08/09
ジャーナル
フリー
本研究の目的は未知漢字の記憶における書字動作の効果を検討することである.漢字の自由再生と手がかり再生について2つの学習条件(書字,目視)間で比較した.学習リストはJIS第4水準から選定した12の漢字の形態・意味ペアで構成されていた.参加者は大学生47名であった.形態,意味の自由再生成績は,学習条件間で有意な差は見られなかった.一方,手がかり再生(形態を手がかりにした意味の再生,意味を手がかりにした形態の再生)成績では,目視条件が書字条件よりも有意に高かった.これらの結果から,書字動作は未知漢字の記憶を促進させず,むしろ干渉的な効果をもたらす場合があることが示唆された.
抄録全体を表示
-
森田 健宏, 堀田 博史, 上椙 英之, 川瀬 基寛
原稿種別: 本文
2012 年 36 巻 Suppl. 号 p.
5-8
発行日: 2012/12/20
公開日: 2016/08/09
ジャーナル
フリー
全国の幼稚園のうち,無作為抽出された500園(返信数264園,回収率52.8%)を対象に,園務のコンピュータ利用状況や情報化による利便性の評価,さらに,園務の情報化への不安や,導入に際し必要と考える支援等について調査した.その結果,園務にコンピュータを利用している園は全体の81.8%で,主な内容は,行政機関との書類の送受信(59.5%),園児基本台帳の作成(49.2%)などであった.また,この結果を校務情報化調査の先行研究(堀田ほか2011)と比較すると,校務支援システムの利用内容が多い教師ほど肯定的に評価するという点で合致していた.今後の課題として,導入への不安や支援のニーズが高い内容をもとに解決方法を検討すべきと考えられた.
抄録全体を表示
-
深谷 和義, 宮地 晶子
原稿種別: 本文
2012 年 36 巻 Suppl. 号 p.
9-12
発行日: 2012/12/20
公開日: 2016/08/09
ジャーナル
フリー
小学生向けにプログラミング授業を行うために短時間でプログラミングを教えることを検討した.本研究では,Webブラウザ上で動作するプログラミング環境「プログラミン」を用いて,小学生6年生を対象としたプログラミング授業のための教材を作成して実践した.1時限分相当での授業において,簡単な説明だけで,児童自身で画面上での描画や制御プログラムを含む作品制作ができた.また,実践後のアンケートにより,児童が興味を持って学習したことが分かった.これらの結果,「プログラミン」を使うことで,小学生に対して短い授業時間でプログラミングを体験させることが可能であることが分かった.
抄録全体を表示
-
坂井 聡, 宮崎 英一, 二宮 綾子, 門目 紀子
原稿種別: 本文
2012 年 36 巻 Suppl. 号 p.
13-16
発行日: 2012/12/20
公開日: 2016/08/09
ジャーナル
フリー
本実践では,自閉症と知的障害のある児童一名に対して,携帯型情報端末機器である携帯電話を用いて,コンビニエンスストアでの買い物の指導を行った.これまでは,紙で作られた手順表を用いた買い物指導を受けていたが,あまり効果が上がっていなかった.しかし,携帯電話を用いて指導を始めてからは,一連の買い物行動の行動連鎖が進み比較的短期間のうちに買い物行動を形成することができた.そこには,携帯電話と使われたアプリケーションの特性が関係していることが示唆され,携帯電話が自閉症や知的障害のある人への支援ツールとして活用できる可能性が示された.
抄録全体を表示
-
中橋 雄, 稲垣 忠, 岡本 恭介
原稿種別: 本文
2012 年 36 巻 Suppl. 号 p.
17-20
発行日: 2012/12/20
公開日: 2016/08/09
ジャーナル
フリー
高等学校教科「情報」の学習指導要領では,「情報とメディアの特徴」を学ぶことが明記された.そうした教育が実践されるにあたり,学習リソース不足や教育方法の未開発などが問題となる.本研究の目的は,メディアの意味と特徴を学ぶメディア教育用のデジタル教材を開発し,実証授業を通じて,学習者が(1)メディアの特徴をどの程度理解できるか,(2)教材と授業にどのような印象をもつのかを明らかにすることである.その結果,(1)インタラクティブ性をもつデジタル教材において,メディアの特徴を理解することに一定の効果が確認できた.また,(2)デジタル教材を用いた学習に好意的な印象をもつ学習者が多いことが明らかになった.
抄録全体を表示
-
中山 実, 六浦 光一, 山本 洋雄
原稿種別: 本文
2012 年 36 巻 Suppl. 号 p.
21-24
発行日: 2012/12/20
公開日: 2016/08/09
ジャーナル
フリー
ICTを活用した対面授業とオンラインテストを組み合わせたブレンディッド学習の条件で,学生のノート記述を分析して,テスト得点との関係を調べた.その結果,教員が高く評価したノートでは,教員の提示単語数よりも多く記述し,提示単語の8割程度を記録していた.一方,教員の提示情報をほぼ再現していると評定したノートでは,記録された単語数は教員の提示情報量に依存し,単語の記録割合も低かった.期末テスト得点とノートの特徴との関係を調べたところ,学生ごとに算出した単語数割合,記録割合,ノート評定値と期末テスト得点との間で有意な正の相関が認められた.
抄録全体を表示
-
小林 巌, 中園 正吾, 金森 克浩, 島 治伸, 三崎 吉剛, 丹羽 登
原稿種別: 本文
2012 年 36 巻 Suppl. 号 p.
25-28
発行日: 2012/12/20
公開日: 2016/08/09
ジャーナル
フリー
本研究では,国内の大学の特別支援教育教員養成課程等において「特別支援教育におけるICT活用」に関する内容を取り扱う授業の実施状況に関する実態調査を行った.特別支援学校教員免許1種を取得できる大学または大学院の部局(118部局)を対象とし,この分野に関する内容について取り上げている授業の有無や実施内容についてのアンケート調査を実施した.その結果,授業の実施率は全体で約60%であり,実施状況としては,全体の約80%が講義中心の授業であった.また,ICT活用に関する内容が授業全体に占める割合は「20%以下」という回答が全体の約8割であった.国公立大学と私立大学の違いはあまりなかったが,地域間では実施傾向の違いがある項目も見られた.
抄録全体を表示
-
村川 弘城
原稿種別: 本文
2012 年 36 巻 Suppl. 号 p.
29-32
発行日: 2012/12/20
公開日: 2016/08/09
ジャーナル
フリー
向社会的行動を測るものとして向社会的行動尺度がある.しかし,自身について子どもに答えさせている以上,実際に行動に移していたのかを測定できているとは言えない.むしろ,向社会的行動が必要な場面にすぐに気づけるか否かを示している可能性がある.本研究では,「気づきのタイミング」と尺度の得点との関係を明らかにすることを目的とした.そのため6年生を1年生と交流させ,振り返りから抽出した気づきと尺度得点との関係を示した.尺度得点に基づく上位群において事前の気づきを示す回答数かが多く,下位群では事後の気づきを示す回答数かが多いという偏りが有意であり,気づきのタイミングを測っている可能性が示唆された.
抄録全体を表示
-
淺田 義和, 鈴木 義彦, 長谷川 剛, 岡崎 仁昭
原稿種別: 本文
2012 年 36 巻 Suppl. 号 p.
33-36
発行日: 2012/12/20
公開日: 2016/08/09
ジャーナル
フリー
自治医科大学医学部では平成23年度より,学生教育の中でワールドカフェ形式の授業を取り入れ始めた.初年度は2種類のワールドカフェを,それぞれ医学部4年生と1年生に対して実施した.これまで学生の経験してこなかった新しい形式の授業であり,終了時のアンケートではどちらの回でも満足できたという声が多く集まった.一方,両学年ではワールドカフェそのものに対する印象や今後の授業形式への要望・コメントの内容には差がみられた.今後も授業としてのワールドカフェを続ける場合,学生評価の方法検討などが課題として挙げられる.
抄録全体を表示
-
北神 慎司, 上林 智美
原稿種別: 本文
2012 年 36 巻 Suppl. 号 p.
37-40
発行日: 2012/12/20
公開日: 2016/08/09
ジャーナル
フリー
本研究では,表現容易性およびイメージ性という2つの手話単語の属性を取り上げて,これらの属性と,動画・静止画(線画)という学習媒体の違いが,手話の語彙学習にどのような影響を及ぼすかを検討するため,動画または線画形式で提示される手話単語の記憶実験を行った.その結果,動画の場合は,表現容易性とイメージ性が手話単語の学習に対して加算的に作用するのに対して,線画の場合は,それらの属性が交互作用を持ち,表現容易性の高低にかかわらず,イメージ性が高ければ,手話単語の学習成績がよいことが明らかとなった.これらの結果をもとに,より効率的な手話の語彙学習の方法が示唆された.
抄録全体を表示
-
尾澤 重知, 森 裕生, 江木 啓訓
原稿種別: 本文
2012 年 36 巻 Suppl. 号 p.
41-44
発行日: 2012/12/20
公開日: 2016/08/09
ジャーナル
フリー
Wikipediaは誰もが編集に参加できる世界最大の百科事典である.本研究では,大学教育の授業実践において,日本語版Wikipediaの編集を目指す活動を取り入れた授業をデザインした.授業ではWikipediaの編集方針でもある「中立的」「検証可能」な項目の検討を含め,研究活動で必要なスキルの育成を目指した.量的・質的分析の結果,学生の約半数が実際にWikipediaに投稿したこと,文献による根拠づけなど研究活動でも必要なスキルの習得につながったこと,投稿にあたって授業内BBSでのメンターや教員からのコメントや,学生間のやりとりが有用だったことなどを示した.一方,既存記事の削除を伴う編集の少なさなど課題も明らかになった.
抄録全体を表示
-
林 俊行, 水落 芳明, 桐生 徹, 神崎 弘範
原稿種別: 本文
2012 年 36 巻 Suppl. 号 p.
45-48
発行日: 2012/12/20
公開日: 2016/08/09
ジャーナル
フリー
本研究では,音声認識機能による翻訳読み上げソフトを実装したタブレット型端末により,学習者自身が日本語の台詞を英語に翻訳して英語劇を行う教育実践とその評価を行った.その結果,学習者が英語に触れる回数を確保でき,英語に対する意識が高まるなど学習者が相互に学び合い学習を進める小学校外国語活動の可能性が示唆された.
抄録全体を表示
-
鄒 亜亨, 柏木 治美, 大月 一弘, 康 敏
原稿種別: 本文
2012 年 36 巻 Suppl. 号 p.
49-52
発行日: 2012/12/20
公開日: 2016/08/09
ジャーナル
フリー
本稿では,これまでのリスニング学習における学習履歴データを用いて,学習者の英単語学習における音素レベルの誤りパターンを自動検出するシステムを開発した.そして,学生グループの共通のリスニングウィークポイントを発見し,フィードバックする機能を実装した.検出は学習履歴データにある正解単語と誤った単語を取り出し,音素レベルに分解することによって行い,誤りパターンの出現回数も計算した.これまで蓄積した学習履歴データに対して検出を行い,検出手法の有効性を確認した.単語の中に聞き取りにくい音素が一つのみの場合に対して,開発したフィードバック機能の利用によって,学習者のリスニングウィークポイントを把握しやすくなるが,それ以外のケースに対して新たな検出手法が必要であることも明らかになった.
抄録全体を表示
-
山口 剛
原稿種別: 本文
2012 年 36 巻 Suppl. 号 p.
53-56
発行日: 2012/12/20
公開日: 2016/08/09
ジャーナル
フリー
本研究は,学習方略使用の規定要因として動機づけ要因(達成目標)と認知的要因(学習観,有効性の認知,コスト感)を取り上げ,方略使用の規定要因が試験時と平常時といった測定時期によって異なるかを検討した.パス解析の結果,試験・平常時どちらの時期も有効性の認知およびコスト感が有意なパスを示した.しかし,平常時においては動機づけ変数である遂行目標も弱いパスを示すといった違いがみられた.また有効性の認知に対して,平常時では各方略で一貫して方略志向が有意なパスを示した.このような測定時期による規定要因の違いについて,学習者の学習に対する意識の違いと質問項目に回答する際の評価基準の違いに注目して考察した.
抄録全体を表示
-
森下 誠太, 青木 栄太, 堀田 龍也
原稿種別: 本文
2012 年 36 巻 Suppl. 号 p.
57-60
発行日: 2012/12/20
公開日: 2016/08/09
ジャーナル
フリー
指導者用デジタル教科書のページから,関連する内容の教育用デジタルコンテンツへリンクされていることによって,授業中に必要となる提示情報へのアクセスを容易にすることができる.しかし,不定期に増加するコンテンツに対して,複数の教科書とのリンクを1点ずつ作成してゆくことは作業量の観点からも現実的ではない.本研究では,複数の教科書からコンテンツをリンクする際の作業量を低減するとともに,コンテンツの増加にも対応するために,教科書の指導内容に関する共通の分類情報である標準指導項目を開発し,標準指導項目を参照することで教科書のページからコンテンツへ動的にリンクを生成する機構を実現した.
抄録全体を表示
-
森 玲奈, 内記 麻子, 北川 美宏, 木原 俊行, 小柳 和喜雄, 山内 祐平
原稿種別: 本文
2012 年 36 巻 Suppl. 号 p.
61-64
発行日: 2012/12/20
公開日: 2016/08/09
ジャーナル
フリー
教員養成課程の学生を対象とするワークショップについて学ぶためのコース開発を2パタン行いその評価を行った.1つはワークショップの参加体験を含む全3回のコースである.もう1つは半期のコースであり,ファシリテーションに関する研修と2回のワークショップ運営体験が含まれている.前者ではワークショップへの知識・理解の向上が確認された.一方,後者では,受講生は教師とファシリテーターのあり方の違いなどを考察する等,深い気づきがあったことが示唆された.
抄録全体を表示
-
高橋 純, 安念 美香, 堀田 龍也
原稿種別: 本文
2012 年 36 巻 Suppl. 号 p.
65-68
発行日: 2012/12/20
公開日: 2016/08/09
ジャーナル
フリー
教員が電子黒板やプロジェクタなどを用いて教材等を拡大提示する際には,書き込みや指し示しといった焦点化が行われている.電子黒板やプロジェクタの実践事例をまとめた書籍や報告書を基に,教科指導で行われる焦点化の種類の検討を行った.その結果,焦点化の種類には,書き込み,指し示し,着目点の拡大,着目点のマスク,アニメーションの5つがあった.
抄録全体を表示
-
小清水 貴子, 大石 智里, 藤木 卓, 寺嶋 浩介, 室田 真男
原稿種別: 本文
2012 年 36 巻 Suppl. 号 p.
69-72
発行日: 2012/12/20
公開日: 2016/08/09
ジャーナル
フリー
教員のICT活用指導力の向上が求められ,将来,教員を志望する学生のICT活用指導力の育成も課題の一つである.そこで,中・高等学校を対象とした家庭科教育法の授業で,授業改善の観点からICT機器を活用した模擬授業を実践し,学生のICT活用に対する意識の変容を探った.その結果,ICT活用に関する講義や実物投影機の操作の実習により,授業におけるICT活用に対する意識が向上し,模擬授業後も維持されていた.また,ICT活用に対して,機器操作から指導に応じた活用に視点が変化した.ICT機器を活用した模擬授業を通して,機器を使えばよいのではなく,教師が教材や学習活動を工夫する必要があることに気づいた.
抄録全体を表示
-
藤木 卓, 市村 幸子, 寺嶋 浩介, 小清水 貴子
原稿種別: 本文
2012 年 36 巻 Suppl. 号 p.
73-76
発行日: 2012/12/20
公開日: 2016/08/09
ジャーナル
フリー
本研究では,両眼立体視により空間歩行可能なVRコンテンツの制作に必要な精度の変化が,現実感とVR酔いに及ぼす影響に関する知見を得ることを目的とした.そのために,大学生を対象とした主観評価実験を行った結果,次のことが明らかとなった.コンテンツの精度の変化に対して現実感とVR酔いは直線的な関係を示し,現実感が高くなるほどVR酔いの評価は低下する.また,コンテンツの精度に関しては,オブジェクトの形状の複雑さよりも貼付ける表面画像の質感の効果が高い.
抄録全体を表示
-
菊地 奈緒美, 苅宿 俊文, 脇本 健弘, 小林 遼平
原稿種別: 本文
2012 年 36 巻 Suppl. 号 p.
77-80
発行日: 2012/12/20
公開日: 2016/08/09
ジャーナル
フリー
本研究は,コミュニケーション教育として行われている逆転時間ワークショップが,子どものコミュニケーションにどう影響しているかを考察する.そのためにパソコンで作品を視聴する場面に着目し,逆再生視聴中と逆再生終了後の発話について分析を行った.結果として,逆転時間ワークショップの活動は,コミュニケーションが促される協働的な活動であることが分かった.また逆再生視聴中の発話がそのきっかけになっていることが分かった.
抄録全体を表示
-
小林 秀明, 倉本 龍一, 杉山 直隆, 森田 裕介
原稿種別: 本文
2012 年 36 巻 Suppl. 号 p.
81-84
発行日: 2012/12/20
公開日: 2016/08/09
ジャーナル
フリー
宇宙空間では奥行き手がかりの情報が少ないため,天体のコンテンツなどでは多視点や視点移動,空間的な能力が必要とされる.そこで本研究は,近年の技術進歩によって身近になった立体視環境を利用して,天体を立体視呈示させ,快適な視差角の検討を行った.ACR法を用いた画質評価により,2天体の奥行き呈示位置に関する主観的評価実験を行った.その結果,本コンテンツにおける快適な視差角が示唆された.
抄録全体を表示
-
畔田 暁子, 鈴木 佳苗
原稿種別: 本文
2012 年 36 巻 Suppl. 号 p.
85-88
発行日: 2012/12/20
公開日: 2016/08/09
ジャーナル
フリー
本研究の目的は,美術科の鑑賞学習の授業において利用できる可能性がある学習コンテンツの1つであるウェブ上の画像に関して,鑑賞学習の授業での現在の利用状況,利用の際に必要な機器や機能・要素,教員の意識と利用の際の課題を明らかにすることである.現職の中学校美術科担当教員を対象として質問紙調査を行った結果,1)ウェブ上の画像は第3学年対象の鑑賞学習の授業において利用頻度が高い傾向があり,2)いずれの学年の授業においても「絵画など平面作品」の画像が利用されることがもっとも多く,3)美術科担当教員は,ウェブ上の画像には画質とともに「歴史・文化的背景」や「素材や技法の説明」などの情報が必要だと考えていることが示された.
抄録全体を表示
-
平澤 泰文, 松川 節, 川田 隆雄, 小南 昌信
原稿種別: 本文
2012 年 36 巻 Suppl. 号 p.
89-92
発行日: 2012/12/20
公開日: 2016/08/09
ジャーナル
フリー
近年急速に成熟してきた情報通信技術,いわゆるICTを効果的に学習に,具体的には博物館学習に利用するために,アップル社のiPadを利用したガイドシステムを構築した.このシステムを博物館で開催された展覧会へ実際に導入した上で,高校生・大学生を対象としたアンケート調査を実施して有用性をはかった.本稿では,2008年に構築した携帯情報端末PDA(シャープ社製スマートフォン)を利用した博物館音声ガイドシステムの実証実験の結果と比較を行った本システムの評価結果を報告する.なお,これらの結果を受けて,大谷大学人文情報学科では全学生へのiPadの配布が決まり2011年より授業で運営するまでに至った.
抄録全体を表示
-
楠本 誠, 久保田 善彦
原稿種別: 本文
2012 年 36 巻 Suppl. 号 p.
93-96
発行日: 2012/12/20
公開日: 2016/08/09
ジャーナル
フリー
小学校理科における天文シミュレーションの閲覧と方位や方向の理解について分析した.未知の地上画像を取り込んだ天文シミュレーションは,天体が連続して動くのであれば,方位や方向を理解しやすく,表示領域が水平回転すると,方位や方向は理解しにくくなった.既知の地上画像を取り込んだ天文シミュレーションは,天体を静止させている場面や,表示領域を水平回転させた場面において,方位や方向の理解を向上させた.天体シミュレーションを閲覧することで生じる心的回転は,方位や方向の理解を妨げる可能性が高い.しかし,身近なランドマークをシミュレーション内に配置するならば,没入感を高め,方位や方向の理解を支援することが示唆された.
抄録全体を表示
-
森本 洋介, 森田 英嗣, 松本 寿一
原稿種別: 本文
2012 年 36 巻 Suppl. 号 p.
97-100
発行日: 2012/12/20
公開日: 2016/08/09
ジャーナル
フリー
本研究では,映像とリンクしてその分析内容も記述できるソフトウェアであるVVCを活用することにより,学習者がより効果的に映像分析を行い,メディア・リテラシーを獲得するための方略について検討する.実験ではVVCを用いた場合の調査対象を実験群とし,比較対象として,一斉に映像視聴してワークシートに筆記用具で書き込むという従来型の活動を行うグループを統制群とした.結果として,実験群の方が統制群よりも映像言語の理解が深まり,グループ議論において映像言語を根拠に挙げて価値観やイメージについて自分の意見を主張する傾向が高まることがわかった.
抄録全体を表示
-
田島 貴裕
原稿種別: 本文
2012 年 36 巻 Suppl. 号 p.
101-104
発行日: 2012/12/20
公開日: 2016/08/09
ジャーナル
フリー
通信制大学の便益効果に関する認識について,通学制の大学卒業者を対象に調査を実施し,プロビットモデルによる検証を行った.その結果,(a)郵便物,インターネットによる講義の学習効果があると考えるほど,通信制大学の便益効果への期待が高くなること,(b)大学卒業により得た便益効果は,通信制大学の便益効果に対する認識へ影響すること,が示唆された.
抄録全体を表示
-
阿部 智美
原稿種別: 本文
2012 年 36 巻 Suppl. 号 p.
105-108
発行日: 2012/12/20
公開日: 2016/08/09
ジャーナル
フリー
本研究の目的はイメージマップ・テストを用いて,看護学生が連想する「患者とのコミュニケーションスキル」を明らかにすることである.学年ごとの看護学生の理解の特徴を明らかにするために,看護学生1年生から3年生を対象に「患者とのコミュニケーションスキル」をキーワードとしたイメージマップ・テストを実施した.イメージマップ・テストに表された連想語の分析から,学年ごとの看護学生の「患者とのコミュニケーションスキル」に対する捉え方を把握することができた.今回の結果を踏まえ,看護学生の理解の特徴に応じたコミュニケーション教育を検討した.
抄録全体を表示
-
渡邉 文枝, 向後 千春
原稿種別: 本文
2012 年 36 巻 Suppl. 号 p.
109-112
発行日: 2012/12/20
公開日: 2016/08/09
ジャーナル
フリー
本研究では,タブレット端末における画像と文章を含めた教材を作成し,アニメーションの有無,文章の有無の観点から,学習に効果的な提示方法,および提示方法とわかりやすさとの関連について検討した.その結果,タブレット端末に提示する教材として,字句レベルの記憶学習には画像のみを提示する方法,特に学習内容の理解においては,アニメーションを付加した画像を提示する方法が,学習に効果的である可能性が示唆された.一方で,学習者は,アニメーションを付加した画像と文章を組み合わせた提示方法をわかりやすいと主観的に認知していることが示された.
抄録全体を表示
-
向居 暁
原稿種別: 本文
2012 年 36 巻 Suppl. 号 p.
113-116
発行日: 2012/12/20
公開日: 2016/08/09
ジャーナル
フリー
近年,大学教育では批判的思考の育成が重要視されてきており,その実践研究も報告されている.本研究は,ゼミナール活動における批判的思考スキルの学習を目的とした授業により,批判的思考態度,および,批判的思考能力の育成を試みた実践研究である.その結果,批判的思考育成群は,統制群と比較して,批判的思考態度の「探求心」得点に上昇が認められた.批判的思考能力に関しては,授業の効果はみられなかったものの,育成群に関しては,授業前・後の批判的思考態度の「探求心」得点の変化と批判的思考能力の全体得点変化の関連性に有意傾向が見られた.本研究の結果から,批判的思考態度と能力の関連について考察された.
抄録全体を表示
-
小杉 大輔, 手島 裕詞, 神田 明治
原稿種別: 本文
2012 年 36 巻 Suppl. 号 p.
117-120
発行日: 2012/12/20
公開日: 2016/08/09
ジャーナル
フリー
本研究では,Augmented Reality(AR:拡張現実)を用いた児童用地図学習教材を開発した.本教材では,地図記号が描かれた正方形のマーカーを,PCに接続したWebカメラで撮影すると,PC画面上ではマーカーの上にその地図記号が示す建築物が表示される.まず,調査対象となった児童の学区にある施設の地図記号マーカーを作成し,この学区の地図上に配置した.次に,本教材の地図学習への効果を測定するための実験的な授業をおこなった.その結果,本教材は,地図に写真を付した一般的な教材と同様に児童の地図記号の学習に有効であることが示唆された.
抄録全体を表示
-
島田 英昭
原稿種別: 本文
2012 年 36 巻 Suppl. 号 p.
121-124
発行日: 2012/12/20
公開日: 2016/08/09
ジャーナル
フリー
教授・学習場面において大きな数値の情報伝達をする際,概数値が用いられることがある.本研究は,数の認知研究から提案されている上位2桁処理モデルに基づき,数値情報の伝達場面においては,上位2桁の概数値の提示が適切であることを仮説として,調査を行った.調査では,20種の統計情報を提示し,最上位桁から4桁目までの4種類の概数値(たとえば,「230万件」)から,新聞,テレビで伝えられる際に望ましいと思われる数値を選ぶことを求めた.その結果,上位2桁の概数値が有意に多く選ばれた.また,この結果は,3種の数値の提示形式について一貫していた.以上から,上位2桁処理モデルが概数値の伝達場面においても適用できることが示された.
抄録全体を表示
-
福山 佑樹, 中原 淳, 森田 裕介
原稿種別: 本文
2012 年 36 巻 Suppl. 号 p.
125-128
発行日: 2012/12/20
公開日: 2016/08/09
ジャーナル
フリー
現代社会における深刻な問題の1つである社会的ジレンマを体験し,協力行動を促進するためのゲーム教材である「Connect the World II」を用いて,環境問題に対する協力行動意図への影響を調査した.評価実験の結果,ゲームの効果により,ゲーム直後において「習慣的環境配慮行動」が高まった.また半年後に行った遅延調査の結果,実験の際に「個人の行動が環境問題の解決に重要である」という回答をした参加者は,協力行動意図が半年後も維持されており,このような意識を獲得できるゲームデザインの重要性が示唆された.
抄録全体を表示
-
西村 和貴, 下村 勉, 須曽野 仁志
原稿種別: 本文
2012 年 36 巻 Suppl. 号 p.
129-132
発行日: 2012/12/20
公開日: 2016/08/09
ジャーナル
フリー
戦前,日米友好のためにアメリカから一万体を超える人形が日本に贈られた.青い目の人形と呼ばれたその人形は,今でも津市の新町小学校に存在し,学校では道徳のカリキュラムの中で単元を設け,授業を行っている.しかし,青い目の人形がなぜ学校にいて大切にされているのかがわからない児童も多くいるのが現状である.そこで,インターネットを用い,児童が探究して得た知識をDST(デジタルストーリーテリング)でまとめ,情報発信する能動的な学びを導入したところ,同校の以前の学びと比較して青い目の人形に対する知識理解や意欲共に有意に高まった.
抄録全体を表示
-
河村 壮一郎
原稿種別: 本文
2012 年 36 巻 Suppl. 号 p.
133-136
発行日: 2012/12/20
公開日: 2016/08/09
ジャーナル
フリー
本研究では3次元立体画像の視覚教材としての特徴を吟味するため,3次元と2次元の提示条件間で画像の印象と観察行動を比較する実験を行った.実験1では連続して提示された刺激への印象評価が行われ,3次元画像に対する興味は同一対象の2次元画像よりも強いことが示された.実験2では,参加者が画像のカテゴリー判断後に画面を見続けた時間を測定し,画像の新奇性に関わらず3次元条件の観察持続時間は2次元条件よりも長いことが示された.これらの結果から,3次元画像は一般に学習者の興味を高めやすく,注視が持続しやすいことが示唆された.
抄録全体を表示
-
杉谷 義和, 宮川 洋一, 森山 潤
原稿種別: 本文
2012 年 36 巻 Suppl. 号 p.
137-140
発行日: 2012/12/20
公開日: 2016/08/09
ジャーナル
フリー
平成20年告示学習指導要領においては「道徳の時間」における情報モラル指導の必要性が指摘されている.そこで本研究では,「道徳の時間」における著作権学習のための読み物教材について,(1)著作者の心情を中心とした読み物教材,(2)著作物利用者の心情を中心とした読み物教材の2編を作成した上で,「道徳の時間」2時間を中心に,総合的な学習の時間(共通体験)や学級活動(知識・理解)との関連を図る題材開発をした.小学校6年生計31名を対象に実践し,山本・清水(2005)の「著作権に対する意識尺度」を用いた評価の結果,本題材の実践前後において「著作権の意識化」,「著作権の尊重」,「違法な複製」,「許諾の必要性」の4因子でいずれも有意な平均値の伸びが認められた.
抄録全体を表示
-
阿部 裕子, 楠本 誠, 久保田 善彦, 舟生 日出男, 鈴木 栄幸, 加藤 浩
原稿種別: 本文
2012 年 36 巻 Suppl. 号 p.
141-144
発行日: 2012/12/20
公開日: 2016/08/09
ジャーナル
フリー
本研究は,「ごんぎつね」のクライマックス場面のマンガを,Voicing Boardで作成した.マンガ作成による視覚化と,児童の情景及び心情理解との関連を明らかにすることが,研究の目的である.その結果,以下のことが示唆された.物語の語り手の視点にある登場人物の心情は,マンガ作成の有無にかかわらず,理解しやすい.語り手の視点にない登場人物の心情は,マンガの作成を通してその視点が獲得できるため,理解が向上しやすい.複数の構図を想定できる場合は,情景理解が曖昧になり,マンガ作成による心情理解の効果を得にくい.
抄録全体を表示
-
望月 博文, 山田 朗
原稿種別: 本文
2012 年 36 巻 Suppl. 号 p.
145-148
発行日: 2012/12/20
公開日: 2016/08/09
ジャーナル
フリー
研究・開発に従事する者に限らず,論理的な思考力は現代社会において求められる能力であると言われる.コンピュータプログラミングは論理的な思考力を必要とする上に学校教育で学ぶことが出来るため,論理的思考力を身に着ける方法として適している.本研究ではその学習方法として,オリジナルカードゲームを使用した構造化プログラミングの学習を提案し,その効果を実験によって確認する.
抄録全体を表示
-
佐藤 和紀, 大山 努, 南部 昌敏
原稿種別: 本文
2012 年 36 巻 Suppl. 号 p.
149-152
発行日: 2012/12/20
公開日: 2016/08/09
ジャーナル
フリー
小学校高学年を対象に表現とコミュニケーションを基盤としたメディア・リテラシー学習プログラムを開発した.学習プログラムではWeblogを用いて保護者との交流学習も行った.その結果,評価尺度によれば,有意に学習プログラムが有効であった.また,学習プログラムを受講した中学校3年生に対して,学習の効果を確認するための追跡調査を行った.その結果,教員との関わりが深かったり信頼関係が築けていたりする生徒ほどメディア・リテラシー評価尺度得点が高く,インターネット上におけるコミュニケーションに不安を感じている生徒ほどメディア・リテラシー評価尺度得点が高いが,逆にインターネット上で自分の考えを明確に伝える自信がないことが示唆された.
抄録全体を表示
-
池田 史子, 畔津 忠博
原稿種別: 本文
2012 年 36 巻 Suppl. 号 p.
153-156
発行日: 2012/12/20
公開日: 2016/08/09
ジャーナル
フリー
本稿の目的は,複数教員がレポート評価を行う授業において用いたルーブリック形式の評価表の導入効果を検証するものである.これは,評価者間及び評価者と被評価者間の合意形成のために用いられた.本学の初年次教育においては,2007年度から2009年度までは複数学科混成でグループを編成し,各教員は担当したグループのレポート評価を行った.2010年度より学部学科別グループ編成に変更したところ,レポート評価の得点率分布に著しい偏りが見られるようになった.そこで,2011年度より,ルーブリック形式のレポート評価表を導入した.年度間比較を行った結果,2011年度のレポート評価点の得点率分布が,2007年度と同程度まで回復したことが明らかになった.
抄録全体を表示
-
山本 朋弘, 苣木 禎史, 宇佐川 毅, 清水 康敬
原稿種別: 本文
2012 年 36 巻 Suppl. 号 p.
157-160
発行日: 2012/12/20
公開日: 2016/08/09
ジャーナル
フリー
小学校6年児童を対象に,算数「分数」の4年から6年までの既習内容を,LMSのテスティング機能を用いて29の学習コースを提供し,振り返り学習を展開した.利用状況や児童の意識調査の結果から,テスティング機能を用いて前学年までの内容を提示することで,児童が分数を難しく感じる度合いが低下していることを示した.また,客観テストの結果から,下位群,中位群とともに,上位群の児童も客観テストの得点が有意に向上しており,LMSのテスティング機能を用いた振り返り学習が児童の分数に関する知識や計算技能を高めることを客観的に示した.
抄録全体を表示
-
三橋 功一, 山崎 正吉, 梅澤 実
原稿種別: 本文
2012 年 36 巻 Suppl. 号 p.
161-164
発行日: 2012/12/20
公開日: 2016/08/09
ジャーナル
フリー
授業記録を読む手がかりについて,小・中学校教師を対象とした質問紙調査に基づき因子分析を行った結果,「(1)授業構造,(2)学習目標,(3)分節,(4)教材・教具,(5)注目語,(6)模倣,(7)吟味,(8)学習活動,(9)自己体験,(10)補完」の10因子を抽出・解釈した.とりわけ,第1因子「授業構造」は,寄与率も高く,重要な位置づけの因子である.さらに,教職経験年数において有意差のあるものとして,「(1)授業構造,(3)分節,(6)模倣,(7)吟味,(8)学習活動」の因子が抽出され,とくに5年以下経験教師は「(6)模倣」,6年以上経験教師は「(1)授業構造,(3)分節」をそれぞれ主要な手がかりとして読みを進めるという知見を得た.
抄録全体を表示
-
伏木田 稚子, 北村 智, 山内 祐平
原稿種別: 本文
2012 年 36 巻 Suppl. 号 p.
165-168
発行日: 2012/12/20
公開日: 2016/08/09
ジャーナル
フリー
本研究の目的は,多様な形態をとるゼミナールに対して学部3,4年生が感じている魅力および不満を検証することであり,そのために自由記述回答文にテキストマイニングを適用した.クラスター分析の結果,魅力については「構成員間(教員-学生,学生-学生)の仲や雰囲気の良さ」,「学生間のかかわり」,「先生の人柄や話の面白さ」など11個,不満については「不活発な発言や議論」,「学生のやる気と教員の指導」など7個の特徴が析出され,ゼミナールの授業評価に向けた示唆を得た.
抄録全体を表示
-
藤田 哲也, 北神 慎司
原稿種別: 本文
2012 年 36 巻 Suppl. 号 p.
169-172
発行日: 2012/12/20
公開日: 2016/08/09
ジャーナル
フリー
本研究では,大学の講義科目におけるコミュニケーションツールのひとつである授業通信について,学生がそれをどのように受け止めているか,心理学の専門科目でありながらも他専攻の学生の受講も可能になっている授業を対象に,詳細な検討を加えた.その結果,授業通信の教育効果は,当該の授業(心理学)の内容を専攻する学生よりも,専攻しない学生にとって明確であることが示唆された.専攻生は授業通信の有無以前に,授業内容に様々な形で動機づけられているのに対し,非専攻生にとっては教員との相互行為がより重要な意味を持っていると考えられる.
抄録全体を表示
-
松島 彩夏, 望月 俊男
原稿種別: 本文
2012 年 36 巻 Suppl. 号 p.
173-176
発行日: 2012/12/20
公開日: 2016/08/09
ジャーナル
フリー
大学は自分で選択した分野をより専門的,発展的に学ぶことができるのが魅力だが,その満足度は必ずしも高いものとはいえない.現代の大学生には,将来を考え,見すえながら,授業を受講する意味を見出せるように授業選択行動を支援することが必要だと考え,学生が自分のライフストーリーを作りながら,授業の履修計画の意味を再検討することを支援するソフトウェアを開発した.学生8名が使用したシーンを記録したビデオとインタビューを分析した結果,ストーリーを作りながら過去の自分の経験の意味を再発見したり,聞き手が学生の語りを引き出しやすくなり,履修計画の再検討につながるといった効果が得られることが示唆された.
抄録全体を表示
-
張 セイ, 森本 康彦, 宮寺 庸造
原稿種別: 本文
2012 年 36 巻 Suppl. 号 p.
177-180
発行日: 2012/12/20
公開日: 2016/08/09
ジャーナル
フリー
近年,自己調整学習を支援するシステムが開発されているが,初歩の自己調整者に特化した支援が不十分なため,自己調整学習に不慣れな学習者には扱いにくいシステムとなっていた.そこで,本研究では,この問題点を解決するため,初歩の自己調整者の学習プロセスを通して自己調整学習を支援するシステムを開発した.本システムは,足場かけ/足場外しを半自動化することで自己調整者の上達を促すことを特徴とする.評価の結果,本システムは,自己調整学習を効果的に支援することが示され,問題点の解決の可能性が示された.
抄録全体を表示
-
江木 啓訓, 尾澤 重知
原稿種別: 本文
2012 年 36 巻 Suppl. 号 p.
181-184
発行日: 2012/12/20
公開日: 2016/08/09
ジャーナル
フリー
本研究は,学習状況を可視化する学習者センシングシステムの実現を目的としている.そのために,加速度センサを用いて学習者の筆記行為を検知する手法を検討した.学習者の意欲や興味の多様化により,教員が多数の学習者の状況を客観的に把握することが難しくなっている.そこで,行動識別の技術を用いることにより,書くに至っていない時点での学習者の状態を判定する.加速度センサを組み込んだ筆記具を作製するとともに,判定対象となる筆記行為中の4種類の状態を設定した.筆記行為の検知と状態の判定を行った結果,これらの状態を区別して学習状況の推定に役立てられることが示唆された.
抄録全体を表示
-
瀬戸崎 典夫, 上妻 尭甫, 岩崎 勤, 森田 裕介
原稿種別: 本文
2012 年 36 巻 Suppl. 号 p.
185-188
発行日: 2012/12/20
公開日: 2016/08/09
ジャーナル
フリー
本研究は,タブレット端末によって視聴可能な天体学習用ARテキストを試作した.さらに,試作したARテキストが有するコンテンツを評価した.その結果,AR型動画コンテンツは,講師の解説による講義映像の提示が効果的であったことが示された.また,「見易さ」を考慮し,紙テキストに重畳表示する動画の画面構成や配置を検討する必要性が示された.AR型CGコンテンツにおいて,3DCGによる立体的な提示が有用であることが示された.また,タブレット端末を動かすことによる様々な角度からの能動的な観察が効果的であることが示された.
抄録全体を表示