森林立地
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43 巻, 1 号
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  • 徐 小牛, 平田 永二, 渡嘉敷 義浩, 榎木 勉, 篠原 武夫
    原稿種別: 論文
    2001 年 43 巻 1 号 p. 1-8
    発行日: 2001/08/17
    公開日: 2017/04/03
    ジャーナル フリー
    林相の違いが土壌の養分特性に及ぼす影響について検討するために,沖縄島北部における常緑広葉樹林及びリュウキュウマツ林の鉱質土壌層の理化学的性質を調べた。常緑広葉樹林の土壌有機炭素及び全Nは,マツ林との差が認められなかった。表層土壌のpH及び交換性Ca^<2+>は,マツ林が高く,交換性Al^<3+>及び有効性Pは,逆に常緑広葉樹林の方が高くなっていた。また,交換性K^<+>及びNa^<+>は,両者ほとんど差がなかった。土壌pHは,常緑広葉樹林では下層にいくほど高くなるが,マツ林ではほぼ一定となった。物理性については,表層土壌の容積重は,常緑広葉樹林の方が小さかった。孔隙組成から見ると,常緑広葉樹林では粗孔隙率が細孔隙率より高く,マツ林では逆に細孔隙率が高くなっていた。しかしながら,下層(B2層)土壌の理化学的性質については,常緑広葉樹林とマツ林に違いが見られなかった。クラスター分析による解析では,林相の違いが,表層土壌の性質に大きく影響することが示唆された。
  • 斉藤 昌宏, 谷本 丈夫, 張 立運, 李 振武
    原稿種別: 報告
    2001 年 43 巻 1 号 p. 9-15
    発行日: 2001/08/17
    公開日: 2017/04/03
    ジャーナル フリー
    中国北西部の乾燥地,タクラマカン砂漠および河西回廊において土壌の粒径組成および塩類集積を調査した。扇状地,ペヂメント上部およびワヂで粒径10mm以上の大きな礫を含む場合が多く,ペヂメント下部では粒径0.2mm前後の成分を多く含む。電気伝導度(EC)およびNaCl含有量の測定から,ペヂメント中部・下部においては軽い塩類集積を起こしていることが認められた。タマリクス円錐の上層外縁は塩類濃度が高く,内部はほとんど塩類を含んでいなかった。Populus puruinosaおよびP.euphraticaの若い萌芽林では,両土壌断面とも表層ではECが20mS/cmを超え, NaCl含有量は1.5%以上となったが,下層に移るに従って値は下がった。P.puruinosa林下の土壌断面中部ではECが0.2mS/cmであるのに対し,P.euphratica林下の土壌では2〜5mS/cmと10倍以上の差があり,両樹種の耐塩性の違いを反映していた。河岸に成立した両種の混交林に設けたトランセクトの調査結果も,両樹種の耐塩性の違いを示唆していた。調査地域に出現した8地形について土壌の塩類集積度をECおよびNaCl含有量によって評価した。砂丘地の表層土はほとんど塩類を含まず,ペヂメント上部・下部はNaCl以外の塩類により軽い塩類集積が起きている例が認められた。氾濫原ではNaClによる塩類集積とそれ以外の塩による塩類集積が区分され,塩類集積地では主にNaClによる塩集積が起きていた。
  • 小見山 章, 鵜飼 奈美, 加藤 正吾
    原稿種別: 報告
    2001 年 43 巻 1 号 p. 17-21
    発行日: 2001/08/17
    公開日: 2017/04/03
    ジャーナル フリー
    落葉広葉樹の開葉時期には樹種間で大きな差が存在するので,閉鎖した林冠を持つ森林でも,異なる樹種で林冠が構成されることにより,春季における林床の光環境は不均一となり得る。このような開葉フェノロジーに関係する光が,下層にある植物に与える影響を調べるため,一年生草本であるツリフネソウの移植実験を行った。開葉時期の異なる上層本が存在する場所に5個のプロットを設けて,林床に移植したツリフネソウの主軸の伸長過程を調べた。上層本の開葉時期が遅いために,春季の遅くまで高い光量子束密度が長期間入射するプロットでは,ツリフネソウの主軸伸長量が他のプロットより大きいことがわかった。
  • 北畠 琢郎
    原稿種別: 報告
    2001 年 43 巻 1 号 p. 23-26
    発行日: 2001/08/17
    公開日: 2017/04/03
    ジャーナル フリー
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