根系被覆率はコンテナ苗の性能を評価する上で重要な指標であるが,実際の評価では根鉢の目視判断に依存する部分が大きい。本研究では,深層学習を用いた根鉢画像の自動判読によりコンテナ苗の根系被覆率を推定する方法を検討するとともに,根系被覆率を用いた根重推定の可能性を検証することを目的とした。容量300 ccマルチキャビティコンテナおよび150 ccに調整したMスターコンテナで育苗されたスギコンテナ苗をそれぞれ36本および23本用意し,根鉢画像を撮影して学習に供した。さらに根系の乾燥重量を計測し,根系被覆率を説明変数とする根重のべき乗近似による推定を行った。その結果,深層学習モデルにより約97%の正確度で根と培地の判別が可能であったが,推定値はやや過小評価する傾向を示した。モデルによる推定により目視判読に起因するばらつきは一定程度軽減された可能性があるが,RGB値が近い根と培地の判別では誤判別が生じ,過小評価の要因となったと考えられた。また,根重の推定は容量150 ccのコンテナ苗では一定の関係が認められたが,300 cc苗では推定精度が低く,これは根鉢表面に現れない根の存在が影響した可能性がある。
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