森林利用学会誌
Online ISSN : 2189-6658
Print ISSN : 1342-3134
11 巻 , 3 号
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論文
  • 井上 源基, 岡 勝
    原稿種別: 本文
    1996 年 11 巻 3 号 p. 153-164
    発行日: 1996/12/15
    公開日: 2017/04/03
    ジャーナル オープンアクセス
    本論文は,地形の急峻性と地形の複雑性から構成される森林地形に対し,地形の複雑性の評価法について検討した。地形の複雑度を表わす尺度として斜面方位の偏差,沢や尾根などの極値密度および傾斜方向の不一致度(地形褶曲度)を取り上げた。平均褶曲度D_aと極値密度ρ_Dおよび傾斜方向の偏差C_Bの関係から,機械導入の可否はD_aがほぼ0.6と0.9の時点で変化することに注目し,この区分点を適用し,地形指数の算定と同様の方法を用いて地形褶曲度分布関数から,複雑度指数F_D(0≦F_D≦1.5)を求める方法を提示した。この方法は,いずれも約5ha,80グリット数(1グリット25m×25m)の対象面域を基準面積とし,120対象面域に適用した。この結果,対象面域の褶曲度分布はほぼ一様分布で示され,直線式に近似できた。区分点の累加頻度を直線式から算定することにより簡易にF_Dが得られ,F_DとD_aの関係式を得た。また,地形傾斜分布の特性を示す標準偏差σ_Xは,F_Dや平均傾斜から求めた地形の複雑度の期待値W_2に関係し,W_2あるいはF_Dを含む楕円関数式を導いた。
  • 吉村 哲彦, 赤羽 元, 宮崎 裕之, 神崎 康一
    原稿種別: 本文
    1996 年 11 巻 3 号 p. 165-172
    発行日: 1996/12/15
    公開日: 2017/04/03
    ジャーナル オープンアクセス
    ファジィ積分を用いた林道のり面の崩壊危険度判定モデルを,岐阜県内の民有林,京大和歌山演習林,滋賀県内のO林道,大分県内のH林道の4地域へ適用した。カテゴリースコアを固定した数量化2類による判別率は,これらの地域へ適用した場合にかなり低下した。一方,ファジィ積分を用いた場合には,判別率の低下はわずかであった。この結果,数量化2類による判別モデルの精度は,切取のり面で62.3%,盛土のり面で74.3%と推定され,ファジィ積分による判別モデルの精度は,切取のり面で69.8%,盛土のり面で75.5%と推定された。さらに,ファジィ積分による方法では,要因の重視度の変化や,必要性係数の値に応じた要因の選別が可能なため,柔軟性の高いモデルを構築することができた。
  • 豊川 勝生, 市原 恒一, 澤口 勇雄
    原稿種別: 本文
    1996 年 11 巻 3 号 p. 173-180
    発行日: 1996/12/15
    公開日: 2017/04/03
    ジャーナル オープンアクセス
    音の大きさ(75dB(A),80dB(A),85dB(A))を変えた残響特性の異なる5基準音下の被験者17名に一位数加算テストを行わせ,テスト中の脳波,心拍数を測定した。この結果,音が大きいほど正解数は少なくなり,β波の減少,θ波,心拍数増加率,心拍変動係数(CV-RR)の増加がみられた。残響特性は,無音時に対する有音時(75dB(A))の生理応答の比で検討した結果,残響時間が特に長い音と特に短い音でβ波,CV-RRが減少,θ波が増加する傾向を示した。これらより,大きな音では繰り返し実験音の単調感が強く印象づけられ,緊張感,集中力が低下すること,残響時間が特に長い音と特に短い音で集中力が低下することが分析された。
  • 周 向陽, 藤井 禧雄
    原稿種別: 本文
    1996 年 11 巻 3 号 p. 181-192
    発行日: 1996/12/15
    公開日: 2017/04/03
    ジャーナル オープンアクセス
    すでに,大型計算機用シミュレーション言語GPSSを用いて,タワーヤーダを中心とした集材・造材作業システムの最適化プログラムを作成し,事例的なシミュレーション研究を行なってきた。今回は,簡便で,また,より広範な利用が期待できるパーソナルコンピュータ用GPSS/PC^<TM>を採用した。そして,その特色ある機能を活用して,高性能林業機械を用いた新しい作業システムに適用できる,より一般性のあるシミュレーションプログラムを作成した。本プログラムを用いて,まず,急傾斜地における作業システムをとりあげ,プロセッサとタワーヤーダの最適移動間隔および機械の組み合わせ方を検討した。急傾斜地での皆伐作業は,集材木の運搬はスキッダに任せ,プロセッサは造材に専念するシステムが適切で,この場合,プロセッサは集材架線から120m以内で作業し,また,タワーヤーダの架線間隔は20m〜40m程度であると作業効率が高くなると推論された。
  • 清水 裕子, 陶 建平, 酒井 秀夫
    原稿種別: 本文
    1996 年 11 巻 3 号 p. 193-200
    発行日: 1996/12/15
    公開日: 2017/04/03
    ジャーナル オープンアクセス
    ポリエステルと綿からなる高次複重層糸織物,綿織物,麻織物といった素材の異なる3種類の下刈作業服着用時の衣内温湿度を測定し,これらの比較検討を行った。測定は温湿度一定の人工気候室において行った。また,作業服の着心地についての聞き取り調査も行った。その結果,3種類の素材の衣内温湿度の差はほとんど認められなかった。また,着心地に関するアンケートにおいても有意な差がなかった。今回は夏の下刈作業服として適していると考えられる素材3種類を用いたため,これらの素材間の着心地についての違いが,わずかになったものと考えられる。本実験を通して,デザイン面での検討の必要性が示唆された。
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