森林利用学会誌
Online ISSN : 2189-6658
Print ISSN : 1342-3134
20 巻 , 3 号
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論文
  • ヨフイ エフイ ユリアテイ, 瀧本 義彦, 市原 恒一, 松原 周信
    原稿種別: 本文
    2005 年 20 巻 3 号 p. 141-150
    発行日: 2005/12/15
    公開日: 2017/04/03
    ジャーナル オープンアクセス
    インドネシアでのマツ人工林は労働集約的な林業ベースで経営されており,作業能率の最大化と労働負担の最小化が必要である。この研究では,マツヤニ収穫作業(再傷付けと採取作業)の作業能率と労働負担に影響する要因(季節・作業方法・地形条件および休憩間隔)を調べることであった。調査はジャワ島で2003年3月と2004年7月に行った。ステップテストを使って,労働能力(VdotO_2max)を推測した。そして, %VdotO_2maxを労働負担の指標として使用した。労働負担に影響する要因:荷物の負荷と地形条件を知るために歩行モデルテストを行った。ステップテスト結果,異なった労働能力容量がわかった。歩行テストでは,労働負担の場合,負荷の影響は地形条件より高かった(ANOVA, P<0.001)。そして,乾期の労働負担は雨期より高かった(ANOVA, P<0.005)。グリップの範囲を越える高さの作業を行うことはより高い労働負担になった。そして,休憩間隔を実作業時に取り入れると労働負担を低くする可能性があった。また,休憩間隔は生産性に影響がなかった。しかし,それは身体に正常な代謝を維持する機会を与えるから,持続作業期間を短くする必要性がわかった。
  • 陣川 雅樹, 山口 浩和, 吉田 智佳史, 古川 邦明, 山田 容三, 小林 洋司, 佐竹 利昭, 蓬莱 圭司, 稲垣 忠弘, 上田 光男, ...
    原稿種別: 本文
    2005 年 20 巻 3 号 p. 151-162
    発行日: 2005/12/15
    公開日: 2017/04/03
    ジャーナル オープンアクセス
    急傾斜地における間伐材搬出作業の省力化・効率化,および新しい森林基盤整備技術の確立を図るため,林地保全型無人輸送システム(ACS)の開発を行った。本システムは,傾斜方向に敷設する幹線システムと等高線方向に敷設展開する支線システムから構成され,木寄せ・積込作業以外の搬送・運材作業はすべて無人で行う。現地導入・集材試験を実施した結果,幹線レール敷設作業の占める時間は全作業の3.6%に過ぎず,支線システムは22.9%,集材作業は73.5%であった。支線システムの要素作業では支柱打ち込み作業が約5割,集材作業では木寄せ作業が約5割を占め,改善の必要性が示唆された。また,幹線システムと支線システム,集材作業と支線走行時間の間に発生する待ち時間から,システムの改善が指摘された。一方,幹線レールの路線配置に関して,既存のモノレールと同様に高低差を稼ぐ方法で配置すると作業性に影響を及ぼすことが明らかとなった。ACSの場合,支線システムによる集材面域と積換え場所の選定を先行して行い,これらのポイント間を幹線レールで結ぶルート選定が必要である。
  • 田坂 聡明, 有賀 一広, 松英 恵吾, 高木 のぞみ
    原稿種別: 本文
    2005 年 20 巻 3 号 p. 163-169
    発行日: 2005/12/15
    公開日: 2017/04/03
    ジャーナル オープンアクセス
    本論文では,新たな立木の倒伏強度推定式を提案する。研究では,平成15年3月に宇都宮大学農学部附属船生演習林で発生した風倒被害地の調査データをもとに,根株の倒伏強度推定のための理論式の導出を試みた。現地での風倒木調査の結果,土壌が深い場合には地際を回転中心として半球状の土壌せん断が発生することが明らかとなったことから,根の抱土が半球状となる場合を想定した推定式の作成を行った。具体的には,根の抱土に生じる限界せん断抗力より,根株の倒伏モーメントを推定した。さらに,この半球状モデルにおける倒伏時の回転中心を算出し,根株の倒伏強度を推定することにより,既往の実験式と比較を行った。この結果,両者は良く一致したことから,推定式の適合性が高いことが明らかにされた。
  • 近藤 道治, 今井 信
    原稿種別: 本文
    2005 年 20 巻 3 号 p. 171-182
    発行日: 2005/12/15
    公開日: 2017/04/03
    ジャーナル オープンアクセス
    上木カラマツ,下木ヒノキの複層林で,残存木損傷の少ない林型の複層林を検討するため,列幅の違う2種類の列状複層林と点状複層林で上木を伐採した。その結果,1残1伐列状複層林では上木に損傷は発生しなかったが下木の27.8%に損傷が発生した。3残2伐列状複層林では上木の5.3%に損傷が発生したが,下木の損傷は0.7%にすぎなかった。一方,点状複層林では,上木の12.3%,下木の39.3%に損傷が発生した。残存木の損傷は上木,下木ともに列状複層林の方が点状複層林より少なく,損傷形態も軽微なものが多かった。また,1残1伐列状複層林と3残2伐列状複層林で下木の損傷率を比較すると,3残2伐列状複層林の方が少なかった。今回の調査結果を踏まえ,次回の上木伐採を考えると,上木を3列以上残す列状複層林が,もっとも残存木損傷の少ない複層林施業法といえた。
  • 岡 勝, 井上 源基, 小林 洋司
    原稿種別: 本文
    2005 年 20 巻 3 号 p. 183-191
    発行日: 2005/12/15
    公開日: 2017/04/03
    ジャーナル オープンアクセス
    7種類の高性能林業機械を対象に,税法上の耐用年数(法定耐用年数)と機械の廃棄・更新年数の実績値(実績耐用年数),年間運転日数の実績値をもとに時間あたり損料率を算定した。ここでは,償却費率を0.9,年間管理費率を0.07とし,保守・修理費率は,法定耐用年数,実績耐用年数および年間運転時間から推計した耐用時間に応じて機械毎に算定した値を用いた。その結果,時間あたり損料率は,法定耐用年数(6年)を用いた場合0.0258〜0.0325%/hr,実績耐用年数(7〜9年)を用いた場合0.0239〜0.0297%/hrと算定された。高性能林業機械の損料率を従来型林業機械の損料率および林業用の建設機械の損料率と比較した。その結果,高性能林業機械の損料率は,従来型林業機械(トラクタ,集材機)および土工・運搬用の建設機械(ブルドーザ,不整地運搬車)の約70%であった。これらの機械の損料率と耐用時間は累乗式で近似され,耐用時間を与えることにより損料率の大まかな予測が可能となった。
  • 近藤 稔, 山内 澄子, 松本 武, 鈴木 保志, 小林 洋司
    原稿種別: 本文
    2005 年 20 巻 3 号 p. 193-202
    発行日: 2005/12/15
    公開日: 2017/04/03
    ジャーナル オープンアクセス
    従来型の集材架線を2組架設し,この2本の荷上索を結合して荷重を吊上げる形式のH型架線で集材可能な区域の抽出方法を検討した。いびつな形状のH型架線を除外するアルゴリズムを組合せた方法により任意の地点で吊荷が地上に接触しないように,架線の荷重点垂下量と標高値との関係から架線の支柱位置を探査するアルゴリズムを地形条件が異なる4地区に適用して探査を行った。その結果,H型架線は深い谷部に集中して谷を横切る形で位置する傾向がみられること,起伏量が250mを越える地域ではおよそ面積の80%がH型架線で集材可能であることが示された。探査されたH型架線は,細長い形状のものが多く,これは架線間隔が狭いH型架線を順次張り替えていく必要があることを示唆している。本結果は限られた条件での計算ではあるが,抽出プログラムを使って前もってH型架線の適用できる区域を抽出することの重要性が認められた。
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