森林利用学会誌
Online ISSN : 2189-6658
Print ISSN : 1342-3134
21 巻 , 3 号
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論文
  • 有賀 一広, 田坂 聡明, 吉岡 拓如, 櫻井 倫, 小林 洋司
    原稿種別: 本文
    2006 年 21 巻 3 号 p. 185-192
    発行日: 2006/12/15
    公開日: 2017/04/03
    ジャーナル オープンアクセス
    本研究では直接燃焼発電プラントと小規模ガス化発電プラントの統計資料をもとに,モデル地域を対象として最適なエネルギープラントの規模について検討した。直接燃焼発電に関しては発電容量3MW以上,発電効率18%以上のエネルギープラントで原料調達コスト10.5円/kWh程度で最小となった。一方,小規模ガス化発電では発電容量1MW,発電効率27%のエネルギープラントで原料調達コスト4.3円/kWh程度で最小となった。また,6町の役場で小規模ガス化発電を行う場合には発電容量100kW,発電効率20%のエネルギープラントで原料調達コストが6円/kWh程度で最小となった。発電コストの固定費を8円/kWhと想定して,日本の電力価格18.17円/kWhから差し引いた10.17円/kWh以下に原料調達コストを抑えるためには,直接燃焼発電の場合には発電効率の向上や路網の整備が必要であることが確認された。路網を整備することによって,集材距離が短縮された場合,原料調達コストが減少するとともに,林道建設費用を含めたトータルコストも減少することから,林道建設による収穫費用の低減が,今後,期待される。また,発電効率が高い小規模ガス化発電の利用が,森林バイオマスのエネルギー利用にとって重要であることが確認された。
  • 櫻井 倫, 楯 雄太加, 吉岡 拓如, 仁多見 俊夫, 大野 輝尚, 小林 洋司
    原稿種別: 本文
    2006 年 21 巻 3 号 p. 193-204
    発行日: 2006/12/15
    公開日: 2017/04/03
    ジャーナル オープンアクセス
    埼玉県秩父地域を対象とし,森林バイオマスの収集費用を算出してバイオマス発電の採算性を検討した。森林簿を使用して小班ごとに伐採方法を分類し,バイオマス発生量を算出した。また地形条件および道路からの集材距離に応じて収集作業システムを設定し,バイオマスの収集費用を計算した。バイオマス発電プラントとして対象地域内に中型のプラントを1基設営する集中型と小型のプラントを9基設営する分散型とを想定し,トラック輸送費用および収集費用を算出した。採算性を考慮すると,集中型において19.0GWh/年のエネルギー量が利用可能となり,分散型の場合は採算割れとなった。また,集材距離が現状より100m短縮した状況では集中型で利用可能量がわずかに増加した。さらに,集材距離が最大100mとなるまで基盤整備が進んだ状況を想定すると,集中型では利用可能量が92.4GWh/年に増加し,分散型でも2.8GWh/年が利用可能となった。
  • 中澤 昌彦, 岩岡 正博, 峰松 浩彦, 小澤 雅之
    原稿種別: 本文
    2006 年 21 巻 3 号 p. 205-210
    発行日: 2006/12/15
    公開日: 2017/04/03
    ジャーナル オープンアクセス
    集材方式の違いによる土場残材発生量の変化を明らかにすることを目的として,主伐や利用間伐が実施された林分において伐採量と出材量との関係を明らかにし,その差となる残材の発生状況を調査した。資料には,山梨県内の近年5年間の民間事業体による伐採・搬出に関する履歴を用いた。現状では伐採地でそれぞれの集材方式が用いられ,かつ用材にはならない低質材等は集材されないため,伐採した地上部全乾質量のうち約1/2が市場に出材されているが,収集が容易な土場残材は約1/6に過ぎず,収集が困難な残材が林地に多く取り残されていることが明らかとなった。伐採された地上部全乾質量と出材量の関係を見ると,伐採種別や集材方式に関係なく正の比例関係にあり,さらに全木集材に限れば伐採された地上部全乾質量と土場残材量には正の比例関係があった。今後はバイオマス資源の利用を想定した作業システムへの移行が望まれ,それには作業の機械化による全木集材が有効であり,用材と同時に低質材等林地残材も集材すると,バイオマス資源となる土場残材発生量は伐採された地上部全乾質量のうち2/5程度が期待できることがわかった。
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