森林利用学会誌
Online ISSN : 2189-6658
Print ISSN : 1342-3134
29 巻 , 4 号
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論文
  • ザワウイ アジタ アハマド, 芝 正己, ジャマリ ノル ジャナトン ナイム ビンティ
    原稿種別: 本文
    2014 年 29 巻 4 号 p. 193-202
    発行日: 2014/10/31
    公開日: 2017/04/03
    ジャーナル オープンアクセス
    島嶼沖縄地域においては,主に林道開設に起因する斜面浸食や崩壊は,その復旧や補修に特殊な施工技術や高額な費用を要することからこれまで問題とされてきた。そのため林道網や排水施設計画の策定に際しては,斜面浸食や崩壊が危惧される脆弱な地形箇所の特定・予測は重要である。本研究では,沖縄本島北部地域に位置するヤンバル森林を対象として斜面崩壊危険個所の抽出と地図化の方法について検討した。解析には,航空搭載型レーザー(LiDAR)で測定したデータから作成した地上解像度1mの数値地形モデル(DTM)および数値表層高モデル(DSM)を用いた。地形の情報であるDTMを用いて浸食崩壊過程に関係した二次的な地形属性として,LS factor,SP indexおよびTW indexを算出し,SAGA GISを用いたシミュレーションを行った。一方,植生被覆の解析にはDSMからDTMを差し引いて算定した数値樹冠高モデル(DCHM)を用いた。これらの地形および植生に開するパラメータを総合化して斜面崩壊危険箇所地図を作製した。この地図の精度検証は,崩壊発生箇所に関する現地調査結果との比較から行った。その結果,現地で確認された崩壊箇所の84.6%が地図上の高危険判定区域(クラス1およびクラス2)で起きていることが確認され,本手法が当該地域における林道開設に伴う地形的な危険評価に有効であることが示された。
  • 大澤 篤弘, 仁多見 俊夫
    原稿種別: 本文
    2014 年 29 巻 4 号 p. 203-212
    発行日: 2014/10/31
    公開日: 2017/04/03
    ジャーナル オープンアクセス
    計画的な素材生産による国産材の更なる生産量増加が求められる中,森林GISを活用した森林情報の相互利用や統合にあたっての課題を導き出すことを目的として,全国の都道府県と森林管理局を対象に森林GISの運用状況についてアンケート調査を実施した。その結果,運用している森林GISのシステムやソフトウェアが様々であり,データの項目数も差異がみられるため,早期のシステム統合は容易でないことが明らかになった。運用する人材について,組織的な体制と短期人事による弊害が問題視されていた。外部組織との情報交換について,森林GISを導入していない市町村や森林組合も依然として存在し,低予算で簡便に利用できるシステム開発が望まれた。林分配置と路網,地形条件による施業方法の選定により計画的な素材生産を行うために必要な地形データや道路ラインデータは十分に揃っておらず,分析機能はそれほど使われていない状況がうかがえた。地域の森林GISを連携して相互利用することについては,同一県内の国有林と民有林の間で必要との意見が多かったため,国有林と民有林の間で森林GISのデータ共有や相互利用を段階的に進める方法が考えられた。
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