林業機械による伐木作業の自動化では把持の制御等に,単一方向から取得した点群に基づき深層学習を用いて立木および伐倒木を検出し,3 次元位置,直径,傾斜方位角,傾斜角度を推定する必要がある。点群から立木の位置と直径を推定する深層学習手法や,ゲームエンジンを用いた教師データ作成手法が提案されているが,傾いた対象木の推定や傾斜地を考慮した教師データの生成について検討されていなかった。本稿では,ゲームエンジンと数値標高モデルを組み合わせることで,傾斜地を再現した仮想的な森林環境を構築し,立木および伐倒木の3 次元位置,直径,傾斜方位角,傾斜角度を点群に対応させた教師データの生成,および得られた教師データを3D Bounding Box に変換し,立木および伐倒木を検出する手法を提案する。実際の森林環境において,仮想森林の教師データで学習した深層学習手法による検出精度と推定精度を評価した。PV-RCNN を用いた場合,3D-LiDAR から10 m 以内のRMSE は,材径,材長方向の位置推定誤差において0.11 m,0.59 m,傾きベクトル,直径の推定誤差において4.22 deg,0.09 m となり,把持するためには位置と傾斜方位角,傾斜角度の推定誤差を低減させる必要があることが示された。
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