本研究は,日本大学生物資源科学部森林資源科学科が実施した「子ども樹木博士」を基本とした森林環境教育の実践から,その活動の特徴を明らかにし,森林環境教育の実施団体に対して要求される事項について分析することを目的とする。調査方法は,2008年度に実施した12回の活動と2009年度の10回の計22回の実施実績から,依頼方法,依頼団体,実施場所,実施内容を分類し,実施状況をまとめる。さらに,2009年度に依頼をしてきた小学校の教員,公民館や図書館の担当者に対し,実施の経緯から実施後の感想に関するアンケートを実施した。その結果,森林環境教育実施団体に要求される項目は,(1)依頼者の要望にも柔軟に対応できるプログラム,(2)大人数への対応,(3)簡単な依頼手続,(4)依頼元の近隣での実施,(5)インストラクターの親しみやすさの5つと考えられた。
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