日本森林学会誌
Online ISSN : 1882-398X
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4件中1~4件の論文を表示しています
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  • 102 巻 (2020) 1 号 p. 69-76
    福島県在住の小中学生を対象とした森林体験を伴う自然体験活動が生きる力と自然との共生観に及ぼす効果 もっと読む
    編集者のコメント

    2021年論文賞
    山田会員の論文は、森林体験活動の教育的な効果を環境教育や野外教育の評価手法を応用して分析を試みた研究であり、森林科学では初の取り組みである。ひとくちに森林体験活動といっても、その活動内容は幅広いため、教育的な活動の成果の評価軸の設定が難しかったが、山田会員は心理学的手法をもとに開発された評価尺度(IKR評定用紙など)を応用し、さらに複合的な評価を行うことで科学的なエビデンスを提示することに成功した。また、林野行政では森林サービス産業など森林空間の活用が期待されているが、本論文で提示された手法を用いることで森林での多様な体験活動の改善につなげることが可能であろう。また、山田会員は東日本大震災の避難時の困難な状況下にあった子ども達を研究対象に選ぶことで、被災時の子ども達のストレスの軽減に関わる自然体験の意義を示した。これは、自然災害が多発する今の日本における社会的ニーズに応えうる研究成果といえる。

  • 102 巻 (2020) 1 号 p. 24-30
    日本における森林計画制度の起源 もっと読む
    編集者のコメント

    2021年論文賞
    日本の民有林行政の大きな柱である森林計画制度の原点が1939年森林法の中改正にあったことを示したものである。従来の学説では、森林計画制度は敗戦後1951年の森林法改正によってスタートしたとされていたが、その見方に対して大きな一石を投じた。日本の森林計画制度がわが国独自の経験知と問題意識から生まれた必然性、GHQとのギリギリの攻防の中で主体的に形成されたものであるという知見は森林科学の学術分野に大きな影響を与えるとともに、林業、林産業などの裾野の広い社会分野への確実な貢献も果たすものと考える。また、山本会員は関連する公文書、報告書、雑誌、私的に綴った文書を丹念に収集・整理する作業を進め、関係者へのインタビューも十分に積み重ねた末に本論文の結論に到達した。このことは、ともすれば埋もれがちな資料の価値をわれわれは再評価すべきであることを示すものである。以上のように、山本氏会員の当該論文はきわめて優れた業績である。

  • 100 巻 (2018) 4 号 p. 116-123
    群馬県のナラ枯れを起こしたカシノナガキクイムシは在来か近年移入の個体群か もっと読む
    編集者のコメント

    2000年論文賞
    新たなナラ枯れ被害地でのカシナガの由来を遺伝解析により明らかにした初めての報告であり,結論を導くための研究計画も適切であるこ。特に、被害の拡大は周辺の被害地からのカシナガの移動による、という従来のナラ枯れ被害発生予測の前提が不十分であることを示し,未被害地でのカシナガの生息調査が必要であることを指摘するなど,今後のナラ枯れ防除法を検討する上で,大きく貢献する成果であると評価できる。本論文において、被害が始まってしまった地域での防除に繋がる情報を遺伝子解析から得られたことは、科学的にも実用的にも大きな進歩と評価される。

  • 101 巻 (2019) 1 号 p. 7-13
    原発事故が福島県の木材需給に与えた影響と林業・木材産業の現状 もっと読む
    編集者のコメント

    2020年論文賞
    原発事故が福島県の木材需給に与えた影響、林業・木材産業の現状と課題を明らかにしたもので、その問題意識と社会的な波及性は高く評価される。本論文では、震災直後からの行政、企業、団体等の対応の実態が克明に描かれており、論文の価値を高めている。また、放射能汚染が地域差を伴って影響を与えた点を、地域ごとの分析から明らかにしていること、川上側と川中・川下側では復興の進展に大きな差があることなどを明らかにするなど、その影響を多角的に捉えている点も高く評価される。本論文における事実の克明な把握と分析を通じて得られた教訓は、福島県の林業・木材産業の復興に大きく貢献するものである。

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