日本林学会誌

カラマツ当年生枝の成分に関する研究 (VII)

先枯病抵抗性個体の指標としてのフェノール性成分

野村一高, 岸田昭雄

1979 年 61 巻 1 号 p. 1-7
発行日: 1979/01/25
公開日: 2008/12/18

DOIhttps://doi.org/10.11519/jjfs1953.61.1_1

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当年生枝中のフェノール性成分の質的・量的な生成が,環境の影響によるものなのか,遺伝的なものかを明らかにするため,苫小牧植栽の4年生の7クロ一ン,野幌植栽の15年生の4クローンより当年生枝を採集し,含有フェノール性成分をGLCで分析した。これらの立地および樹齢の範囲内では, 1年のうち採集月日が同じであれば,フェノール性成分のクローン内での量的変異は非常に小さく,質的変異はまったくなく,各クローンの各成分含有量はクローンに特徴的な値を示すことが明らかとなった。フェノール性成分の変異が先枯病抵抗性個体の指標となりうるかを調べるため,新たに抵抗性15クローン,罹病性2クローンの当年生枝を採集し,フェノール性成分をGLCで分析した。各クローンの罹病率とフェノール含有量との間ではっきりした相関関係は認められなかったが,フェノール性成分の多いクローンは常に抵抗性クローンであった。こうした結果は, GLCでカラマツ当年生枝中のフェノール性成分を分析することにより,抵抗性個体を間接的に選抜しうる可能性を示している。

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ミズナラを主とする広葉樹林の収量-密度図

菊沢喜八郎

1979 年 61 巻 1 号 p. 8-14
発行日: 1979/01/25
公開日: 2008/12/18

DOIhttps://doi.org/10.11519/jjfs1953.61.1_8

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北海道のミズナラを主とする広葉樹林において収量-密度図を作成した。各林分においてY-N曲線を描き,そのB-ポイントを両対数グラフ上にプロットした。各B-ポイントの最外側にくる直線を求め,これをB-ポイント線と名づけた。最多密度曲線をB-ポイント線に平行に引いた。収穫表から得られた林分管理の指針はこれらの線に平行に与えられている例が多い。収量-密度図中のY-N曲線は,そのB-ポイントをB-ポイント線に一致させて求めた。等限界直径線は,Y-Nの理論分布式に,各限界直径を有する個体の材積の値を代入して,数値計算により求めた。等平均直径線は前報と同じものを用いた。この収量-密図は,ミズナラを主とする一斉林分が無間伐のまま推移した場合の,本数・材積・胸高直径の間の関係を示す一つの模式図である。

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針葉樹の冬芽の過冷却と枝の耐凍性

酒井昭, 石川雅也

1979 年 61 巻 1 号 p. 15-20
発行日: 1979/01/25
公開日: 2008/12/18

DOIhttps://doi.org/10.11519/jjfs1953.61.1_15

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亜嵩山または亜寒帯性針葉樹の冬芽は-30～-40°Cの温度範囲で枝条原基のみが凍死することが知られている。このことは枝条原基がこの温度範囲まで過冷却後細胞内凍結をおこして死ぬ可能性を示している。このことを確かめるために,針葉構の冬の芽の示差熱分析を行なった。亜高山または亜寒帯性モミ属の冬芽は-5～-8°Cで外部芽鱗が凍結したのち,枝条原基は約-30°Cまで過冷却した。また,芽から枝条原基,その直下にある厚角組織およびそれらの外側をとりまくうすい内部芽鱗をとり出し熱分析したところ,枝条原基は約-30°Cまで過冷却した。しかし,開舒20日前の春の芽の枝条原基は-15°Cまでも過冷却しなかった。暖帯性モミ (A.firma) の冬芽の枝条原基は,その凍死温度である-20～-22°Cまで過冷却した。しかし,トウヒ属の冬芽では-5～-8°Cでの外部芽鱗の凍結につづき,または少しおくれて枝条原基が凍った。カラマツ属の冬芽の示差熱分析では,葉原基の凍結に由来すると思われる多数の小さい熱の放出が認められた。温帯性落葉広葉樹と異なり,針葉樹の枝の木部では-30～-40°Cまでの過冷却は認められなかった。

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森林土壌中の窒素の動態 (I)

森林表層土における硝化細菌の分布と硝化活性

吉田重明, 三宅大浄, 仁王以智夫

1979 年 61 巻 1 号 p. 21-25
発行日: 1979/01/25
公開日: 2008/12/18

DOIhttps://doi.org/10.11519/jjfs1953.61.1_21

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ヒノキ3年生苗古葉の秋季変色現象と土壌の理学性

鈴木正

1979 年 61 巻 1 号 p. 26-30
発行日: 1979/01/25
公開日: 2008/12/18

DOIhttps://doi.org/10.11519/jjfs1953.61.1_26

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カラマツ採種園における雌球花の開花最盛期間と雄球花からの花粉の放出期間

伊藤昌司, 金子富吉, 山崎忍, 横山敏孝, 斎藤幹夫

1979 年 61 巻 1 号 p. 31-34
発行日: 1979/01/25
公開日: 2008/12/18

DOIhttps://doi.org/10.11519/jjfs1953.61.1_31

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ボイリング発生過程の界面動電現象に関する研究

西尾邦彦

1979 年 61 巻 1 号 p. 35-38
発行日: 1979/01/25
公開日: 2008/12/18

DOIhttps://doi.org/10.11519/jjfs1953.61.1_35

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訂正とお詑び

1979 年 61 巻 1 号 p. 39
発行日: 1979年
公開日: 2008/12/18

DOIhttps://doi.org/10.11519/jjfs1953.61.1_39

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