遺伝学雑誌
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14 巻, 1-2 号
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  • 森脇 大五郎
    1938 年 14 巻 1-2 号 p. 1-23
    発行日: 1938年
    公開日: 2007/04/04
    ジャーナル フリー
    先に發表したアナナス猩々蠅の11の突然變異形質に續いて發見された42の突然變異に就て, 起原•特質•遺傳性状等を記述した。その中伴性遺傳のものが13, 第2染色體に屬するもの15, 第3染色體が9, 第4染色體に屬すると思はれるものが4, その他に所屬不明のもの1があつた。
    以上の中で優性に遺傳するものは11あるが, Golf と Off とは明らかにホモが生存することが知られた。
    遺傳子間の相互關係で特に著しかつたのは rough と Plexate との關係で, rough 遺傳子はホモの状態にあつても Plexate が加はらねば形質を表現しない。
    Minute-IIb, Minute-IIIc, Minute-IVa の夫々には, その屬する染色體に於ける交叉を高めると思はれる何等かの力が伴ふらしい。即ち之等の Minute のどれかが關係すると雄に於ても若干の交叉が見られ, 雌に於ては交叉が高められる結果となる樣である。
    本種に於ては各種の逆位が屡ゝ現はれる。Puffed には CIIL (第2染色體の左腕に於ける交叉を抑制すると思はれる一逆位) が伴つて居るし, Dichaete にも Beaded にも同じく CIIL が伴ふらしい。この他に lethal-4 又は w f2 に伴つて小さな逆位がX染色體にあると考へられる。即ちこの系統では w f2 の近くの交叉が幾分抑制される傾向がある。併しこれは唾腺染色體の方からは未だ證明されて居ない。
  • 今井 喜孝
    1938 年 14 巻 1-2 号 p. 24-33
    発行日: 1938年
    公開日: 2007/04/04
    ジャーナル フリー
  • 新山 英二郎
    1938 年 14 巻 1-2 号 p. 34-38
    発行日: 1938年
    公開日: 2007/04/04
    ジャーナル フリー
    The chromosomes of Hemigrapsus sanguineus (de HAAN), a species of the shore-crab (Varuninae, Grapsidae), are described in the present paper. The diploid number of chromosomes is 128, as determined in spermatogonia (Figs. 1-3), while the haploid number is 64 as counted in both the primary and secondary spermatocytes (Figs. 4-9, primary spermatocyte; Figs. 16-18, secondary spermatocyte). Sex-chromosomes of X-Y type are found in the primary spermatocyte division (Figs. 10-15). They invariably take the central position of the metaphase plate, and segregate earlier than autosomes. The relative magnitude existing between them seems to be constant, the small one (Y) being approximately one third the size of the large one (X). It was quite difficult, however, to distinguish these two particular chromosomes among the chromosomes of the spermatogonium or of the secondary spermatocyte. In respect to the constitution and behavior of the sex-chromosomes the present species shows a close resemblance to Plagusia dentipes and Eriocheir japonicus, previously recorded by the present author (cf. NIIYAMA 1937), in parallel to their taxonomical relationships.
  • 建部 民雄
    1938 年 14 巻 1-2 号 p. 39-50
    発行日: 1938年
    公開日: 2007/04/04
    ジャーナル フリー
    1) 赤×白のF1は紫で, F2に於て紫9:赤3:白4比の分離が得られた(第2表)。從つて赤の遺傳子型は RRbb で, 白の夫は rrBB であらう。即ちB遺傳子はR遺傳子との共存に於て紫色をあらはす作用あるものと思はれる。
    2) 紫×白のF1は紫で, F2は紫3:白1比を示した (第3表)。即ち紫の遺傳子型は RRBB であらう。
    3) 黄×白のF1は黄で, F2に於て黄3:白1比の分離を示した(第4表)。
    4) 白×黒のF1は黒で, F2に於て黒3:白1比の分離を示した(第5表)。又 F1×白の戻交雜に於ては黒1:白1比が得られた (第6表)。從つて黒は白に對して1遺傳子優性であると思はれる。
    5) 赤×黄の組合せに於てはF1は紫で, F2に於て紫9:赤3:黄3:白1比の分離が得られた(第8表)。
    6) 赤の一品種 Cincinnati Market を自殖すると, 少數黄色子葉を有し成育せずして枯死する個體が分離した。Cincinnati Market×Golden Ball F1は正常であつたが, F2 に於て正常の緑色に對し黄色を 3:1 比に分離した系統と, 全部緑色に固定した系統とが得られた (第9表)。從つて緑色の遺傳子は Xa, 黄色の夫を xa とすれば, Cincinnati Market の遺傳子型は Xaxa なるヘテロのものであつたと思はれる。
    7) 黄×紫のF1は紫で, F2は紫12:黄3:白1比の分離を示した(第10表)。
    8) 紫×赤の交雜に於てF1は紫であり, F2に於て紫3:赤1比の分離が得られた(第11表)。
    9) 赤×黒のF1は黒紫で, F2に於て黒紫27:紫9:黒赤9:赤3:黒12:白4比の分離が得られた(第12表)。
    10) 紫×黒のF1は黒紫で, F2の分離は黒紫9:紫3:黒3:白1比を示した (第14表)。
    11) 黄×黒のF1は黒で, F2は豫期に反して黒3:白1の單性雜種比の分離を示した(第15表)。從つて黒(Yb), 黄(Y), 白(y)の3遺傳子は複對立因子をなすのではあるまいか。
    12) 從つて各根色の遺傳子型は第16表の如きものであらう。尚其の外, 色原質に關與するC遺傳子が夫々存するものと思はれる。
  • 諸星 靜次郎
    1938 年 14 巻 1-2 号 p. 51-62
    発行日: 1938年
    公開日: 2007/04/04
    ジャーナル フリー
    1. ++/os e の雄にX線を照射した所, Os, E 兩因子座の中間に横斷が起り, 横斷された Os 因子を擔ふ斷片は遊離して獨自性を保つが, 體細胞及び配偶子形成中屡放失を起す。放失頻度は卵子形成より精子形成に高い。
    2. ヘテロ型マダラ油は osOs との部分が體全面に一樣に分布し, os と同樣強健である。第一精母細胞では單價斷片1個を過剩に有し, 大抵正常染色體の外側に存する。第二成熟分裂は主に等分裂であるが稀に不分離をなす。
    3. ホモ型マダラ油は os の部分が極めて少いか或は全く不透明で, 體質弱く, 殊に雌は弱い。過剩斷片2個をヘテロと同樣單價で大抵外側に存す, 第一成熟分裂では主に不分離をなし, 1個宛兩極に別れる場合は少い。雌に二系統あり, 不分離のみで放失の起らぬ系統と, 放失も不分離も起る系統とある。
    4. 過剩斷片は分裂に當り大抵の場合先行する。放失されると思はれる時には核外に壓し出され, 細胞質中に殘るやうである。
  • 今井 喜孝
    1938 年 14 巻 1-2 号 p. 63-65
    発行日: 1938年
    公開日: 2007/04/04
    ジャーナル フリー
    四季咲カーネーショシの八重咲はヘテロであるため, 次世代で一重•八重•超八重の三型を 1:2:1 に分離するが, スペクトラム竝にその芽條變異によつて得た系統では自殖によつても交雜によつても八重と超八重とが3:1に分離する. これは二つの八重遺傳子の想定によつて了解される.
  • 明峰 俊夫
    1938 年 14 巻 1-2 号 p. 66-73
    発行日: 1938年
    公開日: 2007/04/04
    ジャーナル フリー
  • 芳賀 〓
    1938 年 14 巻 1-2 号 p. 74-90
    発行日: 1938年
    公開日: 2007/04/04
    ジャーナル フリー
  • Yoshitaka IMAI
    1938 年 14 巻 1-2 号 p. 91-96
    発行日: 1938年
    公開日: 2007/04/04
    ジャーナル フリー
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