胃癌患者における免疫抑制血清因子とその局在性を検討するため, 22例の胃癌症例 (stage I 6例, stageII2例, stageIII8例, stageIV6例) において, 各症例ごとに末梢静脈血清, 癌巣局所静脈血清, 脾静脈血清を採集し, それぞれの血清添加が健康人リンパ球のPHA反応におよぼす影響を検討するとともに洛部位血清中のimmunosuppressiveなα
2-macroglobulin, immunosuppressive acidicprotein (IAP) を定量比較した。その結果, 健康人リンパ球のPHA反応は, 癌患者血清添加により抑制された。その抑制作用は, 末梢血清よりも, 癌巣局所血清, 脾静脈血清に大きかった。α
2-macroglobulin, IAPとも癌巣局所血清に最も高濃度であった。
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