薬史学雑誌
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最新号
選択された号の論文の12件中1~12を表示しています
  • 長野 哲雄
    2025 年60 巻2 号 p. 73-77
    発行日: 2025/12/31
    公開日: 2026/03/07
    ジャーナル フリー
  • 西谷 篤彦
    2025 年60 巻2 号 p. 78-84
    発行日: 2025年
    公開日: 2026/03/07
    ジャーナル フリー
    目的:アメリカ薬剤師会初代 CEO(1959-1983)の Dr. William S. Apple のアメリカ薬剤師会(American Pharmaceutical Association,以下 APhA)での活動と薬剤師職能に与えた影響と寄与について調査した. 方法:一次資料とAPhAのHPおよび書籍150 Years of Caring (A Pictorial History of the American Pharmaceutical Association) 等を確認して調査した. 結果:Dr. AppleのAPhAにおける業務の活動は薬剤師職能に影響を与えた.また Dr. Appleの出版部門と財団活動への参画は薬局で働く薬剤師の役割の拡充に貢献した.さらに Dr. Apple が関わった薬局及び医薬品会社の医師による所有に関する裁判事例は薬剤師の専門職の法的・政治的な地位向上につながった. 結論:Dr. Apple はAPhAの多くの分野で多大な貢献をし,アメリカの薬剤師やその他の医療関係者から尊敬されている.なお日本の薬剤師制度にも影響を与えるなど少なからず日本の教育・業務の参考となり向上に寄与した.
  • 安士 昌一郎
    2025 年60 巻2 号 p. 85-93
    発行日: 2025年
    公開日: 2026/03/07
    ジャーナル フリー
    目的:1717(享保 2)年に創業した大阪道修町の老舗である伏見屋市兵衞商店(現?小野薬品工業株式会社)の,明治・大正期における企業家活動を調査し,同時期のリーダーである 6 代,7 代,8 代当主が大阪薬業界およ び企業のその後に及ぼした影響を分析する. 方法:業界史ならびに各社史料から企業家活動を明らかにし,その活動が大阪薬業界および企業に与えた影響を考察した. 結果:伏見屋市兵衞(小野市兵衞)の明治・大正期の主な活動としては,道修町薬種中買仲間を代表して新たに定められた薬業関係の規則に対応し,規制当局と折衝を行ったことが挙げられる.結果として,道修町の薬業者達が新制度に適応するための基盤作りに貢献した. 結論:伏見屋市兵衞商店の六代伏見屋市兵衞,七代小野市兵衞,八代小野市兵衞は薬業界の激動期に自商店を維持し,道修町の薬業者の一員として業界の発展に関わった.そしてその活動は,9 代目当主が改革を行う際の地盤となったことを明らかにした.
  • 森本 和滋
    2025 年60 巻2 号 p. 94-102
    発行日: 2025年
    公開日: 2026/03/07
    ジャーナル フリー
    目的:内山充の生涯を出逢いと別離で醸成された使命感と責任感から調べた. 方法:奥井誠一遺稿集「いのち」を奥井登美子氏から謹呈を受けた.内山充の言葉と思いに関する情報は,文献,書籍,ウェブサイト,その他の資料を用いて調べた. 結果と考察:1)出生から学生時代:内山充は,1930年兵庫県(現?芦屋市)にて長男として出生.1947年,旧制東京高等学校理科乙類入学,1949年3月には同校修了.1949年4月,東京大学教養部理科二類入学.1958年7月7日薬学博士を東京大学から授与された.博士論文「放射性ストロンチウムによる体内汚染防御に関する研究」の指導教官は,浮田忠之進東大教授であった.不幸にも浮田忠之進教授は57歳で急逝された.2)東北大学時代:奥井誠一は,クリスチャンの家系で育ち「我は道なりまことなりいのちなり」(新約聖書ヨ ハネの福音書14章6節)に基づいた信仰を持ち続けていた.不幸にも,奥井誠一教授は45歳で逝去された.別離の中で内山充教授の人生観や科学論や社会論が醸成された.3)国立衛生試験所時代:「ステートメント:レギュラトリーサイエンスとは」を発表した.4)日本公定書協会から薬剤師認定制度認証機構:出逢いを大切にし,その思いを自分の言葉として構築し,薬剤師としての使命感と責任感の醸成に励ましと示唆を与え,生涯学習の構築に寄与された.
  • 柳沢 清久
    2025 年60 巻2 号 p. 103-114
    発行日: 2025年
    公開日: 2026/03/07
    ジャーナル フリー
    目的:今回は Passiflora sp. (主に P. incarnata)に含まれている植物成分の中で,アルカロイドの定性および定量分析に関する文献検索を行った.文献検索から,Passiflora sp. 各種 (主に P. incarnata)に含まれているハルマンアルカロイド (β-カルボリンアルカロイド)の種類 (成分化学ファイル)およびその含有量,さらにその精神薬理学的活性効果について,調査を行った.そしてハルマンアルカロイドの Passiflora sp. の精神神経作用への寄与について,考察した.また Passiflora sp. (主に P. incarnata)に含まれているハルマンアルカロイドの成分組成およびその含有量について,幻覚植物として知られている Peganum harmala と対比を行い,ハルマンアルカロイドによる重大な健康被害の可能性について,考察した. 方法:著者が今まで,Passiflora sp. の史的研究調査で使用したいくつかの文献の中で,Costa, et al. (2016)の報文には,唯一,アルカロイド分析に関する研究報告が記載された.Costa, et al. (2016),およびそれに使用された引用文献から,Passiflora sp. に含まれているアルカロイドについて検索した.それに関連してWeb にて,Peganum harmala,およびハルマンアルカロイド (β-カルボリンアルカロイド)について検索した. 結果:1980 年以降の Passiflora sp. に含まれているハルマンアルカロイドの含有量の研究報告では,それ以前の1970年代までの研究報告と比べると,その濃度が低レベルであることが示された.Peganum harmalaとの対比においては,Peganum harmalaに含まれているβ-カルボリンアルカロイドの含有量は% w/w レベルで,ppm レベルの P. incarnataよりも,かなり高いレベルであった.また調査結果では,ハルマンアルカロイドなどのβ-カルボリンアルカロイドは血液脳関門を容易に通過しベンゾジアゼピン,セロトニン,およびドパミンなどの受容体に結合して,相互作用すること,ならびに MAO-A 阻害作用により,脳内モノアミン神経伝達物質の代謝および濃度をレベル調節することにより,抗うつ作用,中枢興奮作用,幻覚作用などの幅広い精 神薬理作用を有することが示された.一方ハルマンなどのβ-カルボリンアルカロイドは GABAA 受容体?ベンゾジアゼピン受容体系において,ベンゾジアゼピン受容体に結合して,抗痙攣作用などの GABA の抑制作用を減弱または逆転させることが示された. 結論:Passiflora sp. に含まれているハルマンなどのハルマンアルカロイド (β-カルボリンアルカロイド)はppm レベルのかなりの低濃度レベルである.しかしこの濃度レベルにおいて,ハルマンなどのハルマンアルカロイドは GABAA 受容体に対して,GABAA 受容体逆作動薬 (陰性アロステリック調節因子)として働き,不安惹起,中枢興奮など GABA 神経抑制作用と逆の作用を誘発する可能性は考えられる.したがって,Passiflora sp. の緩和な精神神経作用は,GABAA 受容体において,アピゲニンなどのアグリコンによる GABA神経抑制作用の過剰を微量のハルマンアルカロイドが制御しているためではないかと著者は推察する.
  • 山形 悠
    2025 年60 巻2 号 p. 115-123
    発行日: 2025年
    公開日: 2026/03/07
    ジャーナル フリー
    目的および方法:東洋医道会は昭和3年に結成された漢方団体であるが,これまで漢方史のなかでその存在や動向が積極的に語られてきたとは言い難い.そこで会誌である『皇漢医界』を読み解き,東洋医道会の目的,主張,結成時の社会的・思想的背景について検討した. 結果および結論:東洋医道会による漢方復興運動は従来の運動とは異なり,漢方が漢方医以外の手によって支持されたことが明らかになった.その背景にはアジア主義思想の興隆の影響や社会的な「病者」の存在が示唆される.実際に会の活動を担ったのは漢方医たちであり,専門誌の発行,積極的な陳情運動などの活動は漢方の復興という観点で大きな前進だった.特に湯本求真,奥田謙蔵らによる漢方の実践は国民の健康に直接的に利益をもたらした活動であり,戦前の漢方復興の黎明期において重要な取り組みである.
  • 金 兌勝
    2025 年60 巻2 号 p. 124-132
    発行日: 2025年
    公開日: 2026/03/07
    ジャーナル フリー
    目的:法的に漢方医学が認められていないにもかかわらず,漢方薬が医薬品として流通している日本において,現場で働く医療職,特に薬剤師に対して漢方に関する教育は急務であると言える.西洋医学と漢方医学はベースとなる理論体系が根本的に異なる分,区別し混同がないようにすべきであり,漢方は伝統的な方法論を守って実施されるべきである.西洋医学に関する項目も大変多い状況の中,漢方教育を合理化することも併せて必要と考えられる. 方法:医系薬系大学における漢方に関する教育の試みや薬剤師の意識調査等,これらに関する論文を参考に,現場で求められる漢方に関するスキルを炙り出し,筆者の講義経験から,短時間で教えやすいモデルとして新しい方剤分類を作成する.さらにこのモデルが漢方方剤の歴史を紐解くことで,伝統医学の範疇を逸脱しないことを証明する. 結果と考察:本稿では,学ぶ者がより簡便でかつ合理的に漢方理論を身に着けられるように方剤分類法として,補と瀉の分類と,3D モデル(寒熱の軸,潤燥の軸,行鎮の軸)を組み合わせた分類法を新たに提示した.併せて,この分類法が伝統医学の範疇から逸脱しないことを証明した.現場薬剤師に向けた研修はもとより,医系薬系の大学教育にも大いに役立つと思われる.
  • 風岡 顯良
    2025 年60 巻2 号 p. 133-140
    発行日: 2025年
    公開日: 2026/03/07
    ジャーナル フリー
    目的:芍薬は日中間で原植物や修治法に相違があるなど,不明確な部分が多い.本研究では,名城大学薬学部の芍薬関連生薬の標本を調査し,また,日本薬局方の記載事項の変遷と比較することで,名城大学薬学部がアカデミアとして生薬の品質保証に貢献してきた歴史を明らかにすることを目的とする. 方法:日本薬局方の「芍薬」の記載の変遷を調査し,また,名城大学薬学部標本室収蔵の芍薬関連生薬の標本を調査した. 結果:名城大学薬学部標本室には,種々の品種・修治・産地の芍薬関連生薬の標本が収蔵されていた.大学構内での栽培品は種々の品種・修治のものが同時期に作成されていた.日本薬局方での芍薬の基原の記載変更,ペオニフロリンの含量の規定の追加に前後して,Lot 番号が異なる多くの市場品が収集されていた. 結論:名城大学薬学部標本室収蔵の芍薬関連生薬の標本の調査によって,薬用植物の栽培および生薬の生産の面,市場品のレギュレーションの面からの研究および教育を実践し,名城大学薬学部が生薬の品質保証に貢献してきた可能性が示唆された.
  • 飯野 洋一
    2025 年60 巻2 号 p. 141-156
    発行日: 2025年
    公開日: 2026/03/07
    ジャーナル フリー
    目的:戦前日本の日本薬剤師会および医薬分業運動の足跡を検証する. 方法:戦前日本の日本薬剤師会歴代会長の事績について述べる. 結果・結論:薬剤師の調剤権確保は戦後に実現されるが,戦前日本の日本薬剤師会の真摯な努力がその礎石となったことを明らかにした.
  • 高松 さくら
    2025 年60 巻2 号 p. 157-160
    発行日: 2025年
    公開日: 2026/03/07
    ジャーナル フリー
    2025年2月にフランスへ渡航し,グルノーブルの Musee grenoblois des Sciences medicales(グルノーブル医学博物館),Jardin Dominique Villars(ドミニク・ヴィラール植物園)およびパリのMusee Francois Tillequin(フランソワ・ティルカン博物館)を訪問したため,医学・薬学史の面より各施設についての見聞を紹介する.
  • 五位野 政彦
    2025 年60 巻2 号 p. 161-164
    発行日: 2025年
    公開日: 2026/03/07
    ジャーナル フリー
  • 2025 年60 巻2 号 p. 165-166
    発行日: 2025年
    公開日: 2026/03/07
    ジャーナル フリー
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