呼吸心循環器系のりスク管理上, パルスオキシメーター並びに心電図モニターは必須であり, 有用性を把握する目的で, 使用状況を調査した。対象は1998年10月から2000年10月までに, 当院で理学療法中に, パルスオキシメーター, 心電図モニターを使用した入院患者, それぞれ29例, 36例とした。方法はカルテより後方視的に, 理学療法の対象疾患, 医師によるモニタリングの指示の有無などを調査した。その結果, パルスオキシメーター使用者で, 対象疾患が呼吸器疾患である者は, 29名中9名(31%), その他は20名(69%), モニタリングが医師の指示による者は, 29名中2名(7%), 理学療法士の判断は27名(93%)であった。心電図モニター使用で, 対象疾患が心循環器疾患である者は, 36名中15名(42%), その他は21名(58%), モニタリングが医師の指示による者は, 20名中2名(56%), 理学療法士の判断は16名(44%)であった。これらのことより, パルスオキシメーター, 心電図モニターは概ね, 呼吸心循環器疾患患者に使用されていたが, その他の疾患にも使用されており, 理学療法を進める上で, 有効に利用されていると考えられた。
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