魚類学雑誌
Online ISSN : 1884-7374
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16 巻 , 2 号
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  • 田中 克
    16 巻 (1969) 2 号 p. 41-49
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    1.海産魚11種, 淡水魚9種の摂餌開始時の仔魚の消化系を観察し, 成魚の消化系との比較を基礎にその機能に推察を加えた。
    2.摂餌開始時の仔魚の消化管は直線型と回旋型に大別され, 前者は主としてニシン魚群・中生魚群に属する魚種の, 後者はスズキ魚群に属する魚種の特徴である。3.味蕾の発達は一般に海産仔魚で悪く, 淡水産仔魚とくに摂餌開始前に咽頭歯が分化した仔魚でよく発達している。
    4.食道の粘液腺は摂餌開始時にPAS陽性物質を分泌している。
    5.有胃魚では食道と腸との問に胃の前駆体と考えられる部分が存在するが, その上皮は条紋縁を欠く立方状細胞で構成され, 胃腺や胃盲嚢部は未分化の状態にあり, 機能的にこの段階の仔魚は無胃魚といえる。
    6.成魚の消化管にみられるち密層や顆粒層は仔魚には認められない。
    7.一部の魚種を除き, 摂餌開始時の仔魚の腸上皮は円柱細胞のみで構成され, その遊離縁には条紋縁がよく発達している。
    8.一般に幽門垂は後期仔魚の初期には分化していない.
    9.摂餌開始前に肝臓中にグリコーゲンの蓄積はほとんど認められない.
    10.肝臓と膵臓はたがいに分離し, 肝膵臓は未形成である。
    11.摂餌開始時の仔魚の消化系の基本稱造は無胃魚の消化系の構造と共通しており, 消化吸収機構の類似性が推察される.
    12.摂餌開始時の仔魚の消化系の分化程度はその種の摂餌し得る餌の範囲を規定する主要な要因であり, 生命力とも密接な関係にあるものと推察される。
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  • 落合 明, 楳田 晋
    16 巻 (1969) 2 号 p. 50-54
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    1967年9月より11月にかけて高知県須崎市および宿毛市に来遊する成熟ボラの産卵生態を調査し, 次の事項が明らかとなった。
    1。雌は大型で体長43cm以上はすべて雌であり, 雄は小型で, 31cm以下はすべて雄によって占められる。2。卵径は9月16日に0.22mm, 10月17日に0.37mm, 11月2日に0.66mm, 11月4日に0.68mmとなり, 11月に入って急激に肥大した。
    3.カラスミとなる雌個体は10月22日に出現し, 11月4日に最も多く, 11月10日には全く認められなかった。
    4.カラスミとなる卵巣は体長35cm前後で約200g, 45cm前後で約350g, 50cm前後で500gに達し, 生殖腺指数は10-21の間にある。この卵巣卵は成熟過程からみて卵黄球期のものに相当する、
    5。雌の放卵魚体は11月2日に出現し, 11月10日まで認められた。
    6。成熟精巣は卵巣のように肥大せず, その重量は159前後にとどまった。
    7、成熟の雄は10月18日に出現し, 11月10日まで認められた、
    8。須崎湾における産卵期間はせいぜい20日前後である、
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  • 谷口 順彦
    16 巻 (1969) 2 号 p. 55-67
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    ニベ科魚類の類縁ならびに分類体系を明らかにするため骨格系統の比較研究を行なった。本報ではニベ科魚類16種の頭蓋骨の形態についての観察結果を記述し, 二・三の考察を行なった. ニベ類の頭骨にみられる著しい特徴は頭部感覚管の発達にともなって生じた額骨および翼耳骨上の骨質隆起である、頭蓋骨において著しく変異のみられる形質は額骨隆起, 前耳骨孔, 後耳骨の位置等であり, これらの形質から判断するとニベ科魚類の頭蓋骨は明瞭に区別される5つの類型, シナオオニベ型, ニベ型, コニベ型, シログチ型およびキングチ型に分けられる。シナオオニベ型にはシナオオニベ属1種・ニベ属2種およびホンニベ属1種が, ニベ型にはニベ属3種が, コニベ型にはコニベ属1種とアブラグチ属1種が, シログチ型にはシログチ属2種およびクログチ属1種が, キングチ型にはキングチ属2種およびカンダリ属2種がそれぞれ含まれる。シナオオニベ型とニベ型は比較的普遍的形質をそなえ, コニベ型とキングチ型は特化形質をそなえている。シログチ型はニベ型とキングチ型との中間的形質をそなえている。耳石にみられる4つの類型 (Chu, 他, 1963)に属す種と頭蓋骨の5つの類型に属す種とを比較すると, それぞれの類型に含まれる種の組成は基本的にはよく類似していることが判明した, したがって, 頭蓋骨および耳石は亜科または属の分類形質として重要と考えられる。
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  • 林 勇夫
    16 巻 (1969) 2 号 p. 68-73
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    スズキの生殖輸管は生殖腺の後端から延びる短い管で, その断面は裂口状を呈する。管壁は厚い結合組織からなり, その外層を筋肉繊維が取巻き, 管の内面は単層の上皮細胞層でおおわれている。上皮細胞層は主として立方上皮細胞または扁平上皮細胞からなり, 分泌細胞や繊毛細胞は認められない。産卵期に管壁に血球の分布が著しくなる点と輸精管の上皮層に部分的な肥厚が認められた点を除けば, とくに顕著な季節変化は観察されなかった。生殖輸管はその形態からみて, 他の脊椎動物において考えられているような特別な機能はなく, 生殖物質の通路としての役割がそのほとんどであろう。ただ産卵期前後に輸精管内に認められる多量の精子が, 産卵期を過ぎた後次第に消失し, 代りに比較的大形のヘマトキシリン親和性の弱い細胞が認められるようになるが, これらが精子の崩壊過程にあるものと考えれば, 輸精管にある程度の機能を想定することも可能であろう.輸卵管は産卵期以外の時期には体外に開口しておらず, 産卵直前になって開くようであるが, この開口機構については本研究では確かめられなかった。
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  • 新井 良一
    16 巻 (1969) 2 号 p. 74-77
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    松原(1943)および蒲原(1954)は日本産のBythites属(フサイタチウオ属)に属する標本をBythites lepido-genys Smith and Radcllffeと同定して記載している。これ等の記載および1968年に駿河湾から採集された1個体, 士佐湾産3個体を研究したところ, これ等はフィリピンが原産地であるBythites lepidogenysと比較して多側線の配列が異なること, 胸鰭条数が多いこと, 両眼間隔が幅広いことなどで区別できる。日本産のBythitesB.leptdogenysと異なる新種と思われるのでB.matsu-barai sp.nov.として記載, 報告する。
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  • 安田 富士郎, 小田 直樹, 渡辺 精一, 水口 憲哉
    16 巻 (1969) 2 号 p. 78-82
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    従来, 遠洋トロール漁獲物には特定の和名のない種が数多く, 商業上の便宜的名称の乱用のため, 多くの混乱をまねいていた.本報告は漁獲物中タイ科魚類8属17種を報告するとともに, このうちキダイ属4種についてナガレンコ, オオメレンコ, ナミレンコ, コブレンコの和名を与えた。
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  • Clifford Ray Johnson
    16 巻 (1969) 2 号 p. 83-85
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    沖縄産ベンケイハゼ約15個体(体長21-50mm)について, 中軸骨格, すなわちとくに尾骨(Fig.1)を含む脊椎骨, 肋骨および不対鰭担鰭骨の構造を骨学的に観察した結果の概要を述べた。
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