魚類学雑誌
Online ISSN : 1884-7374
Print ISSN : 0021-5090
検索
OR
閲覧
検索
19 巻 , 3 号
選択された号の論文の9件中1~9を表示しています
    • |<
    • <
    • 1
    • >
    • >|
  • 沖山 宗雄
    19 巻 (1972) 3 号 p. 145-153
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    西部熱帯太平洋の表層から, 稚魚網採集によって, Macristiellaと同定される標本が4個体 (体長13.1-39.3mm) 得られた.これらは太平洋におけるはじめての採集記録である.特に最大の個体を中心に外部および内部形態についての詳細な記載をおこなった.大西洋産の標本を含めて既知のMacristiellaは, いずれもハダカイワシ目, チョウチンハダカ科Bathytyphlops属魚類の幼期であることが判明したが, 種の帰属に関しては未解決である。
    抄録全体を表示
  • 尼岡 邦夫
    19 巻 (1972) 3 号 p. 154-165
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    日本近海の各地から採集された15個体のダルマガレイ科 (Bothidae) の後期仔魚および稚魚を調査した結果・これらは背鰭条数 (II, 111-0, 111), 医鰭条数 (86-91) および脊椎骨数 (12十41=53) などの形質からヤリガレイLuops Kitahagu (Smith and Pope) に同定された.後期仔魚は変態初期, 中期および後期の3段階に分けられた.なお, 本種の変態中の仔魚は本科魚類の中では比較的に大きく, 約80-90mmであると推定される.
    日本近海からFranz (1910) によって報告された本属のL.variegataおよびL.lanceolataは本種の異名で, 前者は変態後期, 後者は稚魚期に相当する.
    本種の後期仔魚は体が大型 (70-92mm) で, 背鰭第2棘が著しく伸長し, 背鰭や臀鰭の各軟条が長く, 腸と肝臓が腹方に突出することで, 特長づけられる.体外に突出した腸および肝臓は発育が進むにつれて体内に引き入れられるとみなされるので, 変態中のこの特異現象は病的でなく正常な状態で発現するものと思われる.
    抄録全体を表示
  • 上野 輝弥
    19 巻 (1972) 3 号 p. 166-171
    公開日: 2011/02/23
    ジャーナル フリー
    ギンザケOncorhynchus kisutchの染色体数は2n=60, カワマスSalvelinus fontinalisの染色体数は2n=84であった.これら二種の属間雑種の染色体数はギンザケ♀×カワマス♂の場合2n=60, ギンザケ♂×カワマス♀の場合2n=72であった.前者の場合, 核型は雌親と同じであったが, 後者の核型は両親の核型の中間型であって, その染色体は雄親と雌親から1セットずつきたものと思われる.またカワマスの核型は2箇の染色体が合着してできたと思われる16箇の大きな中部着糸型の染色体と68箇の端部着糸型の染色体からなっており, その腕数は100である.これはサケ科核型の四倍体起源説からみて, これまでに報告されているサケ科核型中もっとも単純で原始的な型であると思われる.サケ科核型の祖先型はカワカマス科Esccidaeのように2n=50で全ての染色体が端部着糸型であったとすれば, これが四倍体となり2n=100となって, その後次第に合着により染色体数が減り, さらにある染色体では構造的再編成がおこって現生のサケ科魚類各種の核型が出現したのではないかと推論される.
    抄録全体を表示
  • 田中 克
    19 巻 (1972) 3 号 p. 172-180
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    硬骨魚類22種の後期仔魚について摂餌にともなう後部腸管の上皮層の変化を比較検討するとともに蛋白質の消化や摂取について考察した.
    後期仔魚の腸管は仔魚前期の後半に形成される収縮部の存在によって前中部と後部が区分され, 後者の上皮層の上部には摂餌にともないエオシンに好染する顆粒が多数出現する.顆粒の大きさは魚種によって異なるが, 通常1~6μで, サヨリやトラフグでは10μに達する場合がある.好酸性顆粒の出現は活発に摂餌している仔魚ほど, また粘膜のひだの頂部に近い部分ほど顕著である.後部腸管の粘膜は魚種によっては前部や中部腸管の米占膜とは異なり絨毛様の突起を形成する.
    好酸性顆粒の出現と摂餌との関係や出現部位の構造はこれらの顆粒が腸管内腔からの物質の摂取と関連していることを示している.これらの顆粒は飼育条件下の仔魚だけでなく, 天然で採集した仔魚にも同様に認められる.これらの顆粒はチロシン残基のフェノール基, トリプトファン残基のインドール基およびアルギニン残基のグアニジル基を検出する組織化学諸反応に陽性を示し.蛋白質あるいは蛋白質性の物質と考えられる.これらの顆粒は哺乳類新生児の初乳授乳中にみられる小腸上皮の蛋白顆粒と形態や染色性が類似し, 蛋白質が高分子状態で摂取された結果生じたものと考えられる.
    胃腺が機能的になり幽門垂が分化し始める仔魚から稚魚への移行期にこれらの顆粒は染色性が低下し, しだいに認められなぐなる.仔魚期における蛋白質の高分子状態での摂取は仔魚の消化系の発達段階を反映したものであり, 胃腺や幽門垂が分化し消化系が成魚的段階に達するとともに消化や摂取の機構が変化する結果顆粒が認められなぐなるものと考えられる.後期仔魚の前部や中部腸管上皮層が多量の脂肪粒子で満たされる事実や仔魚が摂餌した餌をすみやかに腸後方へ輸送し, かなり短時間に排泄する事実は, 後部腸管における高分子状態での摂取機構が仔魚期の蛋白質の摂取に占める役割のかなり高いことを示している.
    無脊椎動物の下等なグループでかなり一般的に認められる細胞内消化が硬骨魚類の仔魚期に認められる事実は仔魚の消化や摂取の機構の特異性を示すとともに動物の消化系発達過程の歴史性を反映したものと考えられる.
    抄録全体を表示
  • 富永 義昭, 久保田 正
    19 巻 (1972) 3 号 p. 181-185
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
  • 目黒 勝介
    19 巻 (1972) 3 号 p. 186-190
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    目黒勝介1968年10月9日と1971年10月27日との2回に亘って, 沖縄県石垣島宮良川河口から約500m上流でZenarchopterus属の1種7尾が採集され, Zenarchopterus duncheriと同定された.和名をコモチサヨリと名付けた.太平洋域での本属は従来フィリピンと中国南部 (海南島) までしかしられておらず, 従って今回の記録は最北限の分布を示す.これらの標本について, 頭部とその感覚管と感覚管孔, そして, 上顎骨と下顎骨について記載した.preoperculo-mandibularの感覚管および感覚管孔は伸びた歯骨の先端近くまで存在する.下顎長, anal papilla, 背鰭, 臀鰭などの形態で雌雄が区別された.本種の2次性徴が現われている雄の臀鰭とその懸垂骨の構造も述べた, 雄の羽状の臀鰭はanal papillaの形態から直接に生殖行為に使用されているかは疑問である.
    抄録全体を表示
  • 小林 英司, 市川 友行, 鈴木 英雄, 関本 実
    19 巻 (1972) 3 号 p. 191-194
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    The hagfish, Eptatretus burgeri (Girard), is found in shallow water (6 to 9 m depth) at Moroiso Bay and Koajiro Bay near the Misaki Marine Biological Station (35°09'18″N, 139°36'54″E) throughout the year, save 4 months (July, August, September, and October).The eggs grow while the fish are in shallow water beginning in October and reach about 19mm by the end of June in the following year.In June the fish migrate to water of about 50m depth, where they probably spawn.In October the fish (at total length of more than 35cm) migrate to shallow water, but those less than 34cm remain at a depth of about 50m.In migrating both from shallow to deep water and the reverse, larger fish move first followed by smaller ones, but only fish over 35cm in length take part in the migration.Only 2 of 512 specimens were found to have ova in the testis.Eptatretus burgeri is not hermaph-roditic.There is no difference in total length between sexes of adult fish.
    抄録全体を表示
  • 久保田 正
    19 巻 (1972) 3 号 p. 195-198
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    Tarletonbeania taylori Mead is a boreal species widely distributed in the northern North Pacific Ocean.This species, however, has not been recorded from Japan Sea, Okhotsk Sea and Bering Sea.Four specimens ranging 24.8 to 31.2 mm in standard length, were stranded on the beach of Miho Key in Suruga Bay, Shizuoka Pref., on March 24th, 1971.Characters of these specimens match well with those of specimens reported from other localities.This record is the first one in Suruga Bay, and the southernmost record of the species.
    Other fishes stranded on the beach with these specimens were lanternfishes, Myctophum orientale, Myctophum obtusirostrum, and gonostomatid fishes, Vinciguerria nimbaria and Maurolicus muelleri.
    The axis of the Kuroshio Current ran farther off the coast of southern Honshu in 1971 than in the same season of 1969 and 1970, because of the presence of a large cold water mass.The Oyashio Current was more powerful than the Kuroshio in the region of Choshi and adjacent waters in 1971.It is suggested that the lanternfish, Tarletonbeania taylori, penetrated into Suruga Pay from north, the region of Choshi, Chiba Prefecture.
    抄録全体を表示
  • 中務 康生
    19 巻 (1972) 3 号 p. 199-201
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    A hypodermic tumor found in the caudal peduncle of a goldfish.Carassius auratus (Linnaeus), was histologically investigated.The tumor is composed of tumor cells and fibers.The latter consists of two kinds: one is thick and the other is fine.The tumor capsulated by the connective tissue is not infiltrative to muscle tissue.The tumor is regarded to be a fibroma.
    抄録全体を表示
    • |<
    • <
    • 1
    • >
    • >|
feedback
Top