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20 巻 , 4 号
選択された号の論文の9件中1~9を表示しています
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  • 宗宮 弘明, 田村 保
    20 巻 (1973) 4 号 p. 193-206
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    硬骨魚において, 眼の遠近調節は水晶体の移動によってなされるという説 (Beer, 1894) と眼球の前後径の変形によってなされるという説 (Bourguignon and Verrier, 1930) がある.しかし今日まで十分に解明されていない.この問題を解決するため, 39種の硬骨魚を用いて実験を行ない, 次の結果を得た.
    摘出眼を, 電気刺激することにより, 水晶体の移動は観察されたが, 眼球の変形は観察されなかった.実験魚は, その眼の水晶体の移動により, 移動が明確に観察された魚種31種と, コイ, フナのように移動が極めてわずかな魚種4種, また, ナマズ, ウナギのようにまったく移動が認められなかった魚種4種に分類された.そして, 水晶体の移動が明確に記録された魚種においては, 体長とほぼ同じくらい離れたところから, 無限遠までの遠近調節が可能であるということがわかった.また, Beer (1894) とBourguignon and Verrier (1930) の説の相違は, 主として, 使用した実験魚の違いによると考察された.
    同様な実験を板鰓魚類4種について行なったが, 水晶体の移動も, 眼球の変形も観察されなかった.板鰓魚類の眼の遠近調節機構は, 現在のところまだはっきりと解明されておらず, 今後その詳細な研究がなされねばならない.
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  • 望月 賢二
    20 巻 (1973) 4 号 p. 207-210
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    1972年12月, 青ケ島近海の300~350mのところから, メダイの縦延縄漁にムツとともに混獲されたバケムツについて報告する.この魚は, ムツ・クロムツに形態・体色ともよく似るが, 上顎側部に犬歯がない, 臀鰭軟条数が7, 垂直鰭が鱗を被らないなどの点で異なる.この魚は, 南アフリカから記載されたNeoscombrops anectensに酷似している.したがって, ひとまずN.annectensと同定したが, 若干の形質に相異が認められるので, この標本と南アフリカの標本を比較検討し, その異同を決定する必要がある.日本からNeoscombropps属として報告されたバケスミクイN.ana lisとは明らかに異なっている.このバケムツは, 魚食性で, 採集時に卵巣がよく発達していたことから産卵期は冬と推定される.
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  • 上野 輝弥
    20 巻 (1973) 4 号 p. 211-217
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    オステオグロッスム目は地史的に現生の真骨魚類中最古の記録をもつ一群で, 主として熱帯地方の淡水に分布しているが, 最近その系統・類縁関係が少しずっ明らかにされてきた.併し染色体に関する詳しい資料はほとんどない.この度オステオグロッスム目の5科8属8種の染色体を調査したのでここに報告する.ノトプテルス科のXenomystus nigriNotopterus chitalaは2n=42で染色体は全て端部着糸型であるが, Papyrocranus aferは34で4個の中部または次中部着糸型を含む.モルミルス科のGnathonemus petersiiMarcusenius brachistiusは48である.その外の種の染色体数はHiodon alosoidesが50, Osteoglossum bicirrhosumが56, Pantodon bucholziが48であった.これらの魚類の核型と分布, 古生物学的資料などに関して若干の考察を行なった.
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  • 岩松 鷹司
    20 巻 (1973) 4 号 p. 218-224
    公開日: 2011/07/04
    ジャーナル フリー
    Oocytes of the orange-red type female of the medaka, Oryzias latipes were isolated 2-3 hours before the germinal vesicle breakdown.They were cultured in vitro in various media and germinal vesicle breakdown, ovulation, and development upon insemination were observed.The medium suitable for oocytes to acquire the developmental capacity was selected from various media.There appeared to be little effect of glucose (0.5-2 mg/ml) or sodium pyruvate (0.1-2 mg/ml) in the external medium on the oocyte maturation. Oocytes could mature in the presence of bovine serum albumin in Yamamoto's salt solution, although they failed to mature in Yamamoto's salt soultion without bovine serum albumin. Bovine serum albumin was dispensable for the medium which was finally selected for oocyte culture.Composition of salts in the most suitable medium was as follows: NaCl 6.5 mg/ml, KC1 0.4 mg/ml, CaCl2·2H2O 0.15 mg/ml, and adjusted by N/10 NaHCO3 to pH 7.3.
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  • 加藤 文男
    20 巻 (1973) 4 号 p. 225-234
    公開日: 2011/07/04
    ジャーナル フリー
    1.降海型アマゴの変態は, 河川で生活1年目の秋頃から起こり, 雌に多く現われる.
    2.満1年に達したスモルト (体長11~19cm) は, 冬季伊勢湾に降海し, 湾内の水温が低い期間 (冬~春) に, 主として魚類を食して生活し, 急速に成長する.
    3.生活2年目 (1+) の5月頃, 体長27cm (モード) に達して河川を湖上し, 上流で9~10月頃産卵する.
    4.降海型アマゴの鱗相は, 冬帯の形成を10月下旬にすでに終了している.降海後は鱗の周縁に特に幅広い隆起線を多数形成する.
    5.伊勢湾へ降海するマス (降海型) は, 上流域に生息するアマゴ (河川型) と同一の個体群に属すると考えられる.
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  • 鈴木 亮
    20 巻 (1973) 4 号 p. 235-238
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    タモロコとカマツカの間で得た交雑種は, 正逆組合せ共に対照よりも生残率が高く, 特にタモロコ♀× カマツカ3の場合は, 3年魚における平均体重が対照よりも大きかった.雑種のほとんどは雄であり, それらは成熟期に達しても精子を放出しなかった.雑種の生殖腺は発達が悪く, 体重に対する生殖腺の重量比が対照におけるよりもはるかに小さく, 逆に体重に対して, 内臓を除去した部分の重量比は対照よりも大きかった.すなわち, 不妊雑種では, 可食部の増重がみられた.もしもこのことが, マス類やコイなどにおいてもみられるならば, 食用魚生産の上において, 不妊雑種が有利であるように思われる.
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  • 岸本 浩和
    20 巻 (1973) 4 号 p. 239-241
    公開日: 2011/02/23
    ジャーナル フリー
    A young of Holacanthus tritnaculatus Lacépéde was kept alive for 104 days in an aquarium.The specimen was collected in Suruga Bay, Japan, on November 11, 1972.The specimen represents the first record of this species from Suruga Bay.The change in the color pattern with growth to described here first time for this species.
    Some differences in characters are noted between the former description of this species by various authors (especially Fraser-Brunner, 1933) and 5 adult specimens collected in Japan.
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  • 丸山 潔, 大野 賢二
    20 巻 (1973) 4 号 p. 242-244
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    A cetomimiform fish, Barbourisia rufa Parr were hitherto known from Gulf of Mexico, Madagascar, . and north-west Pacific (Kurile Islands and Hokkaido).A female specimen (193 mm in total length) was collected by a deep-trawling in the water 692-715 m drawn from 39°32.4': 142°23.7, to 39°48.8': 142°30.5'.The morphometric and meristic characters of the present specimen agree with those records.The locality where the fish was collected is southernmost in the waters of Japan; further southern extention of the record is anticipated.
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  • 前川 光司
    20 巻 (1973) 4 号 p. 245-247
    公開日: 2011/02/23
    ジャーナル フリー
    The sea-run form of the Dolly Varden (Salvelinns malma) has not been recorded from Hokkaido, excepting two anadromous males (Flikita, 1962; Ishigaki, 1967).On April 23rd, 1972, a silvery specimen of the Dolly Varden, immature female and 153.1 mm in total length, was collected from the Shoji River in the Shiretoko Peninsula, northeastern Hokkaido. It was identified as a smolt of the Dolly Varden, and is a new record from Hokkaido. The tip of the dorsal fin was jet black and posterior margin of the caudal fin was faintly edged with black.
    No significant differences were recognized.in the number of vertebrae, pored scales, pyloric caeca, and gill rakers, between the smolt and river resident form from the same district.
    It was considered, from the point of geographical variation of the fish and geographical aspects of the Shiretoko district, that the fish might have hatched in the Shoji River.
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