魚類学雑誌
Online ISSN : 1884-7374
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26 巻 , 2 号
選択された号の論文の8件中1~8を表示しています
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  • 清水 長, 山川 武
    26 巻 (1979 - 1980) 2 号 p. 109-147
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    今日までに目本から知られているすべての種, 西太平洋産の2種, さらに日本産の1新種を含むイットウダイ亜科2属18種の分類学的研究を行い, 各種のシノニムを詳細に論じた.
    この亜科には, イットウダイ属Adioryxとウケグチイットウダイ属Flammeoの2属が知られ, 両者は背鰭第11棘の位置で区別される。この棘は, イットウダイ属では第10棘と背鰭第1軟条との中間に位置し, ウケグチイットウダイ属では背鰭第1軟条に極めて近く位置する。
    イットウダイ属の分類には計数的形質のほかに, 鼻骨後部の棘, 鼻孔の棘および第1眼下骨上縁の棘もしくは鋸歯の有無が有効な形質である.本属の日本産10種, ハナエビスA.furcatus, トガリエビスA.spinifer, クラカケエビス (新称) A.caudinaculatus, スミツキカノコA.cornutus, イットウダイA.spinosissimus, アヤメェビスA.ruber, ホシエビスA.lacteoguttatus, アオスジエビスA.tiere, ニジエビスA.diadena, テリエビスA.itiodaiおよび1新種バラエビスA.dorsomaculatusの記載が与えられた.この新種は鼻孔の後縁 (時には前縁にも) に小棘をもつ, 第1眼下骨上縁に鋸歯をもっ, 鼻骨後部は平滑で棘をもたない, 側線鱗数32-35, 体色は全体に赤色で背鰭第1棘から第3棘の問の鰭膜の下方部に黒斑をもつなどの特徴により他のいずれの既知の種とも区別される.日本以外からのスミレエビス (新称) A.violaceus, ヒメエビスA.microstomus, サクラエビス (新称) A.tiereoidesの3種を含めて, 西太平洋産イットウダイ属14種の実用的検索が作製された.
    ウケグチイットウダイ属4種は, 背鰭第11棘の長さ, 側線上方鱗数, 胸・臀鰭条数および背鰭棘部鰭膜上の黒色斑紋の有無と形により容易に識別される.これら4種の記載と検索が与えられた.
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  • Jack T. Moyer
    26 巻 (1979 - 1980) 2 号 p. 148-160
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    三宅島沿岸に見出されるハコフグ科3種 (シマウミスズメ, ウミスズメ, ハコフグ) の産卵生態について報告した, 上記のうちシマウミスズメにっいてはとくに詳細な観察がなされた。上記3種は1尾の雄と2-4尾の雌から成るハーレムを形成し, 産卵はこのハーレム内においてペアで行われる。シマウミスズメについて組織学的な検討を行った結果では, これら3種に雌雄同体現象は見出せないようである.ウミスズメとハコフグは午後おそく水面近くで産卵するガシマウミスズメは日没の10~20分後に海底の基盤付近で産卵する.本3種の産卵習性の相違と, 3種とも雄よりも雌の個体教が多い理由にっいては捕食圧との関連が推察された、また, ハコフグ類の皮膚分泌毒ostracitoxinの役割についても捕食との関連が論じられた.
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  • 鈴木 克美, 日置 勝三
    26 巻 (1979 - 1980) 2 号 p. 161-166
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    小笠原群島近海で採集されたヨスジフエダイが1976年8月に水槽内で合計5回産卵した.本種の産卵行動は1尾の雄の求愛で始まり, やがて雌雄1対となって螺旋状に水面に向かって上昇する。産卵の直前には雌雄の上昇途中で, 水槽中層付近に集合している本種の他の10教尾の雌雄がこれに参加し, 水面直下で1団となって産卵する.フエダイ科魚類の受精卵及び初期仔状は本種で初めて記載された、本種の受精卵は油球1個を有する卵径0.78~0.85mmの球形分離浮性卵である。水温24.8~26.6QCで受精18時間後に孵化が始まり, その1時間20分後にすべての卵が孵化する。孵化直後の仔魚は全長1.83mm, 卵黄は長卵形で大きく, その先端は吻端より前方に突出する。油球は卵黄先端近くにあり, 卵黄表面より突出しない.
    孵化3目後の仔魚は全長3.20mm, 卵黄を吸収し口と肛門が開く。本種の孵化直後の仔魚の形質は本科と比較的近縁とされるハタ類 (スズキ科), イトヨリダイ科, イサキ科の既知種のそれとは著しく相違し, かっ, 本種のそれと同様な形質の仔魚をスズキ亜目の既知種からは見出すことができなかった。
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  • 石松 惇, 板沢 靖男, 竹田 達右
    26 巻 (1979 - 1980) 2 号 p. 167-180
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    日本産Channa属の2種, タイワンドジョウC.maculataとカムルチーC.argusの頭部血管系を樹脂注入法によって観察した.血管分布から両種の頭部における血液流路を推測すると, 心室から拍出された血液の一部は夢動脈球より出る2本の腹大動脈のうちの前腹大動脈に入って第1・第2総弓へ送られ, 鯉で二酸化炭素を水中に排出し, その後出鯉動脈に集められ上鰐器官に入って再び毛細血管に分れ夢空気中の酸素を摂取して, 前主静脈から静脈系を経て心臓に戻る、心室から拍出された血液の他の一部は, 後腹大動脈によって第3・第4鯉弓へ送られ, 鯉を経て, 側背大動脈に入り体循環へ向う.第4鯉弓では鯉弁は著しく退縮し, 外側半鰐には極めて小型の鯉弁が存在するが, 内側半鯉は殆んど鰐弁を有せず房状の短絡血管群よりなっている。
    なお第1・第2出鯉動脈が上鯉器官に入る部分において, カムルチーでは第2出鯉動脈の分枝が第1出鰓動脈と連絡しているのに対し夢タイワンドジョウではこの分枝が第1出鯉動脈に達していない、また眼窩鼻動脈側方に卵円形血管叢が存在するが, カムルチーでは眼窩鼻動脈の分枝のみがこれに血液を送っているのに対し, タイワンドジョウではこのほかに眼窩動脈の分枝もこれと連絡している.
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  • 吉江 紀夫, 本間 義治
    26 巻 (1979 - 1980) 2 号 p. 181-191
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    ヤツメウナギ類の角質歯の発生を微細構造的に解明する目的で, カワヤツメの変態前後の幼生と成体を用い, 主に走査電顕により検索した.幼生の口腔内面は, 樹状に分枝した多数の総状突起からなり, これら突起の表面は一面に短い微絨毛と少数の線毛束により被われている.総状突起は, 変態に伴い数が減少し, 先端がまるみをもつ円錐形の突起となる.これと平行して, 口腔粘膜表面の微絨毛は, 渦巻状から網目状の微小堤に変化する.角質歯の発生と萌出は, 大眼期末期におこり, その表面は, 成体同様に微小堤や小孔をそなえている.他の脊椎動物の消化器系にみられる角質化した突起と比較すると, ヤツメウナギの角質歯は構造上高度に特殊化したものと考えられる.
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  • 明仁親王 , 目黒 勝介
    26 巻 (1979 - 1980) 2 号 p. 192-202
    公開日: 2011/07/04
    ジャーナル フリー
    The genus Sicydium was established by Valenciennes (1837) with Gobius plumieri Bloch as its type species. Sicyopterus was first established by Gill (1861) as a subgenus of the genus Sicydium with Sicydium stimpsoni Gill as its type species, and later raised to a generic level by Bleeker (1874).Since then the two generic names, Sicydium and Sicyopterus have been used for the type species of the genus Sicyopterus.
    Sicydium and Sicyopterus were insufficiently diagnosed by Gill (1861), Bleeker (1874 and 1876).and Koumans (1931), so that the characteristics given by them do not agree.
    Our comprehensive study of the type species of the two genera, Sicydium cocoensis (Heller et Snodgrass), Sicyopterus japonicus (Tanaka), Sicyopterus macrostetholepis (Bleeker), Sicyopterus parvei (Bleeker), and Sicyopterus pugnans (Grant) revealed that the characteristic differences of these species are divided into three levels as follows.The two species of the genus Sicydium and the five species of the genus Sicyopterus are distinguishable at level I.The characteristic differences between them are shown as A and B in Table 3.At level II on the one hand the two species of the genus Sicydium are distinguishable in that their characteristic differences are the presence or absence of a median cleft in the upper lip, of a fleshy tubercle behind the cleft, of the middle pore N of the preopercular canal, and of the ctenoid scales, which are expressed as C and D in Table 2.On the other hand Sicyopterus pugnans and the four other species of the genus Sicyopterus are distinguishable by the presence or absence of a median cleft in the upper lip, of the projections lining the edge of the upper lip, of a fleshy tubercle behind the cleft, of the ridge with protuberances inside the upper lip, by the tips of the teeth in the upper jaw being divided into two or three, by the presence or absence of the flapped lateral lower lip, and by the row of labial teeth being extended or not beyond the last tooth of the upper jaw, which are expressed as E and F in Table 2.At level III the four species of the genus Sicyopterus are distinguishable by the widely or closely set papillae between the band of papillae on the lower lip and the labial teeth, and the differences of fin ray and scale counts, which are expressed as G, H, I, and J in Table 2.Since the differences at level I are sufficiently remarkable to be of generic level, the genus Sicyopterus should be separated from the genus Sicydium, so that A and B in Table 3 become the diagnostic characters of the two genera.However, some of the characteristic differences shown in Table 3 might have to be omitted when more species of the two genera are examined.
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  • 鈴木 清, 木村 清志
    26 巻 (1979 - 1980) 2 号 p. 203-208
    公開日: 2011/02/23
    ジャーナル フリー
  • Jack T.Moyer, Roger C. Steene
    26 巻 (1979 - 1980) 2 号 p. 209-214
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    クマノミ類 (スズメダイ科) がイソギンチャクと共生し, イソギンチャクの触手または口盤におおわれたサンゴ礁面あるいは岩礁面に産卵する習性をもつことは近年周知の事実になっている、著者らが琉球列島とパプアニューギニアで観察したトウアカクマノミAmphiprion polymnusは, イボハタゴイソギンチャクStoichactis haddoniと共生。営巣する.イボハタゴイソギンチャクは砂底に生息するので, 岩礁, サンゴ礁のような産卵床がない。トウアカクマノミはこの口盤の下に付近から不正形類棘皮動物の殻, 二枚貝の殻, 清涼飲料水の空缶, ヤシの葉等を運び, そこに産卵する。本種の営巣習性はこの点で他のクマノミ類と異なっている。
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