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29 巻 , 1 号
選択された号の論文の12件中1~12を表示しています
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  • John E. Randall, 清水 長, 山川 武
    29 巻 (1982 - 1983) 1 号 p. 1-26_2
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    アカマツカサ亜科の属レベルの分類を再検討し, Ostichthys (エビスダイ属), Myripristis (アカマツカサ属), Plectrypops (リュウキュウエビス属), Cornigerおよび新属Pristilepis (ヤセエビス属, 新称) の5属を認めた.
    新属には, 従来のHolotmchys oligolepis Whitley (ヤセエビス) のみが含まれる.本属は, 鼻骨が著しく長大で吻端をこえる, 細長い形の前上顎骨溝 (両側の鼻骨の間に形成される溝), 第1眼下骨に上顎をこえる鋭い棘があり, 上顎縫合部内面に1小歯板をもつ, 基底後頭骨の後下端での突起物の欠如, 18個の尾椎, 成魚でも独立した第2尾鰭椎体 (U2), などの特徴をもつ.
    エビスダイ属には, 4新種を含む8種が含まれる.
    O.acanthorhinus (新種) は, 成魚でも鼻骨先端に前方に向かう明瞭な1小棘をもち, また前鰐蓋骨の隅角にも1小棘をもつことにより識別される.本種はオーマン湾, インド南西岸およびバリ島から記録された.
    O.delta (新種) は, 11本の背鰭棘 (他の全種は12本, 稀に13本) で識別される.本種はインド洋のレユニオン島およびサモア島から採集された.
    O.japonicus (エビスダィ) は, 最後の背鰭棘がその直前の棘より著しく長いことにより密易に識別される.さらに側線上方鱗数 (側線から背鰭棘部の中央部までの鱗数) が3.5, 胸鰭条数が通常17, 下肢鯉耙数12~14, 眼窩中央部で第2眼下骨の高さが高く, 背鰭最長棘が比較的短いなどの特徴をもつ.
    O.hypsipterygion (新種, ヒレダカエビス, 新称) は, 3.5の側線上方鱗数によりエビスダイに似ているが, 最後の2本の背鰭棘がほぼ同長, 胸鰭条数が通常15, 眼窩中央部での第2眼下骨の高さが低い, 背鰭最長棘が著しく長いなどの特徴により同種から区別される.本種は沖縄で採集された.
    O.sandix (新種) は, 3.5の側線上方鱗数により, エビスダイとヒレダカエビスに似るが, 15~16の下肢鰹耙数により両種から区別される.さらに, ほぼ同長の最後の2本の背鰭棘と低い第2眼下骨により前種から, 通常16の胸鰭条数と短い背鰭最長棘により後種から区別される.本種はハワイで採集された.
    O.kaianus (カイエビス) は, 側線上方鱗数2.5, 胸鰭条数が通常16, 第1側線鱗の前上方に1小鱗がないなどの特徴をもつ.
    O.archiepiscopus (オキエビス, 新称) は, 直線的な頭部側面観と長い吻部により識別される.また, 2.5の側線上方鱗数によりカイエビスに似るが, 胸鰭条数15, 第1側線鱗の前上方に1小鱗があるなどの特徴により同種から区別される.
    O.trachypomaは, 2.5の側線上方鱗数によりカイエビスとオキエビスに似る.しかし, 第1側線鱗の前上方に1小鱗があることにより前種から, またゆるやかに突出する頭部側面観と短い吻長により後種から区別される.
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  • Nikolay V. Parin, Sergei V. Mikhailin
    29 巻 (1982 - 1983) 1 号 p. 27-30
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    タチウオ類の1新種, Lepidopus calcarの記載を行った.本種はハワイ海嶺のコラハン海山の水深270~350mのところから採集され, 強いトゲ状の啓鰭第2棘を有することで他のLepidopus属魚類 (成魚) と区別できる.本種の脊椎骨数と背鰭鰭条数はL.caudatus (Euphrasen) のものより少なく, L.xantusi Goode et BeanおよびL.dubius Parin et Mikhailinのものよりも多い.
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  • 松浦 啓一, 山川 武
    29 巻 (1982 - 1983) 1 号 p. 31-42
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    キスジイトマキとKentrocapros rosapintoは, イトマキフグ科の稀種で, これまでに前者は四国周辺から2個体, 後者は南アフリカから1個体が報告されているのみである.標本数が, きわめて少なかったこともあって, 両種の分類学的位置は, 不明確なままであった.
    キスジイトマキの原記載においてKamohara (1938) は, 本種をAFacana属に置いた.その後, 松原 (1955) は, 体甲に棘を欠くことから, 暫定的にイトマキフグ属に含めた.一方, Smith (1949) は, Aracanostracion属を設け南アフリカ沖からA.rosapintoを記載した.
    今回, 日本近海, 東シナ海, 南シナ海から採集されたキスジイトマキ6個体, インド洋南西部から得られたK.rosapinto17個体の標本を調べ, イトマキフグと外部形態および骨学的特徴を比較検討することができた.その結果, 両種ともイトマキフグに非常に近縁で, イトマキフグ属に含めるべきことが判明した.
    キスジイトマキとK.rosapintoは, 酷似するが, 前者では鯉孔が眼の後半部下方に位置し, 後者では眼の後縁下にあることで識別できる.
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  • Hin-Kiu Mok, Shih-Chieh Shen
    29 巻 (1982 - 1983) 1 号 p. 43-61
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    チョウチョウウオ科 (キンチャクダイ科, カゴカキダイ属, Vinculum属は含まない) の系統を明らかにするために, 腎臓の形態および腸型の変異を調査・分類した.その結果 (1) 本科魚類は共通の祖先を持ち, さらに (2) フエヤッコ属, カスミチョウチョウウオ属, ハタタテダイ属, Johnrandallia属を除いた残りのものは単系群を形成し, (3) 六シナガチョウチョウウオ属とChelmonops属はごく近縁で, (4) チョウチョウウオ属とテンツキチョウチョウウオ属からなる単系群のうち, テンツキチョウチョウウオとチョウチョウウオ属のPrognathodes亜属およびその他のいくつかの種とが特に近縁であり, (5) フエヤツコ属カスミチョウチョウウオ属, ハタタテダイ属, Johnrandallia属は腎臓の形態は似ているが, 単系群であるかどうかはなおはっきりしないなどのことが示唆された.以上の結果に基づきチョウチョウウオ科の系統を推論し, 従来の仮説と比較した.
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  • 太田 忠之
    29 巻 (1982 - 1983) 1 号 p. 62-68
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    メダカ鱗上の黒色素胞はその周囲をコラーゲンや上皮組織 (以下, 両者をOLと略す) によっておおわれている.OLと黒色素胞の形態・顆粒の分布との関係をサイトカラシンB (CB) 及び低張溶液 (HS) を用いて調べた.OLの存在する黒色素胞はCB及びHSの作用により著しい顆粒拡散を示し, 細胞の中心部は扁平となった.一方, OLを除去した黒色素胞は逆にそれらの作用により顆粒の凝集を示し, 細胞の中心部の盛り上がりがみられた.これらの結果は黒色素胞凝集神経の存否と無関係であった.以上のことからOLは黒色素胞の形態や顆粒の分布に影響を及ぼしているものと思われる.
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  • 佐藤 光雄
    29 巻 (1982 - 1983) 1 号 p. 69-76
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    カワヤツメ皮膚表皮の粘液細胞は表層粘液細胞と中層粘液細胞の二つに分けられる.これら二つの細胞に共通してみられる構造上の一特徴は直径約7nmのブイラメントを豊富に含んでいることである.この意味において, 本粘液細胞は粘液をもつブイラメント含有細胞ということができ, 硬骨魚類の皮膚表皮にみられる典型的な粘液細胞と異なっている.粘液は表層粘液細胞から細胞外へ放出される.放出は細胞遊離面の単一の開口部からではなく, 粘液小胞の膜と癒合した原形質膜が局所的に破れることによって形成された遊離面上のいくつかの開口部から行われる.形態的に被覆小胞とみなされる構造物が本粘液細胞の原形質膜に接した細胞質にみられたが, この構造物は本粘液細胞特有のものとは考えられない.
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  • 塩垣 優
    29 巻 (1982 - 1983) 1 号 p. 77-85
    公開日: 2011/07/04
    ジャーナル フリー
    Opisthocentrus ocellatus (Tilesius, 1811), a stichaeid species attaining a size of about 22 cm TL, is known north from Kamchatka, Sakhalin and Peter the Great Bay south to Wonsan, Korea and Japan.In Japanese waters it has been recorded from Hokkaido, Mutsu Bay, Aomori Pref., Sado Island, Niigata Pref, and Himi, Fukui Pref.In Mutsu Bay, this species inhabits shallow waters from inshore Zostera beds to depths of 30-50 m.From Hokkaido specimens have been collected from depths of more than 300 m.Mature males have a conspicuous nuptial coloration and greatly prolonged dorsal spines along the entire length of the fin except for the posteriormost 7-12 pungent spines.In the stomach of specimens collected from Zostera beds in Mutsu Bay, gammarids, caprellids, small limpets and ostracods are mainly found.In the bay the spawning season extends from early December to mid January, when the water temperature falls to 5°-10°C.
    In spawning experiments carried out in December, 1978 and January, 1979 in an aquarium, spawnings took place in empty scallop shells, in a horizontal hole of a concrete block, or under a net set on the bottom at dark corners of the aquarium.In all of the five spawnings observed, females encircled their egg masses and guarded them until the eggs hatched.In natural grounds, 5-6 m deep, at Moura, Mutsu Bay, egg masses were found in narrow cavities under stones on muddy sand bottoms.The egg masses were guarded by females in the same manner as in the aquarium.The eggs are spherical and translucent, 1.89-2.01 mm in diameter.Eggs adhere to each other at their adhesive points and form an egg mass.The yolk is colorless and contains a large light yellow oil globule and many small ones.A white cloudy substance surrounds the large oil globule.In the rearing experiment in 1979, larvae hatched from natural egg masses were reared for 35 days in a vessel.Newly hatched prolarvae were 9.0-10.0 mm TL.In about 23 days they absorbed yolk and grew to 12.7 mm TL.Young fish, 33.0-40.0 mm TL, were collected from Zostera beds at Shirasu, Mutsu Bay with a small trawl-net in late May, 1979.The fish grows to 6-11 cm TL in one year and matures at a size of about 10cm TL in both sexes.Life span of the fish is two years or, in a few cases, three years.
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  • 落合 明, 睦谷 一馬, 楳田 晋
    29 巻 (1982 - 1983) 1 号 p. 86-92
    公開日: 2011/02/23
    ジャーナル フリー
    Morphological development of jack mackerel, Trachurus japonicus (Temminck et Schlegel) is described from 196 specimens reared from eggs to juveniles in the laboratory at Tosa City, Japan.The egg is spherical in shape, and of moderate size, 0.87-0.90mm in mode.It is characterized by a light brownish oil globule, 0.17-0.22mm in diameter, and a narrow perivitelline space.During the late stages of embryonic development, the oil globule becomes situated rather close to the head, and on hatching is immediately under the forward part of the head.Hatching takes place about 40 hours after fertilization at water temperatures 20-22°C.
    The newly hatched larvae are 2.3-2.5mm in total length, with 18-21 (8-10+10-11) myomeres.The most characteristic feature of the larvae is the extension of the anterior end of the yolk sac beyond the anterior margin of the head.On the 4th day after hatching the body reaches approximately 3mm in length, and the yolk material has been absorbed.
    During the early postlarval stage, the caudal rays, the base of 2nd dorsal and anal fins begin to develop, the body attaining a length of about 6mm.The preopercular spines appear for the first time in the 7th day when the larvae reach about 3.4mm in length, and increase in size and number during larval development.During the late postlarval stage, the body is elongated to approximately 13mm in length.The 1st dorsal and pelvic fins are becoming evident at the end of this stage, the 29th day after hatching.
    Soon after reaching the early juvenile stage, the preopercular spines become less conspicuous and have almost disappeared at the end of this stage.Small scutes developed along the lateral line can be observed in individuals as small as 19mm in length.Both the scutes and body scales are well developed in individuals longer than 26.5mm in length.At the late juvenile stage, complete number of rays is present in the pectoral and caudal fins.The juveniles attain about 55mm in length at the end of this stage, about 60 days after hatching.
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  • 松浦 啓一, 清水 長
    29 巻 (1982 - 1983) 1 号 p. 93-94
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    Woods and Sonoda (1973) の論文が発表されてから, イットウダイ属の学名にはAdioryxが, 用いられるようになった.しかし, 以下の理由で, AdioryxSargocentronのシノニムとなる.
    Fowler (1904) は, Holocentrus属をHolocentms亜属とSargocentron亜属に2分し, 後者の模式種にH.leo (=spinifer) を指定した.Starks (1908) は, H.suborbitalisH.ascensionisが, 鰾と頭蓋骨の結合関係によって識別されることを示し, 前者に対してAdioryx属を提唱した.
    Woods (1955) は, 大西洋のHolocentrus属の再検討を行い, 本属にFlammeo亜属, Sargocentron亜属, Adioryx亜属, そしてHolocentrus亜属の4亜属を認めた.その後, Woods (1965) は, Adioryxを属に昇格させ, Woods and Sonoda (1973) は, FlammeoHolocentrusも属へ昇格させた.しかし, 彼らは, なぜかSargocentronには全く言及していない.
    一方, Nelson (1955) は, 多くのイットウダイ科魚類の標と頭蓋骨の関係を調べ, Holocentrus rufusを除くと, 従来Holocentrus属に置かれていた種には差が見られないことを示した.そしてStarksの分類に従えば, これらの種は, Adioryx属へまとめるべきだとした.言いかえれば, spinifersuborbitalisの間にも, この形質における差はないということである.また, 外部形態においても, Sargocentronの模式種spiniferAdioryxの模式種suborbitalisを別属に分けるほどの差は認められない.Sargocentronは1904年に発表され, Adioryxは1908年に出版されているので, 前者に先取権があり, Adioryxは, Sargocentronのシノニムとなる.
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  • Héctor R. Fuentes
    29 巻 (1982 - 1983) 1 号 p. 95-98
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    チリ北部の沿岸帯において, Graus nigraの食物組成を研究した.本種の食性は大小2群間および雌雄間で大きな差違は観察されなかった.水深1mより10mまでの範囲で採集した標本の消化管には, 移動性および固着性の底生生物, 棘皮動物, 十脚甲殻類が一般的に含まれていた.これらの知見に基づいて本種の摂餌様式を討論した.天然行動型の観察結果も付け加えた.
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  • Gareth Nelson
    29 巻 (1982 - 1983) 1 号 p. 99-101
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    カタクチイワシ科のThrissina属は, これまでT.baelama (Forsskål, 1775) 1種のみを含むものと考えられていた.しかし, Whitehead et al. (1966) が示唆したように, T.baelamaとされている標本の中には, pre-pectoral scuteを欠く分布の広い1種 (T.baelama) と, 1~2個のscuteをもつ, セイロン, インド, インドネシア, クィーンズランド, セレベス, フィリピンから報告されている1種 (T.encrasicholoides (Bleeker, 1852)) の2種が含まれていることが判明した.両種はこの形質のほかに, 顎骨の形態, 臀鰭分校軟条数, 脊椎骨類, 鯉耙数 (下枝) でも区別が可能であるが, これらの形質には種内変異あるいは種間の重複がある.
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  • 塩垣 優
    29 巻 (1982 - 1983) 1 号 p. 102-104
    公開日: 2011/07/04
    ジャーナル フリー
    A total of 70 larvae and juveniles of Cryptacanthodes bergi (Cryptacanthodidae, Blennioidei) were collected by a fish larva net towed off the east coast of Aomori Pref.in the northwestern Pacific Ocean.The larvae and juveniles, measuring from about 15 to 31.5 mm TL, were collected at the sea surface from March to June, mainly by night hauls.In a 18.0mm TL postlarva, the body is elongated and compressed.The anus opens a little ahead of the midpoint of the body.The eyes and pectoral fins are large.The body is densely pigmented along each myotome except for the abdomen and caudal peduncle.Along the middorsal line, there is a longitudinal white area which is wider anteriorly.The myotome count is 74 (24+50).In a 30.0mm TL juvenile, the body is much elongated and compressed, and the eyes and pectoral fins are relatively small.The lower jaw protrudes beyond the upper jaw and forms a wry mouth.The pelvic fins are absent.Head sensory canals are not well developed and have some outer openings.
    A gravid female, collected on Oct.6, 1977, from muddy bottom at a depth of 50-60m in Mutsu Bay off Aomori City, has 249 maturing orange yellow eggs measuring 1.7 to 2.2mm in diameter.Its ovary is a single type.
    A similarity in the distribution of melanophores between larvae of C.bergi and Zaprora silenus (Zaproridae) was detected.
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