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31 巻 , 3 号
選択された号の論文の12件中1~12を表示しています
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  • 塩垣 優
    31 巻 (1984 - 1985) 3 号 p. 213-224
    公開日: 2011/02/23
    ジャーナル フリー
    タウエガジ科Stichaeidaeのオキカズナギ亜科Opisthocentrinae魚類のうち, 分類学的混乱の大きいムロランギンポ属 (Pholidapus Bean et Bean) とオキカズナギ属 (Opisthocentrus Kner) 魚類の再検討を行った.Opisthocentrus属のシノニムとされてきたPholidapus属は独立属として認めることが妥当と考えられる.
    PholidapusにはムロランギンポP.dybowskii 1種を, OpisthocentrusにはオキカズナギO.zonope, ゲンナO.ocdlatus, ハナジロガジO.tenuisの3種を認めた.O.tenuis Bean et BeanはこれまでO.ocellatusのシノニムとされてきたが, 筆者はこれを有効種と認めた.これら2属4種の再記載を行い, 検索表を与えた.
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  • Maurice Kottelat
    31 巻 (1984 - 1985) 3 号 p. 225-260
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    インドネシア, マレーシア, シンガポール産フクドジョウ属9種を記載し, そのうちN.kapuasensisN.spiniferus を新種として報告した.属名Noemacheilusの命名者はKuhl and van Hasselt で, 模式種はN.fasciatus Kuhl et van Hasselt である. Modigliania Perugia, 1893 (模式種M.papillosa Perugia, 1893) とPogononemacheilus Fowler, 1937 (模式種N.masyai Smith, 1933) は共にNoemacheilus の新参主観シノニムである. Cobitis suborbitalis Valenciennes, 1846 は N.fasciatus (Valenciennes, 1846) の, またN.translineatus Fowler, 1939 とN.kuiperi de Beaufort, 1939 はN.selangoricus Duncker, 1904 のそれぞれシノニムである.また, N.fasciatus, N.saravacensis Boulenger, 1894, N.olivaceus Boulenger, 1894, N.longipectoralis Popta, 1904, N.chrysolaimos (Valenciennes, 1846), N.obesus Vaillant, 1902 の後模式を指定した.なお, スマトラより記載されたN.jaklesi (Bleeker, 1852), N.pfeifferi (Bleeker, 1853), N.papillosa, N.longipinnis Ahi, 1922 (nec Peters, 1861), N.dunckeri Ahl, 1922 はincertae sedis な種である.
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  • John E. McCosker, 波戸岡 清峰, 佐々木 邦夫, Jack T. Moyer
    31 巻 (1984 - 1985) 3 号 p. 261-267
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    日本産キカイウツボ属魚類Uropterygiusの再検討を行った結果, コゲウツボU.concolar, キカイウツボU.bennettii, ナゴキカイウツボU.nagoensis, シズクキカイウツボ (新称) U.marmoratus, ホシキカイウツボU.macrocephalus, アミキカイウッボU.micropterus, の6種の分布を確認し, あわせてその検索を掲げた.
    これまでホシキカイウツボと称され報告されてきたキカイウツボ属の1種はU.marmoratusではなくU.macrocephalusであり, 従ってU.marmoratusの記録は本邦初となる, また, U.macrocephalusの確認は本種の分布を太平洋全域に広げた.
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  • 河野 博
    31 巻 (1984 - 1985) 3 号 p. 268-286
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    ウロコマグロの骨格系を記載した. それに基づいて, スズキ目に属する9科との比較を行い, ウロコマグロの系統的位置を考察した.
    ウロコマグロはサバ科魚類の特徴とみなされた13形質のうち12形質を保有していた.これに対して, サバ科以外のスズキ目魚類では, ウロコマグロとだけ共有されている形質はシイラ科の節骨以外に見出すことはできなかった.さらに, ウロコマグロには15の特異な形質が認められた.これらの形質は主に頭部に集中しており, これらの形質に基づいて単一の科を提唱することは本質的ではないと判断した. 以上のことから, ウロコマグロはサバ科に属すると結論した.
    ウロコマグロと他のサバ科魚類を比較すると, ウロゴマグロにはサバ科の原始的・派生的形質がモザイク状に分布していることが判明した. 先に述べた15の特異形質とサバ科魚類の形質状態がモザイク状に分布していることから, ウロコマグロは早い時期にサバ科の主幹から分化して独自の特化方向へむかったものと推論した.
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  • 鈴木 伸洋, 日比谷 京
    31 巻 (1984 - 1985) 3 号 p. 287-296
    公開日: 2011/02/23
    ジャーナル フリー
    カゼトゲタナゴとスイゲンゼニタナゴの卵発生ならびに前期仔魚の発育について経時的に観察し併せて, 両種の個体発生の比較を行った.カゼトゲタナゴの卵発生ならびに前期仔魚の発育経過および発育形態は中村 (1969) の報告にほぼ一致した.スイゲンゼニタナゴのそれもカゼトゲタナゴに酷似し, 22℃ の飼育下では受精後約46時間から孵化を開始し, 浮上期に達するのにほぼ24日を要した.この期間の本種の個体発生は卵黄嚢の変化した1対の突起 (翼状突起) が発達することと, 卵黄嚢の前端部が下方へ突出して突起を形成することが特徴である.このことから本種は, カゼトゲタナゴに極めて近縁な種類であると判断された.
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  • 岡崎 登志夫
    31 巻 (1984 - 1985) 3 号 p. 297-311
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    北米大陸西岸の諸河川に広く分布するスチールヘッド・トラウトとこれに極めて近縁でカムチャツカ半島を中心とした地域に分布するカムチャツカン・トラウトは別種として位置づけられてきたが, 外部形態や核型分析等を含めても両種を明確に分かつ形質は特に認められておらず, その異同には異論があった.
    本報告ではアイソザイムを用い, 両種の遺伝的分化及び異同について検討した. さらに, 対立遺伝子度数の差異から推定された分化年代を基に, 両種の最終氷期における避難場所及び後氷期の分散経路についても検討を加えた. 遺伝的な類縁性を示す指標である遺伝的距離からは, 北米大陸のカスケード山脈より西側の海岸寄に分布するスチールヘッドは同山脈より東側の内陸寄に分布するスチールヘッドよりもむしろカムチャッカン・トラウトに近似性を示すことが明らかになった.また, カムチャツカン・トラウトと海岸寄に分布するスチールヘッドは氷期中に存在していたべ一リング陸橋南縁からカムチャツカ半島にかけての地域を, また内陸寄のスチールヘッドは北米の大陸氷床の南側の地域を, 氷期中のそれぞれの避難場所としていたものと考えられた.後氷期におけるベーリング陸橋の開裂に伴い前者は東西に分割され, 東よりの集団は北米大陸の沿岸伝いに分布を広げたのに対し, 西よりの集団は氷期後も分布域を大きく広げることはなく, カムチャツカ半島を中心とした地域に留ったものと推定された.一方, 後者の分布域は氷期後にも大きな変化はなく, 内陸の地域に留ったものと考えられた.
    この結果, スチールヘッド・トラウトとカムチャッカン・トラウトは同種として位置づけることが妥当と判断された.
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  • 高田 啓介, 後藤 晃, 濱田 啓吉
    31 巻 (1984 - 1985) 3 号 p. 312-326
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    The patterns of geographic distribution and morphological variation of three species of ninespine sticklebacks (Pungitius tymensis, P.pungitius and P.sinensis) in Hokkaido, Japan, were investigated.The range of geographic distribution of P.tymensis was essentially restricted to thefollowing three areas, Teshio District of the northern part of Hokkaido, Ishikari District of thecentral part of Hokkaido and Kushiro-Nemuro District of the eastern part of Hokkaido.Onthe other hand, P.pungitius and P.sinensis were distributed more widely and continuously onHokkaido, compared with the distribution of P.tymensis.P.pungitius was distributed continuouslyin the rivers of the Pacific slope from Nemuro District to Iburi District of the central part ofHokkaido, though, discontinuously in the rivers along the Japan Sea and the Okhotsk Sea slopes.In most rivers facing the Nemuro Straits, P.pungitius was not collected.P.sinensis was distributedin only a few rivers of the Pacific slope from Tokachi District to the Oshima Peninsula ofthe southern part of Hokkaido, but was continuously distributed in the rivers facing the TsugaruStraits, the Okhotsk Sea and the Nemuro Straits.
    In three rivers examined (Osatsu, Fukunaga and Bettoga) P.tymensis exninntea more of anupstream distribution than did P.pungitius and/or P.sinensis.In two rivers (Fukunaga andBettoga), P.pungitius and P.sinensis did not occur together along the lengths of the river, butwere distributed with a different range respectively.The morphological characteristics of P.tymensis were quite different from the other two species and its meristic characters varied less thanthose of P.pungitius and P.sinensis.Difference in morphology between P.pungitius and P.sinensis was not significant except for number of lateral plates.The number of vertebrae, in bothP.pungitius and P.sinensis decreased gradually from north to south on the Japan Sea slope, thoughthe other meristic characters did not indicate such a geo-cline.The patterns of geographic variationswere most similar between the two species in the rivers of the Japan Sea slope.
    Comparison of morphological characteristics and distribution patterns suggest that P.tymensisis distinguished as an independent species from P.pungitius and P.sinensis.Although thecomparative study does not necessarily show that P.pungitius and P.sinensis are different speciesfrom each other, it does not show that they are completely identical.The latter two species showdifferent distribution patterns in the coexisting rivers and are distributed contiguously and allopatricalyin Hokkaido.It is supposed, therefore, that P.pungitius and P.sinensis in Hokkaidoshould be distinguished from each other at a lower taxonomic level than species.
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  • 籔本 美孝, 余吾 豊, 塚原 博
    31 巻 (1984 - 1985) 3 号 p. 327-330
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    1978年5月に沖縄県知念の定置網で7個体, 1983年6月に同県与那原の定置網で2個体のコバンヒイラギGazza mimta (Bloch, 1797) が採集された.本種の日本からの記録はこれが初めてである.1983年の2個体の標本はイトヒイラギLeiogmthus leuciscus, シマヒイラギL.fasciatus, セイタカヒイラギL.equulusとネッタイヒイラギL.bindusと共に採集された.今回の種を加え, 日本に分布するヒイラギ科魚類はヒイラギ属9種 (籔本, 1979) とコバンヒイラギ属1種となった.
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  • 松浦 啓一, 吉野 哲夫
    31 巻 (1984 - 1985) 3 号 p. 331-334
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    ホクロキンチャクフグ (新称) Cmthigaster inframaculaが伊豆諸島の鳥島で深さ130mから採集され, ヒメキンチャクフグ (新称) C.compressaとヤセハリセンボン (新称) 、Diodon eydoxiiが琉球列島から得られた.
    ホクロキンチャクフグは模式標本以来2度目の記録である.本種は腹部側面に円形の1暗色斑をもつので他のキタマクラ属魚類から容易に識別できる.ヒメキンチャクフグは太平洋の熱帯部に分布し, 従来の北限は台湾であった.本種は体と尾鰭に波状に走る模様をもつことにより他のキタマクラ属魚類から区別される.
    ヤセハリセンボンは従来遠洋性の種とされていたが, 本標本は沖縄島の沿岸部の定置網によって生きたまま採集された.本種は他のハリセンボン属魚類から尾柄背面に棘をもつこと, 背鰭と臀鰭が鎌形を呈することで区別される.
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  • M.S. Hamed, O.M. Gabr, M.M.H. Ghoneum
    31 巻 (1984 - 1985) 3 号 p. 335-337
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    メダカのいろいろの発生段階の稚魚および成魚の昧蕾を組織学的に調べ, 発生と分布を記述した.その結果, 発生の初期に味蕾の原基は出現することがわかった.また広く体表に分布するほか, 鰐弓や鯉蓋や口腔内および咽喉にも見出された.
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  • 上野 紘一, 小島 吉雄
    31 巻 (1984 - 1985) 3 号 p. 338-344
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    韓国産コイ科魚類9種の核型 (複相数, 構成) は次のように分析された.
    コウライヒガイ, 50, 18m+32sm・st, ヒメハヤ, 50, 10m+34sm・st+6a, カネヒラ, 44, 10m+20sm・st+14a, ズナガニゴイ, 50, 16m+28sm・st+6a, ヤガタニゴイ, 50, 12m+28sm・st+10a, ヤガタムギツク, 50, 14m+30sm・st+6a, ホタテコブクロカマツカ, 50, 18m+32sm・st, ムナイタカマツカ・50, 18m+32sm・st, サメガシラ, 50, 12m+30sm・st+8a.
    多型現象ならびに異形対染色体は種を通じて観察できなかった.核学的分類学の立場からすると, Mbroco属はPhoxinus属に統一できること, ドジョウカマツカ類は類縁的にドジョウ科よりもコイ科に近いことを論じた.
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  • Terry J. Donaldson
    31 巻 (1984 - 1985) 3 号 p. 345-348
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    鳥類で古くから知られていたmobbing行動が, 魚類でも最近明らかにされつつある.魚類のmobbingは捕食者の周囲に群らがる行動と定義されている.mobbingは捕食者の存在を知らせ, 追い払うために行なわれると考えられている.mobbing行動は主として巣を形成する魚類に見出されている.
    Guam島のスズメダイ科魚類の種間関係の研究中に, キオビスズメダイのmobbing行動が観察された.観察を行なった際に本種は巣を形成していなかったが, サツマカサゴとドクウツボに対してmobbing行動を示した.
    2尾のサツマカサゴがなわばり内に侵入すると1尾のキオビスズメダイがなわばり内で上昇し, 侵入者の背後や側方から接近した.この間に2~5尾のキオビスズメダイが加わり, 体側面を誇示したり, 体をふるわせたり, 背鰭をたてたり, 尾鰭を振りながら回転したり, 侵入者の頭上を横切ったりした.侵入者がなわばり外へ去ると, キオビスズメダイは追跡はしなかった.
    ドクウツボに対しては5尾のキオビスズメダイがmobbing行動を示した.ドクウツボの頭部背面や側面を10cmの距離を保って何回も通過した.この際, 口の周囲は通らなかった.体をふるわせたり, 背鰭をたてたり, 体側面を誇示する行動も観察された.
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