魚類学雑誌
Online ISSN : 1884-7374
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33 巻 , 1 号
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  • Joseph S. Nelson
    33 巻 (1986 - 1987) 1 号 p. 1-6
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    ベラギンポ科2種の骨学的研究の結果, トビギンポ科の仲間とは多数の相違点があることが明らかになった.両者の識別形質を次に要約する.ベラギンポ科魚類は, 斜位の側面突出縁をもつ扁平な (窪み型でない) 腹鰭基底, 扇状基底部を欠いた棒状外翼状骨, 前面に切り込みのある歯骨床, よく発達した後主上顎骨突起, 6個の眼下骨, より大きい上肋骨から生ずる肋骨, 1個の下尾骨側突起, および大きな前背鰭骨を有する.これまで得られた知見からはこれらの2科は形態学的には大きな相違はあるものの, 単系統分類群であることが支持される.しかし, 外翼状骨や中翼状骨のような骨格にみられた類似性からは, これら2科が比較的近縁な関係にあることが示唆される.
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  • 木下 泉
    33 巻 (1986 - 1987) 1 号 p. 7-12
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    土佐湾の砕波帯において, 1981年5月から1982年5月の間に行われた小型曳網を用いた月2回の採集によって, ヘダイの仔稚魚, 合計515尾 (8.2-17.8 mmTL) が得られた.ヘダイ仔稚魚は, ヘダイ亜科のものの一般的な形態的特徴を持ちつつも, 以下の点で他と識別できる.背・臀鰭の総鰭条数は, それぞれ24.14である.腹鰭第1軟条は伸長しない.体側背縁の小黒色素胞は尾柄部に最初に出現する.ヘダイ仔稚魚は, 土佐湾の砕波帯においては, 3月下旬一5月下旬および11月下旬-1月下旬の年2回に分けて出現し, 最も量的に多かったのは4月と5月であった。過去, 土佐湾の沿岸域や浅海域において, 本種仔稚魚は全く報告されていない.それらの分布域は, 砕波帯のような極く浅海域に限られているようである.
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  • 延東 真, 木村 正雄
    33 巻 (1986 - 1987) 1 号 p. 13-18
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    淡水ウナギと海水へ2,4, 7および10日間適応させたウナギ尿細管を組織学的ならびに酵素組織化学的に検討した。
    淡水ウナギの尿細管上皮細胞には, 嵌合がよく発達し広い細胞間隙が見られる.一方, 海水に10日間適応させたウナギの尿細管は, 嵌合の発達の貧弱な上皮細胞から構成されている.このような形態上の差は, 水の透過性の増加と関連があるものと考えられる.
    海水適応の過程で, 新生されたと思われるネフロンと変性したネフロンとが多数見られた.海水に10日間適応させたウナギのネフロンの中には, 適応中に新生されたものもあると見なされる.
    淡水ウナギと海水に10日間適応させたウナギの尿細管における各種の酵素活性を調べたところ, その分布や強さには差が認められなかった.
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  • 手島 和之, 友永 進
    33 巻 (1986 - 1987) 1 号 p. 19-26
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    体盤幅1mmと5mmのアラスカカスベBathyraja aleuticaの胚のパラフィン連続切片を作成し, それらの組織発生を調べた.材料は, 1982年に東部ベーリング海大陸斜面の海底域からトロール網によって漁獲された卵殻内より採集されたもので, 主として, 始原生殖細胞の出現部位とリンパ組織の発達を観察した.体盤幅1mmの胚で, 神経管, 脊索, 体節, 原始腸管, 中胚葉側板などが観察されたが, 器官形成はまだ行われていなかった.始原生殖細胞は, 体壁中胚葉及び内胚葉と内臓中胚葉の間にある間葉に存在していることが分かった.一方, 体盤幅5mmの胚では, 形成過程にある多くの内臓諸器官がみられた.始原生殖細胞は, 前段階の部位には認められず, 生殖隆起表層内に集合していた.二対の胸腺原基は咽頭域に存在しており, リンパ球で充満していた.また, 多数の未熟な血液細胞からなる脾臓原基と思われる小型の組織が認められた.
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  • 常木 和日子
    33 巻 (1986 - 1987) 1 号 p. 27-38
    公開日: 2011/02/23
    ジャーナル フリー
    オステォグロッスム類を中心に, 各種真骨魚類の間脳脳室周囲器官を組織学的に調べた.オステオグロッスム類 (ピラルク, ナイフフイッシュ, ジムナルクス) の神経性下垂体は, 正中隆起と神経葉とに分化しており, 全骨魚類と高等真骨魚類の中間型を示す。血管嚢はバタフライフィッシュやジムナルクスでは欠如するが, ナイフフィッシュではよく発達している.ジムナルクスには松果体も存在しない.副生体はバタ州ライフィッシュを除くオステオグロッスム類や, 数種のスズキ目魚類に存在する.ハゼ科やフグ科等の高等真骨魚類では, 背嚢や横帆を欠く代りに, 間脳脈絡叢が発達している.真骨魚類における脳室周囲器官の存否やその分化程度には, かなり系統類縁性が反映されているように思われる.
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  • J. S. Datta Munshi, G. M. Hughes
    33 巻 (1986 - 1987) 1 号 p. 39-45
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    キノボリウオの稚魚 (1-2.59) および成魚 (309) の鯉と空気呼吸器官 (上鯉腔内の迷路器官) を走査電子顕微鏡によって研究した。稚魚 (1-2.59) では, 迷路器官は1-2個の葉状板を有するのみであった。非常に小さい稚魚 (19) では, 迷路板上に島状呼吸組織の発達が認められなかった。稚魚期には上鰓腔が水呼吸に用いられる証拠がある.空気呼吸が必須となる成魚では, 第1鰓弓にシャッターが発達して, 上鰓腔の吸入口と呼出口が明瞭になる。
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  • 宗原 弘幸, 三島 清吉
    33 巻 (1986 - 1987) 1 号 p. 46-50
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    The eggs of Alcichthys alcicornis were spawned in tank at the laboratory and reared for the studies of embryonic, larval and juvenile development. This species takes place entosomatic fertilization, and females spawn fertilized eggs after copulation. The eggs are demersal and adhesive, released as a clump forming a thin layer on the bottom of tank. There was no significant difference in embryonic development between this species and other oviparous teleostean species. Hatching occurred between 17 and 18 days after spawning at a mean water temperature of 8.5°C. The newly hatched larvae averaged 4.44 mm in body length (BL). The larvae attained to post-larval stage at 5.80 mm BL, and juvenile stage at 10.2 mm BL. A specific feature of the post-larvae was the appearance of three lines of the melanophores on the caudal part of fin fold. Carotenoid first appeared on the nape at 8.70 mm BL, heavily emerged beyond 12.9 mm BL, and turned up on the back also beyond 15.2 mm BL. Scales on the lateral line were completed by 18.5 mm BL. Three pairs of flaps were observed on the dorsal surface of the head at 37.0 mm BL. External features of adult specimens are almost completed by 52.0 mm BL, yet the tip of the first preopercular was not branched but remained simple.
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  • John E. Randall, Phillip C. Heemstra
    33 巻 (1986 - 1987) 1 号 p. 51-56
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    インド・太平洋の広い地域から得られた18個体の標本 (標準体長78-346mm;holotypeを含む) に基づいて, アカハタモドキEpinephelus retouti Bleekerを記載した。また, E. truncatus Katayamaを初めとする本種のシノニムの一覧を作成した。
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  • 田北 徹, 中村 勝行
    33 巻 (1986 - 1987) 1 号 p. 57-61
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    トウゴロウイワシの人工授精を行って, 卵内発生と卵・前期仔魚の形態を明らかにし, 潜水調査で卵が海底に分布する状態を観察した.卵は直径1.08-1.20mmのてん絡卵で, 卵膜のほぼ全面に18本前後の長いてん絡糸を持ち, 卵黄内に多数の小油球を持つ.海中では卵は水深2-5mの砂泥底に繁茂する糸状の緑藻, Cladophora sp.にからまってまばらに産みつけられていた.人工授精した卵は受精後21.1-23.1℃において約10日でふ化した.ふ化直後の仔魚は, 全長4.6mmで, 頭部背面に3っの大型の星状黒色素胞がある.
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  • 平井 明夫, 山本 正
    33 巻 (1986 - 1987) 1 号 p. 62-66
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    初期のう胚および発眼期にあるカタクチイワシ卵の卵門を走査型, 透過型電顕で観察した.卵膜は薄い外層と厚い内層より成り, 卵付着装置はみられない.内層は明暗交互に重なる薄層構造を呈するが, 放射管を持たない.楕円形の卵の一端は僅かに表面が隆起し, その中央に卵門がある.卵門周辺の隆起には少数の比較的明瞭な小孔がある.卵門は前庭を持たず, その内部は渦巻き状構造物で充たされている.この構造物は未受精卵の卵門管壁を作っていた卵膜内層の膨張によって生じたものである.膨張は発生初期に起るらしく, 固定処理によるものではない.卵門およびその周辺部の形態から浮性卵の魚種の同定が可能であると考えられる.
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  • Jeffrey M. Leis
    33 巻 (1986 - 1987) 1 号 p. 67-69
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    伊豆諸島の三宅島でキビナゴの稚魚が海底から1-2mの海中を高密度で群泳しているのを観察した.観察日時は1985年7月16日と19日の午前中で, 稚魚は1万-10万尾のいくつかの群を形成していた.これらの稚魚を上方から海底に追いこむ方法で採集した.採集した稚魚は体長9.1mm-13.1mmであった.
    キビナゴの稚魚は日中水面近くを泳ぎ, 夜間は鉛直的に散在する事が判明している.稚魚はプランクトンネットや集魚灯で採集されているが, 底層で高密度の群を形成する事は知られていなかった.このような群の採集は通常の方法では困難であるが, 他の沿岸性の稚魚も同様の群を形成する事が明らかにされつつあるため, 今後このような群の研究を更に進める必要がある.
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  • Hang Kwang Luh, Hin Kiu Mok
    33 巻 (1986 - 1987) 1 号 p. 70-74
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    スズメダイ科魚類の多くが求愛やテリトリー保持のため音を発することが明らかにされている.クロソラスズメダイ属やクマノミ属の音響生態についての研究が報告されている.台湾ではサンゴ礁域で普通に見られるミツボシクロスズメダイのそれはSpanier (未発表) によって研究されただけである.この報告では実験室での飼育状況下で発生したミツボシクロスズメダイの音の物理的性質 (周波数・強度分布・パルスの発生状況) を明らかにすることを目的とする.
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