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35 巻 , 4 号
選択された号の論文の16件中1~16を表示しています
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  • Nikolay V. Parin, Alexandr N. Kotlyar
    35 巻 (1988 - 1989) 4 号 p. 407-413
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    南太平洋東部のNazca海嶺 (25°43´S, 85°29´W, 160-165m;25°42´S, 85°24´W, 162-168m) において採集された2個体によりヒメ科の1新種, Hime micropsを記載した.本種はヒメH. japonicaおよびH. curtirostrisに近縁であるが, 幽門垂を欠き, 眼が小さく, 水平径が吻長より短かい点で相違する.ヒメについて日本, ハワイ海嶺, タスマン海産の個体を比較した結果, 形態的に差異が認められなかった.
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  • John E. Randall, G. David Johnson, Graham R. Lowe
    35 巻 (1988 - 1989) 4 号 p. 414-420
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    トビハタの学名は従来Trisotropis dermopterus (Temminck et Schlegel) とされていたが, Trisotropis GillはMycteroperca Gillのシノニムなので, 新属名Trisoを提唱する.本属の特徴は, 頭部が短く, 両眼間隔域が広く, 他のハタ族より前後に短い頭蓋骨をもち, 副蝶形骨が前方に傾くこと, 前頭骨と頭頂骨の隆起が高くて側方を向くこと, 背鰭鰭条数が多いこと, 食道部が袋状に広がっていることである.オーストラリアのニュー・サウス・ウェールズから知られているAltiserranus woorei Whitleyはトビハタのシノニムである. Epinephelus multinotatus (Peters) を模式種とするAltiserranus WhitleyはEpinephelus Blochのシノニムである.トビハタは北半球では日本, 韓国, 台湾および中国に分布し, 南半球ではオーストラリアの東岸と西岸に分布する.すなわち, 本種は熱帯域には分布しない.トビハタ属は新世界のParanthias Guichenot に最も近縁と考えられる.
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  • 望月 賢二, Solomon Gultneh
    35 巻 (1988 - 1989) 4 号 p. 421-427
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    熊野灘および南シナ海で採集された標本をもとにスズキ科PercichthyidaeのノコバスミクイウオSynagrppsspinosusを西部太平洋から初めて記録した.本種はこれまでメキシコ湾からの原記載とスリナム沖からの標本によって知られているだけであった.そこでこれらをふくむ西部大西洋で採集された標本を調べ, 西部太平洋産の標本と比較した.その結果, 両者の間に重要な違いはなく, 同一種であるとの結論を得た.本種の形態的特徴は以下の通りである.腹鰭棘, 唇鰭第2棘, および第1背鰭第2棘の各前縁に明瞭な1小棘列を有する.第2背鰭棘に小棘列がない.磐鰭が2棘7軟条 (稀に8軟条) である.第1背鰭が9棘, 第2背鰭が1棘9軟条である.側線鱗数は29-31である.下顎側部に4-7本の大犬歯状歯列があり, そのすぐ外側に1列の微小歯列がある.脊椎骨は10+15である.本種はこれらの形質の組合せにより本科の他種と容易に区別できる.本種は底魚類の一種で, 主に100-500m水深の大陸棚および同斜面上部から底曳網類により採集されている.また, 本種の西部大西洋と西部太平洋という大きく隔たった分布について, 第三紀における海洋構造の変遷や気候の変化との関係で議論した.
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  • Jeffrey M. Leis, Barry Goldman, Sally E. Read
    35 巻 (1988 - 1989) 4 号 p. 428-433
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    オーストラリア大墜礁湖Lizard島周辺の底表性仔魚を1981年11月と1982年1,2月の昼間にプランクトン用ソリネットで採集した.その量は大きく変異し, 底表部には水中に出現した多様な仔魚のうち少i数だけが集中して観察されたばかりでなく, 量的にも少なかった.サイウオ, ネズッポ, ニシン, カワハギ, Pinguipedidae, コチおよびメギスの各科, 特にシラスウオ, ヒイラギおよびシマイサキの各科の仔魚は底表部に集中した.また仔魚が底表部から日周的あるいは個体発生的に移動することを示唆する証拠も見出された.通常のプランクトン採集はLizard島域の大部分の仔魚に対しては適切であるが, 上記10科の仔魚に関しては生物量がかなり過少評価となることが, 本研究の不十分な採集からも指摘される.
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  • 木村 清志, 塚本 洋一, 森 浩一郎
    35 巻 (1988 - 1989) 4 号 p. 434-439
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    水槽内で自然産卵させたコクチフサカサゴ卵を飼育し, 卵内発生過程や卵, 卵嚢および仔魚の形態を記載した.本種の卵はゼラチン質の卵嚢内に一層に埋没している.卵嚢は中空の扁球形で, 通常は水面近くに浮遊する.個々の卵は透明の卵形で, 平均直径0.86×0.75mm, 油球はない.水温22-24℃で受精約34-40時間後に孵化する.孵化仔魚は平均脊索長1.55mmで, 筋節数25前後, 色素胞は有していない.膜鰭は袋状で, 体全体を覆う.膜鰭上には多数の胞状顆粒物がみられる.孵化3日後に卵黄が完全に吸収され, 開口し, 眼や胸鰭縁辺に黒色素胞が沈着する.消化管背面や尾部腹中線上の黒色素胞は孵化4日後に出現する.
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  • 梅沢 彰馬, 塚本 勝巳, 多部田 修, 山川 紘
    35 巻 (1988 - 1989) 4 号 p. 440-444
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    ウナギ耳石の初期の輪紋形成過程を明らかにすることを目的として, 孵化仔魚とシラスウナギの耳石の微細構造を検討した.3種の耳石の内, 扁平石は孵化時に既に形成していた.耳石は扁平で楕円形をしており中心部に核が観察され, その直径は8.3±1.02μmであった.孵化後, 耳石は目令と共に直線的に成長した.耳石上の輪紋は孵化時には認められなかったものの, 2日後, 4目後および6日後の魚の耳石には, それぞれ平均2.1本, 3.6本および6.0本認められた.輪紋数 (Y) と孵化後の日数 (X) の間には, 次のような極めて相関の高い直線関係が得られた: Y=0.96X+0.06, r=0.913, N=40, 一方, 95%のシラスウナギの耳石中心部において, 直径6-12μmの極めて明瞭な輪紋 (check ring) が認められた.これは光学顕微鏡下では幅の広い暗帯として, 電子顕微鏡下では深くエッチングされた輪紋として観察された.また, この輪紋は孵化時の耳石直径とほぼ等しく, 本種は孵化輪を形成するものと考えられた.以上の結果より直径6-12μmの孵化輪の外側の輪紋数は, その魚の目令を示すことが明らかになった.
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  • 帰山 雅秀
    35 巻 (1988 - 1989) 4 号 p. 445-452
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    サケ属魚類のうち, サクラマス, ギンザケ, サケおよびカラフトマスの仔魚と幼稚魚の発育に伴う形態の変化と鱗の形成を調べ, 4種間の比較と相違点について検討した.サケとギンザケの発育速度および鱗の形成速度は他2種に比べて明らかに早かった.4種とも, 浮上時には一時的に成長速度が低下し, 形態は艀化時から浮上時あるいは幼生鱗形成時まで著しい変化を示した.サクラマスとギンザケは形態の変化が顕著で, パー・マークがよく発達し, 体高が高く, 尾柄が太く, 相対成長係数が高かったのに対して, サケとカラフトマスは比較的連続的で直達的な発育をし, 形態の変化が小さく, パー・マークも一時的に出現するか, 全く欠いていた.以上のことと4種の初期生活期における生活様式から, サケ属魚類の形態は円筒型(サクラマス, ギンザケ)と流線型(サケ, カラフトマス)に分けられた.
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  • Jyoti S. D. Munshi, George M. Hughes, Peter Gehr, Ewald R. Weibel
    35 巻 (1988 - 1989) 4 号 p. 453-465
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    タウナギの空気呼吸器官の構造を, 光顕, 走査ならびに透過電顕によって観察し, 本種における口腔咽頭呼吸に関する形態的基礎を明らかにした.気嚢 (上咽頭室) は吸・出水口の役を果す開口部をもち, その2/3に形と大きさの異なる呼吸島をそなえている.呼吸島は水呼吸に役割を果すが, 水呼吸だけではタウナギは生活できない.血管分布のないところは, 微小堤をそなえた上皮細胞で覆われている.呼吸器官へは細動脈が深く侵入し, 呼吸島に特有の血管乳頭を形成する.血管乳頭も, 特殊化した上皮で覆われている.第2鯉弓は, 多角状微小堤をもつ上皮で覆われた少数の指状弁をそなえている.立体法並びにタウナギ相応の新しい範例をとり, 空気呼吸器官の形態計測を行なった.そして, 体重200gの呼吸膜における呼吸面積, 毛細管負荷などを算出した。
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  • 佐々木 邦夫, 尼岡 邦夫
    35 巻 (1988 - 1989) 4 号 p. 466-468
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    Sciaena distincta Tanaka, 1916の完模式標本を検討した結果, 本種は従来その学名が有効とされてきたコニベ属のJohnius tingi (Tang, 1937) と同一であることが判明した.したがってJ. dlstinctus (Tanaka) に先取権があり, この学名が命名法上有効である.Tanakaは和名チョウセングチを提唱しているが, 安定性の見地から現在広く用いられている和名アブラグチを用いるべきである.
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  • 岩槻 幸雄, 瀬能 宏, 鈴木 寿之
    35 巻 (1988 - 1989) 4 号 p. 469-478
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    篠原 (1966) が石垣島から採集された1個体に基づき記載したLutjanus johniiL. ehrenbergiiの誤同定であることが確認された.その後日本から本種が報告されたことはないが, 林 (1979) と瀬能・鈴木 (1980) の八重山諸島の魚類に関する報告の中でニセクロホシフエダイL. fulviflammaと同定されていた中に合計15個体のL. ehrenbergiiが含まれていた.これらは日本からの正確な採集場所がわかっている最初の記録である.本種の和名は篠原の提唱したミナミフエダイとする.本種は側線上の鱗が側線に対して平行に配列し, 体側に4~6本の黄色縦線をもっことにより容易に他種から区別できる.さらに本種と混同されやすい眼状斑をもつフエダイ属魚類11種との稚魚期における区別点を明らかにし, その検索表を作成した.なお篠原によつて使用された学名の種L. johniiは現在のところ日本から確認されていない.
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  • 須之部 友基, 島田 和彦
    35 巻 (1988 - 1989) 4 号 p. 479-481
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    沖縄県及び鹿児島県よりイソハゼ属の一種Eviotaalbolineataシロイソハゼ(新称)を27個体採集した.本種はインド洋から西太平洋にかけて広く分布するが, 本報告が日本初記録である.本種は固定後, 明瞭な斑紋を欠くことで同属他種とは容易に区別される.
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  • 松浦 啓一
    35 巻 (1988 - 1989) 4 号 p. 482-483
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    カワハギ科のアミメハギ属は3種を含み, 日本からはアメミハギ1種のみが知られていた.他の2種Rudariusminutusとセッパリハギ (新称) R. excelsusは模式標本のみが報告されているだけの稀な種類で, 前者はグレートバリアリーフとボルネオから, 後者はグレートバリアリーフから知られているだけであつた.この2種ともフグ目の中では最小の魚類で, 体長15-17mmで成熟する.東大総合研究資料館の魚類標本を調査中に沖縄から採集されたセッパリハギ1個体が確認されたので報告する.本種は背鰭と臀鰭の条数が他の2種よりも少なく, 雄の尾柄部に非常に長い剛毛を持つことで識別される.
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  • 須之部 友基, 中園 明信
    35 巻 (1988 - 1989) 4 号 p. 484-487
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    ベンケイハゼPriolepis naraharoe (Snyder) の雌雄一対を水槽で飼育し, 産卵実験を行い, 卵内発生過程及び卵・前期仔魚の形態を記載した.卵は沈性付着卵で, 長径0.76-1.12mm, 短径0.41-0.52mmの長楕円形である.水温25-29℃で受精後98-106時間で孵化する.孵化仔魚は全長1.9-2.1mmで体側に7対の頂対と遊離感丘を備える.同属のイレズミハゼやミサキスジハゼの仔魚に比べると, 本種は黒色素胞が体背縁部に存在すること, 卵黄部には出現しないことで区別される.
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  • 千葉 晃, 本間 義治
    35 巻 (1988 - 1989) 4 号 p. 488-492
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    円口類の脳室および視床下部-下垂体系に関する比較解剖学的研究の過程で, 邦産カワヤツメ成魚の第三脳室前視束陥凹内に, しばしば髄液内 (上衣上) 細胞の出現を認めた.これらを光学顕微鏡ならびに電子顕微鏡によつて精査した結果, 視束前核由来の神経分泌細胞であることが判明した.この髄液内神経分泌細胞は, 微細構造上分泌能を有しており, かっ髄液接触ニューロンの脳室内突起や髄液内神経線維と接触を保ち, いわゆる上衣上神経複合体を形成していることから, 神経内分泌協関の一役を担っているものと予想された.
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  • 東 健作, 木下 泉, 藤田 真二, 高橋 勇夫
    35 巻 (1988 - 1989) 4 号 p. 493-496
    公開日: 2011/02/23
    ジャーナル フリー
    土佐湾の砕波帯において, 1985年10月から1986年5月にかけて採集されたアユ仔稚魚からGPIアイソザイムを検出し, 放流された陸封型アユに由来する仔魚の砕波帯における出現状況を追跡した.サンプルのGpi-1100遺伝子頻度は, 陸封型および両側回遊型との中間的な数値を示した10月下旬の標本以外はほぼ両側回遊型を表した.各個体の耳石からそれらの艀化目を推定すると, 10月上旬までに産出された個体が10月下旬および11月上旬のサンプル中に計36尾出現した.これらは, 陸封型の仔魚の混入もしくは両型の交雑によるものであると思われるがその判別はできなかった.しかしながら, これら陸封型アユに由来する仔魚は土佐湾砕波帯においては海産アユ仔魚に比べて量的に極めて少ないものと推測された.
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  • Terry J. Donaldson
    35 巻 (1988 - 1989) 4 号 p. 497-500
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    パプア塗礁の礁縁でアオスジハタCephalopholis boenack (ハタ科) の産卵行動が観察された.満月の日の日没前に, 全長約25cmの雄と20cmの雌が求愛を開始し, 5分後に底から約6m上昇したところで放卵放精し, 下降した.これはユカタハタ属で最初の産卵行動の報告であり, 他のハタ科魚類の産卵生態と比較検討した.
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