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36 巻 , 4 号
選択された号の論文の15件中1~15を表示しています
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  • 望月 賢二, 大江 文雄
    36 巻 (1989 - 1990) 4 号 p. 385-390
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    和歌山県潮岬沖の水深330mと徳島県日和佐沖の水深360mで, 底曳網によって採集された未成熟の雄の2標本をもとに, ツノザメ科の1新属新種Trigkonognathus kabeyaiワニグチツノザメを記載した.このサメはツノザメ科の他の属や種と比べ, 両顎の形態, 歯の形態や配列, 鱗の形態が極めて特異であり, これらの形質により容易に区別できる.また, 口前吻長が極めて短いこと, 発光器を持っていること等の特徴をもつ.
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  • 白井 滋, 仲谷 一宏
    36 巻 (1989 - 1990) 4 号 p. 391-398
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    天皇海山海域で採集されたカスミザメ属の新種, オオカスミザメ (Centroscyllium excelsum) を記載した.本種は第一背鰭が非常に高くその外縁が円いこと, 鱗が体の側・腹面にはないが, 頭部から躯幹部にかけての背面に分布すること, 第二背鰭棘が腹鰭基底よりまったく後方に位置することなどで他のカスミザメ属魚類と容易に区別される.雌の1個体からは全長90mm前後の胎仔10個体が得られたが, これらは尾柄部に明瞭な暗色斑をもち, 側線管の末端部が溝状に開くことなどで成体と異なっていた.
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  • John E. Randall, 林 公義
    36 巻 (1989 - 1990) 4 号 p. 399-403
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    テンジクダイ科魚類の1新種Apogon selas (和名: ナガレボシ) が, 謎ユーギニア, 琉球諸島などから27個体採集された.また本種はソロモン諸島やインドネシアにも分布することが水中写真により知られていた.本種は背鰭が7棘13軟条, 鰓耙が14-19, 前鰓蓋骨の縁辺に鋸歯がないことなど, Ostorhinchus亜属の特徴的な形質をもつ.体長は体高の2.9-3.6倍.尾鰭の基底中央に眼径大の1黒斑があること, 体側には側線上と下顎先端から頬を通過して胸部にかけてのそれぞれ2条の黄金色に輝く暗色縦帯があることなど, 特徴的な体色斑紋で他種と容易に区別できる.
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  • Ronald Fricke
    36 巻 (1989 - 1990) 4 号 p. 404-409
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    オーストラリア北西部, Rowley Shoals付近の大陸斜面の水深350-740mの泥底から, ウラナイカジカ科の1新種Psychrolutes occidentalisが採集された.本種は背鰭軟条14-15, 胸鰭条21-23, 脊椎骨30-31, 体に皮質突起がない, 側線孔は管状を呈さない, 体は赤褐色で暗褐色斑があることなどにより, 同属の他種と区別される.また, 本種はウラナイカジカ属にとって熱帯海域からの初めての報告であるので, 本属魚類の動物地理学的検討も行った.
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  • Bryan E. Pierce, Keith B. Pierson
    36 巻 (1989 - 1990) 4 号 p. 410-418
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    米国ワシントン州のピュージェット海峡内の環境条件が違う3地城において, ブチカジカOligocottus maculosusの生長・繁殖特性を調べた.体長・体重関係については各地域ともに性差は認められなかった.両性を区別しない試料では個体群の年令組成, 生長率および加入量に3地域間で相異がみられた.例えば, 当才魚の割合は地域間で6%から91%の変異を示した.また, オオアオサギArdea herodiasによる全長45mm以上の個体に対する選択捕食が, 個体群の年令組成維持に関係していた.生殖腺指数 (最大28.5) と年令, 体長, 体重との間には明瞭な関係は見出せなかった.卵巣内卵径組成には3つのモードが識別された.これと実験室内での産卵状況とから, 本種の産卵は少なくとも1月から8.月までの間に年2回行なわれることが示唆された.
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  • 笠間 緑子, 小林 弘
    36 巻 (1989 - 1990) 4 号 p. 419-426
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    ヨーロッパブナCarassius carassius雌とタモロコGnathopogon elongatus elongatus雄との間で人工的に交雑を試みた.この交雑における発生率, 孵化率はそれぞれ51%, 44%で, 生き残った雑種のうち13個体が, ほぼ成魚形にまで成長した.これらの雑種を孵化後3年6ヶ月経過したところで形態学的, 核学的に分析し, 両親種との比較を行なった.その結果, 雑種の形態は雌魚に似たヨーロッパブナ型, 雄魚に似たタモロコ型の2型に分けられた.また核型はヨーロッパブナ型では雌魚由来の2ゲノムと雄魚由来の1ゲノムの合体したもので, 一方タモロコ型では雌魚由来の1ゲノムと雄魚由来の2ゲノムの合体したものであった.従って雑種の形態の2型は, 核型に含まれる3ゲノムに左右されていることがわかった.
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  • Arun Kumar Sinha, Indrajit Singh, B. R. Singh
    36 巻 (1989 - 1990) 4 号 p. 427-431
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    ナマズの一種Glyptothorax pectinopterusの胸部腹側に存在する固着器官は, 中央に形成された三角形のくぼみの周辺に交互に配列した多数の縦走する隆堤と溝とから構成されている.渓流域の岩石などの付着基物に対する固着は, 胸鰭と腹鰭の下面とこの固着器の縦走堤に生えている鉤状で角質化した表皮性の棘によって行われる.粘液細胞および杯細胞が産生した粘液多糖類からなる表面を被覆する分泌物は, 機械的磨滅から固着器を保護している.
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  • 岡 俊哉, 本間 義治, 岩永 敏彦, 藤田 恒夫
    36 巻 (1989 - 1990) 4 号 p. 432-438
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    イワナの尾部神経分泌系の役割ないし機能の一端を明らかにするために, 川で釣獲した個体を淡水槽と海水槽に飼育して, ウロテンシンI (UI) およびウロテンシンII (UII) の免疫活性を比較検討した.これらの対照として, 野外で得た個体も使用した.3群間ではことさら取り立てるほどの差異が認められなかったが, いずれの個体でも大半の小型ニューロンにUIとUIIが共存することが確かめられた.一方, 大型ニューロンの一部はUIかUIIのどちらかの抗体のみに反応した.また, どちらにも反応しないニューロンは, ごく少数であった.一般に, 野外ならびに淡水槽で飼育した個体は, 海水槽の個体よりもUIに対する免疫活性が強かったが, 最後者ではUII陽性ニューロンの数が他二者より多い傾向がみられた.なお, 脊髄中心管の腹方に, UIIのみに反応する髄液接触ニューロン系がみられ, 視床下部下垂体神経分泌系や, 尾部神経分泌系とは別の神経分泌系を形成していた.以上の結果は, イワナの浸透圧調整に, ウロテンシンというホルモンが, あまり重要な役割を果していないらしいことを示唆している.
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  • Terry J. Donaldson
    36 巻 (1989 - 1990) 4 号 p. 439-458
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    太平洋産ゴンベ科魚類10種は, 1尾の雄と1-数尾の雌からなるグループで生活する.サンゴ内に生息する2種では, 一夫一妻になることもしばしば観察されたが, 残りの種はたいてい一夫多妻 (ハレム) であった.雄はグループ内のどの雌よりも大きいが, 他のグループの雌と比べると必ずしもそうではなかった.雄は雌たちの行動圏を囲む範囲を, なわばりとして防衛し, その中で雌は各々の求愛場所を互いに防衛していた.求愛は日没前後に始まり, 暗くなると終了した.求愛行動は必ず1尾の雄と1尾の雌のペアで行われたが, 雄は一夕のうちにグループ内の雌たちと連続的に求愛を交わした.産卵行動が観察された8種では, いずれも上昇して浮性卵を産むことが確認された.
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  • Jack T. Moyer
    36 巻 (1989 - 1990) 4 号 p. 459-467
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    フィリピンのバンタヤン島におけるチリメンヤッコChaetodontoplus mesoleucusの生息場所は, 変異に乏しい単純な構造のイシサンゴ類とウミトサカ類からなる小さなパッチ・リーフである.ここでは雄と雌のペアが普通で, 性比はわずかしか雌に偏らない.しかし, 雄1尾, 雌2尾よりなるグループも見られ, 本種が本来は複婚であることが分かる.社会グループが少数の個体によって構成されるのは, 本種の生息場所の構造が単純であることによると考えられる.本種は地形の複雑なサンゴ礁では見られなかった.本種の社会行動と繁殖行動は性転換を行うその他のキンチャクダイ科魚類とよく類似しており, また体長による順位関係も認められることから, 雌性先熟であることが示唆される.31種のキンチャクダイ類の行動を比較すると, 本報告のチリメンヤッコを含め多くの種が類似した行動を示し, それらは一般型に類別されるが, タテジマヤッコ属, 東太平洋のスミレヤッコ属, 西大西洋のサザナミヤッコ属は行動が特殊で一般型と異なっている.また, アブラヤッコ属のアブラヤッコ亜属は先祖型のXiphipops亜属から派生したと考えられることの根拠を示すとともに, チリメンヤッコとキンチャクダイ類の性的二型やランデブー・サイトについても論議した.
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  • 中野 繁, 名越 誠
    36 巻 (1989 - 1990) 4 号 p. 468-476
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    タンガニーカ湖のカワスズメ科魚類Lamprologus toaeの両親による子の保護様式を潜水調査した.子の保護は岩場に形成されたなわばりで雄と雌の双方によって行なわれ, 両親は同種と他種の両方の侵入者を攻撃した.親の攻撃距離により他種の侵入者は3つのグループに分けられた.親によるグループ分けは主に侵入者の食性と摂餌行動に基づくと考えられ, 子に対する捕食の危険が高いと考えられるグループほど遠い地点で攻撃された.それぞれのグループに対する攻撃の頻度は子の成長とともに変化し, 子にたいする捕食の危険性が小さくなったグループに対する攻撃の頻度は減少した.また, 雌雄間での分業が見られ, 雄がなわばりの周辺部を防衛するのに対して, 雌はより内側の防衛に携わった.子の保護における侵入者にたいする選択的な攻撃と雌雄問に見られる分業の重要性について考察した.
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  • Hmoud Fares Alkahem, R.J. Behnke, Zubair Ahmad
    36 巻 (1989 - 1990) 4 号 p. 477-482
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    アラビア半島に分布するコイ科のBarbus apoensis, Cyprinion acinaces, C. mhalensis, Garra tibanicaの骨格を比較した.これら3属は脊椎骨・主上顎骨・前上顎骨・下顎の形態で差異が認められた.
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  • Wichian Magtoon, 新井 良一
    36 巻 (1989 - 1990) 4 号 p. 483-487
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    従来, コイ科魚類の2属, Osteochilus属, Labiobarbus属の核型についての報告はなされていない.今回, Osteochilus属2種, Labiobarbus属1種の染色体を観察したので報告する.実験魚は全てタイ国産で, Osteochilus hasseltiの核型は2n=50で, 中部着糸染色体 (M) =30, 次中部着糸染色体 (SM) =14, 次端部着糸染色体 (ST) =6からなり, O. vittatusの核型は2n=50で, M=16, SM=30, ST=4であった.Labiobarbus lineatusの核型は, 2n=50, M=20, SM=10, 端部着糸染色体 (A) =20であった.なお, 背鰭基底長が長いことや背鰭条数が多い特徴を共有するコイ科の6属12種について, 核型, 形態的特徴が比較された.
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  • Aldo S. Steffe
    36 巻 (1989 - 1990) 4 号 p. 488-491
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    オーストラリァ産トウゴロウイワシ科魚類Leptatherina (=Atherinosoma) presbyteroides仔魚が主に藻場内の砂質域の近底層部において群泳することを観察した.群体は単一種で構成されているが, 体長組成は複数のモードを持っていた.群性個体は近底層域では高密度に分布し, 摂餌を行う場合は上層に移行して分散する傾向が認められた.この近底層群性の意義は流れの弱い場所を確保することによって生残を高めることにあると推定された.
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  • 36 巻 (1989 - 1990) 4 号 p. 507
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
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