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38 巻 , 2 号
選択された号の論文の15件中1~15を表示しています
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  • Darrell J. Siebert
    38 巻 (1991 - 1992) 2 号 p. 97-114
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    ドジョウ科の1属Acanthopsoides Fowler, 1934の再検討を行った.Neacanthopsis Smith, 1945は, Acanthopsis属のシノニムとした.Acanthopsoidesの2種 (A. gracilisとA. gracilentus) にくわえて4新種 (A. delphax, A. hapalias, A. molobrion, A. robertsi) の記載を行い, 同属魚類の分布域について検討した.同属魚類は東南アジアに広く分布するが, A. glacilis, A. glacilentus, A. delphax, A.hapaliasは同所的に分布し, またカプアス河のA. molobrionとA.robertsi, メコン河のA. glacilentus, A. delphax, A. hapaliasも同所的であると判断された.本研究で明らかにされたAcanthopsoides属魚類の多様性は以下のことを示していると考えられる.すなわち, 東南アジアの淡水魚類相は現在知られている以上のレベルの多様性を有している可能性がある.
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  • Bo Femholm
    38 巻 (1991 - 1992) 2 号 p. 115-118
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    ニュージーランド西方のタスマン海から採集された珍稀な1標本に基づいて, ヌタウナギ科の新種Eptatretus eosを記載した.本種は, 5対の鰓孔をもつ深海性 (約1, 000m) の種であるが, 既知のヌタウナギ属の種とは, 次の諸点で大いに異なっている.すなわち, 著しく伸長した管状の吻の中に1個の鼻孔が開いていることと, 体色が一様に桃色であることで, 種小名は体色に由来して与えた.
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  • 佐々木 邦夫, Patricia J. Kailola
    38 巻 (1991 - 1992) 2 号 p. 119-123
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    ニベ科コニベ属 (コニベ亜属) の1新種, Johnius (Johnius) laevis, を北部オーストラリアとパプア・ニューギニア沿岸で採集された標本に基づき記載した.本種は顎髪がなく, 櫛鱗をこおむり, そして10本以上の下枝鰓杷をもつ点で類似する同亜属の他種から, 背鰭軟条が29-34本, 側値より上方の鱗が5-6枚, 下方の鱗が8-10枚, 眼径が頭長の22.4-30%, 両眼間隔が頭長の24.6-29.8%, および鱗の後縁に発達の悪い小棘をもつなどの特徴によって識別される.
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  • Daniel M. Cohen, Dannie A. Hensley, Joseph L. Kimmel
    38 巻 (1991 - 1992) 2 号 p. 125-132
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    深海性のアシロ科のBassobythitesLamprogrammus (コンニャクイタチウオ属) の, LmacropterusL.brunswigiのそれぞれシノニウムであることが判明した.L・brunswigiは基鯛骨に1歯帯を有すること, 主上顎骨の後方背縁部がほとんどあるいは完全に露出すること, 大型個体では主鯛蓋骨棘が比較的強いことで特徴づけられる.本種は西部太平洋では北半球の温帯域にも分布するが, 熱帯地方の海域に広く分布し, その記録水深は800-l600mである.
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  • 岡崎 登志夫, 渡辺 昌和, 水口 憲哉, 細谷 和海
    38 巻 (1991 - 1992) 2 号 p. 133-140
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    背鰭と胸鰭の色彩の違いによって識別されるカワムツ (Zaccotemmincki) の2型 (A・B) における遺伝的分化の程度をアイソザイムを用いて検討した.10水系で採集した個体に基づいて分析した結果, 両者の間には検討した27遺伝子座のうち13に遺伝子の置換が認められた.両型が同所的に分布している水系においても雑種とみられる個体は認められないことから, カワムッのA型及びB型は別種として扱うことが妥当と判断された.
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  • P. Ráb, P. Roth, E.D. Vasiljeva
    38 巻 (1991 - 1992) 2 号 p. 141-146
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    ヨーロッパ産シマドジョウの1種の東部スロバキア産亜種, sabanejewia aurata balcanicaの染色体を, 通常のギムザ染色, 銀染色, およびC-バンド染色によって調べた.染色体数は2n=50で, 核型は中部着糸型2対, 次中部着糸型6対, および次端部または端部着糸型17対よりなることがわかった.中部着糸型対全部と大型の次中部着糸型2対の動原体近傍には多量のヘテロクロマチンが認められたが, 他の染色体には小さなヘテロクロマチンしかなかった.仁形成部位は中型の次端部着糸型対の単腕部にあった.本亜種の核型はS.aurata kubanicaのものとはことなる.このことから, 広い分布域を持ち大きな変異を示す本種が核型でも多型的であることがわかった.核型のこのような多型的状態は, ドジョウ科の原始的核型と派生的核型の中間的な段階を表しているのであろう.
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  • 幸田 正典
    38 巻 (1991 - 1992) 2 号 p. 147-163
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    タンガニーカ湖において共存する藻食性カワスズメ科魚類Tropheus moorii (Tm), Petrochromis trewavasae (Pt), P. orthognathus (Po) の種内・種間社会組織について調査した.3種の個体は同種および他種を排除する採食なわばりを維持していた.ただし, TmとPt間では排他的関係はなく, なわばりは重複していた.なわばり所有者は同種他種にかかわらず, より小さな個体を攻撃したが, 大きな隣接個体には誇示行動を見せた.このことは, 共存するこれら3種がなわばりを伴う体長依存の種内・種間順位制により組織されていることを示している.除去実験から, 小型のTmが大きなPoとのなわばり境界を維持する上で, Ptから利益を受けていることが示唆された.これらカワスズメ科魚類の種間関係は, 種特異的なものではなく, 個体の体長の差異にともない動的に変化することが示された.PoとTmの交尾なわばりと採食なわばりとを比較し, なわばり形態の問題についても議論した.
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  • 服部 昭尚
    38 巻 (1991 - 1992) 2 号 p. 165-177
    公開日: 2011/02/23
    ジャーナル フリー
    雄性先熟魚であるハマクマノミの社会構造と, 個体の成長および繁殖経験を, 沖縄県瀬底島の裾礁において1988年6月から1990年11月まで観察した.ハマクマノミはほとんどの場合, 1っの宿主イソギンチャクに2-3個体から成るグループを形成していた.67m×334mの調査域に, 36のグループがまばらに分布し, グループ間での個体の移動はほとんどなかった.24グループでハマクマノミは産卵したが (繁殖グループ), 10グループでは産卵しなかった (非繁殖グループ).繁殖グループでの最大個体は雌で, 次に大きい個体は雄であった.雄と雌の体長差はきわめて大きく, すべての雄はどの雌よりも小さかった.非繁殖グループでの最大個体は雌よりも小さく, 雌よりも未発達かあるいは雄的な両性生殖腺を持っていた.また, その次に大きい個体は雄よりも小さく, 雄的な両性生殖腺を持っていた.どのグループでも最大個体は次に大きい個体の成長を強く抑制していた.雌を除去すると雄は成長するが, 雄が性転換して雌として繁殖する最小サイズ (約75mm SL) に達するまでに1年半以上かかった.このサイズ依存的な性転換は, 雌の雄にたいする強い成長抑制の結果であろうと推察された.
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  • 宗原 弘幸
    38 巻 (1991 - 1992) 2 号 p. 179-184
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    イソバテングの産卵床を明らかにした.イソバテングの産卵場から11種類の付着性無脊椎動物を採集し, イソバテング卵の有無を調べた.その結果, 本種の卵はカイメンの1種Mycaleadhaerensから見い出された.卵はカイメン組織内に完全に埋め込まれており, カイメンの骨格が卵の存在により部分的に損傷していた.イソバテングが産卵床としてM.adhaerensだけを利用する理由は, 魚が卵をカイメン組織内に押し込むことが可能なほどカイメン組織が柔かく, かっ十分な厚みを持っているたあと推察された.このようなイソバテングの産卵習性は, 本種の親魚が卵を保護しないことから, 第一に卵の被食が回避されること, 第二に胚への酸素供給が保証されること, 第三に死卵に発生するバクテリアの繁殖を妨げることなどの利点があるものと推察された.イソバテングによるカイメンの利用の仕方は, 本種が“無脊椎動物への卵寄託者 (spawner in invertebrates) ”であることを示している.
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  • 岩水 正志, 板沢 靖男
    38 巻 (1991 - 1992) 2 号 p. 185-190
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    マアジの体節血管の配列を腐食鋳型法によって観察した.水平隔壁中を走る側方体節血管のうちの尾部の列に限り, 各節で動・静脈が並走する複線化配列が認められた.複線化は末梢部までには至らない不完全なもので, 本来の体節血管と, 分枝の分布域が血合筋の肥厚部に限られる付加的な血管とに区別された.単線配列を示す他の体節血管にも, 付加的血管へと発達し得るような小血管が付随していた.付加的血管の出現は, 発達した尾部血合筋の血流要求が単線配列ではまかないきれなくなったことを示唆する.マアジは体節数が少なく個々の筋節が厚いので, 個々の体節血管への負荷がもともと大きく, 複線化によって過負荷を解消しながら血合筋を発達させてきたものと解釈した.
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  • Rüdiger Riehl, Samuel Appelbaum
    38 巻 (1991 - 1992) 2 号 p. 191-197
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    ヒレナマズ科の一種Clarias gariepinusの卵を, 光学及び電子顕微鏡 (走査型, 透過型) で初めて調べた.その形状は, 側面像が毛皮の帽子に似て極あて特異的であることから, 他の硬骨魚類の卵とは著しく異なる.この卵の形は硬骨魚類の中でも珍しい.本種の卵は動物極で基質に付着するが, この動物極には非常に多くの微小な付着糸から成る環状の膨隆部が見られる.これらの付着糸は, 卵膜外層の一部である.環状膨隆部の内側中央に位置する卵門は, 卵膜にまっすぐに開口している.受精にかかわる卵門の位置と併せて, 硬骨魚類における卵接着の様々な様式について比較し論じた.
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  • 池田 知司, 中馬 敏, 沖山 宗雄
    38 巻 (1991 - 1992) 2 号 p. 199-206
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    Pelagic fish eggs are usually fixed by formalin solution just after collection in the field. Most of these eggs are difficult to be identified to species, because only limited characters are available for identification and considerable changes in structures take place with fixation . In this study, species names of formalin fixed eggs were estimated by comparing their egg diameters and the diameter and number of oil globules with those of the fresh ones identified by the rearing method . Materials were collected in Wakasa Bay in May, August, and October, 1979-1982. Fresh eggs were classified into 40 species or types by the rearing method, but fixed eggs were divided into only 24 types. Comparison of fresh and fixed eggs revealed that 7 out of 24 types of fixed eggs were referable to species, and 13 types were composed of species groups.The rearing method is surely a useful step in indentifying species names and/or species types of fixed eggs.
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  • 小林 知吉, 檜山 節久
    38 巻 (1991 - 1992) 2 号 p. 207-210
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    In order to examine the distribution, abundance, and food habits of the snailfish, Liparis tanakai, in the Suo Sea, western Seto Inland Sea of Japan, experimental fishing surveys were made using trawl nets on the night (1930-0340h) of 26 May and 2 and 3 June, 1986. The study area was subdivided into 18 areas, each sampled by one trawl tow of 35min duration. A total of 190 fish was collected during the surveys, and most fish (78.9%) were obtained from muddy substrata ranging in depth from 30 to 40m at the middle area of the Suo Sea. The total length of the fish in the samples ranged from 72 to 273mm. The overall length-frequency distribution formed a unimodal curve, the mode occurring at the class of 100-130mm in total length. Of 151 fish examined, 146 (96.7%) had stomachs full of food, including a variety of small crustaceans and fish. Shrimps, especially Crangon affinis, ranked highest in importance in the diet of L. tanakai. These biological data are compared with those of conspecifics from Sendai Bay, northern Honshu of Japan.
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  • 藤田 矢郎, 本間 義治
    38 巻 (1991 - 1992) 2 号 p. 211-218
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    Ovarian maturation of the puffer Takifugu exascurus (Jordan et Snyder) was induced, and embry-onic, larval and juvenile development was observed. The brood fish were collected in Tassha Bay, Sado Island (38°05'N, 138°15'E), during the spawning season in 1986 which seemed to extend from late June to mid-July. To each female 3mg acetone-dried pituitary of Hypophthalmichthys molitrix was injected to induce ovarian maturation, which took place in about 77 hours at a water temperature of 19.5-21.0°. The eggs obtained by hormone injection were artificially fertilized with the milt from a collected male. The hatched larvae were fed successively on rotifers Brachionus plicatilis, Artemia nauplii and minced fish meat, and reared for a period of about one year.
    The eggs were spherical, 1.24±0.04mm in diameter, demersal and adhesive. The egg-membrane Was transparent and yolk was orange in color, containing a cluster of small oil-globules. The incubation period was about 160 hours at a water temperature of 18.5-21.0°. The newly-hatched larvae, measuring 2.9-3.1mm TL, had 8+15=23 myomeres. Absorption of the yolk was completed 3 days after hatching, by which time the larvae had attained 3.5-3.6mm TL. Larval finfolds disappeared and rudimentary dorsal, anal and caudal fins formed at 4.1-4.4mm TL, in 6 days after hatching. In 9-day old larva (5.4mm TL), fin ray rudiments appeared on the dosal, anal and caudal fins and spine-like scale formed on the belly. In 16-day old specimens, 9.1-10.2mm TL, the full complements of fin rays were completed on all the fins and the fish reached the juvenile stage. The growth of larvae and juveniles reared in 1986-1987 is expressed by the following equations, where y is total length (mm) and x is days after hatching.
    y1=2.9420·1.0639x0≤x≤19 (r=0.998)
    y2=4.0286·1.0464x19≤x≤33 (r=0.998)
    y3=9.8854·1.0180x33≤x≤72 (r=0.996)
    y4=20.1555·1.0080x72≤x≤115 (r=0.998)
    y5=28.0610·1.0049x115≤x≤202 (r=0.995)
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  • 中島 経夫
    38 巻 (1991 - 1992) 2 号 p. 219-226
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    Cyprinid fishes generally replace their teeth alternately and cephalad. The larvae of Carassius auratus grandoculis also replace their teeth alternately and cephalad, in a pattern of 4-2-3-1-. However, adults of Carassius species replace their teeth from anterior to posterior, in a pattern of 1-2-3-4-1-. So I analyzed the appearance pattern of tooth germs in larvae and juveniles in Carassius auratus grandoculis. At stage 5 of the post-larval period, developmental difference is made between both sides. In the pharyngeal dentition on one side developing poorly, the anterior tooth on the fifth replacement wave, tooth 4 [An2] appeared later than the central teeth on following replacement wave, tooth 5 [Po1]. Moreover, the anterior tooth on the seventh replacement wave, tooth 6 [An2], appeared later than the central teeth on the following replacement wave, tooth 7 [Po1], on both sides. The reverse of tooth germ appearance between anterior teeth and central teeth makes a change of replacement pattern from 4-2-3-1-4- to 1-2-3-4-1-. The change of replacement pattern is caused by the confusion of tooth germs of anterior teeth on both sides. Mylopharyngodon piceus and Cyprinus carpio make a change of replacement patterns in the early juvenile period, too. This change of replacement pattern may be a specialized character among the subfamily Cyprininae.
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