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39 巻 , 1 号
選択された号の論文の15件中1~15を表示しています
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  • 佐々木 邦夫
    39 巻 (1992 - 1993) 1 号 p. 1-7
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    オーストラリア北部とパプア・ニューギニアから得られたニベ属Nibeaの2新種を記載した.N.squamosaはオーストラリア北部の沿岸とパプア・ニューギニアのフライ川水系から, N.microgenysはオーストラリア北部の沿岸からそれぞれ採集された.これらの新種は口が小さく, かつ下位であること, さらに下顎歯の大きさが一様であることで本属の他種と区別される.N.squamosaN.microgenysと側線鱗数 (前者では57-60, 後者では48-50), 最後の肋骨の付着位置 (前者では第11椎体, 後者では第10椎体), および尾柄長と尾柄高 (前者ではそれぞれ体長の25.9-30.4%と6.3-7.9%, 後者では21.5一26.3%と8.0-10.3%) などの点で異なる.N.squamosaでは成長に伴い, 前頭骨や背鰭・臀鰭の担鰭骨などが肥厚する.
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  • 白井 滋, 萩原 宗一, 仲谷 一宏
    39 巻 (1992 - 1993) 1 号 p. 9-16
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    静岡県下田市白浜沖で採集されたトラザメ属の1新種, イズハナトラザメ (Scyliorhinus tokubee) を成熟した6個体に基づいて記載した.本種は体の背側面に7列の暗褐色横縞と多数の小白色斑 (生時には, 黄色または金色) が散在し, 体側面の小斑点が集合して花弁状の斑紋をなすこと, 頭部が縦偏し, 口裂幅が広く頭長の1/2ないし, それ以上であること, 前鼻弁が口裂に達しないこと, 背鰭間の距離が口裂幅よりもいくぶん短く, 吻端から噴水孔までの距離にほぼ等しいこと, 交接器に1列の鈎状鱗をもっこと, monospondylous vertebraeが33-35, 両顎の歯が50-53/44-51, また, 腸の螺旋弁の巻数が6であることにより同属の他種と区別される.本種は5年間にわたって藤田観光 (株) 下田海中水族館において飼育環境下で繁殖し, 水槽内で2世代目の個体が成熟に達している.
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  • Shoou-Jeng Joung, Che-Tsung Chen
    39 巻 (1992 - 1993) 1 号 p. 17-23
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    これまでにフジクジラ (Etmopterus lucifer) として台湾から記載された標本を形態学的に調査した.Teng (1959), Chen (1963) およびShen and Ting (1972) のE. luciferは本種の原記載とは一致しなかった.Shen and Ting (1972) のE. luciferE.splendidus Yano, 1988と一致し, またTeng (1959) とChen (1963) のE.luciferはE.molleri (Whitley, 1939) と一致した.これら2種の形態の比較を行った.
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  • 小早川 みどり
    39 巻 (1992 - 1993) 1 号 p. 25-36
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    日本産のナマズ3種ナマズ (Silurus asotus), イワトコナマズ (S. lithophilus), ビワコオオナマズ (S. biwaensis) の成体の頭蓋と懸垂骨を比較し, それらの発生を記載した.稚魚期の成長の速いビワコオオナマズでは, 他2種に比べ化骨の時期が早く, 上後頭骨の矢状隆起の発達の度合いや, 翼耳骨の側上方への反り返りが大きく, 懸垂骨にみられる筋付着突起の発達も著しかった.
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  • 仲谷 一宏, 白井 滋
    39 巻 (1992 - 1993) 1 号 p. 37-48
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    1978年から3年間, 沖縄舟状海盆, 九州-パラオ海嶺, 茨城県から青森県に至る本州北部太平洋の陸棚斜面 (“東北沖”) および北海道のオホーツク海陸棚斜面 (“オホーツク沖”) において大規模な深海魚類調査が実施された.
    この中で著者らは軟骨魚類の分類を担当し, 水深200-1, 520mで行われた584回のトロール漁獲物から61種の深海底生性軟骨魚類を確認した.また, これら4調査海域に加え, 尾形他 (1973) による日本海でのトロール結果を含めて軟骨魚類相を検討した結果, 各々の海域が極めて特徴的な深海底生性軟骨魚類相を有することが判明した.沖縄舟状海盆は非常に多様性に富んだ海域で, 多くの分類群に含まれる37種が出現し, 中でもツノザメ科, トラザメ科, ガンギエイ科 (ガンギエイ属) の種が優占した.九州-パラオ海嶺には10種が出現し, その構成は比較的単純で, ツノザメ科の種が多く, ガンギエイ科やギンザメ目の種は出現しなかった.東北沖では18種の比較的多様な軟骨魚類が出現し, ガンギエイ科 (ソコガンギエイ属) の種が最も多く, ツノザメ科の種がこれに次いだ.オホーツク沖では軟骨魚類の構成は単純で, 2科9種が見られ, その大部分がガンギエイ科 (ソコガンギエイ属) の種であった.日本海で見られた深海底生性軟骨魚類はガンギエイ科 (ソコガンギエイ属) のドブカスベ1種で, 他の海域に比較して極めて貧弱な軟骨魚類相であることを再確認した.
    これらの深海底生性軟骨魚類の分布は琉球海溝等の超深海や対馬海峡等の浅海域の存在により大きな影響を受けているものと考えられる.また, 多くの種が出現した分類群について日本周辺での分布の特徴を調査した結果, 伊豆半島から南下する巨大な七島・硫黄島海嶺が深海底生性軟骨魚類の分布に大きな影響を与えているものと考えられた.すなわち, 中浅海部を黒潮で覆われた七島・硫黄島海嶺は, 特に北方産の深海底生性軟骨魚類の多くにとって越え難い障壁となっており, さらに, 北方深海底生性の魚類一般についてもこの考えを拡大できる可能性が示唆された.
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  • Jinnie R. Mamhot, 小沢 貴和, 増田 育司
    39 巻 (1992 - 1993) 1 号 p. 49-58
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    1983年10月から1988年12月まで66航海817回の稚魚ネット定期採集を鹿児島湾内9-14定点で行った.33航海195回の採集に出現した2172尾のサイウオ科仔魚はセイヨウサイウオ2001尾, クロハラサイウオ169尾, そしてミナミサイウオと確定的ではないがトヤマサイウオ各々1尾に同定された.セイヨウサイウオは湾全体に出現し, 湾北部での密度と出現頻度は湾南部と比べ低かった.湾南部ではより高い密度が南西の定点でみられた.時期的に密度のピークは秋にみられ, また年平均密度の変動は60倍以上であった.クロハラサイウオは湾南部にのみ出現し, その中で北西の定点でより高い密度を示した.密度のピークは秋で, 年平均密度の変動はわずか3.2倍であった.
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  • 大関 芳沖, 黄 鵬鵬, 平野 禮次郎
    39 巻 (1992 - 1993) 1 号 p. 59-66
    公開日: 2011/02/23
    ジャーナル フリー
    キス (Sillago japonica) の受精卵を自然採卵法により採卵・孵化させた後, シオミズツボワムシを与えて25.1±1.0℃で飼育した.仔稚魚の発育過程を外部形態ならびに各部分長・乾重量の測定結果および組織切片標本, 透明骨格標本による内部観察を基に, 10段階に分けて記載した.この過程を急速に形成が進行する器官に注目して検討したところ, 仔魚期全体を消化器官形成期, 呼吸・運動器官形成期, 稚魚移行期の3期に大別することが適当と考えられた.全長は孵化時1.3mm, 10日齢3.9mm, 20日齢9.77mmと増加し, 全長と乾重量との関係は乾重量 (mg) =0.811・10-3×全長 (mm) 2.995で表された.
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  • 矢野 和成, 中村 朗
    39 巻 (1992 - 1993) 1 号 p. 67-83
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    1979年から1981年の3年間にオホーック海の北海道沿岸で, バイオテレメトリー手法を用いて母川回帰直前のシロザケの遊泳行動に関する研究を行った.36尾のシロザケでテレメトリーを用いた調査を行い, このうち21尾は正常魚であり, 6尾は視覚を, 7尾は嗅覚をそれぞれ喪失させた.1尾は視覚と嗅覚の両方を喪失させた.また, 1尾は嗅索は切断せずに外傷のみを与えた.これら追跡に用いたサケのうち, 網走川上流のサケ, マスふ化場で捕獲された30尾のものは網走川起源のサケであると考えられたが, 定置網で捕獲された6尾のものの河川の起源にっいては不明であった.視覚あるいは嗅覚を喪失させた魚は, 正常魚あるいは外傷魚よりも狭い範囲内で水平ジグザグ遊泳行動が見られた.直線指数 [SI=全追跡距離 (ADM) /追跡開始地点と追跡終了地点の直線距離 (SDM)] は, 視覚および嗅覚喪失魚が正常魚および外傷魚よりも高かった.水平および垂直移動速度は, 正常魚が視覚および嗅覚の喪失魚よりも速かった.水面と海底近くで行われる規則正しい垂直遊泳行動は, 正常魚と外傷魚で見られた.視覚喪失魚は, 中層域で正常魚と同じ様な規則正しい垂直遊泳行動が見られたが, その行動の多くは水面付近までは上昇してこなかった.嗅覚喪失魚は, 規則正しい垂直遊泳行動が見られず, 水面付近かあるいは海底付近を遊泳していた.正常魚の規則正しい垂直遊泳行動は, 河川水の影響を受ける表層水での河川の臭いに関する情報について嗅覚の慣れが起きないようにするため, 深層水でこれらの表層河川水の臭いを洗い流すことにより, 母川の探索を容易にすることが推察された.またさらに, 視覚を用いることにより水面付近への移動が容易になるものと考えられた.以上の結果より, シロザケの母川回帰のたあには, 嗅覚を用いた母川の臭い物質の探索が直接的には重要であるが, これに加えて嗅覚や視覚の感覚器官を利用した水平および垂直のジグザグ遊泳行動も母川探索のためには重要な役割を持っことが考えられた.
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  • 青海 忠久
    39 巻 (1992 - 1993) 1 号 p. 85-92
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    変態完了後に正常な体色になる正常群とほぼ完全な白化となる白化群の2群のヒラメParalichthys olivaceusの仔魚を飼育し, 変態の過程における黒色素細胞の分化について, 透過型電子顕微鏡による観察を行った.正常群の仔魚では, 変態の進行にともなって色素芽細胞は左体側の皮膚では分化が促進され, 一方右体側の皮膚ではそれらは萎縮崩壊した.色素芽細胞の判別は, ドーパ反応と細胞の微細構造の観察によって行った.カレイ目魚類成魚の皮膚では, 粘液細胞が有眼側において発達し密度が高いことが知られている.そこで, 左右体側の粘液細胞密度比を求めたところ, 色素芽細胞の形態的相違が認あられる以前の変態始動期より増加し始めた.一方, 白化群では両体側の皮膚において, 色素芽細胞が萎縮崩壊することが観察され, 粘液細胞密度比も変態期を通じて変化しなかった.
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  • Nalini Agrawal, Ajay Kumar Mittal
    39 巻 (1992 - 1993) 1 号 p. 93-102
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    ナマズの1種Rita ritaの上唇は, 吻冠と皮膚褶を備えた下唇と連結している.吻冠および下唇の上皮は, 本種の特異な摂食行動との関わりで変化しており, 粘液原性である.粘液細胞のほかに表層上皮細胞も活発な粘液多糖類の分泌を行う.粘液は, 魚類表皮における多様な機能とは別に, 底性砕片中から餌を探査捕獲する際に受ける機械的傷害から上皮を守るために, 上皮をなめらかにする.上皮は, その粘液産生性や防御性を備えるために, 適応して厚くなっている.棍棒細胞の内容物は, 他魚類の表皮で報告されているように, らせん状細糸と関連してたん白性である.唇表面にある特徴的な隆起は, 食物摂取動作を助けるために適応したものである.隆起間の溝へ分泌される粘液は, 円滑な運動をするたあに, 摩擦を減少させ, 異物の沈着を防ぐ.皮膚褶は, 口を大きく開くことに役立っ.両唇と触冠にある味蕾および瓶器は, 餌の位置を定め, 摂取反射を引き起こすことに関与するが, 下唇と腹側頭皮との間にかくれている皮膚褶には存在しない.組織学的研究補強のための組織化学的分析の重要性が強調された.
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  • 中坊 徹次, 岩田 明久, 池田 祐二
    39 巻 (1992 - 1993) 1 号 p. 103-106
    公開日: 2011/02/23
    ジャーナル フリー
    沖縄県西表島, 石垣島, 沖縄本島から, ネズッポ科コブヌメリ属のDiplogramms goramensis (Bleeker) (ミナミコブヌメリ: 新称) を得た.本種は日本初記録なので記載した.
    本種はコブヌメリD.xenicusに極めてよく似ているが, 頭部側線系の眼下管の先端が分枝していないことで区別される.その他, コブヌメリとは, 成熟した雄の頬部と臀鰭の斑紋が異なっている.本種は西部太平洋の島々にごく普通にみられる.
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  • 藤田 清
    39 巻 (1992 - 1993) 1 号 p. 107-109
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    1990年5月15日に受精したメダカ (Oryzias latipes) の卵を孵化させ, その孵化仔魚を30日間飼育し, 定期的に仔稚魚をホルマリン固定し, 軟骨・硬骨二重染色法で尾部骨格の発達を調べた.
    一般的に尾部棒状骨は尾鰭椎前第1椎体と尾鰭椎とが癒合して形成されると言われているが, スズキ目魚類では多くの場合, 尾部棒状骨は直接形成され両者の癒合による形成の証拠は明かではない.メダカの場合, その発達過程において尾鰭椎前第1椎体+第1尾鰭椎 (PU1+U1) と第2尾鰭椎 (U2) が明瞭に現われ, 成長に伴って両者は癒合し, 尾部棒状骨が形成されることが明らかとなった.尾神経骨はその発生過程では, 多くの魚種に見られるような独立した要素として出現せず, 尾部棒状骨が形成される前の二っの椎体 (PU1+U1, U2) の神経弓門が癒合して形成された.Oryzias, Xenopoecilus両属に共通して認められる補尾骨の由来は明らかでない.
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  • 桜井 泰憲, 木戸 芳
    39 巻 (1992 - 1993) 1 号 p. 110-113
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    オホーツク海および北海道から東北にかけての水深100-400mの陸棚上から陸棚斜面部に生息するクサウオ科のサケビクニンを, 青森県営浅虫水族館の展示水槽にて長期飼育し, その摂餌行動を調べた.中層遊泳の際には, 体全体を波打たせて泳ぐが, 底層近くでは頭部を底に傾けた状態で遊泳する.特に, 底の魚肉やオキアミなどの餌を探索する場合には, 前傾姿勢に加えて胸鰭を体軸と平行に広げ, その欠刻部より前方の各鰭条は吻端近くに達し, しかも各鰭条の先端部を底に接触しながら移動する.この時, 餌が鰭条に触れると, 素早く吸い込むように捕食する.そこで, これらの鰭条と口部周辺の表皮の組織観察を行った結果, 前方の胸鰭鰭条先端と下唇部に多数の皮膚味蕾の存在が認められ, これらが本種の餌の探索と摂餌行動に機能していることが明らかとなった.
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  • 39 巻 (1992 - 1993) 1 号 p. 134b
    公開日: 2011/02/23
    ジャーナル フリー
  • 39 巻 (1992 - 1993) 1 号 p. 134a
    公開日: 2011/02/23
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