魚類学雑誌
Online ISSN : 1884-7374
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40 巻 , 1 号
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  • Ronald Fricke, Martha Zaiser Brownell
    40 巻 (1993 - 1994) 1 号 p. 1-10
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    新種Callionymus curvispinis (チビヌメリ) は前鰓蓋骨棘の先端が上方に曲がり, 棘の背縁に5-6本の小突起があること, 第2背鰭条 (8本) と臀鰭条 (7本) が少ないこと, 雄の第1背鰭条が糸状でなく, 尾鰭の形が上下に不相称であるなどの諸特徴を備える.最大の体長は雄で45.3mm, 雌で31.9mmである.
    新亜種Callionymus persicus izuensis (イズヌメリ) は前鰓蓋骨棘の先端が真直で曲がらず, 背面に3-6本の小突起があること, 第2背鰭条が9本, 臀鰭条が8本であることなどの特徴を持つ.C.persicus persicus Reganとは胸鰭条が臀鰭第3膜に達すること (C.p.persicusでは第2膜に達する), 雄では尾鰭の中央2軟条が特別に長く延びること (C.p.persicusでは中央の4軟条が特に延長する) などで区別される.
    なお, サンゴハナビヌメリC.corallinus Gilbertを三宅島とNew Caledoniaからの標本も加えて再記載し, トビヌメリC.beniteguri Jordan et Snyderを伊豆海域から初めて記録した.
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  • John E. Randall, 井田 齋
    40 巻 (1993 - 1994) 1 号 p. 11-14
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    小笠原諸島の父島南部で得られた体長55mmの1標本に基づき新種ウスベニテンジクダイを記載した.本属には従来6種が知られていたが, 本種は体が淡橙紅色であること (Pseudamia hayashiiを除く4種の体は暗色, P.hayashiiは淡褐色) および次の形質の組合せで明瞭に識別できる.背鰭8軟条, 臀鰭8軟条, 胸鰭17軟条, 縦列鱗数23, 発達した鯛杷数2+9, 側線鱗に欠刻があり開孔がないこと, 体長は体高の4.55倍, 尾鰭長の3.65倍, 胸鰭長の3.55倍であること.
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  • Kenneth R. McKaye, James H. Howard, Jay R. Stauffer, Raymond P. Morgan ...
    40 巻 (1993 - 1994) 1 号 p. 15-21
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    マラウィ湖の砂底域に生息するTramitichromis属シクリッドの5グループのタンパク質多型を, デンプンゲル電気泳動法によって調べた.24酵素遺伝子座を調査したところ, 9遺伝子座が少なくとも一つのグループで多型的であり, 平均ヘテロ接合体率は69-12.6%であったが, これらのグループ間における遺伝子の置換は認められなかった.同胞種であると考えられているこれら5グループの巣の形態も併せて調査した結果, その類似性は遺伝的類似性とよく一致し, 巣の形には遺伝的基礎があるものと考えられた.本研究の結果はまた, これらのグループが最近分化し相互に独立した「同胞種」か, あるいは相互にわずかな遺伝子流動しかなくなった「発端種」であることを示唆するものである.マウント型の変異は, 雌の配偶者選択の非適応的差異によってもたらされたもので, それは, Fisherの性選択におけるランナウェイ・モデルが予測するように, 生殖的に隔離した種を生じさせるものであると推察される.
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  • 石原 元, 本間 公也, 竹田 佳弘, John E. Randall
    40 巻 (1993 - 1994) 1 号 p. 23-28
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    従来, ニューギニア, カロリン諸島サンタクルス諸島, そして北西オーストラリアから記録されていたアカエイ科のオジロエイ (新称) を, 初あての成魚の標本に基づいて再記載した.分布記録はモルディブ諸島まで広がった.本種は白色の尾部, 体盤背面の白色斑点, ならびに体盤腹面縁辺の黒色斑点によって他のオトメエイ属アカエイ類と区別できる.6個体の標本の3個体に胃内容物がみられ, これらは主に小魚 (アイゴ属, クロイトハゼ属, イソギンポ科, スズメダイ科, ベラ科, ハゼ科) からなり, 他にも星口動物, そしてタコとカラッパ科のカニがみられた.本種の英名Mangrove Stingrayはその生息域からみて妥当でないため, 新たにWhitetail Stingray (和名オジロエイ) を堤唱する.
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  • 中坊 徹次, 瀬能 宏, 益田 一
    40 巻 (1993 - 1994) 1 号 p. 29-33
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    静岡県伊東市富戸の伊豆海洋公園における水深25-30mの岩礁域, 徳島県牟岐町大島の水深20mの岩礁域, 長崎県対馬から得られた計8個体の標本に基づいて, フサカサゴ科オニカサゴ属魚類のうち, 小型のグループに属する1新種Scorpaenopsis iop (ヒメサッマカサゴ, 新称, 完模式標本57mmSL) を記載した.本種は頭部が殆ど無鱗 (わずかに数枚の半埋没性櫛鱗がある), 多くの微小突起で被われる, 眼は頭部背縁よりやや突出する, 眼後棘と耳棘は幅広い, 涙骨に2棘ある, 後頭部のくぼみの前縁に1対の小棘がない, 下顎の先端付近の左右の感覚孔は癒合しない, 鱈蓋骨上方棘の先端が単尖頭ではない, 胸鰭は17軟条, 側線上方横鱗列数が33-37, 背鰭前方鱗数が4, 第1鯛弓下枝の鯛杷数が8-9, 背鰭前長が短い, そして背鰭棘条部の高さが低い, 等の諸形質でオニカサゴ属魚類の他の小型種から区別される.
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  • 仲谷 一宏
    40 巻 (1993 - 1994) 1 号 p. 35-42
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    1992年3月8日午後, 愛媛県松山市堀江沖2.3km, 水深22メートルの海底でヘルメット式潜水器具を用いてタイラギ貝漁をしていた潜水夫が行方不明になった.この潜水漁を支援していた船の船長によると, 作業中の潜水夫から突然「上げてくれ」という救助を求める声を聞き, 20分程度かけてやっと引き上げたが, ズタズタに裂けた潜水服とヘルメットだけを回収したという.潜水夫は行方不明で, その後の捜索にもかかわらず, 結局発見できなかった.
    この事故直後に海上保安部などにより潜水服の調査が行われ, その結果サメによる事故とされた.しかし, その後は詳しい調査が行われず, サメ以外の説も出されるようになったため, 佐賀県太良町の潜水士宅に保管されていた潜水服の再調査を実施した.その結果, 潜水服は胸部から脇腹にかけての胴部右半分と右足が切断され, 肩や腕などに多くの咬み傷のあることが改めて確認された.ヘルメットを固定する金属性の肩当て部分には強い力で穿孔されたと思われる穴や細かな平行な曲線からなる傷跡があり, 通信用ケーブルやゴム部の切断面にも細かな平行のすじ状の模様があった.肩当て部分のゴムの深い傷から長さ約5mm, 幅約2.5mmの歯の破片が発見され, これには2個の鋸歯が残されていた.また, 肩当てや潜水服に残された咬み跡を調査して顎の幅を検討したところ, 40cmはあったと推定された.これらの証拠から, この潜水夫を襲ったのは歯の縁辺部に鋸歯をもっかなり大形のサメであったことが明白となった.
    これらの歯の破片の特徴, 潜水服などに残された傷跡, 顎の大きさなどに加え, 水温 (当時の付近の水温は水深20mで1L6℃) や四国近海での当時のサメ類の出現状況などを総合的に検討した結果, この潜水夫を襲ったのは全長5m前後のホホジロザメであると結論された.
    日本では以前からサメによる被害が新聞などで時々報道されているが, これらの記録は散逸し, 被害の実態を捕らえることが出来ない.従って, 日本のサメによる被害を調査したが, 公認されているものも含め現時点で10数件の被害例を見い出した.しかし, これらの日本の事例においては, 襲ったサメの種類調査など後の科学的調査がほとんどなされていないため, 日本で被害を与えているサメについては種名すら分かっていないのが現状である.将来のサメによる事故を防ぐ意味からも, まだ埋もれているサメ被害例を発見し, 分析してみる必要があろう.
    なお, 本研究で集められたサメによる被害にっいては国際サメ被害目録 (International Shark Attack File, 事務局はフロリダ自然史博物館) に載せておいた.
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  • 町田 吉彦
    40 巻 (1993 - 1994) 1 号 p. 43-46
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    オーストラリアのノーフォーク島の浅海で採集された27標本に基づき, フサイタチウオ科の新種Dipulus norfolkanusを記載した.本種は, 全長が頭長の4.8-5.6倍, 背鰭前長の3.7-45倍, 臀鰭前長は標準体長の1/2より長い, 腹椎骨数が13-16, pseudoclasperが湾曲せず, 真直ぐであることで既知種D.caecusと異なる.
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  • 岩槻 幸雄, 赤崎 正人, 吉野 哲夫
    40 巻 (1993 - 1994) 1 号 p. 47-59
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    体側に眼状斑を持っヨコスジフエダイと眼状斑を持たないタテフエダイは日本では区別されてきたが, 両者は最近同種としてタテフエダイ, Lutjanus vitta (Quoyet Gaimard) とされた.タテフエダイの特徴は稚魚期に眼状斑を持ち, その眼状斑は成長とともに消えるとされるが, 日本でみられるヨコスジフエダイは生涯この眼状斑を持っており, タテフエダイの記載は不十分である考えられた.そこで両者の再検討を行った.ヨコスジフエダイは体側縦線上に眼状斑を生涯持ち, 前鰓蓋骨後部下縁に小鱗を持たない, 側線鱗数は46上49であり, 背鰭及び臀鰭軟条の伸び率が大きい (背鰭第1軟条1.2-2.0;臀鰭第1軟条1.5-2.2) が, タテフエダイは体側縦線上に生涯眼状斑を持たず, 前鰓蓋骨後下縁に小鱗を持ち, 側線鱗数は49つ2であり, 背鰭及び臀鰭軟条の伸び率が小さい (背鰭第1軟条0.9-1.4;臀鰭第1軟条1.1-1.7) ことで両者は明かに区別出来た.更に両者の分布域は, 台湾西南部及び香港周辺においては重なっているものの, ヨコスジフエダイは南日本から (琉球列島を除く) 山陰地方, 韓国南部, 黄海, 台湾西部及び香港周辺の東アジア大陸棚上の限定した海域にのみ分布するのに対し, タテフエダイはヨコスジフエダイの分布域以外のインド-西太平洋 (日本の琉球列島を含む) の熱帯域から亜熱帯域に広く分布していた.これらの点から, 両者は別種として判断された.尚, ヨコスジフエダイの学名は日本の長崎を模式産地とするL. ophuysenii (Bleeker) が有効であり, タテフエダイの学名はスマトラを模式産地とするL.vitta (Quoy et Gai-mard) が正しい.
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  • 酒井 治己, 岩田 明久, 田 祥麟
    40 巻 (1993 - 1994) 1 号 p. 61-64
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    日本および韓国産ドンコ属 (Odontobutis) ドンコO.obscura obscura, セマダラドンコO.o.interruptaおよびコウライドンコ0. platycephalaの分化の程度を, アイソザイムを支配する21遺伝子座を用いて遺伝学的に検討した.その結果, 各々は遺伝的に非常に離れており (D=1.053-1.230), 3者の間で9遺伝子座において対立遺伝子の置換が見られた.それゆえ, ドンコ2亜種ドンコおよびセマダラドンコは, コウライドンコと同様に独立した種とみなすべきと判断された.学名としてドンコに対してはO.obscuraを, セマダラドンコに対してはO.interruptaを使うことを提唱した.
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  • 清水 泰, 尾城 隆, 酒泉 満
    40 巻 (1993 - 1994) 1 号 p. 65-75
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    日本各地で採集したギンブナについて, その倍数性とアイソザイムパターンを調べ, キンブナ, ゲンゴロウブナ, 韓国産フナと比較した.AMY-2のバンドパターンに関して2倍体はギンブナ, キンブナ, ゲンゴロウブナともA型であったのに対し, AB型の個体はすべて3倍体で, 3倍体の約90% (西日本ではすべての個体) がAB型を示した.一方, 韓国産フナはB型であった.キンブナに特徴的なPGMのBバンドが, 東日本の太平洋側産の3倍体の75%と日本海側の3倍体の一部で観察された.また, 東日本の日本海側には倍数性を問わずこの地域に特異的なLDHのパターンが認められた.これらの結果は, 倍数性ギンブナが雑種起源であり, しかも多系統的であるとする仮説を支持するものと考えられる.
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  • Wichian Magtoon, 新井 良一
    40 巻 (1993 - 1994) 1 号 p. 77-85
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    タイ国産コイ科魚類7種の染色体と, そのうち4種の仁形成部位を観察した.Cirrhinus jullieniでは2n=50, 核型は26本の中部着糸染色体 (M), 14本の次中部着糸染色体 (SM), 4本の次端部着糸染色体 (ST), 6本の端部着糸染色体 (A) からなり, 染色体腕数 (NF) は90, 仁形成部位 (NORs) は2本のA染色体上にあった.以下同様に他の6種では, Cirrhinus mrlgala: 2n=50, 核型, 10M, 12SM, 10ST, 18A, NF=72;Osteochilus waandersi: 2n=50, 核型, 18M, 24SM, 4ST, 4A, NF=92, NORs=2SM;Cyclocheilichthysenoplos: 2n=50, 核型, 10M, 30SM, 4ST, 6A, NF=90, NORs=2SM+2A;Labeo rohita: 2n=50, 核型, 14M, 16SM, 8ST, 12A, NF=80, NORs=2SM;Puntioplites proctozysron: 2n=50, 核型, 16M, 10SM, 24A, NF=76;Tor soro: 2n=100, 核型, 24M, 20SM, 6ST, 50A, NF=144であった.これらのうち, Cirrhinus mrigalaおよびLabeo rohitaを除く5種の核型, および4種のNORsは初めての報告である.特にPuntioplitesproctozysronの核型はPuntioplites属では最初の報告である.Puntioplites属の亜科の所属にっいて, 従来, コイ亜科説, バルブス亜科説が提唱されてきたが, 比較核型学の立場から本属はバルブス亜科に含めるべきであることが示唆された.
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  • 永澤 亨
    40 巻 (1993 - 1994) 1 号 p. 87-97
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    Morphological development of the larvae and juveniles of the rockfish, Sebastes minor, was investigated using specimens (4.75-18.18mm SL) collected from the northern Japan Sea, in 1986-1988. Notochord flexion had already begun in the smallest larva (4.75mm SL) collected, and was completed in those of about 6mm SL. Transformation to pelagic juveniles occurred between 8 and 12mm SL. Both larvae and juveniles exhibited a species-specific melanophore pattern on the body. Other morphological features particularly the development of head spines, are also described. In August-September, the larvae and pelagic juveniles of S. minor occurred in coastal waters off Hokkaido and Primorskaya, and in offshore waters in the northern Japan Sea, north of the subarctic convergence. In this season, S. minor was the most dominant of the pelagic fish larvae throughout offshore regions of the northern Japan Sea. Gut contents analysis of S. minor showed calanoid copepodids (mainly Paracalanus sp.) to be the major dietary component in both the larvae and pelagic juveniles.
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  • 坂本 一男
    40 巻 (1993 - 1994) 1 号 p. 99-102
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    オーストラリアのNew South Wales, North Solitary Islandの北東, 水深438mより得られたカレイ科カワラガレイ亜科に属するNematops macrochirusの標本15個体を調査する機会を得た.本種はこれまでBali (模式産地) とSt. Helenaから1個体ずつ報告されているにすぎないので, これらのオーストラリア産の標本を詳細に記載した.本研究の結果, 有眼側の胸鰭長に性的二型が認められた.いくっかのカレイ科魚類において性的二型が知られているが, 胸鰭に性的二型が確認されたのは本種が初めてである.
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  • 町田 吉彦, 太田 秀
    40 巻 (1993 - 1994) 1 号 p. 103-106
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    1988年の8月に, 熊野灘の水深111-114mで全長498mmのApterichtus moseri (ゴマウミヘビ) 1個体をドレッジにより採集した.本種は, 1901年にJordan and Snyderが駿河湾産の全長149mmの完模式標本のみに基づき, 149mmの完模式標本のみに基づき, Sphagebranchus moseriとして記載して以来報告例がない.また, 完模式標本は3つの断片に分かれているため, 熊野灘産の標本を詳しく報告した.ゴマウミヘビ属は, 鰭が全くない, 前鼻孔が筒状である, 後鼻孔は口外にあって皮弁を備える, 目は中庸大であることを特徴とする.本種は, 頭部に絨毛状突起がない, 全長が頭長の15-18倍, 脊椎骨数が142-145, 頭部の側線孔と感覚孔は淡色の小円斑中にある, 体全体がくすんだ銀色であることでインド・西部太平洋産の近似種と区別される.
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  • 木戸 芳
    40 巻 (1993 - 1994) 1 号 p. 107-109
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    網走沖のオホーック海からムネインキウオ (新称) Paraliparis pectoralisとコビトクサウオP.nanusを採集した.ムネインキウオはこれまでオレゴン州沖とベーリング海のみから知られていた.コビトクサウオはすでに日本から知られていたが, それらの記載はなかった.また, 本標本の背鰭及び臀鰭条数はベーリング海産の標本のそれに一致した.両種の標本ともこれまで記録された標本より大型であった.
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  • 駒田 格知
    40 巻 (1993 - 1994) 1 号 p. 110-116
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    人工艀化アマゴ仔・稚魚における味蕾の分布, 数, 密度および大きさを調べた.さらに, 長良川にて採捕したアマゴについても同様の調査を行って比較した.
    艀化後3日目 (3日齢) のアマゴの口腔一咽頭部の粘膜上皮中に味蕾の初期と思われる細胞の集団が認められた.味蕾数はその後, 日齢の進行に伴って著るしく増加した.しかし, 味蕾の密度は7日齢をピークにして, 60日齢頃までは高密度に維持されたが, その後は急激に減少し, 360日齢では60日齢時の約半分であった.味蕾の分布は, 歯の配列状況に深く関係していた.味蕾の径や長さは日齢の進行に伴って増大したが, これは粘膜上皮の肥厚に伴うものと考えられた.長良川にて採捕されたアマゴの味蕾の分布・数および密度は同じ体長の人工艀化仔・稚魚とほぼ同じであった.
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