魚類学雑誌
Online ISSN : 1884-7374
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40 巻 , 3 号
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  • John E. Randall, Marie Louise Bauchot, Paul Guézé
    40 巻 (1993 - 1994) 3 号 p. 301-305
    公開日: 2010/06/28
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    ヒメジUpeneus japonicus (Houttuyn) を日本および香港産の標本に基づき記載し, それがU. bensasi (Temminck et Schlegel) の古参同物異名であることを明らかにした.U. japonicusの完模式標本はすでに紛失しており, 名称の安定を考慮し, 日本産の1標本を新模式標本に指定し, その記載も行なった.本種の分布域は北海道および韓国から, 南は台湾および香港までの範囲である.
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  • 河野 博, Susanti Diani, Ateng Supriatna
    40 巻 (1993 - 1994) 3 号 p. 307-316
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    アカマダラハタ飼育仔稚魚の形態発育を観察した.体長4mmまでにハタ類に特徴的な黒色素胞, すなわち腹腔背面, 第2背鰭棘と腹鰭棘の先端および尾柄腹面の黒色素胞が出現した.一方, 第2背鰭棘と腹鰭棘上の小棘, 前鯛蓋骨隅角棘および眼上棘は体長5mmまでに出現した.体長5-6mmの仔魚では脊索末端部が上屈中であり, また主な黒色素胞と頭部棘の発現が観察された.鰭条数が定数に達したのは体長8mmであった.主な頭部棘は体長15-16mmまでに消失する一方で, やや分布密度の濃い黒色素斑が体側に出現しはじあた.体長20-22mm以上の稚魚では体各部の体長比が一定となった.アカマダラハタ仔稚魚の形態発育
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  • 朝日田 卓, 井田 齊, 寺島 裕晃, 張 慧雲
    40 巻 (1993 - 1994) 3 号 p. 317-322
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    イトマキエイ (雌) とその胎仔 (雄) の核型を簡易組織培養法を用いて分析し, 核内DNA量を顕微分光濃度計を用いて測定した.本種の染色体数は2n=66で, 核型は雌雄でやや異なり, 雌では中部着糸型染色体 (M) =26, 次中部着糸型染色体 (SM) =12, 次端部-端部着糸型染色体 (ST-A) 雛28, 腕数 (FN) =104, 雄ではM=26, SM=n, ST-A=29, FN=103であった.核内DNAこ量は9.5pg/cellであった.雌の第2SMペアに対応する雄の染色体はSMとSTから成る異形対で, これらはその形態と大きさから, 性染色体である可能性が示唆された.核型と核内DNA量の検討より, トビエイ目魚類の系統類縁関係, 特に各科の近縁性や単系統性について論じた.
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  • 町田 吉彦, 太田 秀
    40 巻 (1993 - 1994) 3 号 p. 323-326
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    山口県萩市見島の北方の日本海 (水深74-78m) で, ドレッジにより採集された1個体 (全長197.2mm) に基づき, ウミヘビ科ニンギョウァナゴ亜科の新種Muraenichthys japonicusニホンミミズアナゴ (新称) を記載した.本種は, 背鰭と臀鰭が尾鰭と連続すること, 胸鰭と腹鰭がないこと, 両顎と前鋤骨に歯があること, 鰓孔は体側にあり, 小さくて眼とほぼ同大であること, 前鼻孔は短い筒状であること, 後鼻孔は口内に開くことでミミズアナゴ属と同定された.本属の既知種では, 背鰭は肛門より前方かもしくは肛門より後方1頭長以内に始まる.しかし, 本種の背鰭と臀鰭の基底は著しく短く, それらの始部が尾部後端から頭長の1/2に位置することで既知種と容易に区別される.本属はインド・太平洋の温・熱帯域に分布するとされているが, 一部の種が冷水域に適応している可能性を指摘した.
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  • 岩槻 幸雄, 田代 一洋, 浜崎 稔洋
    40 巻 (1993 - 1994) 3 号 p. 327-332
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    日本におけるアカメ (Lates japonicus) の分布ならびに出現パターンを299個体の記録に基づいて調査した.これらの記録のうちの86.4% (254個体) は汽水域から, また残りの13.6% (40個体) は海域からのもので, 純淡水域からの記録はなかった.本種は, 南日本太平洋岸の限られた水域のみ分布し, 南西・琉球列島ならびに東シナ海・瀬戸内海には分布しない.汽水域における出現記録は, 夏期 (6-11月) に多く, この出現傾向は宮崎県の地先浅海域の海水温の日変化とよく似ていた.一方海域においては明確な傾向は見られなかった.しかし, 海域における小型定置網による漁獲統計調査では冬期 (12-3月) に多い傾向が認められた.
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  • 升間 主計, 手塚 信弘, 照屋 和久
    40 巻 (1993 - 1994) 3 号 p. 333-342
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    水槽内で飼育したスジアラ親魚から自然産卵によって得た受精卵の発生を記載した.さらに, その卵より得た孵化仔魚を飼育し, 孵化仔魚から稚魚期までの形態の記載と形態変化に伴う行動の変化にっいて観察した.スジアラの卵は分離浮遊卵で1個の油球を有し, 卵径は0.82-0.93mmであった.受精後26時間40分 (25.4-26.3℃) で孵化した.孵化直後の全長は1.62mmで, 孵化後2日目 (全長2.70mm) に開口し摂餌が始まった.孵化後5日 (全長2.96mm) に腹鰭棘と第2背鰭棘が出現し, 28日 (全長11.8mm) で鰭条数は定数に達したが, 未だ臀鰭第3棘の棘条化は始まっていなかった.全長約25mm位から徐々に底樓性が現われ, 体色も赤化し, 全長35mmで完全な底樓生活に入った.相対成長における屈折点は体長7mmと22mmに認められ, 行動の変化する時期と一致した.
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  • 赤川 泉, 沖山 宗雄
    40 巻 (1993 - 1994) 3 号 p. 343-350
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    岩手県大槌湾での潜水調査及び水槽飼育で, シワイカナゴ (トゲウオ目) の繁殖行動を観察した.本種は雌雄ともに周年にわたり湾内で群をなすが, 繁殖期の雄には, 群を離れてホンダワラ類の周辺にテリトリーを形成する婚姻色の鮮明な雄 (テリトリー雄) と, 群に留まる色のうすい雄 (群れ雄) の2タイプが観察された.腹部の膨満した雌が群を離れテリトリーに接近すると, 3-5尾の群れ雄がこれを追尾し, テリトリー雄は, 雌の接近に応じて3段階の求愛行動と, 追尾する雄への攻撃を行なった.卵はテリトリー内のホンダワラ類の枝の分岐点に産みっけられ, 一卵塊は, 直径約2mmの卵を平均32個含んでいた.産卵直後, 1一尾程の雄が放精しようと卵に殺到したが, 最も近い位置を占めたテリトリー雄が最も早かった.テリトリー雄は産卵後約30分ほど頻繁に吻で卵塊をつつき球状に固め, その後もときどき卵塊をつついたが, その他の卵保護行動は観察されなかった.テリトリーを形成したのは必ずしも大きな雄ではなかったことと, テリトリーの形成と放棄に際して, 例外なく急激な体色変化が認められたことから, 本種の雄は, その時々の生理的条件に応じて, あるいは, テリトリー雄の出現数の頻度に依存する混合戦略として, 「テリトリー雄になるか」「群れ雄でいるか」の二つの繁殖戦術を使い分けていると推察された.
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  • 渋野 拓郎, 千葉 功, 具島 健二, 角田 俊平, 橋本 博明
    40 巻 (1993 - 1994) 3 号 p. 351-359
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    カノコベラHalichoeres marginatusの雌雄性と繁殖行動について南西諸島の口永良部島の磯水域で調査した.本種の生息密度は低く, 単独で摂餌していた.本種は雌性先熟の雌雄同体で, 一次雄もわずかに存在した.雄には派手な体色 (TP) と雌と同じ地味な体色 (IP) のものがみられた.大型のTP雄は毎日午後遅くになると, やや沖合いの岩やサンゴ岩盤の突き出た部分を中心として一時的な繁殖縄張を形成し, そこへ移動してきた雌とペア産卵を行った.縄張をもたないTP雄やIP雄は岸近くの繁殖縄張に侵入を繰り返し, 繁殖縄張内でストリーキング, スニーキング, グループ産卵を行った.本種の繁殖行動を他のべラ類と比較して考察した.
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  • 佐々木 邦夫
    40 巻 (1993 - 1994) 3 号 p. 361-362
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    東大西洋産のニベ科魚類Corvina senegalla Cuvier, 1830の完模式標本を検討した結果, 本種は現在Pseudotolithus (Pseudotolithus) brachygnathus Bleeker, 1863として知られている種と同一であることが明らかになった.これまでも両種の類似性は指摘されてきたが, 背鰭軟条が前者では22本, 後者では25-27本であることから, C. senegallaは完模式標本のみから知られる実体が不明の種としてあっかわれてきた.レントゲン写真の所見から, 完模式標本の尾柄部では脊椎骨の癒合ないしは消朱が生じており, この奇形にともない脊鰭担鰭骨 (背鰭軟条) の減少が引き起こされたと判断される.したがって, P.(P.) brachygnathusにかわってP.(P.) senegallus (Cuvier) が有効名となるが, 同亜属の他の有効名P.(P.) senegalensis (Valenciennes) と混用しないよう注意を払う必要がある.
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  • 増子 勝男, 山根 爽一
    40 巻 (1993 - 1994) 3 号 p. 363-368
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    茨城県北浦で1990年に採集したヌマチチブTridentiger kuroiwae brevispinis 225個体の性的二型を分析した.成熟雄の平均体長は成熟雌よりも大きく (54.2vs.42.4mm), また, 成熟雄の頭幅と口幅, 第一背鰭第三棘長, 尻鰭軟条長の体長に対する相対長は成熟雌よりも有意に大きかった.特に, 第一背鰭第三棘の相対長の性差は, 成熟雄と雌の間で最大で (0.20vs.0.14), これは, 雄の第一背鰭第三棘が成熟にともない強い相対成長を示したため生じたものであった.室内水槽でのヌマチチブの繁殖行動のf備的観察から, これらの形質は雄の繁殖上, 求愛や雄同七の闘争において重要な役割を果たしていることが予想され, 結果として, 雌雄の繁殖成功率に影響を与える可能性が示唆された.
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  • 矢部 衛, 岡村 収
    40 巻 (1993 - 1994) 3 号 p. 369-371
    公開日: 2011/02/23
    ジャーナル フリー
    1988年および1989年に高知県沖の土佐湾の水深700m付近から2個体のソコカジカZesticelus bathybiusが採集された.本種はGünther (1887) により三崎沖から得られた1個体に基づき原記載されて以来, 採集例がまったく報告されていなかった.また本標本を比較検討した際に, カリフォルニア科学アカデミ-の所蔵標本の中から1906年に和歌山県潮岬沖で得られた本種の第2番目の採集例にあたる1個体を見出した.本種の原記載は主要な標徴の記載に限られているので, これらの新たな標本に基づき本種を詳細に再記載した.本種は前鰓蓋骨最上棘が上後向棘と後側向棘の1対からなること, 涙骨上に棘状の下向突起があることなどで特徴付けられてきたが, 背鰭の第1棘と第2棘が近接することなどでも東部太平洋の深海域に生息する近縁種Z. profundorumとは異なる.また本属のもう一つの公称種ニホンソコカジカZ. japonicus Oshimaは, コブオキカジカArtediellus dydymovi dydymovi Soldatovのジュニア・シノニムである可能性が指摘されているが, 口蓋骨歯を持つこと, 前鯉蓋骨最上棘が反曲することなどが標徴とされており, 本種とは明瞭に識別される.
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  • 松浦 啓一, 坂井 恵一, 吉野 哲夫
    40 巻 (1993 - 1994) 3 号 p. 372-376
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    ハリセンボン科のメイタイシガキフグCyclichthys orbicularisとイガグリフグ (新称) C.spilostylusの日本における分布と後者の色彩変異にっいて報告した.この2種はインド・太平洋の熱帯域に広く分布している.両者は日本にも分布するイシガキフグに似るが, 尾柄の背面に棘を欠く点で異なる.メイタイシガキフグはイガグリフグから頭部背面の棘に3根をもっこと (イガグリフグでは4根をもっ棘もある), 体背面と側面に人きな黒色斑が散在する (イガグリフグでは棘の根元に瞳孔大の黒点がある) ことで区別される.今回の調査でメイタイシガキフグは琉球列島, 紀伊半島, 伊豆半島および日本海の能登半島に分布し, イガグリフグは琉球列島と日本海の富山湾に分布することが明らかになった.イガグリフグの日本海の標本は他の海域のものとは尾鰭と胸鰭の色彩が異なり, 鰭の中央部の白色帯が先端と根元の暗色部を分けている.これに対して琉球列島やインド・太平洋の熱帯域の標本では尾鰭と胸鰭は一様に淡灰色である.しかし, 日本海の標本は鰭の色を除くと他の海域の標本と差を示さなかった.
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  • 川瀬 裕司, 望岡 典隆, 中園 明信
    40 巻 (1993 - 1994) 3 号 p. 377-380
    公開日: 2010/06/28
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    福岡県津屋崎町の岩礁域で採集したスズメダイの卵塊より得た孵化仔魚と, 同岩礁域で採集した稚魚を用いて耳石の輪紋構造を観察した.孵化直後の仔魚の扁平石の長径は11.6μmで, 既に1本又は2本の輪紋が形成されていた.また, 稚魚をアリザリン・コンプレクソン150ppm海水溶液に24時間浸漬して, 耳石輪紋に標識をっけた後に飼育したところ, 標識の外側の輪紋数は飼育日数に一致し, 耳石輪紋は日周輪であることが確認された.よって, 本種の日齢は孵化仔魚の耳石半径より外側の輪紋数と一致する.稚魚の耳石輪紋は17-34本目から著しく広くなっていたが, これは着底前に起こると考えられた.スズメダイの浮遊期間は少なくとも44.5日あると推測され, これまでに多く報告されている熱帯性のスズメダイ科魚類の浮遊期間より長いことが明らかとなった.
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