魚類学雑誌
Online ISSN : 1884-7374
Print ISSN : 0021-5090
検索
OR
閲覧
検索
41 巻 , 2 号
選択された号の論文の16件中1~16を表示しています
    • |<
    • <
    • 1
    • >
    • >|
  • John E. Randall, 清水 長
    41 巻 (1994 - 1995) 2 号 p. 109-115
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    モーリシャスで採集した新種Plectranthias pelicieriを記載した.本種は他の種から, 前鯛蓋骨下縁に3本の前向棘があることで区別できる (外見で見にくい場合には触れると分かる).その他に背鰭はX, 16-17で細長い皮弁が数本の中程の長い棘の後端にある, 胸鰭は13軟条で全て不分枝, 側線は完全で側線鱗は29, 赤と黄の地に青から白の横縞の入る体色などの特徴がある.
    また生時の色彩が特徴なので, P. gardineri (Regan, 1908) のカラー写真を初掲載した.
    抄録全体を表示
  • 麦谷 泰雄, 硲 香織
    41 巻 (1994 - 1995) 2 号 p. 117-122
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    ニジマスの肝細胞を通じて胆汁中に排出されるカルシウムが, 血液カルシウムの恒常性の維持に機能しているか否かを調べた.ニジマスに塩化カルシウムを投与することにより高カルシウム血症を誘起し, 同時にスタニウス小体抽出物を投与した.抽出物投与群では, 対照群に比べて血中カルシウム濃度は低下したが, 胆汁カルシウム濃度は両群間で差がなかった.またエストラジオール投与により, 10日目をピークとして顕著な高カルシウム血症が認められたが, 胆汁カルシウム濃度はむしろ逆位相の関係で変動し, 両者の相関係数は-0.95であった.これらの結果から, 胆汁カルシウムはスタニウス小体抽出物による低カルシウム調節には関係していないが, エストラジオールによる肝細胞でのビテロゲニン合成に伴って減少することが明らかになった.
    抄録全体を表示
  • 田北 徹, 近本 宏樹
    41 巻 (1994 - 1995) 2 号 p. 123-129
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    The distribution and life history of the catadromous cottid fish, Trachidermus fasciatus were studied in rivers discharging into Ariake and Yatsushiro Sounds, west Kyushu, Japan. The fish were found to inhabit rivers located between the Yabe River of Fukuoka Prefecture and the Honmyo River of Nagasaki Prefecture. Juveniles were found in May pointing upstream just below dams which were located at the lowest point in the rivers. Until their first autumn, the fish remained in small areas below the dams. Most of the dams were located at the upper end of the tidal reaches of the rivers. We did not find T. fasciatus inhabiting areas above the lowest dam. Their present distribution, which is restricted down-stream and confined to unnaturally small areas, is thought to be caused by the construction of the dams. The fish do not appear to migrate as far upstream as previously reported. The fish mature and migrate downstream in their first autumn or winter, when they are about 150 mm in total length. No age 2 fish were found in the rivers surveyed. Juveniles smaller than 19mm in total length mainly fed on copepods, and their main food changed from aquatic insects to fish after their upstream migration.
    抄録全体を表示
  • Leda Francisca A. Jardim, Fernanda Kley Santos
    41 巻 (1994 - 1995) 2 号 p. 131-139
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    Micropogonias furnieri (スズキ目, ニベ科) の神経頭蓋の骨格形成について, 軟骨の硬骨化を中心に記載した.前屈曲期仔魚-稚魚 (3.8-48.3mm) と成魚 (380mm) を透明化・染色して観察した.3.8-4.2mmの前屈曲期仔魚では, 神経頭蓋は完全に軟骨性であった.5.8-7.8mmの屈曲期仔魚では, 額骨と上後頭骨は透明な薄板であったが, 篩骨と耳殻部は軟骨性であった.約8.0-14.0mmの後屈曲期仔魚では, 多数の化骨域が観察された.すなわち, 額骨の眼上隆起, 上後頭骨とその隆起部, ろ頂骨, 副蝶形骨, 外後頭骨の一部, 三叉・顔面室の壁面, などである.約14.0-48.3mm SLの稚魚では, 主要な化骨域は篩骨, 眼窩部, 耳殻部で, 特に骨の化骨が顕著である.鋤骨と前額骨の化骨は弱い.額骨は部分的に化骨するが, 隆起部分は不完全か, 未化骨である.ろ頂骨, 後頭骨と上後骨隆起は, 速やかに化骨する.耳殻部の化骨は比較的遅く, 48.3mmでも軟骨部が多い.副蝶形骨と基底後頭骨は, 14.0mmから化骨部が大きくなる.380mmの成魚では, 全域が完全に化骨する.なお, 上側頭骨と翼耳骨の縫合部は, 識別できない.これらの構造は, 発生過程の極く初期に融合する.
    抄録全体を表示
  • Frederico W. Kurtz, Yasunobu Matsuura
    41 巻 (1994 - 1995) 2 号 p. 141-148
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    ブラジル東南部 (南緯23-29度) から得られたサンプルを用いて, アズマガレイ属 (Symphurus) 魚類4種の仔魚と着底前の稚魚の形態発育を記載した.これら4種の同定は, 体幹部の背面と腹面の黒色素胞の分布パターンと第1-第5背鰭条の長さに基づいて行われた.Symphurus ginsburgiは短い第1背鰭条とそれに続く4本の長い背鰭条を持ち, 体幹部の背面と腹面に1対の黒色素斑が出現した.また腸管に円錐形の付属物が出現したのは本種だけであった.Symphurus kyaropterygiumも短い第1背鰭条とそれに続く4本の伸長した背鰭条を持つが, 本種の体幹部の背面には黒色素斑が4個出現した.Symphurus tessellatusでも第1背鰭条は短いが, それに続く伸長した背鰭条は第2, 第3の2本だけであった.また体幹部の背面に出現する黒色素斑は7個であった.Symphurus trewavasaeでは第1-第4背鰭条が伸長し, 体幹部背面には6個の黒色素斑が出現した.
    抄録全体を表示
  • 枝 浩樹, 田北 徹, 宇野 ゆか子
    41 巻 (1994 - 1995) 2 号 p. 149-158
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    ネズミゴチとハタタテヌメリを水槽内で産卵させ, 仔稚魚の観察を行った.ふ化直後の仔魚の全長は, ネズミゴチでは1.17±0.04mm, ハタタテヌメリでは1.11±0.03mmであった.2種ともに, 筋節数は8-9+11-12で, 楕円形の大きな卵黄をもつ.ふ化後の発育過程に2種の相違はほとんどみられず, 卵黄はふ化後5-6日, 全長約2.2mmで吸収された.鰭条数は全長5.5mm前後で定数に達し, 底生生活への移行は10-11mmで完了した.後期仔魚では脊索末端と膜鰭上の黒色素胞の有無及び鰓膜上の黒色素胞の数が, 稚魚では鰓膜と腹鰭上の黒色素胞の数, 側線背側の黒色素胞列の有無及び眼下管の分枝が種の識別点となりうる.
    抄録全体を表示
  • 服部 昭尚
    41 巻 (1994 - 1995) 2 号 p. 159-165
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    雄性先熟魚であるクマノミのグループ構造と, 個体のグループ問移動および雌雄性を, 沖縄県瀬底島の裾礁において1988年6月から1989年11月まで観察した.87m×373mの調査域に, 約60のグループがまばらに分布し, 成魚のグループは人型のイソギンチャクを所有していた.成魚のグループ (約20) は一組の繁殖ペアと2-3個体の未成魚・幼魚から構成されていた.この他, 未成魚と幼魚あるいは幼魚だけからなるグループも多数見られた.サンゴ礁のクマノミはグループ間をほとんど移動しないと信じられてきたが, 今回71例ものグループ間の移動が観察された.移動個体のほとんどは未成魚であり, 未成魚は成魚ペアの存在下では繁殖できないので, 単独の成魚や他の未成魚とペアを形成するために移動したと考えられる.大型のイソギンチャクで未成魚同士がペアを形成した場合, 大きい方が雌になり, 小さい方が雄になった.このような未成魚の雌雄同体性は, 繁殖場所が不足している状況では, 繁殖をなるべく早く開始できる点と, ペア当りの一回の産卵数を多くできる点で個体にとって有利であると推察された.さらにこの有利性はイソギンチャクの密度とは無関係であることも示唆された.
    抄録全体を表示
  • 後藤 友明, 仲谷 一宏, 尼岡 邦夫
    41 巻 (1994 - 1995) 2 号 p. 167-172
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    クラカケザメの喉部のひげを詳細に記載した.その結果, このひげが基底軟骨および軟骨性の中軸により支持されること, 顔面神経の舌顎枝の1分枝であるramus mandibularis externusが分布すること, 筋肉がないこと, そして味蕾や他の感覚受容体を持たないことが明らかになった.これらは, このひげが物理的刺激に対する感覚器官の一種であることを示唆している.また, このひげの相同性を推定するため, 他の板鰓類にみられるいくつかの類似した器官と比較したところ, クラカケザメの喉部のひげはこれらのいずれとも相同ではない固有なものであることが明らかになった.
    抄録全体を表示
  • 今村 央, 尼岡 邦夫
    41 巻 (1994 - 1995) 2 号 p. 173-179
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    南シナ海 (ボルネオ島沖, タイ湾およびハイナン島) から採集された標本に基づき, コチ科魚類の1新種Grammoplites knappiを記載した.本種は鯉杷数が少ないこと (1+4-5=5-6), 両眼間隔幅が狭いこと (両眼間隔幅は頭長の6.4-8.4%), 眼径が大きいこと (眼径は頭長の18.6-20.7%), 前鯛蓋骨最上棘が鯛蓋後部に達しないこと, 口部に皮弁を持たないこと, 側線鱗の後部の感覚口が1個であること, 側線鱗の後部に櫛鱗を持っことから他の本属魚類から識別される.
    抄録全体を表示
  • 荒井 寛
    41 巻 (1994 - 1995) 2 号 p. 181-187
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    オーストラリア北部周辺に分布するキンチャクダイ属Chaetodontoplusの1種, C. duboulayiの産卵を初めて水槽内で観察した.雄は, 尾鰭の上下両葉が尖っており, 体側には多数の細い淡色縦線があった.雌の尾鰭後縁は丸く, 体側には多数の淡色点および短い淡色線が散在していた.
    1992年3月14日から5月19日まで産卵が観察された.3月14日から4月27日までほぼ毎日, 水槽の水銀灯が消える約50分前から消灯後70分の間に産卵が行われた (18: 40-20: 40).一晩に同じ雌が2回産卵したのを3回確認した.1回の産卵数は5, 000-33, 000粒であった.産卵行動を既知のキンチャクダイ科と比較すると, いくつかの相違点が認められた.雄の唯一の求愛行動である, 頭部を白く変化させ, からだを傾け尾鰭で急速に泳ぎ回ること, そして雌が雄の前ですべての鰭を拡げてさかんに求愛するとともに, 雄と同様な求愛行動を示すことが, 他のキンチャクダイ科魚類にはみられない本種の特徴であった.
    卵は無色透明な球形で, 卵径0.92-0.97mm, 分離浮遊性であった.やや黄色い直径0.22-0.24mmの油球が1個認められた.水温25.0-25.4℃で, 24-25時間で孵化した.孵化仔魚は全長2.40-2.63mm, 12+16=28の筋節があり, 楕円形の卵黄の先端が吻より前方へ突出していた.卵黄には亀裂が認められた.油球は卵黄の後端に位置していた.孵化後2日で, ほぼ卵黄を吸収し, 全長2.97-3.17mmでは開口していた.黒色色素が頭部および躯幹部, 先端を除く尾部に一様に分布し, 背側および腹側の膜鰭にも認あられた.本種の孵化後48時間の仔魚は, 色素の分布パターンによって既知のキンチャクダイ科魚類と識別できた.
    抄録全体を表示
  • 岩田 明久, 平田 智法
    41 巻 (1994 - 1995) 2 号 p. 189-193
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    高知県柏島から得られた4個体の標本を基にハゼ科ネジリンボウ属の1種Stonogobiops pentafasciataキッネメネジリンボウを記載した.本種は願から始まって眼を通り, 眼後方の項部背面に向かう黒色斜走帯があること;円形で透明な第1背鰭を持つこと;腹鰭後方が漆黒色であること;体前方の鱗が埋没していることで他の本属魚類と明瞭に識別される.
    抄録全体を表示
  • 坂井 陽一, 大西 信弘, 奥田 昇, 小谷 和彦, 宮内 正幸, 松本 岳久, 前田 研造, 堂崎 正博
    41 巻 (1994 - 1995) 2 号 p. 195-205
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    We surveyed fish fauna at 3 boulder sites in Uchiumi Bay, Shikoku Island, Japan. Numbers of fish species and individuals of each species were recorded along 2 lines (50 and 100m) at each site, using SCUBA in September 1992. A total of 126 species were recorded; about 66% of them were tropical or subtropical fishes. Number of temperate species was similar among the 3 sites (26-28 spp.). Numbers of tropical or subtropical species (30-60 spp.) was greater at the sites where the coral coverage was higher (4-37%). The location in the bay and the strength of water current in each site are also suggested to affect recruitment and density of tropical fishes transported by the Kuroshio Current. The fish fauna of Uchiumi Bay was compared with those of 16 localities of southern Japan. The number of species common to Uchiumi Bay was relatively high in Kushimoto, Kagoshima Bay and Shirahama; all the 4 localities are situated near the border between the warm temperate region and the subtropical region.
    抄録全体を表示
  • 大関 芳沖, 平野 禮次郎
    41 巻 (1994 - 1995) 2 号 p. 207-214
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    シロギス (Sillago japonica) の受精卵を自然採卵法により採卵・孵化させた後, シオミズツボワムシを与えて25.1±1.0℃で飼育した。仔稚魚の酸素消費量を孵化直後から変態期 (28日齢) に至るまで, 3-5日おきに暗黒条件下で測定した。昼間に測定された個体当たり酸素消費量は孵化後日齢に対して指数関数的に増加した。乾重量当たり酸素消費量は孵化後13日齢に達するまでは増加し, その後は減少する傾向にあった。乾重量当たり酸素消費量の日周変化は仔魚期全体を通して観察され, 昼間の計測値は夜間の値よりも高かった。昼間の計測値は成長過程を通して変化したが, 夜間の値には変化は認められなかった。
    抄録全体を表示
  • J.Andrew Cooper, Ken Graham, François Chapleau
    41 巻 (1994 - 1995) 2 号 p. 215-218
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    日本及び台湾の沿岸域から知られていたベロガレイがオーストラリアのニューサウスウエルズ沖で6個体捕らえられた.本個体は文献中の本種の記載と比較されたが, ほとんど一致した.本種に次のような新しい3形質の標徴が加えられた.1) 吻上にはあまり色素が発達しない.2) 有眼側の側線に上側頭分枝が存在する.3) 下顎と下顎問域に1個の暗色素斑点が存在する.本種の分布域は従来より数千km南下し, オーストラリアの東岸まで拡大した.
    抄録全体を表示
  • 渡辺 勝敏
    41 巻 (1994 - 1995) 2 号 p. 219-221
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    三重県田切川 (員弁川水系) において5月下旬から7月初旬にかけて巨櫟下で観察されたアカザの卵塊は, 全4例とも性的二型の現われた雄1個体と共に見つかり, 雄親による卵保護が示唆された.卵径 (卵膜を除く) は3.6-4, 1mmであった.1990年5月28日に採集された1例では, 標準体長89.5mmの雄が182粒の卵に伴っていた.岐阜県川浦川 (長良川水系) 産の標本 (64.2-86.3mm SL) の孕卵数は70-100粒であった.雄が複数雌の卵を保護する可能性が示唆された.
    抄録全体を表示
  • 脇本 久義, 尼岡 邦夫
    41 巻 (1994 - 1995) 2 号 p. 222-226
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    北海道沿岸から採集されたスミツキメダマウオBathymaster derjuginとマダラメダマウオB.leurolepisの稚魚を記載した.スミツキメダマウオは他の種と比較してより少ない尾椎骨数 (34) によって査定され, またマダラメダマウオは胸鰭鰭条数が18, 背鰭鰭条数が45-46, そして短い上顎をもつという形質の組み合わせにより査定された.また本研究において, スミツキメダマウオの稚魚の鰓蓋上に黒色素胞が観察された.これは成魚の鰓蓋上に存在する黒斑が発現したものと考えられ, 稚魚期におけるスミツキメダマウオの分類形質としての有効性が示唆された.また, Grigor'ev (1992) によって報告された未同定のメダマウオ属稚魚は, その計数形質によりスミツキメダマウオであると考えられたが, Kashkina (1970) が報告した未同定の稚魚はその計数形質が全ての種と重複するため, 査定は不可能であった.
    抄録全体を表示
    • |<
    • <
    • 1
    • >
    • >|
feedback
Top