魚類学雑誌
Online ISSN : 1884-7374
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42 巻 , 3-4 号
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  • John E. McCosker, N.V. Parin
    42 巻 (1995) 3-4 号 p. 231-235
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    東部太平洋, ナスカ海嶺の310mの深海よりトロール網によって得られた1個体の標本に基づき, ミミズアナゴ属 (Scolecenchelys亜属) の1新種Muraenichthys profundorumを記載した.本個体はミミズアナゴ属魚類としては最も深所から得られたものである.本種は近縁種とは背椎骨が多いこと, 計測形質がいくつかの部分でわずかに異なることによって区別される.東部太平洋産のミミズアナゴ属魚類の分布は本属魚類のインド・西太平洋プレートの南東部縁辺に沿う東方分散の結果である.McCosker (1970) 以来のミミズアナゴ属魚類の種に関する分類学的な処理の再検討がなされた.
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  • 宮 正樹, 山口 素臣, 沖山 宗雄
    42 巻 (1995) 3-4 号 p. 237-248
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    1991年9月に, 房総半島太平洋岸沖合の7測点で網口幅3mのアイザックス・キッド中層トロールを用いた中・深層性魚類の傾斜曳採集を各1回行った.その結果, 19科66種, 計1860個体の魚類 (仔魚を除く) が採集され, 海面100m2下あたりの豊度 (個体数) と生物量 (湿重量) はそれぞれ565個体と278gと推定された.これら魚類の圧倒的多数はヨコエソ科が占め (75%), ハダカイワシ科 (20%), カブトウオ科 (1.4%) およびムネエソ科 (0.9%) がそれに続いた.一方, 生物量ではハダカイワシ科が最も卓越し (47%), ヨコエソ科 (42%), カブトウオ科 (3.1%) およびソコイワシ科 (3.1%) がそれに続いた.これらのうち, ヨコエソ科のオニハダカCyclothone atrariaが豊度と生物量の双方で最も卓越し, それぞれ52%と26%を占めた.採集された66種の魚類を分布あるいは豊度の中心と水塊との位置関係から, 熱帯・亜熱帯種亜寒帯種広域種陸棚種, および移行種に分けたところ, 熱帯・亜熱帯種が圧倒的に多く (43種), 広域種 (10種), 亜寒帯種 (6種), 陸棚種 (6種) および移行種 (1種) がそれに続いた.また, 移行種を除くこれら4つのすべてのカテゴリーが優占種 (豊度) 上位6種中に出現した.これら6種の体長組成と生殖に関する既往の知見を検討した結果, 今回の調査海域は, 熱帯・亜熱帯種, 亜寒帯種および陸棚種の繁殖個体群の周縁領域であることが示唆された.これは, 黒潮の影響が強い表層, その下層にみられる亜寒帯系水の存在, そして陸棚に近いという調査海域の特性に由来するものと考えられた.
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  • Waikhom Vishwanath, Wahengbam Manojkumar
    42 巻 (1995) 3-4 号 p. 249-253
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    Psilorynchusは南アジアのガンジス川, ブラマプトラ川, チンドウィン川の低地帯からの急流域に生息し, 小型で円筒形に近い体, 平らな腹面, 小鱗, および4-10の胸鰭不分枝軟条を備えることで特徴づけられる.マニプル州からは新種P. microphthalmusを含む3種を記録した.マニプル州産Pailorhynchus種の分類について検索表を作成し, 比較検討したところ, 新種は, ガンジス・ブラマプトラ川のP. homalopteraとは体幅・頭・鱗が小さく, 側線鱗数及び前背鰭鱗数が少ないことで他種から識別できた.
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  • S.V.S. Rana, Rekha Singh, Seema Verma
    42 巻 (1995) 3-4 号 p. 255-259
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    無機水銀で30日間処理した淡水魚Channa punctatusの肝・腎・脳および鰓における脂質過酸化作用と酸化的ストレスを, 同時に研究してみた.長時間の曝露は酸化的ストレスを引き起こしたが, 障害の程度は各器官で異なっていた.短時間の曝露は, 還元型グルタチオンを刺激するが, 長時間の曝露は全組織で還元型グルタチオンを阻害した.これらの結果は, 脂質過酸化作用が酸化ストレスと厳密には一致しないということを示唆している.時間依存性効果は, 初期の生化学的反応を表しているが, 若干の不安定還元型グルタチオン依存性因子の存在は, 保護機構に帰すことができる.
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  • 櫻井 真, 中園 明信
    42 巻 (1995) 3-4 号 p. 261-267
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    人分県佐伯湾に面する温帯域に生息するオキタナゴの薄明薄暮期の日周移動を観察, 記録した.日周移動が観察されたのは, 多数の個体が浅瀬の岩礁に出現する秋から初冬に限られた.本種は日中は漁港周辺の岩礁で活動したが, 夕方になると港方向へと移動し, 日没の平均30.4分前から日没後10.2分の問に港内へ入った.これらの個体は夜間は港内で休息し, 翌朝, 日の出前27.6分から港外へ再び移動した.移動経路は港周辺の100-150mの範囲では毎日同じであった.港入口での行動は, 移動個体の作る群れの大きさと形状により, 小群による移動, 行列を成す人群による移動, 行列後の小群による移動に区分できた.これらの行動の開始と終了の時刻は, 日没・日の出時刻に対する時刻がほぼ一定で, この時の水中照度もそれぞれ一定していた.漁港周辺に生息するほとんどすべての個体が漁港と岩礁域の間を移動すると考えられ, 港入口における計数結果より移動個体数は約48, 000尾と推定された.
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  • 佐々木 邦夫
    42 巻 (1995) 3-4 号 p. 269-275
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    ベンガル湾から得られたニベ科クログチ属Atrobuccaの2新種を記載した.A. antonbruunはビルマとインド東岸から, A.bengalensisはスリランカから採集された.両新種ともにト顎内列歯の肥厚が弱いことで本属の他種と区別される.A. antonbruunA. bengalensisと背鰭条数, 胸鰭条数, 鯛杷数および鱗と鱈の状態が異なる.
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  • 今村 央, 井田 齊, Jack T. Moyer
    42 巻 (1995) 3-4 号 p. 277-283
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    これまでコチ科魚類の分類に有効とされている形質の記載が乏しかったコチ科魚類のフサクチゴチ (新称) Thysanophrys otaitensisをパプア・ニューギニアおよび日本から得られた標本に基づき詳細に再記載した.本種はS.ParkinsonがCottus otaitensisと名付けた水彩画をもとに記載された種であるが, 本学名は国際動物命名規約の関係条項を満たしているため適格名である.Parkinsonの水彩画には本種の特徴である口部の乳頭状皮弁は描かれていないが, 模式産地であるタヒチでは口部にこれらを持たない類似種のスナゴチT.arenicolaは分布していないことから, Parkinsonが水彩画に用いた種は, タヒチ周辺海域にも広く分布し, 現在T.otaitensisとして知られる口部に乳頭状皮弁を持つ本種と考えられる.本種と, 他種の完模式標本および文献との比較により, 本種のシノニム関係が明らかにされた.本種はスナゴチと口部の乳頭状皮弁以外に, 体長約12cm以上の個体では, 頭が小さいこと, 両眼間隔が狭いことからも識別される.本種はインド・太平洋の熱帯域に広く分布するが, 日本からの報告はこれが初めてである.
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  • 金 盆秀, 李 完玉
    42 巻 (1995) 3-4 号 p. 285-290
    公開日: 2011/02/23
    ジャーナル フリー
    韓国南西部海岸域の複数の小河川から得た17個体にもとづき, ドジョウ科の新種Niwaella brevifasciata (新称, 〓〓〓〓) を記載した.本種は同属他種から以下の点で識別できる.体側下部には13-19本の短い横帯がある.口唇部に比較的長いロヒゲと発達した肉質突起を持つ.背鰭は前方にあり, 背鰭前長は標準体長の55.3-60.3%である.脊椎骨数は43-45, 臀鰭分枝軟条は4本と少ない.アジメドジョウ属の種の検索を示し, アジメドジョウ属の進化について若干の論議を行った.
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  • Mukwaya Gashagaza, 仲谷 一宏, 佐藤 哲
    42 巻 (1995) 3-4 号 p. 291-302
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    アフリカの大地溝帯にあるタンガニーカ湖の北東部ブルンジ国のルモンゲ沖には, 水深9-13mに巻貝の1種Neothauma tanganicenseの空き殻が一面敷き詰められた平坦な地域 (シェルベッド) がある.このシェルベッドには, 湖の他の水域に生息する種と形態的には似るが, 体の大きさが極端に小さいカワスズメ科の魚類が生息している.これらの魚類3タイプを分類学的に検討した結果, 湖の岩場や砂泥底に分布するAltolamprologus compressiceps, Lamprologus callipterus, およびNeolamprologus mondabu であると結論された.これらシェルベッドに生息する個体は体が極端に小さいことの他に, 背鰭基底が短いなどの共通の変異がみられたが, このことはシェルベッドで巻貝の空き殻を産卵場所や避難場所として利用する形態的な適応であると考えられる.
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  • 池田 祐二, 中坊 徹次, 平松 亘
    42 巻 (1995) 3-4 号 p. 303-310
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    ヒレナガハゼVanderhorstia macropteryx (ハゼ科) はFranz (1910) により神奈川県逗子市沖から得られた2個体の標本を基に記載されたが, これら模式標本は第二次世界大戦の空襲により消失してしまった.その後, Tomiyama (1936) は静岡県静浦の海岸に打ち上げられた1個体を図のみで形態の記載をせずに報告したが, その標本は傷んでいるうえに臀鰭に奇形があることがわかった.今回, 南日本各地沿岸から本種の標本11個体を得た.原記載が簡単に行われていることもあり, 本種の形態学的な記載は十分とはいえず, これらの標本を基に本種の再記載を行った.そして学名の安定のたあに, 基産地に近い熱海産の標本NSMT-P46608を新模式標本に指定した.
    本種の特徴として, 頬中央部の1黄色縦線, 主上顎骨直上の膜の1橙色線, 目の後方の1黄色斜線第1および第2背鰭と尾鰭上方および体側上方の多数の黄色点, 腹部体側の3黄色横線, 体側の4つの褐色斑, 胸鰭は第2背鰭始部を越えることなどがあげられる.また, 本種はテッポウエビ類と共生していることが確認された.
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  • Terry J. Donaldson
    42 巻 (1995) 3-4 号 p. 311-319
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    西部太平洋に生息するベラ科魚類である, ヤシャベラ, シチセンベラ, クロヘリイトヒキベラ, Cirrhilabrus katherinae, Oxycheilinusunifasciatus, Pteragogus cryptus, およびコガシラベラの求愛・産卵行動を記載した.コガシラベラではグループ産卵が, のこりの6種ではペア産卵が観察された.配偶システムは, ハレム的グループ, 乱婚, グループ産卵につながるレック的行動, あるいは偶発的単婚であった.さらに求愛行動らしいものとして, メガネモチノウオでは1尾の雄と数尾の雌によるパレード行動が, ギチベラでは雄によるパトロール行動が観察された.ここで確認された異なる行動パターンは, 将来, ベラ科魚類の系統関係を分析し, その行動の進化経路を確かめる際に有用であると思われる.
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  • 渡辺 勝敏
    42 巻 (1995) 3-4 号 p. 321-324
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    中国産ギギ科魚類Pseudobagrus pratti (Günther, 1892) とP. emarginatus (Regan, 1913) の模式標本を比較した結果, 後者の模式標本は前者の小型の雌個体であり, 前者は後者の古参シノニムであると判断された.東アジア産ギギ科魚類において, P. prattiは, 前縁に鋸歯のない胸鰭棘, 襖形に湾入した尾鰭, 20本未満の臀鰭軟条数, 20%未満の体高/体長比, 背鰭第1近位担鰭骨 (上神経骨) に達しない上後頭骨突起, 胸鰭起点に達しない上顎鬚, そして眼の後縁を越えない後鼻孔鬚といった形質の組み合わせによって特徴づけられる.
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  • 仲谷 一宏, 中野 秀樹
    42 巻 (1995) 3-4 号 p. 325-328
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    南大西洋で漁獲されたツノザメ目ツノザメ科のオジロザメScymnodalatias albicauda の1尾の妊娠個体から発生中の59個体の胎仔を見いだした.胎仔の性別はオス33個体, メス26個体で, オス: メスの性比は1: 0.79, 大きさは全長157mmから192mmであった.本個体はマグロ延縄で漁獲されたが, 捕獲時の記録によると, いくつかの胎仔が総排出腔より海中に落ちたという.したがって, 60個体以上の胎仔をもっていたと推測される.サメ類の1腹の胎仔数は種類や個体の大きさにより様々であるが, ツノザメ類で知られている1腹の胎仔数は36個体までで, 大部分は20個体以下である.本研究ではオジロザメから1腹59個体の胎仔を見いだしたが, これは今までのツノザメ類の記録をはるかに上回る数で, ツノザメ類では最多, サメ類全体からみてもヨシキリザメ (135個体), カグラザメ (108個体) に次ぐ3番目の胎仔数である.
    なお, 各胎仔は大きな外卵黄嚢をもち, 腹腔内の3分の2の長さにおよぶ内卵黄嚢が形成されていた.内卵黄嚢は腸の始部 (十二指腸部) に直接開口し, 腸内にも卵黄物質が見られた.生殖方法は卵胎生 (卵黄物質にのみ依存する非胎盤性の胎生) であると考えられる.
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  • 岩田 明久, 田 祥麟
    42 巻 (1995) 3-4 号 p. 329-333
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    ワニハゼLophiogobius ocellicauda の頭部感覚管の記載を行った.本種の頭部感覚管の最大の特徴は眼下管眼下部と, それに伴う開孔が存在することである.その他の特徴として, 末端開孔を除く他の全ての開孔が短い枝部の先端に位置すること;開孔Jがふたつあること;全ての開孔にひとつの小さな三角形の突起があることがあげられる.
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  • 42 巻 (1995) 3-4 号 p. 352
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
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