耳鼻咽喉科免疫アレルギー
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30 巻 , 4 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
総説
  • 黒野 祐一
    2012 年 30 巻 4 号 p. 261-264
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/12/29
    ジャーナル フリー
  • 清水 猛史
    2012 年 30 巻 4 号 p. 265-269
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/12/29
    ジャーナル フリー
    これから研究を始める若い先生方に,少しでも参考にしていただけるように,耳鼻咽喉科医が行う研究について,私自身の経験をもとに述べる。耳鼻咽喉科医として臨床に携わりながら,一流の研究を続けるための唯一の道はオンリーワンを追求することにある。トップワンを争っても基礎の研究者にとても太刀打ちできない。臨床検体を得やすい利点を生かして,オンリーワンの研究を目指す必要がある。それには,「何ができるか」ではなく「何がしたいか」の発想が重要で,流行に飛びつかないこと,すでに他領域でわかっていることや,論文のためだけの研究に手を出さないことである。それが,どのくらい重要かということを常に判断できる冷静さも要求される。本稿では「どうすればオンリーワンのテーマを見つけることができるか」という,難しい問題についても考察する。
  • 近松 一朗
    2012 年 30 巻 4 号 p. 271-278
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/12/29
    ジャーナル フリー
    Myeloid-derived suppressor cells(MDSC)は,顆粒球,樹状細胞,マクロファージなどの前駆細胞であり,サイトカインなどの腫瘍産生因子に反応して誘導され,分化度も様々な非常に多様な細胞集団である。もっとも重要な機能は免疫応答の抑制であり,その抑制機構もまた非常に多様であることが知られている。このようなことからMDSCは制御性T細胞と並んで癌患者の免疫抑制状態に重要な役割を演じている細胞であり,癌ワクチンなどの免疫療法の妨げとなっている細胞として近年注目されている。MDSCは骨髄系MDSCと単球系MDSCの二つに大きく分けられ,それぞれのサブタイプによって,また癌腫によってその特徴は様々である。頭頸部癌は免疫抑制が強い癌腫とされており,このMDSCについても様々なマーカーを用いていくつかのサブタイプの同定とともに機能解析が進んでいる。本稿では,頭頸部扁平上皮癌を中心にMDSCの免疫抑制機構に果たす役割とともにこの細胞をターゲットとした治療戦略について概説する。
原著
  • 太田 康, 山田 智佳子, 滝沢 克己, 力武 諒子
    2012 年 30 巻 4 号 p. 279-283
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/12/29
    ジャーナル フリー
    日本赤十字社医療センター副鼻腔炎外来でH21年7月からH22年6月までの1年間通院治療を行った好酸球性副鼻腔炎患者21例において,副鼻腔炎症状の急性増悪(嗅覚低下,鼻漏の悪化,鼻閉の悪化)をきたした例の原因,治療方法,副鼻腔炎症状の予後を調べた。同時に季節と急性増悪との関係を調べた。急性増悪は好酸球性副鼻腔炎患者21例中11例に認められた。急性増悪は延べ23回であり,そのうち嗅覚低下は22回と最も多く,鼻漏増悪が14回,鼻閉増悪が12回で,嗅覚低下がもっとも生じやすかった。急性増悪の鼻症状は23回中19回で軽快し,予後良好であった。原因は,感冒,喘息発作が多かったが,ステロイド内服停止,ベサメタゾン点鼻停止など副作用発現防止のためのステロイド治療の一時的な停止によって増悪する症例も多くみられた。好酸球性副鼻腔炎急性増悪は,ほぼ1年を通して生じていたが,3月,6月などの季節の変わり目が多く,外来での問診結果からは冬から春先に悪化するという答えが多かった。
  • 花田 有紀子, 識名 崇, 前田 陽平, 西池 季隆, 猪原 秀典
    2012 年 30 巻 4 号 p. 285-291
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/12/29
    ジャーナル フリー
    節外性NK/T細胞性リンパ腫,鼻型は成熟TおよびNK細胞リンパ腫の一病型である。鼻腔病変を特徴とする鼻NK/T細胞性リンパ腫と,鼻腔以外の節外臓器に発生する鼻型NK/T細胞性リンパ腫に分けられる。今回,我々は視力低下を初発症状とし,発症数か月後の当科初診時に眼窩内・副鼻腔に病変を認めたNK/T細胞性リンパ腫の症例を経験した。患者は74歳男性,右視力低下と眼瞼腫張が初発症状であった。当科受診時,右視力は光覚弁で左の視力低下も認められた。症状や画像所見より浸潤型真菌症等の鼻性眼窩内合併症も疑われ,診断および治療目的に緊急内視鏡下手術を施行した。副鼻腔からの生検で,節外性NK/T細胞性リンパ腫,鼻型と診断された。腫瘍細胞は両眼窩・右副鼻腔・髄液に認められ,Ann Arbor分類におけるStage IVBであった。放射線治療を施行し,副鼻腔・眼窩内の病変はほぼ消失したが視力は回復せず,全身状態は徐々に悪化した。当科受診の約3か月後に原病死した。本症例では眼窩内優位の病変を認めたため,腫瘍が眼窩内から発生した可能性も考えられた。進行したNK/T細胞性リンパ腫は予後不良といわれており早期診断が求められるが,腫瘍細胞の壊死傾向がみられるため複数個所からの生検や病理医への免疫染色の依頼が重要である。今回の症例を提示するとともに,若干の文献的考察を加え,報告する。
  • 櫻井 弘徳, 清水 猛史
    2012 年 30 巻 4 号 p. 293-300
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/12/29
    ジャーナル フリー
    スギ・ヒノキ花粉症に対する粉末鼻噴霧用ステロイド薬(デキサメタゾンシペシル酸エステル;DX-CP)の刺激性と第2世代抗ヒスタミン薬(フェキソフェナジン塩酸塩;FEX)との併用効果を検討するため,スギ・ヒノキ花粉症患者45名をDX-CP群,FEX群,併用群の3群(各群15名)に分け,それぞれ薬剤を10日間以上投与し,全患者に投与前後の各鼻・眼症状および日常生活の支障度についてスコアまたはVASスコアで記録させ,DX-CP投与患者には刺激感を含む薬剤の使用印象に関するアンケート調査を行った。DX-CP群および併用群における各鼻症状および日常生活の支障度のスコア変化量について,一部の項目で有意差はないものの,全項目でFEX群の値を上回り,治療効果(消失~悪化)についてはFEX群に比し有意に高かった。眼のかゆみのVASスコア変化量は全群で有意差は認められなかった。DX-CP群と併用群との比較については,全項目で両群間に有意差は認められなかった。DX-CPの使用印象について,噴霧時の刺激感は,90%が「全くない」または「ほとんどない」であり,その他の使用印象も概ね良好であった。DX-CP単独とFEX併用との間に明確な効果の差は認められなかったが,DX-CPは刺激性が少なく,スギ・ヒノキ花粉症治療において単独でも有用である可能性が示唆された。
グラクソスミスクライン国際交流基金 中間報告
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