耳鼻咽喉科免疫アレルギー
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30 巻 , 3 号
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特集 『第30回学会ミニシンポジウム: 免疫アレルギー学の最前線』
  • 神前 英明, 清水 猛史
    2012 年 30 巻 3 号 p. 237-242
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/10/12
    ジャーナル フリー
    これまで,気管支喘息を代表とするアレルギー疾患の病態生理は免疫細胞を中心に展開されてきたが,近年,気道の構成細胞,特に気道上皮細胞のアレルギー疾患における発症や増悪における役割が注目されている。気道上皮は外界に開かれており,様々な環境外来因子の侵入を防ぐための防御ラインとしての役割とともに,様々なサイトカイン,ケモカインを産生し,免疫反応においても重要な役割を担っている。アレルギー疾患においては,アレルギー炎症の起点としての役割があり,気道上皮細胞への関心が高まっている。外来抗原の上皮細胞暴露により引き起こされる気道上皮のバリア機能の破綻と,上皮細胞由来のIL-25,IL-33,TSLPなどのサイトカイン産生が,アレルギー疾患の発症や悪化に深くかかわっていると推測されている。IL-25はTh2細胞が産生する新規IL-17サイトカインファミリーとして同定され,アレルギー性炎症を誘導することや自然型Th2サイトカイン産生細胞にも反応することが知られている。本稿では,IL-25のアレルギー性炎症における役割,疾患病態との関連,筆者が解明した上皮細胞からのIL-25誘導のメカニズムなどについて概説する。
  • 鈴木 元彦, 中村 善久
    2012 年 30 巻 3 号 p. 243-250
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/10/12
    ジャーナル フリー
    アレルギー性鼻炎は我が国の20%以上が罹患しており,日常診療において重要な疾患の一つである。しかし臨床上有効な根本的治療がなく,新しい治療法の開発が期待されている。RNA干渉(RNAi)は二本鎖RNA(double-stranded RNA,dsRNA)やmicro RNA(マイクロRNA,miRNA)に代表されるRNAによって相補的な塩基配列をもつmRNAからの翻訳が阻害される現象であるが,RNA干渉によって特定の遺伝子発現を抑制することが可能となる。また二本鎖RNAによるRNA干渉の発見後,長い二本鎖RNAによるRNA干渉が用いられてきたが,近年siRNA(small interfering RNA,short interfering RNA)という21-23塩基対の短い合成二本鎖RNAによってもRNA干渉が可能なことがわかってきた。siRNAは特定のmRNAにのみ生物活性を発揮し,特異的に遺伝子発現を抑制する。つまりsiRNAは選択性が高く,医薬品としての開発が期待されている。siRNAを用いて様々な標的分子を選択し,抑制することができるが,医療品として効率よく疾患を治療するためには重要な標的分子を選ぶことが肝要である。本稿では,アレルギー性鼻炎に対する新たな治療戦略としてRNA干渉を用いた治療法について概説する。
  • 神田 晃, 朝子 幹也, 友田 幸一, Dombrowicz David
    2012 年 30 巻 3 号 p. 251-257
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/10/12
    ジャーナル フリー
    好酸球は,喘息やアレルギー性鼻炎などのTh2 pathologyにおいて重要な役割を果たしている。好酸球欠損mouse喘息モデルでは気道リモデリングを減少させるが,好酸球増多mouse喘息モデルでは,Th2 pathologyはむしろ減弱しており炎症局所での好酸球の明確な機能的役割に関してはまだ議論を得ていない。in vivoでは,さまざまな要因が複雑に絡み合うため,好酸球の機能的役割を検証することは,非常に難しい。そこで,我々は,その機能的役割を検証する方法として,分離した好酸球を経気道的にrecipient mouseにtransferして検討を行った。その結果,naïveな好酸球は気道炎症を惹起しなかったが,Th2 dominantの環境下で活性化された好酸球は,リンパ球非存在下(SCID mouse)でも気道炎症を惹起した。さらに,その活性化した好酸球は,Th1 cytokineであるIFN-γが有意に分泌されていた。好酸球から誘導されたIFN-γはautocrine的に好酸球自身を活性化し,気道炎症を増悪する方向に働いた。このことは,好酸球は,活性化しなければ組織傷害性に働くことはなく,Th2 dominantの環境下で誘導された好酸球であったとしても,IFN-γを産生することでTh2 pathologyを制御することが示唆された。つまり,この結果は,好酸球の活性化をいかにして制御するかが治療戦略のポイントとなることを示している。本稿では,気道炎症における好酸球の機能的な役割と古典的なTh1/Th2パラダイムに支配されたIFN-γ制御による治療戦略に関して述べていきたい。
撤回
  • 神前 英明
    2012 年 30 巻 3 号 p. 259-
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/10/12
    ジャーナル フリー
    「耳鼻咽喉科免疫アレルギー」編集委員会では,本誌に掲載された下記総説①が,先に発表された下記総説②の内容と一部明らかに重複しており,独立した総説として認められないとの結論に達しました。また著者からも本総説①の撤回依頼を受けております。これに伴い下記総説①の掲載を撤回することといたしました。これは,総説①中に総説②が引用されておらず,内容の重複について審査段階で認識できなかったためにおこったことであり,編集委員会としても遺憾な事態と考えます。
    今後,総説①を引用することのないようにご注意ください。

    総説①(撤回総説)
    神前英明.IL-33とアレルギー性炎症.耳鼻咽喉科免疫アレルギー2011; 29(4): 241–246.

    総説②
    早川盛禎 ほか.IL-33の基礎とアレルギー性炎症の誘導.炎症と免疫(先端医学社)2010; 18(6): 15(579)-20(584).
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