音声言語医学
Online ISSN : 1884-3646
Print ISSN : 0030-2813
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26 巻 , 3 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
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  • 広田 栄子, 工藤 多賀, 田中 美郷
    26 巻 (1985) 3 号 p. 199-208
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
    早期に補聴器を装用させて, ホームトレーニングプログラムを施行した中・高度聴覚障害児 (36例) の発話を音響的に分析した.ついで, 聴覚印象によって音声障害の重症度を評価し, 聴力レベルの差異が音声障害の種類と程度に及ぼす影響を検討した.
    その結果, (1) 音声強度と強度の変動幅の増加を聴力70dB以上の群に認めた. (2) 発話速度の低下を聴力80dB以上の群に認め, 聴力100dB以上の群では一層の低下を認めた. (3) ピッチの変動幅の減少は聴力90dB以上の群に認めたが, ピッチの平均値は正常児と差がなかった.さらに, 音声障害の予後の推定の際には, 聴力レベルが90dB以上であるか否かについて検討することの有用性が示唆された.
    本結果は, 聴覚障害児の音声障害の評価の際や, 系統的な訓練を行う際の資料として利用できる.
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  • 牛嶋 達次郎, 廣瀬 肇
    26 巻 (1985) 3 号 p. 209-214
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
    著者らは18年ほど前に, 舌切除術後の言語機能について当学会ならびに日本耳鼻咽喉科学会において報告しているが, その当時の内容を略述したうえ, 今回の特集によせられた論文を参照しながら, 構音機能に関与する要因について検討を加えた.その結果, (1) 舌組織の残存の程度や舌再建の有無は, (2) 口腔底の再建, とならんで構音機能に直接与える影響は大である. (3) 下顎の変形と口腔の非対称は, 子音の代償性構音に不利となる. (4) 頭頸部諸筋の術後の機能保全や機能回復をはかるべく, 早期の運動練習は必要である. (5) 構音機能の正確かつ簡便な評価方法は, 臨床にますます応用されるべきである. (6) 機能訓練のシステム化によって訓練効果があがることが期待される.以上からリハビリテーションについてのべ, (1) multidisciplinary approachの必要性, (2) 家族の協力, (3) カウンセリング, (4) 退院後の指導などの問題を指摘した.
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  • 大平 章子, 吉増 秀實, 大山 喬史
    26 巻 (1985) 3 号 p. 215-223
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
    舌広範囲切除術後筋皮弁による再建術を行った3症例の構音動態を, 発語明瞭度, ダイナミック・パラトグラフィ, ビデオによる構音器官の観察, 交互運動速度により検討し, 以下の知見を得た.
    1.発語明瞭度は41.2%~47.1%で, 母音では, 4/5切除例で/i/の障害が顕著に認められた.子音については, 2/3切除例では軟口蓋音が, 4/5切除例では歯音・歯茎音が特に障害されていた.
    2.ダイナミック・パラトグラム所見より, 筋皮弁は残存している舌組織によって動かされ, 口蓋と接触または狭めを形成し, 構音運動に関与していることが認められた.
    3.舌広範囲切除例では口唇等の代償運動がみられ, 皮弁や残存舌が口蓋と接触不十分な症例では, この傾向が特に著しかった.
    4.発語明瞭度の低下には, 構音器官の運動速度の低下, 術式, 術後経過年数も関与していると考えられた.
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  • 熊倉 勇美
    26 巻 (1985) 3 号 p. 224-235
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
    舌癌術後の60症例に対し, 聴覚印象による明瞭度の評価ならびに修復後の舌の量とその可動性の直接的観察をおこない, 舌切除後の構音機能に関して以下のような結論を得た.
    (1) 舌の切除範囲が広くかつ大きくなるほど, 舌のボリュームは小さくなり, その可動性もまた制限され明瞭度は低下する. (2) いわゆる舌半側切除よりもさらに広範囲な切除になると, PM-MC flapによる再建の方が非再建例に比べて明瞭度は良好である. (3) 一般に術後に一度低下した明瞭度は6ヵ月までに回復し, その後はPlateauとなる.またPM-MC flapによる再建の場合には, 一度改善した明瞭度が, 再び舌容量の減少につれて低下する場合がある. (4) 構音障害の特徴に関しては舌尖や舌背後部による閉鎖が得られず, 構音様式では閉鎖音が摩擦音・破擦音に, 構音点では歯茎音や軟口蓋音が両唇音・声門音などに聞き取られる傾向を示す.その他, 咬合異常, 顔面神経の下顎枝のマヒ, 唾液の貯溜なども明瞭度を低下させる条件となる. (5) 明瞭度が70%以上では社会復帰が可能であるが, それ以下になると実用性は低くなる.
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  • 大久保 洋, 前田 龍男, 上村 正行, 渡辺 陽子, 渡辺 滋之, 平野 実
    26 巻 (1985) 3 号 p. 236-244
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
    舌癌治療例 (32例) における日本語100音節の発語明瞭度検査の成績と異常聴取傾向につき検討を加え, 以下の結論を得た.
    1.われわれが最近おこなっているレーザーを利用例した治療倒では, 広範手術を行った症例に比べ明らかに発語明瞭度は良好である.レーザーによる舌部分切除の切除範囲の大小では, 術後の発語明瞭度に差はない.
    2.舌を広範に切除する場合, 口腔底全部を含めて切除したり, 舌可動部の両側にわたる切除を行うと発語明瞭度は低くなる.
    3.舌癌治療後の発語明瞭度が低い音節は, 弾音, 有声・無声破裂音, 無声破擦音である.
    4.舌を広範に切除した場合の異常聴取傾向をみると, 破裂音が破擦音や摩擦音, 拗音が他の拗音として異聴されたり, 拗音の子音が脱落して異聴される傾向を認める.
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  • 渡辺 宏, 進 武幹, 松尾 浩一, 深浦 順一, 富田 まり子
    26 巻 (1985) 3 号 p. 245-253
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
    ほぼ同じ, 時期に同一側 (左患側) の5例のT2 N0 M0舌癌症例を同一の執刀者により手術する機会を得た.3症例は頸部郭清術および舌可動部半側切除後, 大胸筋皮弁を用いて舌再建を行い, 2症例は頸部郭清術および舌可動部半側切除による切り離しとし, その両群で術後の構音機能の回復状態を, 主としてsonagramによりF1-F2図を中心に, 比較検討した.さらに舌構音運動量を推測するために, 発話積算値が測定できるSpeaking Timerを用いて, 各症例の1週間の平均発話量 (1時間当たり) を求めた.その結果5母音による舌構音機能は術後, 術創が安定したと思われる時期を過ぎて, さらに回復傾向を示し, ほぼ術後2年を目安として正常域内に安定することが解った.また同時期での発話量は平均値10分12秒 (1時間当たり) と高く, 十分正常成人の発話量を越えるものであった.
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