音声言語医学
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31 巻 , 2 号
選択された号の論文の10件中1~10を表示しています
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  • 鈴木 勉, 物井 寿子, 福迫 陽子
    31 巻 (1990) 2 号 p. 159-171
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
    失語症患者に対する仮名訓練法を開発した.これは, 単音節語 (漢字1文字で表記) をキーワードとし, その意味想起の手がかりとして, キーワードを初頭に含む複合語 (ヒント) を利用する方法である.
    本法を3例の失語症患者 (重~中等度ブローカ失語2例, ウエルニッケ失語1例) に実施したところ, 3例とも仮名1文字の書取り及び音読能力に改善が認められた.ただし到達レベルは, 単語から文章まで症例により異なった.
    本法は, 多音節語をキーワードとした仮名訓練では成果の上がらなかった重度例にも適応可能であった.本法の適応のある患者は, 次の3条件, すなわち (1) 漢字の書字の学習力が保たれている, (2) 単語の復唱が可能, (3) 訓練意欲が高い, を満たす患者であった.
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  • 山根 律子, 水戸 義明, 花沢 恵子, 松崎 みどり, 田中 美郷
    31 巻 (1990) 2 号 p. 172-185
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
    言語障害児における随意運動機能の発達を診断する一方法として, 田中, 西山らが考案した随意運動発達検査法を改訂した.本改訂では, 手指, 顔面・口腔, 躯幹・上下肢の3領域について, 計40の検査項目を設定し, 2歳0ヵ月から6歳11ヵ月までの健常児723名に同検査項目を実施した.この検査結果から, 各検査項目ごとの加齢に伴う達成傾向を検討したが, 舌運動に関わる一項目を除き, いずれも発達に伴い獲得される行動であることが示された.さらに, 健常発達からの逸脱の有無についての指標を得るために, 各検査項目ごとに, 通過率を基にしたプロビット変換を行い, 90%のこどもが達成する月齢を算出した.そして, これらのデータを基に, 臨床診断法として, 改訂版随意運動発達検査を構成した.
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  • 正木 信夫, 辰巳 格, 笹沼 澄子
    31 巻 (1990) 2 号 p. 186-194
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
    発語失行症患者の発語における, 調音器官と発声器官の協調運動について検討した.純粋な症例1例と健常対照群の, [ai] および [amV] (V=a, e, i) で始まる平板型・尾高型アクセントの単語発話を発話試料とした. [ai] で始まる単語については, アクセント指令と第2拍 [i] の調音指令を, それぞれ基本周波数とフォルマント周波数から, 日本語の単語アクセント生成および調音運動生成の機能的モデルに基づいて推定した.発語失行症患者では, 発話速度が遅い場合にアクセント指令の調音指令に対する遅れが健常者に比べ著しく大きかった.また, [amV] で始まる単語の発話では, アクセント指令の, [m] の唇閉鎖時点に対する遅れが健常者に比べて大きかった.従来, 発語失行症患者の発話における調音器官同士の協調運動に異常が起こることは報告されてきた.しかし, 本研究の結果では協調運動の異常は調音器官同士ばかりでなく, 調音器官と発声器官の間にも起こりうることが示された.
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  • 森 寿子
    31 巻 (1990) 2 号 p. 195-208
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
    聴能訓練法による早期言語教育で, 9歳の壁を打破することを目的として, 15年間に391例の聴覚障害乳幼児に言語指導を行い, 147例 (38%) では, 9歳の壁を打破できた.聴能訓練法によって9歳の壁を打破するためには, 次の事が重要であった.
    (1) 3歳頃までに音声言語獲得に必要な「聴覚―音声回路」を確立し, 聴覚的言語理解力を年齢相応に獲得させる. (2) 6歳頃までに音声言語の能力を年齢相応に獲得させる. (3) このためには, 訓練を受ける子供の個体条件の的確な評価と音声言語獲得に影響を与える教育的諸条件の整備が必要であった. (4) 以上の指導がうまくいき, 6歳頃までに年齢相応の音声言語力と言語性知能を獲得して就学させれば, 就学後特別な訓練を行わなくても, 9歳の壁は打破できた.
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  • 福迫 陽子, 遠藤 教子, 紺野 加奈江, 長谷川 和子, 辰巳 格, 正木 信夫, 河村 満, 塩田 純一, 廣瀬 肇
    31 巻 (1990) 2 号 p. 209-217
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
    脳血管障害後の痙性麻痺性構音障害患者のうち, 2ヵ月以上言語訓練をうけた24例 (平均年齢61.6歳) の言語訓練後の話しことばの変化を聴覚印象法 (日本音声言語医学会検査法検討委員会による基準) を用いて評価し, 以下の結果を得た.
    (1) 0.5以上の評価点の低下 (改善) が認められた上位7項目は, 順に「明瞭度」「母音の誤り」「子音の誤り」「異常度」「発話の程度―遅い」「段々小さくなる」「抑揚に乏しい」であった.
    (2) 重症度 (異常度+明瞭度の和) は24例中16例, 約7割に何らかの改善が認められた.
    (3) 一方, 「音・音節がバラバラに聞こえる」「努力性」「速さの程度―遅い」などでは評価点の上昇 (悪化) も認められた.
    (4) 症状の変化は症例によって多様であった.
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  • 相野田 紀子
    31 巻 (1990) 2 号 p. 218-225
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
    舌切除による構音障害, 麻痺性構音障害, 発語失行症を中心とする成人の構音障害について, 言語治療担当者の行う一般的なアプローチの概略を述べた.臨床上の問題点としては, 言語治療に関する臨床研究が少ないこと, 進行性疾患例や腫瘍再発例に対する言語治療をどうするか, 加齢に伴う治療効果の得られにくさにどう対処するか, の3点を挙げた.さらに今後の課題として, 言語治療の体系化が急務であることを強調した.
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  • 川口 壽郎, 妹尾 一雄, 城本 修
    31 巻 (1990) 2 号 p. 226-234
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
    口腔癌70例 (舌癌59例, 口腔底癌11例) を対象に, 25語音リストによる発語明瞭度検査を行い, 治療法別, 切除範囲別および切除部位別に明瞭度の検討を行い, 以下の結果を得た.
    1.治療法別にみると, レーザー群T1, レーザー群T2, 広範切除群, 再建群の順に明瞭度が低くなる.また, レーザー群では, 術後の明瞭度は高く, 大半の症例で日常会話に支障がない.
    2.切除範囲別にみると, 切除前後径および切除横径と明瞭度との間には正の相関があり, 切除前後径および切除横径が大きい程, 明瞭度も低くなる.また, 切除前後径が44mm以下, または切除横径が15mm以下の舌の部分切除では, 大半の症例で日常会話に支障がない.
    3.口腔底を含む舌の部分切除を行うと, 明瞭度が低くなる.
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  • 河村 満, 塩田 純一, 平山 惠造
    31 巻 (1990) 2 号 p. 235-241
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
    構音障害の定義・分類を神経学の立場から提示した.それに基づいて, Broca野 (左下前頭回三角部・弁蓋部) 周辺の限局梗塞病変で言語症状を呈した8症例の症候と病巣 (X線CT・MRI) とを対比した. (1) 8症例全例で, 病変による程度の差はあるものの構音の障害が認められた. (2) 8症例の構音の障害の性質は多様で, 病変部位との対応関係は明確でなかった. (3) Broca野の後に接する左中心前回下部に主病巣を持つ症例で, 構音の障害が特に著明であり, 主症状として持続した. (4) 病変が左中心前回下部から前方のBroca野に進展する症例では, 持続性失語症状がみられた.
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  • 伊藤 元信
    31 巻 (1990) 2 号 p. 242-252
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
    左大脳半球のブローカ領域ないしその周辺の損傷による特異な構音と韻律の障害を, 発語失行症という.
    この障害は, 言語表象の操作機能の障害としての失語症とも, 発声・発語器官の麻痺や筋力低下による麻痺性 (運動障害性) 構音障害とも異なる特殊な構音障害である.
    この障害の本態の解明はいまだ十分とはいえないが, その出現率は低くなく, 臨床上, この障害の取り扱いは重要である.
    本稿では, 発語失行症の構音障害の特徴, 構音器官の動態などについてのこれまでの研究結果を概括し, 障害像を浮き彫りにするとともに, 評価・診断を中心とした臨床的アプローチについても考察を加える.最後に, 臨床場面での今後の課題について若干私見を述べる.
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  • 能登谷 晶子, 広田 栄子, 中村 公枝, 森 寿子, 中川 辰雄, 白坂 康俊, 内山 勉, 鷲尾 純一, 鈴木 重忠, 田中 美郷
    31 巻 (1990) 2 号 p. 253-254
    公開日: 2010/06/22
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