音声言語医学
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35 巻 , 4 号
選択された号の論文の8件中1~8を表示しています
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  • 楊 長盛, 粕谷 英樹, 加納 滋, 佐藤 俊彦
    35 巻 (1994) 4 号 p. 317-321
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
    磁気共鳴映像法を用いて3次元声道形状を精密に計測する方法を開発した.対話型プログラムにより声道輪郭を抽出し, 正中矢状断面MR画像を参照して, 冠状断面および軸断画MR画像から得たデーターにより3次元声道形状を再構成した.また, 正中矢状断画MR画像から声道長を計算した.成人男性1名の日本語/a, i, u, e, o/発声時のMR画像を用いて, 各母音の声道断面積関数を計測し, ホルマント周波数を推定した.実音声のLPC分析と比較した結果, /i/の第一ホルマント周波数を除いて, 低次の3つのホルマント周波数の測定誤差は全部聴覚弁別閾以下であった.実験結果から, 従来の計測法より本計測法の方が精密に計測できることを示した.
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  • 小澤 由嗣, 岡崎 恵子
    35 巻 (1994) 4 号 p. 322-330
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
    歯茎破裂音/t, d/が口蓋化構音となった際の構音動態と音響的特徴を, 症例間の差異という観点から調べ, 両者の関連を検討した.硬口蓋と舌の接触様式をダイナミックパラトグラフで観察すると, 最大接触時に舌が, 1) 硬口蓋全体に広く接触する型と, 2) 硬口蓋後縁あるいは硬口蓋中央部までの接触にとどまる型に分類された.破裂音の構音点は症例間で異なり, 硬口蓋前中部から軟口蓋までのいずれかの部位と推定された.サウンドスペクトログラフを用いて, (1) バースト部のインテンシティー・スペクトラム上, 最大値を示す周波数 (ピーク周波数) , (2) フォルマント遷移, (3) Voice Onset Time (VOT) を分析すると, 症例間で音響的性質は一様ではなく, ピーク周波数および後続母音が/e/の音節の第2フォルマント遷移については, 構音点が歯茎寄りの症例と軟口蓋に近い症例で音響的傾向が異なる可能性が示唆された
    【英文要旨】.
    Diversity of articulatory tongue movements and acoustic characteristics of palatalized articulation were analyzed in producing the plosives/t, d/. The subjects were 10 postoperative cleft palate patients, ranging from 5 to 8 years old. Two patterns of tongue-palate contact were confirmed in the maximum contact: 1) contact of the tongue blade over the whole part of the hard palate, 2) contact of the back of the tongue to the posterior end or to the middle of the hard palate. It was observed that distorted sounds were produced due to erroneous contact of the tongue at various points, ranging from the anterior part of the hard palate to the soft palate. Among the acoustic features of the plosives produced by the subjects, the peak energy frequency of the burst and the second formant transition when the plosive is followed by [e] were different, corresponding to the articulatory points. The voice onset time was not consistent with the corresponding articulatory points, however.
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  • 長崎 勤
    35 巻 (1994) 4 号 p. 331-337
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
    健常女児の生後6~18ヵ月とダウン症女児の生後15~28ヵ月 (MA8~18ヵ月) の要求場面での前言語的伝達行為の発達が縦断的に分析された.健常児では, 10ヵ月からリーチングや指さしが増加し, 注視や発声とともに伝達手段を複合的に用いて要求を表現するようになった.また注視と身体活動の増減が交代するトレードオフパターンの傾向がみられた.喃語から, 原初語や言語を用いて要求してゆく経過も認められた.ダウン症児では2歳で初めてリーチングがみられたがその増加は少なかった.発声もMA1歳以降の増加が少なくMA18ヵ月での発声は18ヵ月の健常児の約半数に留っていた.MA18ヵ月時点でも, 伝達手段の複合化はごくわずかであった.要求場面で有意味語が使われたのは, 24ヵ月に母親の呼び掛けに対しての返事と母親の発話の模倣であり, 要求としての言語が有意味語の初めであった健常児とはやや異なっていた.これらから本症例のダウン症児では言語獲得に至る基本的な過程は健常児と類似していたといえるが, 精神年齢の発達に比べ前言語期の伝達行為の発達に顕著な遅れが見出されたといえる.
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  • 外山 浩美, 久野 雅樹, 知念 洋美, 佐竹 恒夫
    35 巻 (1994) 4 号 p. 338-348
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
    就学前児水準の子供のコミュニケーション能力を語用論的な観点からとらえる質問―応答関係検査を作成した.本検査は言語発達遅滞児および聴覚障害児の発達状況の評価と訓練プログラムの立案に特に有効である.本検査は, 日常的質問, なぞなぞ, 仮定, 類概念, 語義説明, 理由, 説明, 系列絵, 物語の説明, 文章の聴理解, の10課題から構成されている.
    この質問―応答関係検査を2歳から6歳の健常児165人に実施して得たデータを分析した.基礎的な統計量を示し, 検査の信頼性, 妥当性について検討した.また, 総合得点, 課題得点を発達年齢に換算する表を用意し, プロフィール記録用紙を作成した.
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  • 佐竹 恒夫, 外山 浩美, 知念 洋美, 久野 雅樹
    35 巻 (1994) 4 号 p. 349-358
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
    言語発達遅滞児および聴覚障害児の言語発達における会話能力を語用論の観点からとらえるために質問―応答関係検査を作成した.これを健常児に実施して得た発話内容について, 誤答分析を含めて, 言語発達の加齢に伴う質的な変化を分析した.
    2歳前半では無反応および現前事象が特徴的であった.2歳後半から3歳では発話量が増えるが冗長であり, 自己経験的・連想的な応答や, 会話が逸れる例が観察された.4歳台では2~3歳に特徴的な誤りは減少し, 系列的説明が可能となり話題が継続した.5~6歳では会話の相手を考慮し要約的に説明することができた.
    質問―応答関係を含む会話能力の発達段階を, 1) 2歳前半の無反応 (NR) ・現前事象の段階, 2) 2歳後半~3歳前半の自己経験・連想の段階, 3) 3歳後半~4歳台の意味ネットワークの段階, 4) 5~6歳のメタコミュニケーションの段階, 以上のように設定した.
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  • 田中 美郷
    35 巻 (1994) 4 号 p. 359-368
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
    本研究は重度脳障害児におけるコミュニケーション障害の原因を明らかにし, これらの子供のコミュニケーションの問題にいかに対処すべきかを探る目的でなされた.対象は東京都立北養護学校生徒児童であり, 年齢は6歳から18歳までに及ぶ.これらの子供には1981年以来毎年1回選別聴力検査を行ってきた.また, 日常生活における教師と子供間のコミュニケーションや, 教師の声, 音楽ならびに環境雑音に対する反応に関する情報を得るために, 本校の教師にアンケートを送り, 152名の生徒児童についての回答を得た.
    152名を聴力検査成績に従って, 聴力検査に的確に反応した群 (第一群, 64名) と検査不能群 (第二群, 88名) の2群に分けた.難聴は両側, 片側, および疑いも含めて7名認められた.152名の大部分は精神遅滞を有しており, 特に第二群は重度であった.アンケートについてみると, 第二群では教師の声に対する反応, 言語発達, 口頭によるコミュニケーションや情緒的表現は第一群に比べて著しく乏しかった (統計学的に高度に有意) .それにもかかわらず, 音楽や歌に関しては第二群でもすこぶる反応が良かった.これらの知見は, 音楽は言語獲得不能な重度脳障害児に対しても, 優れたコミュニケーション手段になり得ることを示唆している.
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  • 川井田 政弘, 福田 宏之, 佐々木 俊一, 坂口 良平, 塩谷 彰浩, 中川 秀樹, 酒向 司, 馬 燕, 甲能 直幸
    35 巻 (1994) 4 号 p. 369-374
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
    直達喉頭鏡を用いた喉頭顕微鏡下レーザー手術は早期喉頭癌の一次治療として確立されてきている。本手術を行うための手技工夫として, われわれが行っている側方開放型直達喉頭鏡を用いて鉗子操作を容易にする方法と気管チューブの保護を中心に紹介した.極小の規格の側方開放型直達喉頭鏡を用いると喉頭展開に優れ, 鉗子の挿入が容易である.また, 排煙用吸引管を挿入できる細径の側管も付属している。一方, 本手術では挿管された気管チューブをレーザーの誤照射から保護することが必要である.そこで, 既存の気管チューブに装着可能なレーザーガードプロテクター (MerocelLaser-Guard) が市販されるようになり, この使用経験についても紹介し, 本手術の問題点についても考察を行った。
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  • 桐谷 滋, 今川 博, 渡辺 陽子
    35 巻 (1994) 4 号 p. 375-383
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
    パーソナルコンピュータを用いた, 失語症者用言語訓練装置を試作したので, 報告する.今回の試作では, 語彙訓練を目的として, 学習用の基本的名詞344単語と動詞82単語のセットを選定し, これらの絵カードと音声のデータをパーソナルコンピュータに入力し, 電子化辞書として用意した.試作した訓練プログラムの内容は, 名詞学習用に (1) 喚語・書字訓練, (2) 視聴覚認知訓練, (3) 聴覚把持訓練, 動詞学習用に (1) 喚語・書字訓練, (2) 視覚認知訓練, (3) 助詞訓練である.訓練プログラムの操作は, 計算機から出力された音声を聴取し, モニタ画面上に取り付けたタッチパネルを使用して, 表示された絵カード, 文字, 図形をポインティングする方式を採用した.意識障害, 肢節運動の失行, 視覚障害のない失語症患者15名に試用したところ, 約半数では自習可能であることが確認され, 言語療法士の負担を軽減するという点でも有用であると思われる.
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