音声言語医学
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36 巻 , 3 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
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  • 上田 功
    36 巻 (1995) 3 号 p. 331-337
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
    幼児の構音異常を記述し評価する方法に, 自然音韻過程分析 (Natural Process Analysis) もしくは単に音韻過程分析 (Phonological Process Analysis) があるが, これは言語学的にみて, 理論的基盤を自然音韻論に置くものである.この評価法は欧米においては非常にさかんに用いられており, わが国においても, 最近援用される機会が多くなってきている.本論ではこの自然音韻過程分析を, 主として言語学的立場から検討し, はじめに基盤となる自然音韻論の中核となる概念を紹介し, その理論的問題点を指摘し, 次に自然音韻過程分析では説明しえない症例を紹介することによってこの分析法の限界を示し, 最後にこれらを踏まえたうえで, 自然音韻過程分析を臨床に応用する際の簡単なガイドラインを提示する.
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  • 岩田 重信, 竹内 健二, 岩田 義弘, 小島 秀嗣, 大山 俊廣, 高須 昭彦
    36 巻 (1995) 3 号 p. 338-349
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
    われわれは声門下圧の直接測定とPS-77発声装置により, 空気力学的な面より, 声の高さの調節について検討を加えた。資料解析にはPI-100発声機能自動解析プログラムを用いた.測定パラメータは, 平均呼気流率, 声の強さ (dB) , 高さ (Hz) と声門下圧 (cmH2O) ならびに声門抵抗 (cmH2O/l/sec) , 声門下パワー (erg/sec) と喉頭効率である.
    9例の正常者 (コーラス部員男子4名, 女子5名) を選択し, 声の強さを一定にして, 低いピッチから高いピッチと, 高いピッチから低いピッチへと一息で連続的に上昇, 下降させた.
    成績: 男性と女性の間にピッチの上昇, 下降音階のパラメータに相違を認めた.女性ではピッチの変化に対する呼気流率, 声門下圧, 声門抵抗と声門下パワーは, 両者間に直接的な正の相関を認めた.男性では呼気流率, 声門下圧, 声門抵抗の値はピッチの増減 (100から400Hzの間) に対し, ほとんど変化を示さなかった.しかし, より低いまたは高いピッチ領域においてこれらの値は増加していた.声門下パワーは150Hz付近を最低とするくぼみ型を呈していた.
    喉頭効率は男女とも, 胸声ではピッチの増減に直接的に反応したが, ファルセットでピッチ上昇に対し著しく低下した.この連続ピッチ変化のうち, 胸声から中間声, 中間声から裏声の声区変換領域では, 男女とも喉頭効率は急激に低下しV型を呈した.
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  • 荒井 隆行, 岡崎 恵子, 今富 摂子
    36 巻 (1995) 3 号 p. 350-354
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
    [s] の口蓋化構音の音響的性質を裏付けるため, 摩擦音を合成し聴取実験を行った.健常男児による正常構音の [sm] において, [s] の部分を次の各モデルによる合成音と置き換えて音声資料を作成した.第1のモデルは帯域通過フィルタであり, 帯域値は一定, 遮断周波数を段階的にシフトさせた.第2のモデルは, 2次の全極型フィルタであり, 極の周波数を段階的にシフトさせた.第3のモデルは, [s] の口蓋化構音に対する高次の全極型フィルタである.各フィルタは, 白色性雑音で駆動した.9人の言語治療士に対して聴取実験を行い, 結果を [s] , [∫] , [s] の口蓋化構音, その他の4項目に整理した.その結果, 第1のモデルは [s] の口蓋化構音の合成に適していないこと, 第2のモデルで合成された摩擦音のうち, 極の周波数が2~3kHzにある場合に [s] の口蓋化構音として聴取される傾向が強いこと, 第3のモデルにおいて2kHz付近に存在する極の帯域幅が500Hz程度, もしくはそれ以下の場合に [s] の口蓋化構音として聴取される傾向が強いことが分かった.
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  • 相野田 紀子, 和泉 慶子
    36 巻 (1995) 3 号 p. 355-359
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
    母親に言語刺激に関する指導を行うとき, 口頭指示や実技指導のみでは効果が得られない場合が少なくない.私たちはビデオ録画を利用した系統的な母親指導プログラムを試みたので, その内容と結果を報告し, 併せて今後の課題を提起した.プログラムは評価過程を含め10回で構成され, 母子の自由遊戯場面を撮影したビデオテープを再生し, 指導者と母親が個別に同形式のチェックリストに記入して, 指導前後の評価結果とした.指導前および指導後の評価結果は指導者と母親とで必ずしも一致しておらず, 指導者が顕著な指導効果を認めたにもかかわらず効果を認めない母親は7名中2名, その逆の母親が1名いた.しかし, アンケート調査では, 母親全員が指導効果を認めていた.本プログラムを通し, 評価項目の内容の個別的な設定と評価の実際に関する今後の課題を示した.
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  • 小島 義次, 植村 研一
    36 巻 (1995) 3 号 p. 360-364
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
    嚥下反射促通手技を臨床応用したところ, 麻痺性嚥下障害の6名のうち5名に促通刺激による嚥下所要時間の短縮が認められた.この促通手技は, 随意的な嚥下が困難であったり, 著しく遅れるような場合に嚥下運動を反復して誘発することができ, 嚥下に関わる筋群の可動性を保持・強化するのに有効な手段である.
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  • 志村 洋子, 今泉 敏
    36 巻 (1995) 3 号 p. 365-371
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
    乳児期の初期の音声による非言語情報表出能力の発達を調べるために, 2ヵ月齢児の音声200サンプルに対して, 9対から成る感性情報に関する項目について成人学生による評定実験を行い, 先に報告した6, 9, 12, 17ヵ月齢児の音声に対する評定結果と比較した.その結果, 2ヵ月齢時の音声からも感性情報に対応する因子, 「快」対「不快」, 「他者との拒否的係わり」対「平静な内情表出」因子などが抽出された.2ヵ月齢時の音声は第1, 2因子平面の中心に特定の方向を持たず分布したのに対し, 6ヵ月齢以降では特定の方向が現れ, かつ個人間差異が多様になった.以上の結果は, 6, 9, 12, 17ヵ月児に比較すると特定の方向性はみられないものの, 音声の非言語的要素を通してコミュニケーション行動を行うのに必要な音声を, 2ヵ月齢児でもある程度発声できることを示すものと考える.
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