音声言語医学
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41 巻 , 2 号
選択された号の論文の13件中1~13を表示しています
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  • 吉田 義一
    41 巻 (2000) 2 号 p. 95-110
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
    発声, 嚥下を司る疑核について, その運動ニューロンの局在, 細胞構築, 疑核への投射, 樹状突起展開を著者らの研究成績と関連文献を紹介した.研究は一貫してネコで形態学的に行われた.疑核は大きく3つの群に分けられ, その細胞柱は上オリーブ核尾側端から下オリーブ核尾側端の高さの間に存在した.吻側1/6は細胞密度は粗で茎突咽頭筋支配ニューロンがあり, 吻側半で中部2/6は密なる部で咽頭収縮筋, 食道筋, 前筋, 中程に口蓋帆挙筋, 尾側半3/6は粗で反回神経支配の4筋のものが認められ体部位局在, 分節的支配があった.疑核へは反対側の疑核, 両側の孤束核, 同側の腕傍核, 両側の中脳中心灰白質から直接投射がみられた.各咽頭収縮筋, 頸部食道筋, 各内喉頭筋支配運動ニューロンの樹状突起展開は各々上位中枢からの情報を受けるべく関連介在ニューロンに向っていて機能を反映しているのが伺えた.
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  • 黒田 生子, 今村 清志, 伊藤 泉, 瀧本 勲
    41 巻 (2000) 2 号 p. 111-119
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
    生後2ヵ月時より補聴器を装用し, 母親指導を重視して指導を行った両側先天性小耳症・外耳道閉鎖症児例の言語発達と, 母子の障害受容の経緯について分析と検討を行った.まず語彙と構文の発達過程を健聴児と比較したところ, 補聴器を早期から装用し言語指導を開始したため, 語彙・構文ともに健聴児と類似の結果を得, 発達速度ではむしろ上回る結果を得た.また患児を早期より補聴器管理に参加させた結果, 生後1歳8ヵ月を過ぎる頃より補聴器のトラブル報告の態勢づくりが可能であった.しかし, これら良好な発達経過の一方で, 早くから難聴と奇形の障害受容の困難を認めた.そこで, ホームトレーニング成功のためには, 聴覚学習指導と並行した継続的で十分な母子の障害受容指導が重要であると考えられた.
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  • 内山 勉, 伊集院 亮子, 天道 文子, 森 美和子, 徳光 裕子
    41 巻 (2000) 2 号 p. 120-129
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
    聴覚―口話法による早期療育を受けた難聴児72名 (平均年齢: 6歳4ヵ月, 聴力: 43~111dB, 療育開始月齢: 6ヵ月~5歳5ヵ月) のWPPSI知能検査結果の分析を行った.言語性IQは40~151の範囲であり, 動作性IQと明らかな相関があり, 療育開始が早い事例ほど言語性IQは高かった.また言語性IQは聴力や親の「指導力」や「協力」の程度とも関連していた.これらの結果はつぎのようにまとめることができた.
    1) 早期療育により, 72名中50名 (69%) の難聴児は言語性IQ80以上の年齢相応の言語力を習得できた.
    2) 「動作性IQと言語性IQとの差」が少ないほど療育効果が大きいと判定でき, 早期療育効果の指標として有用である.
    3) 難聴児の言語発達は, 聴力・知的能力・療育開始月齢・親の指導力と協力の程度などの多様な要因によって影響を受ける.
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  • 高橋 宏知, 中尾 政之, 大草 武徳, 畑村 洋太郎, 菊地 彌太郎, 加我 君孝
    41 巻 (2000) 2 号 p. 130-138
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
    本論文では, 著者らが「口腔内原音発生振動子」を用いた無喉頭者の発声システムを提案, 試作, 評価をして得た知見を報告する.本システムでは, 上顎に固定する義歯に振動子を埋め込み, その振動子で生成した音を喉頭原音の代用音として用いる.口腔内原音発生振動子と電気式人工喉頭とを用いて, CV音節を患者に発声させ, それを第三者に聴取させるテストを行った.両者とも正答率は50%弱と相違はなく, 両者とも無声音を有声音に異聴する誤答率が約30%と顕著であることがわかった.さらに, この異聴の原因を検討した結果, 無声子音発声時のVOTと第一フォルマントの遷移時間の影響が大きいことがわかった.無声子音の明瞭度を改善するために, 発話中の口腔内圧の上昇から無声子音部を検出して, その部分では振動子を一時停止する制御を試みた.その結果, 無声音を有声音と異聴する誤答率が約10%と小さくなり, 本制御方法が有効であることを示した.
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  • Colin Painter
    41 巻 (2000) 2 号 p. 139-140
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
  • 相野田 紀子
    41 巻 (2000) 2 号 p. 141
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
  • 小林 範子
    41 巻 (2000) 2 号 p. 142-146
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
    構音を評価する手段としては数種類のものが存在するが, 生理学的手法や音響学的手法と並んで聴覚印象に基づく評価を中心とした構音検査は臨床的には最も多く用いられる検査法である.それは, この検査法によって被験者の構音の特徴が比較的簡便かつ系統的に把握できるからであろう.多くの臨床家に有用性を認められている構音検査について, 他の評価手段として検討すると, 簡便で実際的だという長所がある一方で, (1) 聴覚印象評価は検査者の主観に基づいた記述であり, 検査の信頼性に疑問が残る, (2) 構音の特徴抽出に限界があるという大きい問題点が認められる.聴覚的評価の精度と信頼性を高めるためには, 検査者の専門的知識と技能の保証と, 構音についての広く深い理解が必要であろう.
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  • 今泉 敏, 為川 雄二, 出口 利定, 伊藤 秀美
    41 巻 (2000) 2 号 p. 147-153
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
    視聴覚刺激を用いて英語/r/, /l/音の識別訓練を行った日本語話者の英語および日本語の構音動態を解析し, 構音と音, 音韻知覚の関係が, 言語によってかつ個々人の音韻概念によって異なること, 成人であっても訓練によって変化し得ることを明らかにした.病的構音のコミュニケーション上の価値を評価する場合に構音と知覚の相互関係を配慮することが重要であり, 音響分析はそのために有用であることを論じた.
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  • 本多 清志
    41 巻 (2000) 2 号 p. 154-158
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
    調音観測装置のひとつに, 細いX線ビームにより調音器官の表面に接着した金属球を追跡しその位置を記録するX線マイクロビーム装置がある.この装置を用いて記録した日本語と米語の発話資料に基づき歯茎音にみられる調音の変異を比較した. [t] や [s] などの歯茎音の調音には舌尖型 (apical) と舌端型 (laminal) のタイプがあるといわれる.この相違は発音の個人差であるが, [t] の場合に舌尖型をEnglish [t] , 舌端型をFrench [t] と呼ぶ区別もあり, 言語差としてもみられるという.このような調音の亜型が, 日本語と米語の間に存在するか否か, そのような変異の要因は何かを検討した.
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  • 今井 智子, 和久本 雅彦, 丹生 かず代
    41 巻 (2000) 2 号 p. 159-169
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
    パラトグラフィは舌と口蓋の接触様式を観察する方法で, 構音障害, 特に歪み音の構音動態の観察に有用である.エレクトロパラトグラフィ (以下EPG) は舌と口蓋の接触を微小電流の変化として検出する方法で, 従来の硬口蓋パラトグラフィの他にこれまで軟口蓋パラトグラフィ, 歯冠パラトグラフィ, 3次元パラトグラフィ, 圧センサ付きパラトグラフィが開発され, 臨床応用されている.
    構音障害の認められない健常人14名 (男性6例, 女性8例, 21~29歳, 平均25.1歳) に対して, 被検音 [ta] [sa] [〓a] を選択し, EPGによる構音動態の検査を行った.その結果, 健常人においてもEPGパタンにはバリエーションがあり, 特に [a〓a] 発音時で多様性が認められることが明らかとなった.このように歯列・咬合に異常のない健常人に認められた多様性には口蓋形態や舌運動などの要因が関連していると思われる.
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  • 熊田 政信, 正木 信夫, 本多 清志, 島田 育広, 森 浩一, 新美 成二
    41 巻 (2000) 2 号 p. 170-178
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
    Tagging MRI movieは, Synchronized sampling methodにTagging snapshot MRIを併せ用いた新しい手法で, 自然な発話速度での舌外部および内部形態を動画として画像化し, 発話にともなう筋収縮の動的な変化を推測できる.本手法を用いた日本語話者1名の/tata/および/kaka/の発話のデータから, 上縦舌筋とオトガイ舌筋前部が, 舌体を前下位に動かすことに関しては共力筋, 舌尖の前上/後下方向の動きに関しては拮抗筋として働くことが示唆された.この様に, 本手法は, 発話時の舌形態と筋収縮との関連を動的にとらえ, 各舌筋の機能の推測に役立つこと, ひいては, 構音障害のリハビリテーション等に還元できる貴重な情報をもたらすことが期待される.
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  • 藤田 郁代, 物井 寿子, 奥平 奈保子, 植田 恵, 小野 久里子, 下垣 由美子, 藤原 由子, 古谷 二三代, 笹沼 澄子
    41 巻 (2000) 2 号 p. 179-202
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
    本委員会は, 1993年から「失語症語彙検査」の開発に着手し, 現在までに中核部分の諸検査: 語彙判断検査, 名詞・動詞検査, 類義語判断検査, 意味カテゴリー別名詞検査を作成した.本検査の目的は, 脳損傷患者の単語の表出・理解機能を多面的に評価し, 言語病理学的診断, 治療方針の決定, 治療効果の測定等に役立てることにある.
    今回は, 本検査を健常者に実施し, データを分析した.健常者の成績は, すべての検査において満点に近く, 本検査の課題は健常者にとって容易であることが明らかとなった.年齢および性による成績の差は大部分の検査において有意ではなかった.語の頻度効果を語彙判断検査, 名詞表出検査, 名詞理解検査において, 心像性効果を語彙判断検査, 名詞理解検査, 類義語判断検査において認めた.
    以上および先行研究の結果から, 本検査は脳損傷患者の単語の理解, 表出機能を評価する上での手段になりうると考えられた.
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  • 41 巻 (2000) 2 号 p. 208
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
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