1993年11月から1994年10月までの1年間に東京女子医科大学歯科口腔外科を紹介により受診した有病者について臨床統計的観察を行い, 次の結果を得た。
1. 紹介により来科した患者は1323名で, 有病者は885名であった。
2. 性別では, 男性461名, 女性424名で, 年代別では60歳代が206名 (23.3%) と最も多く, 次いで50歳代, 40歳代の順で, 平均年令は48.7歳であった。
3. 院外からの紹介では, 歯科が57名, 医科が36名であった。院内の紹介では, 入院患者597名, 通院患者195名の計792名であった。
4. 院外患者の紹介理由は, 全身疾患の合併によるものが最も多く, 院内からでは患者の希望によるものが多数を占めていた。
5. 他科疾患別では, 循環器疾患が383名 (33.7%) と最も多く, 次いで新生物, 内分泌・代謝疾患, 泌尿器疾患の順であった。
6. 当科での疾患は, 歯科疾患が656名 (74.1%) を占め, 次いで炎症, 顎関節症, 外傷などの順であった。
7. 処置内容では, 充填・補綴処置, 抜歯, 経過観察の順に多かった。
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