看護科学研究
Online ISSN : 2424-0052
ISSN-L : 2424-0052
15 巻, 1 号
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資料
  • ―診療看護師の所属部署に着目して―
    松山 伴子, 佐藤 潤, 草間 朋子
    2017 年 15 巻 1 号 p. 7-14
    発行日: 2017年
    公開日: 2017/09/29
    ジャーナル フリー
    本研究では、現在、病院で活動中の診療看護師を対象に所属部署の違いによる就業環境の違いや、診療看護師自身が所属部署の違いにより、職務上の問題点やメリット・デメリットをどのように感じているかなどの実態を明らかにすることを目的とした。大学院修士課程を修了し、臨床現場で診療看護師として活動している者を対象とし,郵送法による無記名の自記式質問紙調査を行った。119 名の診療看護師に質問用紙を配布し、74 名(回収率62.2%)から返送があった。診療看護師の所属部署としては、診療部が59.4%、看護部が32.8%であった。診療看護師の1週間の平均就業時間は、診療部所属と看護部所属との間に有意差が認められ、診療部所属の中には80 時間を超えるものが12%いた。院内・院外研修の機会や他職種と患者に関する相談をする機会は、診療部所属の方が多かった。診療看護師の労働環境を制度的に整備していくには、今後も定点調査を継続して実施していく必要がある。
企画
大分県立看護科学大学 第17回看護国際フォーラム
  • 大久保 清子
    2017 年 15 巻 1 号 p. 15-20
    発行日: 2017年
    公開日: 2017/09/29
    ジャーナル フリー
    わが国における医療提供体制は、これからの超高齢社会への対策として、病院完結型から地域完結型へと転換が進められており、超高齢社会では"病気とともに暮らす人"を地域で支えることになる。病院はこのような社会の変化に対応していくために、まず地域になくてはならない病院をめざしビジョンに向かって変革を繰り返す必要がある。その実現に向けて、内閣府は職場の意識や職場風土の改革とあわせ働き方の改革に自主的に取り組む必要性を強調している。これまで働きやすく働きがいのある職場づくりに取り組んできた。働く環境を整備することは、結果的に職員は定着し自己実現へと研鑽でき支援へと繋がった。看護職では離職率が13%から5.7%と減少した。また認定看護師30名、NP(Nurse Practitioner)3名、CNS(専門看護師: Certified Nurse Specialist)1名など、定着し自己実現していく看護師の増加につながる成果があった。
  • (Dr. Pauline J. Abrahamの講演から)
    吉川 加奈子
    2017 年 15 巻 1 号 p. 21-24
    発行日: 2017年
    公開日: 2017/09/29
    ジャーナル フリー
    少子高齢化を背景に質の高い看護の提供がより一層求められている。第17回看護国際フォーラムでは、マグネットホスピタルとして認定を受けたメイヨークリニックで、看護教育スペシャリストとして活躍するAbraham博士に、看護師を惹きつける魅力ある病院づくりについて御講演頂いた。本稿では、メイヨークリニックの1)看護実践モデル、2)組織環境、3)人材育成、4)看護管理について、講演の内容を紹介する。様々な立場や役割をもつ看護師が、自律した専門職として成長を遂げながら、質の高い看護を提供し、病院で長く活躍し続けている。今回の講演から、急激な少子高齢化を迎える我が国でも、質の高い看護にむけて魅力ある病院づくりが広がることが期待された。
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