看護科学研究
Online ISSN : 2424-0052
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巻頭言
原著
  • 宮田 海香子, 佐々木 規子, 森藤 香奈子, 松本 正, 長谷川 ゆり, 三浦 生子, 三浦 清徳, 宮原 春美, 江藤 宏美
    2021 年 19 巻 1 号 p. 3-12
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/04/29
    ジャーナル フリー
    【目的】無侵襲的出生前遺伝学的検査(NIPT)の受検プロセスにおける夫婦それぞれの思いや考えを明らかにすることである。【方法】対象はNIPTを受検した夫婦10 組とした。インタビュー内容は、妊娠が分かった時、NIPTを受検し結果を待っている間、検査結果を聞いた時の3時点の妊娠や検査に対する思いや考えについてである。インタビュー内容をコード化し、類似性によって集め、カテゴリー化した。【結果】妻は妊娠に対して、喜びだけでなく流産や胎児の健康への不安も抱き、検査結果を待つ間 < たぶん大丈夫 > と言い聞かせていた。また、 < 胎児への愛着を封印する > 思いや < 命の選別に対する葛藤 > を抱えていた。検査結果を聞き、夫婦ともに安心していたが、妻は < 一つの不安が減っただけ > と語っていた。【結語】妻と夫には共通する思いとそうではない思いがあることが明らかとなった。夫婦間で多様な気持ちや考えを共有し、結論を出すことができるように支援することが重要である。ここに遺伝カウンセリングの役割がある。
研究報告
  • 杉本 圭以子, 森崎 令士
    2021 年 19 巻 1 号 p. 13-20
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/04/29
    ジャーナル フリー
    精神障害者に対するリカバリー支援プログラムIllness Management and Recovery(IMR) はリカバリーを促進することが報告されている。本研究は、精神科デイケアにおけるIMR参加者のパーソナルリカバリー促進に長期的効果をもたらした要因について明らかにすることを目的として、IMR終了後半年以上が経過した地域で生活する精神疾患を持つ人に半構造面接を行い、以下のことが明らかになった。1)本研究対象者はIMR後の生活で症状が悪化した可能性は小さく、リカバリーゴールは多様化しそれを実現させるための行動の範囲が広がりパーソナルリカバリーは長期的に促進されていた。2)パーソナルリカバリー促進に長期的効果をもたらした要因としてIMRで目標設定と取り組み、疾病マネジメントのスキルを得て、日常生活に活かせたことと、参加者同士の交流によりコミュニケーションに自信を持て、仲間との情報共有により自分の病気に対する考え方が変化したことが推測された。
  • 坂本 真優, 河村 奈美子, 清村 紀子
    2021 年 19 巻 1 号 p. 21-30
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/04/29
    ジャーナル フリー
    本研究は精神科病棟に勤務する看護師の「巻き込まれ」の体験を明らかにすることを目的とする。Z県内の精神科単科病院に勤務する精神科での看護師経験年数が5年以上の看護師6名に1人につき2回の半構造化面接を行った。データの分析には質的帰納的手法を用いた。インタビューから「巻き込まれ」の体験に関するコードを525語抽出し、4の大カテゴリ、14の中カテゴリ、37の小カテゴリを生成した。精神科病棟に勤務する看護師の「巻き込まれ」の体験は、[患者のニーズを捉えられない]、[患者を理解できない苦痛]、[自分一人の力によって解決しなくてはいけないという思い込み]、[患者の状況や自分の傾向を振り返ることによる客観的視点の獲得]であった。「巻き込まれ」の体験は、事態を可視化し状況の整理を図ることにより、看護師としての成長を促す体験になると示唆された。
  • 大山 末美, 氏原 恵子, 兼子 夏奈子, 河野 貴大, 乾 友紀, 藤浪 千種
    2021 年 19 巻 1 号 p. 31-40
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/04/29
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は、協働学修、ICTを活用した授業を受講した学生の評価から学修効果と課題を明らかにすることである。看護大学3年生152名を対象に協働学修の技法である「シンク=ペア=シェア」「スリー=ステップ=インタビュー」を12時間設定した。学生5 ~ 6名を1チームとし、教員1名が6グループを担当した。協働学修を取り入れた学修評価を、主体的な学修の取り組みなどを問う調査項目10 問設定し、その回答を、「非常にそう思う」から「思わない」の4段階とし、加えて自由記載を設けた。回答率は73.7%で、調査項目の「非常にそう思う」「そう思う」を合わせた回答率はすべて80%以上であった。自由記載の記録単位は118あり、6カテゴリーが形成された。協働学修の学修効果は一定の成果が得られた反面、複数教員担当制の欠点、他学生により学修効果が左右されることが課題として示された。
資料
  • 甲斐 博美, 大嶋 花奈
    2021 年 19 巻 1 号 p. 41-46
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/04/29
    ジャーナル フリー
    本研究では、家族介護者が認知症カフェを利用する為に必要な情報とその入手方法を分析することを目的とした。対象は、A県で認知症カフェを利用したことがある認知症高齢者の家族介護者9名で、平均年齢は64.8歳、介護歴は1年から9年であった。家族介護者が認知症カフェを利用する為に必要な情報として、大きく3つのカテゴリ【運営状況】、【具体的活動内容】、【アクセスの容易さ】が抽出された。本研究の対象者9名中7名が認知症ケアに関する専門職から情報を入手していたが、その家族介護者が望む情報の入手方法としては、日常生活に密着した回覧板・折り込みチラシ・新聞や市報・インターネット・張り紙や看板を求めていた。その結果から、家族介護者にとって簡単で、かつ家族介護者自身の生活スタイルに適した情報入手方法の必要性が示唆された。
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