東京湾で回収された鳥類38種636羽の胃内容物を調査した結果,18種228羽(35.8%)が,さまざまな色彩および形状のプラスチック小片を保有していた.その中でも,他の目の鳥類と比較して,よく発達し,貯留性にすぐれた筋胃を持つガンカモ目およびハト目の鳥類は,他の目の鳥類と比較して多くのプラスチック小片を保有していた.ガンカモ目は海藻および他の植物繊維に類似した緑色および紐状のプラスチック小片を,ハト目は植物の種子やトウモロコシに似た色彩および形状のプラスチック小片をそれぞれ多く保有していた.これらの事実は,プラスチック小片は小石の代用品としてだけでなく,餌と誤認され摂取されている可能性を示唆している.
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