日本鳥学会誌
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43 巻 , 2 号
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  • 藤巻 裕蔵, 宮沢 由香子, 笹岡 久美子
    43 巻 (1994) 2 号 p. 49-59
    公開日: 2007/09/28
    ジャーナル フリー
    1)1988年4-7月,1991年1月-1993年3,10月にエゾライチョウ成鳥雄1-2羽,雌1-3羽を用いて摂食量を調べた.
    2)飼料は成鶏用配合飼料,ペットフード,温水を等重量混合したもので,4-9月にはこれに魚粉を1/2量加えたものである.これに4-10月にはセイヨウタンポポまたはエゾノギシギシ,11-3月にはキャベツを与えた.
    3)飼料と青菜の全摂量(乾重)は,雄では17.0±2.2(6月)-20.9±2.7(1月)g/羽/日で,冬に多く夏に少なくなる季節変化が見られた.雌では12.0±3.4(6月)-20.6±2.6(5月)g/羽/日の範囲で,とくに雌では5月に多くなり,6月に減少する著しい季節変化が見られた.
    4)摂取エネルギーは,雄では310.4±41.2(6月)-366.7±47.9(1月)kJ/羽/日,雌で220.7±63.3(6月)-379.2±48.6(5月)kJ/羽/日で,摂食量と同様の季節変化が見られた.
    5)平均体重は,雄では344±7(5月)-383±9(1月)gの範囲で,冬に増加し,夏に減少する季節変化が見られた.雌では356±15(2月)-412±31gの範囲で,産卵期にあたる5月に最も増加した.
    6)摂食量に基づく標準的な湿重給与量を,4-10月には飼料42gとセイヨウタンポポ30g,11-3月には飼料48gとキャベツ10gとした.
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  • 佐原 雄二, 作山 宗樹, 出町 玄
    43 巻 (1994) 2 号 p. 61-71
    公開日: 2007/09/28
    ジャーナル フリー
    日本各地のアオサギのコロニーについて,その下から吐き戻しを採集し,また周辺の探餌場での観察を行い,各コロニーのエサ利用と採餌場とについて調べた.概して魚類が圧倒的に重要なエサとなっており,しばしば哺乳類や鳥類などのエサが主食となるイギリスのコロニーとの違いであると考えられた.日本各地のアオサギの採餌場は水田や養魚イケスなど人為的な場所が多く,アオサギの食生活が人為的な環境に大きく依存していることをうかがわせた.
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  • P. S. SANDHU, Jaswinder S. SANDHU
    43 巻 (1994) 2 号 p. 73-78,105
    公開日: 2007/09/28
    ジャーナル フリー
    メキシコ原産のセンジュギク Tagetes erecta はインドで最も一般的な庭園の花であり,花は商品として,また花から抽出した油は香料や医薬として用いられている.商品用の花を出荷してから種子の収穫まで約6ヶ月あるが,この期間にホンセイインコ類が種子を食べるために花に大きな被害を与えている.この論文の目的はインコ類の食害の実態を明らかにすることである.センジュギクは4×12mのプロットをそれぞれ8プロットと7プロットづつ並列して植えられた(Fig. 1).インコ類の食害は種子の収穫直前に調査した,各プロットを内と外の半分に分け,それぞれから3本のセンジュギクをランダムに選び,食害させずに残った花の数とインコ類にむしりとられた花の数を記録した.また,食害を受けた植物からインコ類が種子を食べるための止まり木として利用したシッソノキ,道路までのそれぞれの距離を測定し,周囲の交通量を朝から夕方まで毎時間測定した.
    センジュギクを食害するインコ類は,コセイインコ Psittacula cyanocephala とホンセイインコ P. krameri の2種で,前者は20-30羽の群を形成して飛来したが,後者は3-5羽で時々飛来したに過ぎなかった.全食害率は64.7%に達し,止まり木になるシッソノキ側は道路側より有意な被害を受けたが,トマト畑側と小道側の食害の間には差がなかった(Table 1).シッソノキ側の食害が最も多く,道路側の食害が最も少なかった(Table 2).食害はシッソノキに近ければ,近いほど大きくなり(Fig. 2),シッソノキから食害された植物までの距離と食害率の間には統計的に有意な負の相関があり,道路から植物までの距離と食害率の間には有意な正の相関があった.この正の相関は鳥が人間の干渉を避けて採食していることを示唆している.食害率は道路からの距離に直接的に関係している(Fig. 3).交通量は,道路で多く小道との間には有意に差があり,モーター使用車の交通量も道路で高く,小道との間には有意な差があった.
    この研究でインコ類はセンジュギクの種子をランダムに採食しているのではなく,止まり木に近い花を選択的に採食していることが明らかになった.このことは止まり木と花の間の行き来に要する時間,故にエネルギーを節約する助けになっている.また,インコ類は人間の干渉を避けて採食していることも明らかになった.この点は道路側の食害率が小道側の食害率よりも有意に低いことから明らかである.センジュギクの主な食害鳥はコセインインコであり,ホンセイインコの食害は少ない.これはホンセイインコがコセイインコより体も嘴も大きく,センジュギクの小さな種子を採食するのが困難なことに起因しているのだろう.センジュギクの種子の収穫量はヘクタール当たり300-375kgであり,1kgが800-1000ルピーで売買されている.したがって,インコ類はヘクタール当たり155000-243000ルピーの被害を与えていて,食害を防ぐ手段を開発する必要がある.
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  • 亀田 佳代子
    43 巻 (1994) 2 号 p. 79-89,106
    公開日: 2007/09/28
    ジャーナル フリー
    繁殖成功に重要な影響を及ぼす要因の一つに,補食がある.このため,多くの動物にはさまざまな捕食者回避の行動がみられる.鳥類の中では,地表に巣をつくることの多い渉禽類やライチョウにおいて,擬傷,威嚇攻撃などの直接的な対捕食者行動が観察されており,ハト科の鳥にも擬傷や威嚇行動を示す種が知られている.ハト類に共通する低い繁殖成功率と捕食の重要性から,これらの対捕食者行動が繁殖成功に貢献している可能性が高い.キジバト(Streptopelia orientalis)においても擬傷と威嚇行動が観察されたため,それらの行動を記述すると共に,それらの頻度と強さに関わる要因を検討し,対捕食者行動の効果について調べた.
    調査は,1990年と1991年の3月から11月まで,茨城県つくば市の筑波大学構内で行った.キジバトの育雛期に,一日一回巣のある木に登って,観察者に対する親鳥の行動を記録した.対捕食者行動に関わる要因として,営巣場所の特徴•周囲の環境条件•季節•雛の日令•ブルードサイズを選び,それらの測定•記録を行った.営巣場所の特徴として,巣の高さ(NH)•営巣樹の高さ(TH)•下枝までの高さ(BH)•幹から巣までの距離(ND)•下枝の長さ(BL)•営巣樹に対する相対的な巣の位置(RNH•RND)(Fig.1)を,また周囲の環境条件として,営巣樹から5m以内の樹木•道路•街灯の数とそれらの最短距離を測定した.雛数によって対捕食者行動が異なる可能性があるため,キジバトのブルードサイズ(一腹雛数)である2の他に,実験的に雛数が1羽,3羽の巣を設け,それらの対捕食者行動の種類と頻度を比較した.また,巣の成功率(雛が少なくとも1羽巣立った巣の数/雛が孵化した巣の総数×100)と巣立ち率(総巣立ち雛数/総孵化雛数×100)を,対捕食者行動が見られた巣とそうでない巣の間で比較した.
    観察巣124のうち,20巣で擬傷行動が,27巣で威嚇行動が観察された(Fig.2).威嚇行動が見られた巣のうち,17巣では実際の攻撃も見られた.2巣で擬傷と威嚇行動の両者が見られたが,同じ日に同時に見られることはなかった.擬傷行動を示す場合には,観察者が巣に近づくと,親鳥は巣から飛び立ち,営巣樹から数m離れた地面に降りた.そして,両方の翼を広げ,はばたきながらゆっくりと巣と反対の方向へ歩いた.約1分ほどするとはばたきをやめて飛び立ち,少なくとも観察者が巣から離れるまでは戻ってこなかった.威嚇行動を示す場合には,観察者が巣に手が届くほど近づいても,親鳥は巣を離れず,両翼を上に挙げ,2-3回打ち下ろした,その後,親鳥は巣から飛び去るか,そのまま翼の打ちおろしが続いて,観察者の手を実際に攻撃した,翼の打ちおろしの力は強く,あやまって雛を落としそうになることもあった.
    巣の位置と周囲の状況によって,捕食者が雛や卵を見つける容易さあるいは近づきやすさが異なるため,ハトの対捕食者行動がこれらに対応して変化する可能性がある.そこで,対捕食者行動の有無と,営巣場所の特徴や周囲の環境条件との関係を調べた.しかし,擬傷•威嚇行動とも,これらが見られた巣と見られなかった巣とで営巣場所の特徴に違いはなかった(Table1).周囲の環境条件についても,捕食者の近づきやすさに注目し,人通りの量を表す要因について調べたが,対捕食者行動の有無との有意な関係はみられなかった(Table2).
    また,対捕食者行動が,季節によって左右されるかどうかを調べるために,この行動が見られた巣の割合を月ごとに(3-5,10-11月はサンプル数が少ないためまとめて示した)比較した(Table3).これらの行動を示す巣の割合は,どの月においても違いはなく,季節的な要因は,キジバトの対捕食者行動にあまり影響を与えていないと考えられた.
    さらに,雛の捕食されやすさは雛の日令にも関係すると考えられるので,各日令で対捕食者行動が見られた巣の割合を調べたところ,威嚇行動の観察された巣の割合は,日令が7日目以降のもので高くなった(Fig.3).育雛後期での対捕食者行動の増加は親の投資仮説と一致するが,これはむしろ,育雛後期に威嚇行動を示さなかった親が巣に留まる頻度が下がり,威嚇行動の率が相対的に高くなったものと考えられる.また,ブルードサイズが異なっても,対捕食者行動を示す度合は変わらなかった(Table4).
    最後に,対捕食者行動が実際に繁殖成功を高めているかどうかを検討した(Table5).
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  • 江口 和洋, 増田 智久
    43 巻 (1994) 2 号 p. 91-100
    公開日: 2007/09/28
    ジャーナル フリー
    1)1991~1992年にかけて,英彦山,霧島,脊振山,黒岳,市房山で,ソウシチョウの生息状況,鳥類相,主要種の採餌行動の調査を行った.
    2)英彦山,霧島,市房山では生息密度が高く,優占種となっていたが,脊振山,黒岳では密度が低かった.
    3)ソウシチョウはモミツガ林,落葉広葉樹林の,下生えにササ類の被度の高い環境によく出現した.
    4)ソウシチョウは高さ4m以下の森林内下層部の,葉や小枝部分でよく採餌していた.採餌方法は大部分,つまみ捕りであった.
    5)生息標高範囲が共通するウグイス,ヒガラ,シジュウカラ,コガラ,ヤマガラとは,採餌空間や選択する林相を違えていた.
    6)九州の森林においては,下層部利用種が少なく,ソウシチョウと競合する有力種がいなかったことが,ソウシチョウの定着増加をもたらしたと考えられる.
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  • 松岡 茂
    43 巻 (1994) 2 号 p. 101-103
    公開日: 2007/09/28
    ジャーナル フリー
    In order to determine factors which cause the variation of the ratio of cabbage leaves injured by Hypsipetes amaurotis, I counted the number of leaves injured and not injured for 10 cabbages sampled randomly from each ridge, and calculated the ratio of leaves injured. Analyses of linear regression showed that the ratio of cabbage leaves injured was higher near shelter belt.
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