日本鳥学会誌
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46 巻 , 3 号
選択された号の論文の4件中1~4を表示しています
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  • 村田 浩一, 伊藤 裕一郎, 小川 晃, 水野 重樹
    46 巻 (1997 - 1998) 3 号 p. 157-162,179
    公開日: 2007/09/28
    ジャーナル フリー
    外形からは性判別が困難なコウノトリ(ニホンコウノトリ) Ciconia boyciana より採取した胸部の正羽1本からDNAを抽出し,ポリメラーゼチェーンリアクション(PCR)法での性判別を試みた.対象個体は豊岡コウノトリ保護増殖センターで繁殖した若鳥4羽で,性別はあらかじめ血液から抽出したDNAの Southern blot hybridization および体側値の判別分析で鑑定した.DNAは長さ約5mmの羽柄1本(Fig.1)からChelex®-100を用いて抽出した.ニワトリW染色体上のDNA配列(EEO.6)と相同性を有するコウノトリW染色体上の配列(XH0.6),およびそれと相同性を持ちコウノトリのZ染色体上にあると考えられる配列(XH0.6-RSM)をプライマーとしてPCRを行った結果,目的とするDNA領域を増幅することができた.増幅産物のアガロースゲル電気泳動では,雌にZおよびW染色体上の特異的配列を示す2本のバンドが認められたが,雄にはZ染色体上の特異的配列を示す1本のバンドしか出現しなかった(Fig.2).本法は,簡易,迅速,正確であり,試料採取時の保定に慣れていない鳥に対して与える影響は比較的少ないものである.このため,国の特別天然記念物でもあるコウノトリの飼育下繁殖および野生復帰計画にとっては,有用な技術のひとつとなろう.
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  • 胡 東宇, 正富 宏之, 福田 弘巳
    46 巻 (1997 - 1998) 3 号 p. 163-174,179
    公開日: 2007/09/28
    ジャーナル フリー
    現在北海道東部に生息している約600羽のタンチョウ(Grus japonensis)の90%は,冬期間に釧路支庁管内の阿寒町と鶴居村にある三大人工給餌場に依存して生活し(Fig.1),一ヵ所の給餌場では130羽以上の群れを形成する(Masatomi et al.1992,1995).冬期における個体の給餌場利用についての研究は,各群れの構成とその動態を解明するだけでなく,この絶滅危惧種の越冬管理のための基礎資料としても非常に重要であるが,これまで個体識別が困難なため明らかに出来なかった.1988年から毎年2-20羽の幼鳥に標識付けが行なわれたことにより,給餌場への個体の飛来時期および利用パターンなどは年齢その他により異なる傾向が示唆されたが(TKG 1988-96),精密な調査でないため確かな結論を得るにいたらなかった.また,個体のステイタス(単独個体,つがい,家族)も行動に影響するため,個体の給餌場利用には年齢や性別とステイタスを合わせて総合的に考えることが必要である.そこで,1994-96年の二回の越冬期に,標識個体を対象に中雪裡と下雪裡,および阿寒町23線にある三大給餌場で個体の給餌場利用パターンについて調査した.
    調査は1994年10月下旬から翌年3月中旬までは二週間に一回,中雪裡(4日間),下雪裡(2日間)および阿寒給餌場(2日間)において飛来した標識個体を確認し,それらの行動を観察した,1995年の10月下旬から(阿寒給餌場では12月から)1996年の1月下旬までは二週間に一回,その後2月下旬と3月下旬にそれぞれ一回,各給餌場で2日間,朝タンチョウが給餌場に飛米してから夕方塒に戻るまで,30分ごとに標識個体の確認と各個体の行動を観察した.冬期間の各個体の全確認回数と,最も多く利用した給餌場での確認回数の割合により,それぞれを(1)定着個体:一ケ所の給餌場で90%以上確認,(2)準定着個体:70-90%,および(3)非定着個体:70%未満の三つのカテゴリーに分けた.
    観察個体は38羽(1994-95)と40羽(1995-96)であった.3才以上の個体のうち雄(15羽)の100%,雌(14羽)の93%はつがい形成を示す鳴き合いを行った(Fig.2).2才の雄(6羽)と雌(9羽)では各33%で鳴き合いをしたが,1才の雄(9羽)と雌(9羽)はともに鳴き合いをしなかった.また幼鳥は家族単位で給餌場を利用し,1羽の6才の雄(T08)は1995-96年に幼鳥を連れて家族を形成していた.このことから全ての個体を家族(幼鳥とT08),つがい(3-5才鳥)および単独個体(1-2才鳥)の三つのステイタスグループに分けた.
    越冬前期(12月以前)には単独個体(33羽)は早くから給餌場に集り,ついでつがい(26羽)が飛来し,家族(15羽)はもっとも遅く給餌場に飛来した(Fig.3)(Gadj=9.76,df=2,P<0.01,G-test),越冬中期(12月から2月までの間)には各グループの鳥とも給餌場に姿を現わした.調査は越冬後期(2月以後)の早い時点で終了したが,この時期には単独と家族はつがいより飛来割合が低かった(Gadj=7.10 df=2,P<0.05,G-test).
    給餌場の利用をステイタス別にみると,定着および準定着個体の割合は家族(7羽)では100%,つがい(14羽)では85.7%と高かったが(Table 2),単独個体(18羽)では44.9%と低かった(単独個体とつがいの間にGadj=5.82,df=1,P<0,05,G-test).給餌場別では,中雪裡給餌場で確認した37羽のうち43.2%は定着個体であった.下雪裡給餌場では30羽のうち定着個体は10.0%で,準定着個体を含めても26.7%であった.阿寒給餌場では5羽の標識個体がいて,定着個体はなく準定着個体は60%であった.定着と準定着個体の割合は三大給餌場で有意差はなかったが(Gadj=2.92,df=2,P>0.05,G-test),中雪裡給餌場の定着個体の割合は下雪裡給餌場より高かった(Gadj=9.50,df=1,P<0.01,G-test).給餌場への定着性が高い個体でも給餌場間を移動したが(Fig.4,5),移動時期は一月上旬までに限られていた(Fig.6).
    さらに非定着個体は調査前半と後半で給餌場を変えたが,給餌場間の移動頻度が低いものと,頻繁に給餌場間を移動するものの二つのタイプに分けられた.非定着個体のうちの50%は移動頻度の高い個体だった.
    渡りをするツル類では,秋期に家族が非家族個体より遅く繁殖地を離れ,遅く越冬地に着くことが知られている(Allen 1952,Miller & Hatfield 1974,Lovvorn & Kirkpatrick 1982).北海道の留鳥であるタンチョウも,越冬給餌場への出現時期はつがいを形成しているもの,特に幼鳥連れの個体ほど遅くなる傾向がみられた.数種類のツルでは越冬地でも縄張りを持ち(Allen 1952,Sauey 1976,Stehn & Johnson 1987,0hsako 1989),アメリカシロヅルではつがいと家族は毎年同じ縄張りに戻り,亜成鳥も最初の冬に彼らが親と過ごした縄張り付近で越冬する.
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  • 高木 昌興, 上田 雅子
    46 巻 (1997 - 1998) 3 号 p. 175-176
    公開日: 2007/09/28
    ジャーナル フリー
    岩棚だけにしか営巣しないと思われていたオガサワラノスリ Buteo buteo toyoshimai が,1997年3月から5月にかけて小笠原諸島父島清瀬地区において,人為移入高木種のモクマオウ Casuarina equisetifolia に営巣した.また,島民からの聞き取り調査で1950年代の後半にも同様に移入種のリュウキュウマツ Pinus luchuensis に営巣した記録があることが明らかになった.
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  • 細野 哲夫, 巣山 第三郎
    46 巻 (1997 - 1998) 3 号 p. 177-178
    公開日: 2007/09/28
    ジャーナル フリー
    The first breeding of Pica pica was observed in Oami, Otari Village, Nagano Perfecture (36° 53′20″N, 137°52′10″E) in 1997. The nest was built on a utility pole with twigs of Japanese Cedar, a kind of oak etc. All chicks fell from the nest and died before fledging.
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