日本鳥学会誌
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48 巻 , 2 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
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  • 高橋 康郎, 新妻 靖章, 帖地 美千代, 石川 宏治, 綿貫 豊
    48 巻 (1999 - 2000) 2 号 p. 127-133
    公開日: 2007/09/28
    ジャーナル フリー
    カモメ属の一腹卵数は通常2~3卵である.本研究では,4卵を抱卵するコストが,オオセグロカモメの一腹卵数を制限する要因であるのかどうかを,抱卵数の操作実戟,卵温度及び親鳥の抱卵体温を測定することによって検証した.3卵を産卵した巣から1卵取り除いて2卵区,1卵加えて4卵区及び操作を行わないで3卵区を設けたところ,孵化率と孵化雛体重は,実戟区間で有意な差が見られなかったが,抱卵日数は,4卵区が2卵区や3卵区よりも1日長くなっていた.サーミスターを入れた温度測定用の卵を抱かせ,卵温度を測定したところ,2卵と3卵を抱卵しているときの卵温度は,それぞれ36.2±1.8°C,35.9±1.8°Cを示していたが,4卵を抱卵させた場合は,33.0±2.8°Cまで低下し4卵を効率よく抱卵できていなかった.したがって,オオセグロカモメは4卵を効率よく抱卵できていないが,それは孵化の成績や孵化雛の体重に強く影響するほどではない.
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  • 鈴木 貴志
    48 巻 (1999 - 2000) 2 号 p. 135-144
    公開日: 2007/09/28
    ジャーナル フリー
    北海道十勝平野において,オオタカ Accipiter gentilis の営巣林20ヶ所の植生構造を調査した.20ヶ所の営巣林のうち,12ヶ所は孤立林,防風林と山林がそれぞれ4ヶ所であった.いずれの営巣林タイプでも,営巣場所を中心とした半径5kmの円形プロット内の環境では,農耕地が優占していた.営巣林の立木密度(立木本数/ha)は,オオタカが営巣していなかった40ヶ所の林よりも有意に低かったが,胸高直径と胸高断面積には,営巣林と非営巣林との間で差がみられなかった.営巣林内でのカラマツ Larix leptolepis の相対的な優占度は,落葉広葉樹と常緑針葉樹よりも有意に高かった.カラマツはまた,他の樹種よりも多く営巣木として利用されていた.営巣木から林縁までの距離と営巣林の面積との間には,相関がなかった.巣は普通,針葉樹では水平な枝の基部,落葉広葉樹では大きな枝又に造られ,営巣木の樹高のおよそ半分の高さに位置していた.巣の周辺には,開けた空間があった.
    以上のことから,十勝平野におけるオオタカの営巣場所選択には,林の植生構造と営巣可能な大径木の存在が大きく影響していることが明らかになった.
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  • 新妻 靖章, 高橋 晃周, 黒木 麻希, 綿貫 豊
    48 巻 (1999 - 2000) 2 号 p. 145-150,165
    公開日: 2007/09/28
    ジャーナル フリー
    野外調査において対象としている鳥種の性を判別することは重要である.しかし,ウミスズメ類は明らかな性的二型を外部形態に,またどちらかの性のみによる繁殖ディスプレイを示さないため,外見から性を判別することは難しい.北海道北西部,日本海に浮かぶ天売島に繁殖するウトウ,73羽(雄34羽雌39羽)の外部形態を計測した後,内部生殖器によって性を判別した.嘴高,頭長とフショ長において,雄の方が有意に大きいという性的二型が認められたため,増加ステップワイズによる判別分析を試みた.その結果,以下の式が得られた.
    D=114.22-3.25BD-0.64HL(F2.70=71.96,p<0.001,BD:嘴高,HL:頭長)
    判別式が,D<0のとき雄,D>0のとき雌とウトウは性別され,雄,雌の判別率はそれぞれ91.2%と100%であった.しかし,外部形態は同一種であっても繁殖地間で異なることが知られているので,天売島以外で繁殖する個体にこの判別式を適用するには注意する必要がある.外部形態から性を判別することの利点は,野外調査において,その場で性を判別し実験操作を可能とするところである.
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  • 小島 幸彦
    48 巻 (1999 - 2000) 2 号 p. 151-155,165
    公開日: 2007/09/28
    ジャーナル フリー
    1977年から1980年にかけて大阪府河内長野市近郊の低山帯でサシバ Butastur indicus の営巣環境について調査した.52本の営巣木が確認され,その多くが山間の小川や水田の近くにあった.営巣木の平均標高は256m(n=52)であった.すべての営巣木は斜面(平均斜度33.3°,n=52)にあり,斜面の位置を下部,中腹,上部に区分した場合の営巣木の本数は,それぞれ23本,23本,6本であった(X2=11.12,df=2,P<0.005).斜面の方位に関しての選択性は認められなかった(北:15本,東:14本,南:11本,西:12本,X2=0.77,df=3,P<0,50).
    営巣木の多くは林緑の木または森林から突出した木であった.樹種はアカマツ Pinus densiflora(26本),クロマツ P.thunbergii(11本),ゴヨウマツ P.parviflora(1本),スギ Cryptomeria japonica(9本),ヒノキ Chamaecyparis obtusa(4本),モミ Abies firma(1本)であった.営巣木の樹高(平均17.0m,n=48)と巣の地上高(平均11.5m,n=49)に相関性があり(r=0.763,P<0,0001,n=49),多くの巣は営巣木の樹高の約3分の2の高さに位置した.確認された53巣のうち,幹に接して枝上に造られた巣が41巣(77%),幹から1~3m離れた枝上の巣が9巣(17%),そして木の又の巣が3巣(6%)であった.繁殖期のサシバの主要な餌動物であるヘビやカエルが生息する水田などの湿地の存在が営巣地選択の重要な要因のひとつであると思われた.また巣への出入りが容易であることも営巣地選択に関連していると思われた.
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  • Toshiaki HIRANO
    48 巻 (1999 - 2000) 2 号 p. 157-160
    公開日: 2007/09/28
    ジャーナル フリー
    産卵前の繁殖初期にツミ Accipiter gularis の雌雄間で観察された尾上げディスプレイと翼震わせディスプレイについて報告した.尾上げディスプレイは,おもに雄が営巣可能な場所で行なっていたが,雌では新しい雄とのつがい再形成直後の特定の1羽の個体で観察されたのみである.このディスプレイの機能は,雌を営巣場所に引き付けるとともに,雌の造巣行動を促すと考えられた.しかし,つがい再形成直後の雌でも観察されたことから,つがい形成にも関係している可能性があった.翼震わせディスプレイは,おもに雄が行ない,雌では明かでなかった.雄は,営巣場所の外から雌の近くへ降りたときや雌が近づいたときに行なった,個体によってディスプレイの回数に著しい違いがあった.このディスプレイは,つがいを形成したり,つがいの結び付きを強める機能があると考えられたが,なだめの機能も含まれる可能性があった.
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  • 呉 弘植, 蔡 煕永
    48 巻 (1999 - 2000) 2 号 p. 161-163
    公開日: 2007/09/28
    ジャーナル フリー
    The wintering flock of the Mandarin Duck Aix galericulata was observed from January to March 1999 at Talsodo near Cheju Island, Republic of Korea. The Mandarin Ducks are globally threatened and have been estimated about 50, 000 birds all over the world. They have been designated as a natural monument, No.327, in Republic of Korea. Mandarin Ducks were observed at the study area from 19 January to 15 March. The number of Mandarin Duck showed a peak, 2, 550 birds, on 27 January. This is the first record of a large wintering flock for the species in Cheju Island, Republic of Korea. This area is an important habitat for wintering Aix galericulata. We need to have a protective policy such as monitoring the population size and disturbance factors, etc. of the habitat for the conservation of this species.
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