日本鳥学会誌
Online ISSN : 1881-9710
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50 巻 , 2 号
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  • 馬場 芳之, 藤巻 裕蔵, 吉井 亮一, 小池 裕子
    50 巻 (2001) 2 号 p. 53-64,107
    公開日: 2007/09/28
    ジャーナル フリー
    ミトコンドリアDNAは母系遺伝で,組換えがおきないこと,および塩基置換頻度が高いことなどから,多型解析に適した遺伝子である.ミトコンドリアDNAの中でも特に塩基置換頻度が高いコントロール領域を用い,日本に生息するニホンライチョウに関して,個体群の遺伝的多型を調べた.生息地から採集した脱落羽毛を試料として用い,ライチョウ類に特異的なプライマーを作成し,2度のPCRを繰り返すことによって十分な量のDNAを増幅した.ニホンライチョウとエゾライチョウ各1サンプルに関してコントロール領域全領域の塩基配列を決定し,ニワトリ,ウズラの配列と比較したところ,ニホンライチョウとエゾライチョウのコントロール領域中央部,central domain,には CSB-1, F box, D box, C box 領域が認められ,両側の left domein と right domein に置換が多くみられた.
    コントロール領域left domainの441塩基対の配列を決定し,飛騨山脈の4地域から採集されたニホンライチョウ21サンプルは,すべてハプロタイプLM1であった.また赤石山脈で採集されたニホンライチョウ1サンプルからはハプロタイプLM2であった.同じ領域を分析した北海道のエゾライチョウ36サンプルでは21ヶ所の塩基置換が検出され,21個のハプロタイプに分別されたことに比べ,ニホンライチョウの遺伝的変異は非常に少ないことを示した.花粉分析によると,ニホンライチョウの主要な生息場所であるハイマツ帯がヒプシサーマル期の前半(6,000-9,000年前)にほとんど消失するほど縮小したことが示されている.このような生息環境の変遷がニホンライチョウ個体群にボトルネックを引き起こし,遺伝的変異が非常に低くなったと考えられる.
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  • 山口 典之, 河野 かつら
    50 巻 (2001) 2 号 p. 65-70,108
    公開日: 2007/09/28
    ジャーナル フリー
    ヤマガラの雄間で,(1)餌獲得の優先性や繁殖場所の確保のような資源保有能力に差が存在するか,(2)差が存在する場合,どのような要因がその能力に影響を与えているか,について調査した.餌獲得の優先性については,冬期に餌台を設置し,そこでの餌をめぐる闘争を観察することで調査した.繁殖場所の確保については,巣箱を設置し,巣箱を獲得した雄を記録することで調査した.本種は形態からは雌雄の識別が困難なので,DNA性判定を行った.
    冬期の餌台での調査の結果,標識した14雄間に直線的な順位が存在した.また,ふしょ長が餌獲得の優先体に影響を与えていた.しかしながら.自然条件下で餌獲得の優先性がヤマガラの生存にどのように影響しているかは不明である.冬期に餌台で標識された14雄のうち8雄が繁殖期に巣箱を利用しなかった.繁殖雄は非繁殖雄より冬期の餌をめぐる闘争に勝利する傾向が高かった.非繁殖雄は,繁殖雄よりふしょ長が短い傾向があった.以上より,雄の資源保有能力は彼らが繁殖できるかどうかに重要な影響を与えていることが示唆された.雄の繁殖成功はふしょ長と相関していなかった.これより,体サイズは主に繁殖場所獲得の競争が行われる繁殖初期に,雄の繁殖成功に重要な影響を与えている事が示唆された.
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  • 上野 吉雄, 佐藤 英樹
    50 巻 (2001) 2 号 p. 71-84
    公開日: 2007/09/28
    ジャーナル フリー
    広島県沿岸部において1988年11月から1990年7月にかけて,のべ406個体(うち,巣内雛に117個体)のエナガに標識してつがい形成および繁殖生態について調査した.
    1)調査地は森林•宅地•農耕地などが複雑に入りくんだ林縁部で,11月から翌年の2月にかけてみられる冬季群のメンバーは安定しており,それらの行動圏も決まっていた.
    2)成鳥が繁殖期の前に移動し,群れ間でのつがい形成が普通に起こることが明らかになった.
    3)冬季群は繁殖期に解消され,繁殖期には群れそのものが存在しないことが明らかになった.
    4)繁殖終了後,冬季群形成前に多くの個体が消失する一方,調査地外から移入してくる個体がいることが明らかになった.
    5)冬季群のメンバーは,前年と同じ群れに残っていた成鳥,調査地内で出生した幼鳥からなる標識個体,調査地外から移入してきた幼鳥を含む未標識個体で形成されたが,移入個体が半数近くを占あたので,林縁部のエナガの冬季群が血縁集団である可能性はうすいと考えられる.
    6)ヒナが孵化した巣では高い割合でヘルパーが現れたが,中でもオス親がヒナの孵化以前に消失した巣にヘルパーが現れる率は非常に高かった.
    7)履歴の確認できたヘルパーはいずれも繁殖に失敗し配偶者が消失したオスであった.
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  • 濱尾 章二, 松原 始
    50 巻 (2001) 2 号 p. 85-89
    公開日: 2007/09/28
    ジャーナル フリー
    京都府の木津川河川敷にある砂州で,2000年5月3-5日にウグイス Cettia diphone の調査を行った.ノイバラのやぶが発達した部分で4羽の巣立ち雛が発見された.これらの雛は上面がオリーブ褐色,下面がバフ黄色で,頭部に長い綿羽をもち,体には斑点がなく,口ひげもなかった.また,捕獲により性を判定し、標識して個体識別した雌雄のウグイス成鳥が餌を運んでいた.これらのことから,4羽はウグイスの雛であると判定した.雛の測定値や30-50cmしか飛ぶことができないことから,これらの雛は近隣で巣立ったものと考えられた.調査地では,他にも抱卵斑の発達した雌が3羽捕獲された.しかし,巣は発見できなかった.ウグイスは一般に山地のやぶで繁殖する.調査地は低地の砂州であるが,河川管理による洪水の減少によって1970年代後半から植生が発達し始め,現在はノイバラやヤナギ類,サワグルミが侵入している.河川管理による河川敷の林地化が,ウグイスの繁殖場所をつくり出したものと考えられる.この研究は河川生態学術研究会木津川グループ(代表:山岸哲博士)の調査研究の一環として行われた.
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  • 50 巻 (2001) 2 号 p. 111
    公開日: 2008/09/11
    ジャーナル フリー
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