日本鳥学会誌
Online ISSN : 1881-9710
Print ISSN : 0913-400X
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66 巻 , 1 号
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原著論文
  • 須藤 翼, 柿崎 洸佑, 青山 怜史, 三上 修
    66 巻 (2017) 1 号 p. 1-9
    公開日: 2017/05/13
    ジャーナル オープンアクセス
     世界的に普通種の減少に注目が集まっている.普通種は個体数が多いため,その減少は生態系サービスに大きな影響を与えるからである.日本においては,普通種であり,かつ最も身近な鳥の1つであるスズメが減少していると言われている.これまでスズメの減少要因として,建物の建て代わりによってスズメが営巣できる隙間の数が減ったこと,都市の緑地が減って繁殖成績が下がったことが挙げられているが,どちらも間接的な証拠しかない.そこで本研究では,北海道函館市内の住宅地に10,000 m2の調査区を24設置し,緑地に近いかどうか,建物の隙間の数が多いかどうかによって,スズメの営巣数が異なるかどうかを検証した.AICを基準に,スズメの営巣数を説明するモデルを選択した結果,スズメの営巣数は,緑地が近くにあること,営巣できそうな換気口の数が多いこと,に正の影響を受けていることが示された.もしこの要因が確かなら,今後も,スズメの減少は続く可能性がある.都市における緑地は減少し,建物の建て替わりによってスズメが営巣できる隙間の数は減少すると予測されるからである.
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  • 青山 怜史, 須藤 翼, 柿崎 洸佑, 三上 修
    66 巻 (2017) 1 号 p. 11-18
    公開日: 2017/05/13
    ジャーナル 認証あり
     ハシボソガラスCorvus coroneがクルミ(オニグルミJuglans mandshuricaの種子)を高い位置から投下して割って食べていることはよく知られている.ハシボソガラスが効率よくクルミを割るためには,どのくらいの重さのクルミをどれくらいの高さから何回落とすかが重要となる.そこで本研究では,ハシボソガラスのクルミ割り行動の基礎情報としてクルミの性質について理解することを目的とし,以下の3つを明らかにする実験を行った.(1)クルミはどの程度の高さから何回落とすことで割れるのか.(2)クルミの重さによって割れやすさに違いはあるのか.(3)クルミの外見の大きさ(殻の直径)およびクルミ(殻+子葉)の重さと,内部の子葉の重さに関係はあるのか.さらに簡易的に(4)ハシボソガラスは,重いクルミを選択するのかについても実験を行った.その結果,(1)落とす高さが高いほどクルミは割れやすい,(2)重さによって割れる確率に違いは見られないが,重いクルミは殻が欠けて割れ,軽いクルミは縫合線で割れる傾向がある,(3)重いあるいは大きなクルミほど可食部も重い,(4)ハシボソガラスは重いあるいは大きなクルミを選択的に持っていく,ことが明らかになった.
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  • 才木 道雄, 後藤 晋
    66 巻 (2017) 1 号 p. 19-28
    公開日: 2017/05/13
    ジャーナル 認証あり
     ヨタカCaprimulgus indicusのさえずり頻度の時間的変異を月あかりに注目して調査した.さえずり頻度の時間的変異は,1)夜遅くから未明にピークをもつパターン,2)薄明時にピークをもつパターン,3)明確なピークをもたないパターン,の3パターンにわけられた.さえずり頻度の推定は,薄明時に集中するよりも,日没から日出までを一時間間隔に分割して5-10分間確認する調査法の方が効率的で比較的精度がよかった.本研究の結果,日没から日出までの録音データを一時間間隔に分割して5分間ずつ(5分×10回)確認するのが最も効率的なヨタカの生息調査法であることが示唆された.
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短報
  • 金子 崇人, 森本 元, 上田 恵介
    66 巻 (2017) 1 号 p. 29-33
    公開日: 2017/05/13
    ジャーナル 認証あり
     メボソムシクイPhylloscopus xanthodryasは日本国内の高山・亜高山帯で繁殖する夏鳥である.近年,本種はコムシクイ P. borealisより分離され独立種となった.その繁殖生態に関して,抱卵期の雌雄分担以外の繁殖生態に関する情報はほとんどないのが現状である.そこで本研究ではカラーリングによる個体識別とDNAによる性判定に基づく5年間の繁殖期の調査結果から,本種の繁殖の基礎生態に関する情報を報告する.1)同一つがいによる同一繁殖期中の最大繁殖回数は2回であること,2)給餌の雌雄分担に変異が大きいこと,雌のみによる給餌が2巣で見つかったことを明らかにした.
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  • 本間 幸治
    66 巻 (2017) 1 号 p. 35-40
    公開日: 2017/05/13
    ジャーナル 認証あり
     都市部の農園において,その水浴び,砂浴びの順の傾向を調べる目的で,スズメPasser montanus を観察した.スズメの水浴びと砂浴びが連続して行われたケースでは,2014年には19件中の18件,2015年には28件中の24件において水浴びは砂浴びの前に行われていた.同様に,神奈川県内の既往の観察記録においては,水浴びと砂浴びが連続して行われた9件の記録の内,7件で水浴びが先に,砂浴びが後に行われていた.水浴び後に体を乾燥させること等がこの水浴び・砂浴びの順の傾向の理由と推測されるが,引き続き観察が必要である.
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観察記録
その他
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