家族社会学研究
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13 巻, 2 号
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  • 本村 汎
    2001 年 13 巻 2 号 p. 3-4
    発行日: 2002/03/31
    公開日: 2010/11/18
    ジャーナル フリー
  • 家族の変化と人間
    舩橋 恵子, 神原 文子
    2001 年 13 巻 2 号 p. 5-9
    発行日: 2002/03/31
    公開日: 2010/11/18
    ジャーナル フリー
  • 平野 順子
    2001 年 13 巻 2 号 p. 10
    発行日: 2002/03/31
    公開日: 2010/11/18
    ジャーナル フリー
    フェミニスト・エスノグフラフィーという手法により, 要介護高齢者, 重度障害児のケアをめぐる “語り” をよりどころにしながら, 「介護問題」の社会的性格についての9本の論考を収めている。著者の関心は, (1) 高齢者介護をめぐる「家族」内・外の性別秩序の変遷 (2) 「介護問題」を抱えている人たちの “語り” を手がかりとした問題状況の明確化, (3) “語り” の社会的性格についての言及の3点である。
    第1章「家族の中の人権」では, 重層的な関係準則の存在する家族で, とりわけ介護される高齢者の人権, 子世代介護者の人権, 高齢女性の人権について論じている。第2章「介護-愛の労働」では, 性別役割分担のみならず, 婚姻観・身体観・夫優位の夫婦関係といった現代の家族制度そのものという, 家族内で女性が介護役割を担ってきた要因について論じている。第3章「男性ケアワーカーの可能性」では, 社会的介護場面の分析を行っており, 「女の仕事」と規定されパート・ヘルパーが政策的に大量増員されている現状では, 男女共担への未来は必ずしも明るくはないと警鐘を鳴らす。第4章「障害児問題からみた家族福祉」では, 重症心身障害児家族のセルフヘルプグループの当事者同士で語られた本音の記録をていねいに読み解きながら, 家族福祉の重要性について論じている。第5章「老人を介護する家族」では, 介護責任の曖昧化のなか, 孤独な労働である介護を担う嫁・老妻の思いが綴られている。第6章「『家族』という関係の困難と希望」では, 介護をめぐる子ども世代と親世代の間の苦境に光をあて, その背景にある「家族介護規範」について論じ, 「個人」を支える視点に立った福祉制度の重要性を指摘している。第7章「フェミニスト・エスノグラフィーの方法」では, フェミニスト・エスノグラフィーに対する批判とそれに対する著者の考え, この方法における解釈・聞き取りの過程についての方法論をわかりやすく説明している。第8章「フェミニスト・フィールドワークの方法をめぐって」では, 5つの実際の会話をあげ, そこからみえる現実から, 従来の家族研究のあり方への疑問とフィールドワークでえられるデータの可能性について述べている。第9章「セルフヘルプグループと自己回復」では, セルフヘルプグループの現状, 特性について述べ, さらに受難体験をした参加者のアイデンティティ, 仲間に出会うことの意義, 逆にネガティブな側面とその克服についても言及している。
    本書ではエスノグラフィーの名のとおり, 一貫して「当事者の語り」を通して社会現象を読み解くという姿勢が貫かれているところが興味深い。従来の家族社会学の大勢であった実証研究ではなかなか研究者側に届いてこなかった個人の “語り” が確実に耳に届く。また, エスノグラフィーという方法に対してはさまざまな批判があるが, 著者はその批判を受け止め, それに対して確たる考えをもち, 謙虚に陳述・解釈し, 論を展開している。家族について研究を重ねられてきた著者の成果の大きなまとめであるといえよう。
  • 正高 信男
    2001 年 13 巻 2 号 p. 11-20
    発行日: 2002/03/31
    公開日: 2010/11/18
    ジャーナル フリー
    比較行動学の視点より, 現代日本の家族の問題点と特質の考察を試みた。核家族化による, 育児への高齢者の関与の現象と, 父性の希薄化の子どもの発達への影響を展望した。最後に, 人類の生活にとって, 家族は不可欠か否かの議論を行った.
  • 森岡 正博
    2001 年 13 巻 2 号 p. 21-29
    発行日: 2002/03/31
    公開日: 2010/11/18
    ジャーナル フリー
    代理母や精子バンクのような最新の生殖技術は, われわれの生命観や人間観家族観に大きなインパクトを与えるであろう。子どもをもちたいというわれわれの欲望は, 具体的な下位欲望へと分節化されてきた。そして, 近代家族規範はそれらの分節化された欲望によって揺るがされる。それら分節化した欲望とは, たとえば, (1) どんな方法でもいいから子どもがほしい, (2) 血のつながった子どもをもちたい, (3) 自分の身体で妊娠出産をしたい, (4) こんな子どもならほしいが, こんな子どもならほしくない, (5) だれかと同一の遺伝子をもった子どもがほしい, などである。これらのうちいくつかは近代家族にとって既知のものであるが, 他のいくつかはまったく新しいものである。借り卵, 借り子宮, クローンなどは近代家族規範を新しいものへと変容させるかもしれない。
  • 田中 重人
    2001 年 13 巻 2 号 p. 30
    発行日: 2002/03/31
    公開日: 2010/11/18
    ジャーナル フリー
    研究者を志す初学者にとって, 先行研究の分厚さは大きな壁である。研究のためには, 基本的な道具として使う概念や, それらの組み合わせでできる命題を用意しておかないといけない。こうした分析道具は先行研究を読んでそこから掘り起こしてくるのだが, 関係しそうな論文を手あたりしだいにあさっていくのでは効率が悪い。論文はむずかしい専門用語で書いてあって, 理解するのに骨が折れる。しかも読むべき先行研究は山のようにあるから, どこから手をつけてどこでやめるかが大問題だ。研究を効率よく進めるには, 先行研究がどのように体系化できるのか, 系統的に整理された情報を前もって集めておかないといけない。
    日本家族社会学会の企画による「家族社会学研究シリーズ」の第5弾は, 家族社会学がつくりあげてきた分析道具を19種の「アプローチ」に整理して示した本である。編者の野々山によれば, アプローチとは「固有の基本的概念と基本的仮定から成り立っている」 (p.3) ものである。各章がアプローチ1つずつを担当しており, すべて「○○的アプローチ」という表題になっている。「○○」には次のようなことばが入る : (1) 比較制度論 (2) 形態論, (3) 歴史社会学, (4) 人口学, (5) ジェンダー研究, (6) エスノメソドロジー, (7) 構造機能論, (8) システム論 (9) 家族周期論, (10) 家族病理学, (11) 家族ストレス論, (12) 相互作用論, (13) 交換論, (14) ネットワーク論 (15) 家族ライフスタイル論, (16) ライフコース論, (17) 構築主義, (18) 計量社会学, (19) 事例研究。各章ではそれぞれのアプローチがもつ基本的な概念や仮定が説明されるとともに, これまでの研究, とくに日本での具体的な研究の成果が示される。家族社会学の世界にこれから足を踏み入れる初学者や, 隣接領域から興味をもってながめている研究者にとって, 家族社会学の蓄積をこのように系統的に整理した案内書があるのは心強いことと思う。
    この本の整理の仕方に対しては異論もあるだろう。アプローチとは, 研究者が試行錯誤を繰り返して洗練させてきた分析道具をあとから系統的に整理したものなので, 違う視点から整理すれば違うまとめ方になるはずである。だが, ともかく1つの視点から見通しよく整理された入門書として, この本は十分成功している。
    逆にいえば, 「○○的アプローチ」などというのは, 入門段階の読者のための便宜的な名称だともいえる。研究者として本格的にやっていくためには, 1つのアプローチにこだわることなく, 必要な分析道具を種々のアプローチから借り出してこないといけない。幸い, この本の各章ではこれまでの代表的な研究が豊富に引用されている。さらに各章末には (引用文献とは別に) 2~6本の「参考文献」があがっていて, 著者による簡単なコメントがある。自分の研究に少しでも関係がありそうな研究を探して分析道具を貧欲にかき集めるというアクティブな研究姿勢を取るために, これらの情報が役立っだろう。
  • 進藤 雄三
    2001 年 13 巻 2 号 p. 31-39
    発行日: 2002/03/31
    公開日: 2010/11/18
    ジャーナル フリー
    医療社会学からみた人間と家族というテーマのもとに, 1) 「医療化」という概念を基軸に, 人間・医療・家族との関係の現代的位相を整理し, 2) 家族社会学と医療社会学という2つの知識領域の近年における動向をポストモダン論と関連づけて概括し, 3) 双方の領域にとって戦略的に重要と思われる「個人化」と「臨床」という2つのトピックについて考察する。
  • スウェーデン平等社会の理想と現実
    大和 礼子
    2001 年 13 巻 2 号 p. 40
    発行日: 2002/03/31
    公開日: 2010/11/18
    ジャーナル フリー
    スウェーデン政府は1995年から「女性の権力調査」というプロジェクトを行った。本書は, その一環として1996年に行われた, 質問紙とインタビューからなる調査報告書の翻訳である。この調査研究の理論的枠組みは次のようなものである。 (1) 家族生活の組織方法についての伝統的規範が弱まった現代のスウェーデンにおいては, 家事・賃金労働, 家庭内のお金の組織化は, 夫妻 (サムボとよばれる同棲関係を含む) 間の「交渉」によって決められる部分が大きい。 (2) なにが交渉に影響を及ぼすかについて, 3つの仮説 ((1) 経済的合理性, (2) ジェンダーに関する文化的既成観念, (3) 権力資源) がある。 (3) この研究では, 交渉において夫妻間には利益の不一致があることを前提にする, つまり (3) の権力資源仮説にとくに注意を払う。 (4) 交渉の結果は, 短期的・長期的に夫妻関係に影響を及ぼす。
    このような枠組みのもとで調査研究が行われた結果, 明らかになったのは, 第1に, 男女平等規範の浸透にもかかわらず, 実際の家事・賃金労働, お金の組織化には多様性があるということである。一方の極には家父長的な分担を行っている家族, もう一方の極には男女平等な分担を行っている家族があり, そして残りはこの2極の間に位置している。2極の間に位置する家族には, 共通したジェンダー関係のパターンがみられ, それは「男女ともに賃金労働につき家計に貢献することが基本とされるが, 子どもが幼い間は母親が育児の責任をおもに取るべきであり, また家事は男性も一部しなければならないが, おもに責任をもつのは女性である」というものである (ただしこの共通性を強調しすぎるのは危険だと著者らは述べている) 。第2に, なにが交渉に影響を与えているのかについては, 経済的合理性, ジェンダー観念, そして権力資源のどれもが, ある程度影響を与えている。ただし育児休業の取得については, 「育児は母親の責任」というジェンダー観念の影響が強い。第3に, 交渉の結果, とくに家事の分担に関して, 妻の側に不満が高く, これは家事分担に権力がかかわっていることを示す。また交渉についての不満・対立によって関係の解消 (離婚) にいたる場合もあるが, 過去の交渉の結果は, 離婚後の生活についての交渉や, 生活そのものにも影響を及ぼす。
    以上のような骨格だけの紹介では十分示すことができないが, この調査研究は「交渉」という概念を採用し, インタビュー調査を合わせて行ったことによって, 家事の分担, 育児休業の取得, お金の管理方法や配分などが夫妻間で決められていく過程を生き生きと描き出しており, 夫婦関係についてのさまざまな洞察や新たな仮説を考えるためのヒントに満ちている。また第1章で, この問題を考察するための3つの主要な仮説が, その学説史をも含めて整理されていて有用である。夫婦関係に関心をもつ人, 現代のスウェーデン家族に関心をもつ人には, ぜひ一読を勧めたい。
  • 畠中 宗一
    2001 年 13 巻 2 号 p. 41-48
    発行日: 2002/03/31
    公開日: 2010/11/18
    ジャーナル フリー
    本稿では, 主体としての家族や人間の変化を論じるにあたって, 家族問題を対象とする。家族問題へのアプローチでは, 臨床社会学の方法を採用する。臨床社会学の基本的特徴は, 7点 (本文参照) に要約することができる。臨床社会学からみた援助・支援の対象としての家族像を不登校の事例でスケッチし, 「家族の変化と人間」という共通テーマに関する結論を, (1) 家族関係の変化, (2) コントロールしすぎることへのリアクション, (3) 「主体的存在」と「被拘束的存在」の折り合いの不安定化, (4) 過剰適応する家族 : 社会化のエージェントとしての自覚と責任, 等の視点から論じた。問題提起として, (1) 家族内コミュニケーションの復権, (2) 課題優先の生き方から育児との折り合いを求めること, (3) 大人と子どもの平等という視点への配慮 (4) 抵抗体としての家族の機能 (プライヴァシー, 人間性など) をどのように発揮するか, 等に言及した。
  • 李 東媛, 金 貞任
    2001 年 13 巻 2 号 p. 49-59
    発行日: 2002/03/31
    公開日: 2010/11/18
    ジャーナル フリー
    韓国の家族はこれまで, どのような変動を遡ったか, またどのような変動を遡っていくのだろうか。本研究では韓国における現代の家族変動を形態面と機能面に焦点を当てて分析する。用いるデータは, 韓国統計庁の各年度調査と2001年度韓国全国家族調査である。分析した結果, 形態面では先進諸国とほど同一形態の核家族化の動向がみられたが, 子どもの性比のバランスが不均等であることが明らかにされた。機能面では, 韓国の伝統的価値観である一夫一妻制度, 男子優先の考え方, 子どもの同棲の反対, 夫婦の役割分業についてはいまだ根強く支持されていた。しかし, 子どもの結婚相手, 親との援助の授受型, 家族認知の範囲, 離婚と再婚などについては伝統的な家族観から非常に離れており意識の変化がみられた。一方, 本研究では, 親との近居型, 同性のキョウダイとの親密な関係を維持しているなどの結果が発見された。
  • 心理・家族・社会
    樫田 美雄
    2001 年 13 巻 2 号 p. 60
    発行日: 2002/03/31
    公開日: 2010/11/18
    ジャーナル フリー
    「共依存」は, 標準的には, 嗜癖者を可能にする, 正のフィードバック・システム (あるいはそのうちの1人の当事者) につけられた名前である。それは, 人間関係的には, 「嗜癖者-イネーブラー (嗜癖を可能にする者) 」両者間の「刺激-反応」連鎖の増幅システムであり, 子どもを「アダルト・チルドレン」にすることで, 世代間連鎖をなす永続的体系である。文化的には, 男性的な「自立・自律強制社会」において, 女性的な「依存・ケア的サブカルチャー」が, 非難される様式であり, 臨床的には, 「嗜癖者の配偶者 (しばしば女性) 」が, 「医療」的に「啓蒙・改善」の対象とされる際に, その「操作」の根拠となる「病名」である。わが国ではアメリカほど「大衆心理学化」された形では広がっていないが, すべての依存症 (薬物依存, 仕事依存, 愛情依存……) の基礎にこの「共依存」があると考えるなら, 裾野の広がりは巨大であるといえよう。
    本書はこのような多面性をもった「共依存」概念に関して, 臨床心理学・公衆衛生学・構築主義社会学・家族システム論等の各視点からの論考を集め, まとめたものである。実例と学史がバランスよく配置されているので, 「共依存」に関して, 現象としてのそれに関心をもつ社会学者にも, 諸議論の配置に関心のある家族心理学者にも有益な本になっている。また, アメリカの状況を集中的に紹介した章 (5章以下, とくに7章) と, 日本での実践を紹介した章 (3・4章) の両方があるため, 家族の日米比較に関心がある研究者にも読まれるべき本にもなっている。
    以下, 各論者の主張の簡単な紹介と評者からのコメントを行おう。
    まず, 序章から2章にかけては編者の清水新二が, 総括的な議論の整理をしている。「共依存」に関する近年の議論史は, 個人からシステムに関心の焦点が移動していったという点からは, 「精神分裂病」や「アルコール依存症者」に関する議論を基本的には後追いしていること, ギデンズが行ったような社会評論的な共依存論と個人を焦点とした臨床的共依存論は区別すべきこと, 治療が必要な共依存とそうでない共依存を仕分けるために, 共依存の文化社会的適合度などに基づいた「共依存スペクトラムモデル」に基づいた思考をすべきこと, などを主張している。判断の論拠はもっと知りたいが, 結論には実感的妥当さがあり, 理論と実践の架橋はこのような臨床的知によってなされるのだろうと思われた。3章と4章は, 臨床家の遠藤優子と猪野亜朗が, (「共依存物語」内的視点から) 共依存の実像と臨床的対処の実際を述べている。事例が興味深くかつ身にしみる。5章と6章は, 構築主義社会学の立場から, 上野加代子が「共依存」概念の語られ方を解析している。3・4章の議論がなぜ説得力をもつのか, の謎解きになっている。7章と8章は, V.クラークと本田恵子が, アメリカにおける文化的少数者に定位した対策の紹介と, 文献レビューを行っている。これからは, 日本の社会学者もこういうシステマティックな仕事の仕方に慣れていくべきだろう。「共依存」議論の多様さに接近するために有益な書として, 本書を広く推薦したい。
  • 誰が「家」を継いだか
    米村 千代
    2001 年 13 巻 2 号 p. 61
    発行日: 2002/03/31
    公開日: 2010/11/18
    ジャーナル フリー
    17, 18世紀の士族にあって誰が「家」を継いだのかを計量的に明らかにすること, それが本書の主テーマである。分析にはおもに家譜が用いられている。全14章からなり, 1章で概念規定や研究上の立場が示されたのちに, 盛岡南部藩, 秋田佐竹藩, 会津藩, 加賀前田藩, 佐賀鍋島藩, 萩毛利藩それぞれの藩士の「家」, さらに, 鹿児島島津藩藩主, 那覇久米村士族, 首里士族における家系の継承が考察される。盛岡南部藩に関しては, 加えて家系の断絶, 周辺成員にもそれぞれ1章がさかれる。後半には, 十万石以上の大名における家系の継承, 南部藩公族と首里士族における家系の継承の比較も試みられる。第2章以降の各章は, 基本的に地域ごとの分析である。可能な藩については, 長男以外の継承事由や養子の位置づけ, さらには地域的差異, 時間的変動, 階層的差異が考察される。各章の冒頭に分析可能事例を明記し, 継承件数, 先代家督者の子の数, 男子数, 先代家督者との関係別にみた家督継承者, 養子件数などが, 史料が許す限りにおいて石高別, 時代別に示され, これらの数値を基礎として副題にある「誰が『家』を継いだか」を明らかにしていく。
    分析の主点の1つは, タイトルに掲げられている「人口」的要因にある。どの地方においても長男相続を原則にもつ共通性があり, 同時にその補完システムには柔軟性があったとするのが本書に通底する説明である。また, 17, 18世紀を比較して, 18世紀において長男による継承が減少傾向にあることも地域的共通性をもつという。その変化に際しては飢饉等の人口学的要因の影響が示唆される。長男以外が相続している場合, 第2の選択肢として弟が継ぐか, 次三男か養子か, あるいは婿養子の誰が選ばれるかについては, 地域的差異があるという。たとえば加賀藩における子の数の少なさ, 養子の多さ, 佐賀藩における子の数の多さと実子継承の多さ, 萩藩における婿養子の多さ, 島津藩における異姓養子の多さなどが, 地域的特徴とされる。
    地域的・時代的・階層的差異が, 本書で随所に指摘される人口学的要因に加えて, 近世の政治的・文化的システムとどのように関連しているのか, たとえば本書の表現を借りれば, 「制度主導型」なのか「状況主導型」なのか, もちろん断定するのは容易ではないものの, さらなる興味を喚起された。史料から明らかになることについて, 忠実に解釈, 言及している点は本書の魅力である。と同時に, これだけさまざまな地域をみているのであるから, それらに通底する大胆な見解を示してくれるのもまた読み手としてはおもしろかったのではないか, とつい欲張りな思いも抱いてしまった。具体的な数字で継承の実態を示してくれる本書は, 異なる階層, 身分の「家」研究に取り組んできた評者にとってはもちろんのこと, 広く日本の「家」に関心をよせる読者層にとっても興味深い研究であることは間違いない。
  • 家族と福祉のサポート
    安達 正嗣
    2001 年 13 巻 2 号 p. 62
    発行日: 2002/03/31
    公開日: 2010/11/18
    ジャーナル フリー
    高齢者と家族に関する研究をしていると, 「どうすれば高齢期に幸福な家族生活がすごせるのか」といった問いかけをされるときがある。家族社会学者がこうした問いかけに十分に答えてきたとはいえず, 家族を客観的に研究しているのだから安易に返答すべきではないという意識も強かったように思える。しかし今後は, 研究成果の社会的還元が重要視される傾向にあり, 論文や学術書としての公表だけではなく, 高齢期の家族生活への具体的な対応策を提示する必要性に迫られることになるであろう。
    本書は, 先の問いへの1つの答え方を示してくれる貴重な文献である。これは, サクセスフルエイジングがいかにしたら可能になるのかを探求した専門書であり, 3部構成になっている。
    第1部は, 高齢者研究の課題と方法を検討した序論的部分である。まず第1章では, 「幸せな老後は何によってもたらされるのか」の分析に必要な概念や方法を既存研究から整理し, 全体的な分析枠組みを図式化している。第2章では, 「家族・親族は高齢者の扶養に対して, どのような役割を果たしているか」という問題設定から, 高齢者のサポート研究の歴史を総括して, 家族・親族の手段的サポートが依然として大きな役割を担うことを指摘する。第3章では, 「だれが, どこで, 高齢者を介護するのか」について, 社会的な介護の必要性を強調しながら, 重い金銭負担への覚悟にも言及している。
    第2部は, データ分析から「幸福に老いるための条件」を追求するものである。第4章では, 子どもの同居と友人との関係による幸福感への寄与を検討して, 男性は友人, 女性は親族という男女差を見いだしている。第5章では, 余暇活動は幸せをもたらすのかについて, 外出行動が高齢者のモラール向上に寄与することを示し, 外出しやすい町づくりを提言する。第6章では, 子どもとの関係と幸福感について探り, とくに病弱やひとり暮らしの場合に大きな影響を及ぼすとしている。第7章では, 夫婦関係と幸福感をめぐって, 配偶者喪失の体験がその後の大きなストレス源になることを明らかにしている。
    第3部は, サポートの問題を記述的に扱っている。第8章では, 高齢者の家事負担と家事援助について, 家事が圧倒的に妻の負担であることを示し, 家事が不可能になったときの配食サービスの情報源の問題を考える。第9章では, サポートの連携を探り, まだインフォーマルサポートが中心であると指摘する。第10章では, 子どもからのサポートについて, 高齢者が依存と自立の問で揺れることなどを明らかにしている。第11章では, 高齢者の介護意識について, 家族介護に不安を抱いて施設を選択していくと予測する。最後の第12章では, 筆者がこれまでの分析結果を解釈して自らの意見を展開している。とくに, 高齢者が問題解決に積極的に立ち向かうことの重要性を強調している点は, 印象的である。
    いずれの章でも, 筆者の参加してきた東京都老人総合研究所や文部省科学研究費補助金などによる調査研究の成果が随所に活かされ, 科学的データの分析に基づく社会的な提言が行われている。研究者のみならず, 行政関係者や一般の人びとにも, ぜひ推薦したい1冊である。
  • 仙田 幸子
    2001 年 13 巻 2 号 p. 63-72
    発行日: 2002/03/31
    公開日: 2010/11/18
    ジャーナル フリー
    The purpose of this study is to examine the factors that determine whether the married women with an infant will continue full-time employment or not. Though most of existing studies on the career choices of married women focused on the different tendencies among districts, each found different explanation variables (hypothesis). We use every explanation variables (hypothesis) to decide which really has influence on their career choices. The explanation variables (hypothesis) are the rate of cohabitation of three generations, the sufficiency in capacity of nurseries, and separation of home from work explanation. According to the rate of commuters'outflow, we classified the metropolitan areas into three groups : the central, the suburbia, and the other areas. Among married women in the metropolitan areas, just one out of ten continue full-time employment as a whole. Binomial logistic regression analysis yields that living with parent (s) is the only effective way for the married women to coincide full-time employment and childbearing. In other words, social support for child-care centers and their personal strategy have no effect on increasing continuous full-time employment of married women.
  • 社会生活基本調査の個票データを用いた夫婦の家事時間の規定要因分析
    松田 茂樹, 鈴木 征男
    2001 年 13 巻 2 号 p. 73-84
    発行日: 2002/03/31
    公開日: 2010/11/18
    ジャーナル フリー
    本稿では, 平成8年社会生活基本調査の個票データを用いて, 夫婦の家事時問の規定要因を探った。分析に使用したのは, 同調査のうち, 夫が60歳未満で就労している夫婦約1,200組の平日の個票データである。分析は, 夫と妻の家事時間が, 本人の労働時間と配偶者の労働時間, 家事時間にどのように規定されるかという点を中心に行った。多変量解析の結果, 次のことが明らかになった。 (1) 夫, 妻とも本人の労働時間が長くなるほど, 家事時間は短くなる。ただしその傾向は妻で顕著である。 (2) 配偶者の労働時間が長くなると, 本人の家事時間は増加する。ただし夫の家事時間は, 妻の労働時間が自分以上に長いときに増加する。 (3) 夫と妻の家事時間の間には, 一方が増加すれば他方が減少するというようなトレードオフ関係はない。これらの結果から, 妻が中心となって家事を行い, 妻がすべてできない場合に夫が支援するという現代夫婦の家事分担像が示唆された。
  • 染谷 俶子
    2001 年 13 巻 2 号 p. 85
    発行日: 2002/03/31
    公開日: 2010/11/18
    ジャーナル フリー
    本書は, 保坂恵美子氏の長年にわたる調査研究の集大成である。鹿児島県へ赴任当時, 時間をかけて実施した過疎地の高齢者を中心とした実態調査, その後福岡県に移ってからの大都市近郊における調査など, 長期にわたって実施したそれぞれの調査結果に基づき書かれた諸論文が集約されたものである。およそ670ページに及ぶ大著であるため, 詳細な解説をすることは不可能である。それゆえに, ここでは本著の意図するところ, およびどのような構成から成り立っているかについて紹介するにとどめたい。
    著者は高齢者と女性を現代の不平等な分業構造の常数とし, その地位役割を構造に対する機能として関連づけ, 構造に対する機能の相互連関の分析を行っている。さらに地域社会における高齢者および女性の生活と福祉の課題が存在するとし, これらの課題を住民参加型内発的福祉コミュニティづくりの文脈からとらえている。またそれぞれの地域社会には地域文化が存在し, おもに女性のために, 地域女性住民の活力によって福祉コミュニティづくりがなされることを述べている。
    本書は4部で構成され, 第I部「理論編」, 第II部「現状分析I (高齢社会の高齢者と女性) 」, 第III部「現状分析II (高齢社会の実践福祉) 」, 第IV部「現状分析III (高齢社会の自治体福祉と公私協同システムづくり) 」となっている。第I部は福祉社会理論の整理と理論構築, および本書の高齢社会における高齢者と女性のとらえ方についての論拠を説明している。第II部では, 実態調査を検証することにより, 高齢社会における高齢者と女性のおかれた状況の分析を行っている。 (1) 出稼ぎ労働を多く流出した鹿児島県における高齢者と女性の老後問題を, 実態調査結果から論じたもの, (2) ひとり暮らし高齢者のライフスタイルと単身文化の, 都市と農村における検討, (3) 高齢者介護の病理現象, (4) 家族政策と社会保障をジェンダー構造から論したものなどである。第III部については, 高齢社会における地域福祉づくりの実践例を, (1) 鹿児島県和泊町女性の生活改善のための生活学習と農村文化運動, (2) 鹿児島県溝辺町・与論町における農村進行運動と地域福祉社会教育の展開, (3) 長崎県の産炭地である世知原町の町おこしと生涯学習, を取り上げ, 実例からそれぞれの地域の取り組みを論じている。第IV部においては, 高齢社会における自治体と民間との協同でなされる地域福祉システムづくりについて, 福岡県矢部村と北九州市の事例から論じている。そして最後に福祉社会の構築をヨーロッパの実践を踏襲し, 福祉社会学の課題と展望について福祉文化とQOLの視点から考察している。
    福祉の対象者は歴史的に, 援助の必要な社会的弱者ととらえられてきた。しかしながら, 近年わが国においても市民社会における住民サービスとして福祉をとらえ, また住民自身が地域社会の生活の質を高めるため, 非営利団体として活動することも盛んになってきている。地域社会の高齢化に伴い, 介護者としてまた被介護者としての女性のかかわりは, いうまでもなく大きい。とりわけ本書は高齢者と女性を機軸に, 著者自身の長年にわたる実態調査結果を踏まえ, 独自に福祉社会を論じていることが注目に値する業績である。
  • 近代日本のターミナルケア
    井上 治代
    2001 年 13 巻 2 号 p. 86
    発行日: 2002/03/31
    公開日: 2010/11/18
    ジャーナル フリー
    本書は, 新村拓氏の日本医療史研究に関する一連の著作のなかの近著である。「あとがき」で著者が示すように, 近代の日本社会における看取りの文化と地域医療の実態を, 地主・開業医・巡査の日記や小説, 病院資料を通して明らかにしようと試みたものであり, 今日では見失われてしまった看取りの技術や知識の一端を紹介している。
    新村氏の著作は, 単に史実の把握にとどまらず, 現代社会で発生している問題や課題を視野に入れた論の組み立てが特徴的といえるであろう。
    近年における政府のさまざまな政策が「在宅死」の方向を向いているにもかかわらず, いまなお「病院死」がその数を減らさない原因として本書は, 病院医療に対する高い依存心と, 在宅死を支えるシステムに不備があること, そして死を看取ることに家族や福祉施設の職員が不安を抱いていることをあげる。しかしこのような状況が顕著になったのは決して古くはない。病院死が在宅死の数を越えて増大する分岐点は1977年である。それ以前には人々のなかに看取りの文化が存在した。いま求められているのは, 病院や施設での死が増えるに伴って家や地域から失われていった看取りの知識や技術, つまり看取りの文化の再認識と学習であると著者はいう。このような観点から, 第一部「看取りの文化」が書かれている。
    第一部の章立ては, 遠ざかる死/地主の日記にみる死の看取り/近代の医師/伝統医療のゆくえ/都市近郊農村における地主と開業医/病院医療の夜明け/派出看護婦の雇用/看取りにおける終末期の認識とケア/死後の処置/変革期にある現代医療といった10章から成っている。
    第二部「看病を職業とした人びとの系譜」は, かつては「療養上の世話」に比重がおかれていた「看護人・看病人・介抱人」が, 「看護婦」という用語に統一収斂されていくなかで「診療補助」に比重を移し換えられ, また「付添人・看病人・介抱人」が「付添人」の用語に収斂されてゆくなかで, 「療養上の世話」を担うものとして病院内での地歩を固めていった変遷を解説している。そして現在, 無資格のままであった「付添人・家政婦」を有資格化して看護婦との両輪を図るために, また将来的には准看護婦を廃止させるために介護福祉士を登場させることになったと, 近年の動きに及んでいる。
    第二部の章立ては, 看護と介護/病院と看護人/小石川養生所の看病人/長崎養生所の看病人/病院の「看頭」/看病・看護・介抱・付添いの関係図式といった6章で構成されている。
    病院医療に関しては介護と看護の住み分けに関係したところに限って言及している。各部ともに既刊の書籍 (共同執筆) と一部分のみ共通することが明記されているが, 単著の本書には豊富な史実が展開され, 死や葬送を研究する筆者のような者や, 高齢者福祉の研究者には待望の書である。
  • スウェーデンの場合
    釜野 さおり
    2001 年 13 巻 2 号 p. 87-102
    発行日: 2002/03/31
    公開日: 2010/11/18
    ジャーナル フリー
    本稿では, 「スウェーデンの家庭における労働と経済調査」 (1996年) の女性405人と男性418人のデータを用い, スウェーデンにおいて, 子どものいることが関係満足感に与える影響を, 階層的重回帰分析を用いて分析した。子どもの有無と社会経済的属性変数のみを投入したモデルでみられた, 子どものいることが関係満足感に与える負の効果は, 家事分担割合と家計状況の主観的評価を考慮することによって弱くなったが, これらの要因を考慮した後もみられた。主としてアメリカの先行研究でみられた子どものいることが関係満足感に負に影響するという傾向は, 子育て支援施策が充実しているスウェーデンにおいても観察された。さらに, 分析結果では, 2~5歳の末子がいることが男女双方の関係満足感に影響を与えることや, 男性では家計状況の主観的評価, 女性では家事分担割合が関係満足感に最も強く影響することなどが示された。
  • 職業経歴による差異
    末盛 慶
    2001 年 13 巻 2 号 p. 103-112
    発行日: 2002/03/31
    公開日: 2010/11/18
    ジャーナル フリー
    本研究では, 母親の就業が子どもに与える影響に関する諸理論と先行研究を概観した上で, 母親の就業が子どもの独立心にどのような影響を持つのかを実証的に明らかにする。本研究では, 母親の就業状態だけでなく母親の職業経歴の効果も検証し, また社会階層や母子関係を統制した上で母親の就業の効果を検証する。分析対象は, 東京都郊外地区から多段無作為抽出法でとられた長子の中学生とその母親451組である。分析の結果, 母親の就業状態によって子どもの独立心に違いはみられなかった。しかし, 母親の職業経歴によって子どもの独立心に有意な差異が生じていた。結果は, 就業継続する母親の子どもの独立心が他の群に比べ有意に高いことが示された。ここから, 母親の就業状態だけでなく母親の職業経歴を捉えることの重要性, および母親の就業継続が必ずしも子どもに対して否定的な影響を及ぼさない-むしろポジティブな影響さえ及ぼしうる-ことが明らかになった。
  • 男らしさの揺らぎのなかで
    須長 史生
    2001 年 13 巻 2 号 p. 113-114
    発行日: 2002/03/31
    公開日: 2010/11/18
    ジャーナル フリー
  • 宮坂 靖子
    2001 年 13 巻 2 号 p. 115-116
    発行日: 2002/03/31
    公開日: 2010/11/18
    ジャーナル フリー
  • 〈文明国日本〉への道
    竹ノ下 弘久
    2001 年 13 巻 2 号 p. 117-118
    発行日: 2002/03/31
    公開日: 2010/11/18
    ジャーナル フリー
  • ライフコースにおける出会いと別れ
    佐々 佳子
    2001 年 13 巻 2 号 p. 119
    発行日: 2002/03/31
    公開日: 2010/11/18
    ジャーナル フリー
    本書は, 人間の一生を, 集団から集団への遍歴, あるいはさまざまな社会的領域の問の移動, すなわち「出会い」と「別れ」の連鎖ととらえ, 近・現代の日本社会における人間の一生の特徴と, それが戦後あるいは近代の社会変動によってどのように変容してきたのか, そしてどのように変容しようとしているのかについての検討を試みている。
    本書は7章から構成されている。第1章「近代日本における『人生』」では, 教育・職業生活における「成功」と家庭生活における「幸福」を二大テーマとする近代版「人生の物語」が日本において成立したのは, 「成功」が容易なものではなくなった大正前期であることを論じている。第2章「実家を失った世代の『実家』」では, 最近未婚の若者たちの間で「実家」という言葉が「親元」という意味で使われている現象に着目して, そこから親子世代の関係の歴史的変遷をたどりながら, 家族が外部世界から切り離された一つの完全な小世界に変貌するに至った背景や要因について論じている。第3章「子と出会いたい-出会いの期待と生殖補助医療の現在-」では, 合計特殊出生率の低下は「子どもが欲しい」という欲求の低下と同義ではないことを指摘したうえで, 近年の生殖補助医療技術の発達が不妊症の人々の「子どもが欲しい」という欲求を加熱するとともに, 「実子」とはなにか, なぜ「子どもが欲しい」のかといった従来自明とされてきたことへの問いかけを呼び覚ましていることを論じている。第4章「職業との出会い」では, 個人にとっての職業の意味を考えながら, 職業生活の開始である最初の就職という出来事を人々がこれまでどのように経験してきたか, そして今どのように経験しているのかを, ライフコース調査のデータに基づいて分析している。第5章「職業との別れ-定年退職をめぐるヤング・オールドの選択-」では, ヤング・オールド期への通過儀礼として位置づけられたサラリーマン人生における定年退職という出来事が, 定年退職制度及び年金制度の変革と成熟を背景として変容し, 「新たな中年期の延長」と呼ぶべき現象が生じていることを論じている。第6章「インターネット・コミュニティにおける新しい組織形態」では, フリーソフトウェアの開発プロジェクト「リナックス」の事例研究をとおして, インターネットの出現がもたらす新しいタイプの人間関係, 組織, またその社会への影響について論じている。第7章「死生観のゆくえ-死と出会う日本社会-」では, 経済成長の減速や高齢社会の進展を背景として, 伝統的な死生観との連続性を有しながらもその枠にとどまらない, 新しい死生観のあらわれを論じている。
    「出会い」と「別れ」の連鎖である人間の一生を, きわめて個人的なこととしてではなく, 社会現象ととらえ社会構造の内部に位置づけて, 多角的な関心と分野からのアプローチを提示している本書には, ライフコースを研究するあらたな軸や分析視点のヒントと可能性が盛り込まれており, 読みやすい構成とともに読みごたえのある書となっている。
  • 2001 年 13 巻 2 号 p. 140
    発行日: 2001年
    公開日: 2009/09/03
    ジャーナル フリー
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