音楽教育学
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40 巻, 1 号
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研究論文
  • 磯部 二郎, 佐藤 典子, 沖野 成紀
    2010 年40 巻1 号 p. 1-13
    発行日: 2010年
    公開日: 2017/08/08
    ジャーナル フリー

     本研究のねらいは, 音楽専門課程に在籍する大学生に対して行った, 進学理由, 進学を妨げる可能性のあった要因, 現在の大学生活の状況, 卒業後の希望進路についてのアンケートの結果と性格検査結果との相関分析を通して, 入学に関する諸要因と性格との関係を検討することにあった。

     対象としたのは, 関東圏の総合大学で音楽を専攻する1年生で, 2008年度と2009年度の入学者から女子のみ67名のデータを分析した。アンケートの質問項目の多くは, 先行研究としての佐藤 (2001) から採用し, 性格検査では性格特性の5次元尺度を用いて調査した。

     進学に関わる調査の結果分析からは, 音楽大学学生を対象とした佐藤 (2001) の先行研究の結果との一貫性がほぼ確認できた。性格検査尺度と調査項目への回答との分析から, 性格特性の5次元の定義から説明可能な有意な相関が認められ, これが音楽専攻学生の指導上, 有効な指標となり得ることが示唆された。

研究報告
  • ―初級者に対する実験的事例研究―
    夏目 佳子
    2010 年40 巻1 号 p. 14-25
    発行日: 2010年
    公開日: 2017/08/08
    ジャーナル フリー

     ピアノ演奏においては, 熟達者も初級者も楽譜から鍵盤, 鍵盤から楽譜へと視線を移している。ピアノ演奏時における視線移動に関しては, アイカメラを使用して多くの研究は行われてきた。しかし, それらの研究のほとんどは楽譜上の視線移動に関するものであって, 楽譜と鍵盤間の視線移動に関しては, その実態が明らかにされてはいないのである。本研究では, この視線移動を初級者に対する事例研究として実験的に検証した。視線移動の必要な場所があるリヒナーの「みじかいおはなし」を実験課題曲とした。実験にはビデオカメラを左右方向より2台使用し, 手と視線の移動のタイミングを録画し, データを解析した。

     その結果, 演奏する音の鍵盤間隔が広く, 次への移動が難しい箇所において, 演奏者が余裕をもち演奏できる時間が必要であり, 視線移動のタイミングが遅れると停滞・遅延をおこすことが明らかになった。

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