音楽教育学
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41 巻, 2 号
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研究論文
  • ―低学年に着目して―
    長谷川 恭子
    2011 年 41 巻 2 号 p. 1-12
    発行日: 2011年
    公開日: 2017/08/08
    ジャーナル フリー

     本研究は, 江古田小学校における, 桜井富夫による低学年の読譜指導の実際を明らかにするものである。

     桜井は, 低学年における読譜指導の必要性, 重要性を認識していた。そして, そのためにさまざまな独自の教材を考案し, 授業に使用した。低学年の児童の読譜指導において彼が重視したのは, 音階を教えることであった。音階を教えるため, 彼は「色音符, いろことば」, 「茶わんの音楽」, 「絵譜の類」などを次々に考案した。

     桜井が独自の考案教材を生み出すことができたのは, 彼が音楽の専科教諭ではなく, 低学年の学級担任であったことに負うことが大きい。つまり, 桜井は子どもの〈生活〉〈遊び〉〈興味〉を重視し, そこから無理なく読譜学習につながるような読譜教材を考案したのであった。桜井は, 児童に音階のシラブル名を覚えさせ, 音階各音の音高の違いを感覚的に理解させる指導を徹底的に行ったが, それは同時に, 彼の低学年の読譜指導の限界でもあった。

  • 丸山 彩
    2011 年 41 巻 2 号 p. 13-24
    発行日: 2011年
    公開日: 2017/08/08
    ジャーナル フリー

     本稿は, 明治10年代~20年代の京都府女学校・京都府高等女学校おける音楽教育の実施状況について, 当該地の史料から明らかにすることを目的とする。

     京都府女学校では, 1879年から, 『唱歌』を用いた箏曲による教育が開始された。1882年から翌年にかけて, 同校の教員が音楽取調掛において唱歌教育のための伝習を受けている。1884年からは, 同校では「唱歌伝習」が実施された。しかし, 同校は1886年に教員養成機能を師範学校に移管する。その後, 京都府高等女学校と改称した同校では, 随意科として箏曲, 別科の唱歌専修科として声楽及び器楽を学べる環境が整えられる。同校においては, 明治20年代より既に女子生徒が選択して, 日本音楽と西洋音楽をともに学ぶことができたのである。

書評
第42回大会報告
(大会実行委員会企画)
基調講演
シンポジウム
プロジェクト研究Ⅰ
プロジェクト研究Ⅱ
特別寄稿
(共同企画Ⅰ) ラウンドテーブルとデモンストレーション
(共同企画Ⅱ) ラウンドテーブル
(共同企画Ⅲ) ラウンドテーブル
(共同企画Ⅳ) ワークショップとディスカッション
(共同企画Ⅴ) パネルディスカッション [実行委員会企画]
(共同企画Ⅵ) パネルディスカッション
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