児童期との接続期である幼児期の終わりには, 協同性を軸とした経験を積むことの重要性が指摘されている。本研究では, 保育園における5歳児の協同的な合奏づくりを取り上げ, どのように幼児が協同して目的を成し遂げようとするのか, またその中でどのように合奏が変容していくのかを明らかにすることを目的とした。その結果, 保育者の援助の下, 幼児は感情を調整し, 意見を出し合い, 時には譲歩しながら協力することが明らかになった。その中で, 幼児は音を重ねたり交互にしたりして演奏の仕方を考え, 互いの楽器や奏法による音色の違いに気づきを得, その組み合わせやリズムを考えていった。5歳児は, 共通の目的に向かい, 試行錯誤し探求する中で, 音楽的要素を発見し吟味し, まとまりのある合奏をつくり上げることができるということが明らかになった。また, 協同することを通し, より高次の音楽的な学びに繋がる可能性も垣間見られた。
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